食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

私のミミズ・コンポスト

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昨夜はものすごい強風でした。

そんな晩は、表にコンポストを捨てに出るのは億劫。

裏庭に直接出られるお勝手口は雪に埋もれたデッキに繋がっているので、冬場は家事とか地震でとっさに家から逃げ出したいような状況でもない限り使いません。

そうすると、玄関から出て、ぐるりと裏庭に回って、デッキの脇を通ってコンポストのある場所まで。

吹雪の時、大風、大雪、大雨、などのときにはちょっと遠く感じるのです。

そんな時は、野菜クズ、地下にあるミミズ・コンポストに持っていきます。

 

表のコンポストには「捨てる」気分ですが、ミミズ・コンポストには「餌をあげる」気分です。

 

もちろん、表のコンポストにも、自然界の微生物や小動物や、ミミズも多分住んでいるんだろうと思いますが、大きなコンポストの蓋を開けても、そういうのもは見えないので、何が住んでいるのかは不明なまま。

 

地下にあるコンポストは、10年ほど前に市のエコロジー事務所(と勝手に訳させていただきます)でほんの少し分けてもらったものを、持ってきて始めた本当の自然界からはちょっと隔離されたコンポスト・小宇宙です。

 

最初に用意したものは、大きなプラスティックの容器。こちらでは一般的な、ラバーメイドというメーカーの、厚手の頑丈な蓋つきの容器を使いました。

 

これの蓋に、10〜15センチ間隔でドリルで穴を開けます。

穴は、ミミズが這って出られるほどの大きさにはせず、割と小さめで。これが空気穴になります。

容器の下の部分にも、余分な水分がしたたり落ちるように穴を開けておきます。

全体に穴を開けてもいいのですが、私は四隅に集中して穴をちょこちょこっと開けておいて、その下に安定のいい強いプラスティック容器を置いてあります。四つ足のような感じで。バランスよく置いておくと、余分な水分は容器に落ちるようになります。

 

最初は、野菜クズを入れる前に、新聞紙とか、卵のパック(北米で一般的な、あの灰色っぽい茶色っぽい紙の卵パック)をちぎって水に浸し、それをちょっと絞ったものをたくさん入れて、そこにミミズを入れます。

コンポストがあればそれもパラパラと入れておきます。なければ土でもよかったかと。

そして、ミミズがこの新しい住環境に馴染んで、新聞や卵のパックを食べてぬくぬくと生き始めたなという頃から、少しずつ野菜クズを与え始めます。

私は紙がほぼ食べ尽くされてきたかな、、、という頃まで待ちました。食べ尽くされると何もなくなるわけではなくて、食べて排出されたミミズのう*こがコンポストを土っぽく変化させるわけなので、紙紙していた場所がだんだん土っぽくなってきたなあ、と、そういう感じです。

全部土になってしまったら、餌がなくなったということですので、その前に野菜クズをあげる、っていう感じでしょうか。

 

野菜クズは一日に一回、料理するときに出る野菜の皮や根っこ、黄色っぽくなってる葉っぱなど。

コーヒーやお茶を入れた後の出し殻、卵を食べる人は卵の殻なども入れます。

入れないようにするものは、動物性食品のクズ(骨、かわ、筋、鱗、など)そして、酸性のきついもの(レモンの皮など)そして、バナナの皮には農薬や輸入するときに船の中で虫がつかないように散布される薬品などがきつくてミミズが死んでしまうらしいので、一切入れません。

 

食品クズを入れたら、コンポスト、土、もしくは新聞紙や卵パックの紙などで食品の部分を軽く覆ってあげます。あんまり深く埋めないように。

 

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このコンポスト、蓋を開けても生ゴミの匂いは一切しません。土の匂いがします。見た目も土そのもの。

白く見えるのは、卵の殻です。以前食べていたときのと、職場で卵を使ったときに出る殻をもらってくるため、結構あります。

卵の殻は割ったばっかりの状態で入れてやると、ミミズが喜ぶ小部屋に、砕いてあげても、ミミズが喜ぶジャリジャリっとした感触の環境を提供できるようです。

卵の殻はカルシウムをあげるのと、phのバランスをとることに役立つようです。

コーヒーの出し殻もあげすぎないようにすれば結構ミミズが喜ぶようです。

 

コンポストはある程度したら収穫して、畑や植木を植える土に混ぜてやると、栄養満点でとても良いのです。

収穫するときには、ミミズが光を避ける修正を利用して、明るいところにコンポストを取り出して、上から上からすくってやります。そうすると、ミミズはどんどんと下の方(暗い方)へ移動していくのです。

 

また、これはどんな野菜クズをたくさん与えてやるかにもよりますが、穴を開けたところから、余分な水分が下に滴り落ちるのですが、これをプラスティック容器などで受けてやるようにしておくと、茶色っぽい水が溜まってくるので、これを植木の土の部分にかけてやると、とても良い肥料になるのです。

 

 

コンポストを始めたのは、買い物した時のプラスティックの袋(日本ではビニール袋と言いますね)がゴミ問題につながっている、そろそろこういうゴミになる袋をやめるべきだ、という話が一般化した、10数年まえの話です。

一切プラスティックの袋を使わずにゴミ箱だけで台所のゴミを処理するというのは、やっぱりいきなりは難しい。

生物、濡れたもの、ぬるっとしたもの、そういうゴミを紙袋に入れるのも無理がある。

では、どうすればいいかな、と思ったときに、コンポストを使って野菜クズをゴミに出さないようにすれば、濡れたものはほぼ無くせるんではないか、と思ったのがきっかけです。

当時はヴィーガンではなかったので、魚の内臓とか、肉についてきた骨とか、そういったものはやっぱりゴミに出していました(市のコンポストサービスもまだ始まっていなかったのです。)

それでも、野菜クズをゴミ箱に入れないだけで、ゴミがかなり減りましたよ。

ヴィーガンになった今は、肉魚のゴミが出ないので、ゴミは一月に、いわゆるスーパーの袋程度のサイズの袋が二つくらいです。

うちの界隈は回収が二週間に一度で、屋外に置いてある大きなゴミ用の容器に入れたまま家の前の歩道わきに出しておけばいいので、ゴミ袋というものも必要ありません。

 

それもこれも、コンポストのおかげです。

街中に住んでいるとコンポストを置く場所がなかったり、暖かい地域だとやっぱりハエとか虫が湧いて匂いがするかもしれない、などというハードルがありますが、うちはそこらへんも問題ないので、ありがたいことです。

 

 

さて、それでは最後に、ミミズさん登場です。

こういう写真を見て気持ち悪い!と思われるかも、と思いましたので、写真は小さめで、白黒にして見ました。

それでも見たくないという方はご注意ください。

私はそんなに気持ち悪いとは思わないんですけどね。まあ人それぞれ。笑

 

 

 

 

しゃもじですくったところです。ミミズにしてみれば、平穏に暮らしていたのにいきなりすくいだされて光を浴びせられていい迷惑ですね。

 

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10年以上も同じ容器で飼い続けて、繁殖して増えすぎたらどうすればいいの、なんて思われるかもしれませんが、ミミズは、自分たちのコロニーがどの程度のサイズまで繁殖できるのか分かっているらしく、容器の大きさや餌の量を上回るほどには繁殖しません。人口爆発っていうことがないんです。

 

人間にはなぜそういう本能がないんでしょうね。

 


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