食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

それ実はヴィーガンじゃないって知ってた?

「ヴィーガンなのに、知らない間に動物性のものを消費してるって知ってた?」

 

加工食品とか、出来合いの食品とか、レストランで出てくるものとか、誰かが作ってくれたものとか、実際に何が使われているのか判断できないものを口にすることはどうしても避けられませんから、そうすると、やっぱり知らないうちに何かが口に入ってきている可能性はあります。

そういった、隠れた動物性素材が入った食品、飲料品、どんなものかといえば、、

 

ワイン、ビール (フィルターするプロセスで動物由来の薬品が使用される)ヴィーガンワインやヴィーガンビールといった製品は探せば存在します。

精製された白砂糖(北米で一般的なブラウンシュガーは精製された白砂糖にモラセスをかけて茶色くしただけなので、白砂糖と同じ)これらも、精製するプロセスで動物由来の薬品が使用される。

バナナ(皮に保存期間を延長するための動物由来の薬品が使用される)

マシュマロやジェロ(骨髄から摂取するゼラチン質を利用した食品)それらを使ったお菓子各種(ライスクリスピーケーキ、グミなど)

ヴィタミン剤やオメガ3などが補強されている食品またはそれらのサプリメント錠剤(オメガ3の錠剤などは魚介類の脂肪分に由来するものが多い。ヴィタミンB12なども。)

ヴィーガン・チーズ(大量生産されてスーパーに並んでいる品々の一部、、、全部じゃないことを祈ります)牛乳じゃないヴィーガンチーズとしてパッケージされているものも、牛乳を由来とする材料が添付されていることがあります。Galaxy Nutritional Foods Veggie Slicesという製品のイングレディエンツをご覧あれ 

食紅(赤色)赤い食紅で着色された食品は全て、赤い色素のある昆虫が原料である赤い食紅を含んでいるので、厳密にはヴィーガンではありません。赤い炭酸飲料や赤いキャンディーなど。赤じゃなくても、ピンクでもオレンジでも赤色の食紅が入っていることはありえます。

ナッツ Planters などのブランドのナッツなど、スパイスや塩がナッツに効率良く付着するように、表面に動物性由来の薬品がコーティングされている商品がある。 

ヴィーガン・クリーム(コーヒーに入れるやつ)乳製品ではないクリーマー、と明記されている製品でも、牛乳に由来するエッセンスが添加されているものがある。北米の商品では、コーヒーメイトなどのブランド。

 

 ヴィーガン食品ですよ、というブランド名や触れ込みで、実は動物由来の原材料が入っている商品というのは、正直、騙してるというか問題ありだと思うのです。いくらヴィーガンでも加工食品というのは所詮、何が入れられているのかわかったもんじゃないわ、と感じてしまうのは、こういう事例がぽこぽこと出没するからですよね。

 砂糖とか、ワインやビールの精製に動物性のもの??というのは、使わなくても製造できるべきものでしょうけれど、製品の均一性や品質管理上、便利な薬品が登場して、それが便利に使われているということなんだろうと想像します。

いずれにせよ、一個人が普段の生活で普通に消費するものを買う場合、想像もしない部分でも動物性の何かが入り込んでいる、ということですよね。

 

「あなたは知らないうちに、動物性のものを日常的に消費してるんだよ、知ってる範囲で食べていないっていうだけで、あなたは本当は偉くもなんともないんだよ」

「知ってしまった以上、これからは避けなきゃいけないでしょう、どうするつもり?」

 

動物性の原材料を一切使用していない製品を見つけることができるならば、そして、見つけた製品が普段の生活に使うものとして入手できる程度の値段のものならば、切り替えるのも楽です。

それがなかなか難しいのが、現在の、大企業のモノポリーに支配された資本主義の消費主義社会ですよね。

私はそこで「じゃあ砂糖を一切やめる」「ビール飲むの、一切やめる」

とするかどうかは、ヴィーガンであろうという決意のもう一歩先のものだと感じています。(そうでなければヴィーガンではないという考え方があるのは存じています)

例えば、あなたが居酒屋を営んでいる人だとしたら、一般的に流通しているビールを一切使わないという選択はかなり大変なものですよね。

そこまで極端な話ではなくとも、自分が消費するものの年間消費量とか、別の品に切り替える場合の選択肢や経費、どこまでそれがインパクトを与えるのか、とか、いろいろ考えて、じっくり時間をかけて決めていけばいいと思います。

いますぐやめなくてもいい。

全く全部辞めてしまわなくてもいい。

ただ、そういうもの以外にも選択肢があるかどうかを模索したり、ヴィーガンで同じ製品を加工することがどうして難しいのかを調べたり、話し合ったり、メーカーや小売店やカフェやレストランで話題にして問題提起をすることだって、消費をやめるのと同じくらいに大事なことだと思います。

白砂糖を辞めて、別の商品を使うことに決めたって、別の商品はそれはそれで何かと問題を含んでいる可能性が高いのが、悲しい現代の消費社会だと思うのです。

動物性のものを100%避けるのは本当に難しい。

避けきれない場合は私は失格、などという考え方は本末転倒。

それでストレスを感じたり、キリキリとして生活が楽しめなくなってしまっては元も子もない。

私はマシュマロもジェロもハニーも好きではないので、「なら食べない」が簡単な決断(というよりも、ヴィーガンになる前からこれらは基本的に買うことのない食品だった)でしたが、もしも、マシュマロが大好きな人だったら、やっぱりやめるのはストレスですよね。

マシュマロ以外はヴィーガンだけど、これだけはなかなかやめられないんですよね、、ということでも別にいいと思うんです。だって、9割がたヴィーガンなんだから、0%ヴィーガンで居るよりもよっぽど貢献してるじゃないですか。

いや、1割、2割、5割だって、ほんの少しだって0よりはマシなんです。

ヴィーガンだ、ヴェジタリアンだ、という人に「じゃあ君が履いてる靴は一体なんだい?そのダウンジャケットは?」と詰め寄るアンチ・ヴィーガンの気持ちもわかりますが、100%じゃなきゃいけないという決まりはどこにもないんですよね。

誰かがヴィーガンだ、ヴェジだ、マクロビやってるんだ、と聞くと、「そういう人ってなんだか宗教にはまった人みたいだよねえ」などと言い出す人って結構いるようですが、誰かが何かを達成したくて、それを行動に移すのを批判するのって、余計なお世話ですよね。

でも、そういう批判が出てくる背景には、やり始めた食生活の方針を全うしなきゃいけないんだ、と誰に言われたわけでもないのに(もしくは、周囲にそういうことを言う人がいるのかもしれませんが)、だんだんと義務感だか罪悪感だか何か追い立てられるように、完璧主義に向かってしまう、真面目な、真剣な、正義感だとか信念だとかが強い人の傾向というのがあるんだと思います。

 

偉くなくたっていいし、えらいと思われなくったって構わないのですよ。ちょっと動物性のものが口に入ってきたからって、私たちの行動がゼロになるわけじゃないし、嘘つきなわけでもない、ズルしてるわけでもありません。

動物性の食品を常に食べている人たちだって、ヴィーガンやヴェジの美味しい食品を美味しいからまた食べたい、と思って食べればいいのだし、肉をいっさいやめなくったっていいんです。と私は思っていますよ。

 

100%じゃないヴィーガン(ヴェジタリアンも)の皆さん、私たちの行動は無駄にはなりませんよ。

 


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