食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

WHOの報告と肉食の習慣

WHOによる、肉が発がん性食品であるという発表

みなさんご覧になりましたか?

私は何を今更、と思っただけで、別に内容を読もうと思わず、そのままにしていたのですが、その後、あちこちでその発表に対する反動記事がガンガン登場していますね。反動記事だけでなく、この発表に反発する肉食社会や肉食産業の様子などもガンガン報道されていますね。

日本語のメディアではどういう記事があるのかな、と日本語でググりました。

でもWHOと入れると英語の記事ばかり。えーと、WHOって日本語ではなんていうんだったっけ、とそこからグーグル先生に教えてもらって、世界保健機関!で堂々とググりましたが、そしたら世界保健機関に関するウィキのページとか、今回の報道に関係のないリンクばかり。

肉と発がん性、WHO、と入れてやっとBBC の日本語ページの記事と、「WHOの発表に反発するドイツの人々」の模様を報道する読売新聞の記事をはじめとする、「反発してる様子」を報道する記事が見つかりました。

発表そのものについては日本ではどこにも報道されてない?

ネット上では報道されてなくて、新聞やテレビでのみ報道されているのでしょうか?

WHOの発表の内容自体は、今更驚くようなことは書かれていないと思うのですが、半ば常識のような内容を、公式にWHOが発表したというところが大きな反響を呼んだのだろうと思います。

国際機関がこういう報告を出しているという事実そのものが、ネット上だけとはいえ日本語で広く知らされていないということがちょっと納得いかない。日本人の知る権利は日本のメディアにブロックされてるんでしょうかね?(テレビや新聞でとっくに広く知らされてるかもしれませんが、ネットでここまで情報が少ないのにそういうことってあるのかな?)

WHOの発表そのものはこちらでどうぞ。

この報告に関するQ&Aのページもこちらで見られます。

 

習慣は急には変えられない

今回のこの報告の反響を見ていて思うのは、肉食って本当に世界中で愛されているんだなあ(笑)ということと、人間って自分が食べ続けたいと思っている「美味しいモノ」に文句を言われると嫌なんだなあ、ということです。 

人間はやっぱり子供の頃から慣れ親しんできた習慣を、いきなり変えることはできない。できる人もいるけれど、なかなかできない人の方が多い。他人に変えろと言われれば言われるほど、変えたくない気持ちをバックアップする理屈をたくさんひねり出して自己防衛に勤めるものだと思います。

喫煙者、ヘビー・ドリンカー、その他もろもろの生活習慣をやめたいのにやめられない人たちを見れば明白です。

個人のレベルで、なぜヴィーガンなのかを人に説明すると「そんな綺麗事言ってたら生きていけない、私にはできないわ」と言われることがあります。

相手に肉食をやめてほしいと思って話しているんではなくて、単に自分の動機を述べているのだけれど、聞いている方にしてみれば、自分の習慣にケチつけられているように感じるのでしょう。実際「こんなに被害があることに加担したくないから」と言ってる以上は、肉食してる人間はこんな悪事に加担してると言って批判しているように受け止められますよね。

肉食をしている知人、友人、同僚などとヴィーガニズムについて話すとき、私は相手の現実に合わせてわかりやすいように説明するように努めています。例えば年齢、出身地、教育レベル、現在の仕事や生活習慣など。

親戚で、つい数年前からお花の生産者だったのを辞めてオーガニックの肉牛ファームに転向した一家がいます。彼らに「肉食は悪だ」みたいな話をしたら反発を買うだけ。オーガニックで肉牛を育てようという試みに敬意を払い、彼らのアプローチが大規模な食肉産業よりも今後の肉食の主流になっていってほしいと思います。

他にも肉食文化の根強い国出身の人、高齢者など、相手の現実とあまりにもかけ離れたことを言っても、なかなか理解してもらえない。「この人は訳のわからないことを言う人だ」と思われるか、怒らせてしまって今後お話ができなくなるのがオチです。

でもなかなか難しいです。食ってとっても個人的な話題なんだなあと痛感します。

「ヴィーガンなんだ」と言うだけですでに喧嘩腰になってくる人とか、変な宗教に入った人扱いしてくる人とか、そういう相手もたまにいます。

 

今後の(長期的な)変化に期待

肉食をする人々の間でも、なるべく肉は控えめにしようとしている人、週に1日はヴィーガンにしている人、など、その人なりに動物性の食事をすることに起因する害を理解している人はたくさんいると思うのですが、世界的に見て、そういう見解を持っている非ヴイーガンもしくは非ヴェジタリアンはどれくらいいるのでしょうか。それこそ国や地域によってもかなり違うと思います。

そんな中でのWHOの報告、反動の嵐の中でどうなっちゃうんでしょうね。

以前は非ヴィーガンとして「なるべく」肉を控えていた私がいつの間にやらヴィーガンになったように、徐々に世界が植物性の方向にシフトしていくといいなあと思います。

 

 

 


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