食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

玉ねぎとクレメンタイン 

この冬の野菜の値上がり

年が明けてからこっち、食材の買い出しは夫にお任せしておりました。

今日、お休みだったので一人でスーパーへ。

噂には聞いていましたが、野菜の値段がうんと値上がりしてましたね。刻みネギなどにするグリーンオニオンが一把$1,99でした。うわー、夏場は三把で$0,99だったりするというのに!

他の野菜なら高い時は買わないんですが、刻みネギは和洋問わずよく使うし、朝の納豆に混ぜたいので、買いましたよ。

南の方の遥か彼方から輸送されてきているので、どうしてもこういう野菜の値上がりは避けられませんね。

出費が増えるのは嫌ですが、こうやって遠くから新鮮な(まあ鮮度は落ちますが)野菜を輸送してきて売ってくれるシステムがあること自体ありがたいことですから、あまり愚痴らないようにしよう。

冬は仕方ありませんが、夏はなるべく自分で簡単な野菜を育てようと気持ちを新たにしました。

 

玉ねぎとクレメンタイン

この界隈のスーパー、北米ジェネリックのスーパー・チェーン店も、アジアン・グローサリーも、はたまた中近東系のグローサリーも大体が同じような値段で、同じような網に入った玉ねぎを置いています。

小さめの網だと2パウンドくらい、大きめだと5パウンドくらいで、値段は、通年バカ安です。2パウンドが99セントとか。で、5パウンドが1ドル99セントくらいで、倍くらいなんだけど1パウンドお得、という感じの値段設定でしょうか。

北米ジェネリックのスーパーは移民系の店よりもちょこっとお値段高めなので、これに1ドルくらい上乗せした感じかもしれません。

今日は玉ねぎは買う必要がなかったので、野菜高騰中の現在、いかほどなのかはチェックしていないんですけれど、多分地元で取れる野菜なのでそれほど高くはなってないのではないかしら。なってるかなー。

 

クレメンタインは、わが町ではだいたいがモロッコ産のものが流通している模様です。日本のみかんに似ているけれど、一回り小ぶりで、おいしいものに当たるとおいしいです。

ここ数年、だいたい一箱5パウンド(2.3キロ)で5ドル99セントとか、そう言った値段で出回っています。

 

この玉ねぎとクレメンタイン、両方に共通していること、それは、どちらも、一箱、一袋(網入りですが)買うと必ず痛んだ物が入っていること!

クレメンタインは箱の中に綺麗に整列しているし、中身を味見する人が多いので、売る方でもその上にプラスチックのネットをかけてみたりして取り出しにくくしてありますので、下の段の底に接している物がカビているかどうかはわからないんですよね。

上の列のものをよーく眺めて、うーん、と悩みますが、どれだけ眺めたって見えない部分のことは知る由も無し。

買ってきたらすぐに箱から果物かごに半分くらい移して、残りは一個一個の間に隙間が開くようにして、なるべくさっさと食べきるようにします。

それでも最後の方のやつを取り出すと、必ず一つは「うおー、真っ白」「青くなってる!」とか、そういう顛末に。

クレメンタインもみかんも、水分の多い果物ですし、箱に入っているものは、上に乗っているものの重さで下の方のものが圧迫されていますから、時間が経つうちにカビが発生するのもまあ仕方ないのかなあと思います。悔しいですけどね!

 

玉ねぎの場合は、買う前に網の外から一個一個をじっと観察して、怪しそうなのが入っている網は避けて次の網をじっくり観察、、それでも、全てが新鮮で傷みがないような袋は見つけた試しがありません。

店頭で野菜を吟味していると、夫に必ずからかわれます。確かにこういうことをするのは東洋人ばっかりみたいで、夫の妹と買い物に行くと、何も考えずにポイポイっと棚からカートに放り込んでいくので驚きます。本当に放り込みますしね。笑

以前、うちの町の中国系住民が特に多い地区のスーパーが、野菜売り場に中国語で「あんまりベタベタと商品を触らないで」という張り紙をしたそうで、中国系住民がそのチェーン店の本部に猛烈な抗議をしたという話がありました。スーパー側の気持ちもわかるけど、中国系住民が「より傷みの少ない野菜を」という気持ちはわかるなあ、そして、そういうことをしっかりと気にするのは中国系始め、アジア系ばっかりっていうことなんだろうなあ、、と笑っちゃった話ですが。

さて話を元に戻しまして、、

私も店先で1日過ごしてる暇はありませんから、適当なところで妥協して買いますが、絶対に一つか二つは、茶色い皮をむいたら煮えたようなレイヤーがあったり、真ん中が痛んでいたりして、使える部分だけとって残りを切って捨てることもあるし、丸ごとコンポストに放り込む場合もあります。

夫が買ってきた場合は、選ぶときに適当に手に当たったものをつかんでカゴに入れて買ってきますから、もっと傷み率が上がります。

安さと品質管理

日本の普通のスーパーではあまり傷んでいるものを買ってしまった経験がないのです。なので初めてこちらに来た当初はいっその事レシートを持って返品に行こうかと真剣に考えたくらいでした。でも、ほぼ毎回こういうパターンなので、これが当たり前らしい、とすぐに気がつきましたが。

日本ではお目にかかったことのない、傷んだ玉ねぎ(みかんの傷みは大箱で買う場合はよくある話ですけれど)これは一体どういうこと?とずーっと不思議に思っていましたら、農家に嫁いだ方のブログを読んでいた時に「掘り出した玉ねぎはしっかりと干して乾かしてから取り入れないと保存中に腐ってしまう」とありました。

これを読んで「収穫後のこの丁寧な仕事の段階で、北米の農家(に二束三文で雇われている外国人労働者たち)が適当にやってるに違いない!」と。

これを夫に愚痴った時に彼が言ったことは「一袋1ドルとか2ドルでしか売れないようなものに、そこまで丁寧にクオリティーコントロールの労力や時間をかけられないでしょう。そんなことしたら値段が跳ね上がるよ。」

まあ確かに。この商品の中には1個ロスがあって当然、それがこれの値段なんだ、と思えばまあ、それが妥当な値段なんだなと思えなくもありません。

これって日本の労働や食べ物に対する価値観とはかなり違いますよね。

自分の作ったものを人に売るときに、破損品とか腐ったものが混ざっていたら大変だと思うものだろうし、そういうことは恥ずかしいこと、やってはいけないこと、というような倫理観があると思います。

スーパーで買ってきたばっかりの玉ねぎが痛んでいたら、うわー、腐ったもの売りつけられた、と思いますよね。毎回そういうことが続いたら「この店では買わない」とよその店に行きますよね。

日本では食品全般のパッケージが北米よりもかなり小さめで、値段も比較的高めですから、お店や生産者へのプレッシャーも北米よりも高めだ、とも言えるし、お店や生産者が細かいところまで手を抜かないから、その手間賃が上乗せされるから値段も高めになってしまう、とも言えます。

品質管理が行き届いているというのはいいことである反面、ちょっと曲がったきゅうりは売れない、ちょっと小ぶりだったり、畑で大きくなる過程でちょっとした傷がついてしまったものは売れない、ということになり、味や栄養や鮮度とは関係のない基準で選ばれた野菜が結果として値段も高めになってしまう、という面もありますよね。

だからどっちがいいんだ、ということは単純には決められませんが、北米で生活している以上は、日本のような気配りされた玉ねぎを求めても仕方ありません。

玉ねぎを買ってきたら、網から出して、今回のダメージはいかほど、とチェックして、柔軟に対応することにしております。

 

タイトルから外れますが、オクラも、うちの界隈のスーパーでたまに見かけるオクラの状態は悲しいほど鮮度が悪くて、これを買う人たちって一体全体、妥協することに慣れているのか、鮮度なんてどうでもいいのか、視力が落ちてるのか、なんだろう、と思うのです。

オクラってアフリカン、カリビアン、西アジア系などの人々もよく食べる野菜ですが、これだけ古そうなものが並んでいるということは、東アジア人はあまり食べないんでしょうかね?

 

何れにしても、せっかくの野菜は、傷む前にきっちりきれいに食べきってしまいたいですね。

 

 


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