食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

北米で売られている野菜が大味な理由

今年はじめ、二月に日本に一週間ほど帰省して来ましたが。

ヴィーガン外食が困難な日本でしたが、やっぱり美味しいものは美味しい。

「日本はなんでも美味しい、コンビニのものでも美味しい」というのがエクスパット・日本人の間でよく囁かれる合言葉ですが、懐かしさ+添加物てんこ盛りのものを食べ慣れてる?=な発言かな、と思います。

 

なんでもってことはないですよ、やっぱり。笑

 

強いて言えば、こちら(北米)のコンビニで買うものと、日本のコンビニのものとでは、同じ添加物てんこ盛り製品でも、日本のものの方が成人病までの道のりは 若干遠いかもしれないと感じられるかな、、、と。笑(でも本当に健康にいいのかどうかは知りません。)

 

でもやっぱり、日本で感じたのは、「野菜がシャキッとしてるなあああああ!」ということでしょうか。

 

サラダバーでも、鍋の材料でも、宿の朝ごはんでも、野菜がしっかりしてるなと思いました。

今回は食品スーパーで野菜類をじっくり眺める機会はありませんでしたけれども、シャキシャキの水菜が鍋の材料として皿に盛られてるのをみて、なんてシャキシャキ新鮮なんだろう、と思ったものです。

 

北米でもファーマーズマーケットに行くとか、農家から直接買うCSAの野菜とか、シャキシャキの鮮度のいい野菜を見ることはあるんですけれど、そうでない場所では、特にうちの界隈のような内陸部で北国だと、遠くは中南米から、またはカリフォルニアなどから運ばれて来た野菜類は、どうしてもシャキッとはしていません。

バナナやトマトなどは、輸送中に傷んでしまってはいけないし、店頭に並ぶまで熟してしまってはいけないからと、未熟なうちに収穫されて運ばれてくるから、その実が本来持っているであろう旨味は出てこないんだと思います。

 

夏場はそれでも国内、州内で採れる野菜が増える(はずな)ので、野菜がもっと元気ですけれども、でもやっぱり年間通して、季節感ゼロな、「冬なのにトマトとズッキーニ?春なのにリーク?」という、年中同じ商品を並べてないと行けないと思い込んでる商店と年中同じ作物を買うことができないとおかしいと思ってるような購買者とで成り立ってる、おかしな図があるのです。

 

まあね、グリーンハウスとか、季節が逆な南米からの空輸とか、季節を無視した農作物ってそれほど無理なく店頭に並ぶんでしょうけれど、、、

 

いや、やっぱりそれ、無理ですよね。

 

私の好物は茄子なので、冬でも常に並んでる茄子(しかも安いんですよね)を無視できなくて、たまに買って食べてるんで、この現象を他人事のように笑うことはできないんですけれども、でもやっぱりおかしいものはおかしい。

 

で、トマトとか、自分の畑で収穫するものと店で買うものとではやっぱり味が違うし、野菜の旨味のみで勝負するような料理の場合、なんとなく「本当?野菜の旨味だけで?」と感じることもたまにあるのは事実なのです。

 

で、こんな記事を見つけました。 

北米で出回ってる野菜はヨーロッパの野菜よりも味気ない、という話です。

ものすごく大雑把に要約すると、ヨーロッパの農家が味の良い野菜を追求するのに対して北米の農家は病気に強くて一度にどかっと効率よく収穫できる野菜を追求する(要するに、資本主義の原理に則ってるわけですよね)ため、味は二の次になり、遠隔地へ出荷するために早めに収穫して運搬しても、傷みにくい、毎回タネを蒔いたらきっちり確実に大量に生産できる種が生き残る、という。

その結果、美味しさ、味わい、風味、などという、食べ物にとっては本来は重要なはずの属性がないがしろにされて、大きくて確実に育って傷みにくい(でも美味しくない)種類がどんどん生き残って来たというわけだそうです。

 

だってね、うちの近所のスーパーにもよくあるんですよ、1パウンド99セントのピンクっぽくて赤くないトマト。

なんというか、薄い色してて、でも皮はしっかりしてるんです。

で、個体の重さもしっかりしてる。でも色が薄いので美味しそうに見えない。

美味しそうに見えないので私はいつもそのトマトは手に取らないのですけれど、いつも1パウンド99セントです。夏場は79セントなんてことも。

「これ美味しいわよ」というおばちゃんがいたので、試しに一度買ったことがありますが、美味しくはなかった。笑

(あれを美味しいわよ、と他人に言える感覚ってどんなんだろう。)

 

自分の畑で育てたトマトは、水やりしてても、雑草抜いててもトマトの香りがして、そろそろ収穫どきだな、と手を伸ばしてもぎる時も、トマトの匂いが充満しているのですけれど、そういうのをお店のトマトで感じることはありません。

そういうもんだ、と思ってたんですけれど、ヨーロッパの八百屋ではもうちょっと香りがいいのでしょうかね。

日本の八百屋ではどうなんでしょうか。

 

私、レタスが特に好きじゃないんですけれど、アイスバーグレタスとか、味も何もないじゃないですか。

味のある野菜が嫌われて、水っぽくて、まるでマヨネーズの台?みたいな存在の方が便利でもてはやされてるような感じがして、北米の野菜売り場って本当になんだか物足りない!と感じるのです。

北国のうちの界隈だからそう感じるのかな。

 

農家が近くにある地域では、もっと味の濃い美味しいものが、北米でも多分食べられるんでしょうけれどね。

 

遠くから運ばれてきたような野菜は、やっぱり地元で採れた愛情を注がれた作物ではなくて、資本主義の仕組みの中で効率よく売り場まで到達してきて、無駄なく売り切れる、というのがはっきりしている商品でしょうから、大多数に受ける安全パイ。

北米の食品でそれは、「大きい、安い、長持ちする、よく知られている」もの。

 

だから、小ぶりな野菜やちょっと値段が張る野菜、早く食べなきゃ傷みが早いものや、一定地域出身者でないと食べないようなものは、取り扱ってもらえないんでしょう。

 

ああ、だから、うちの界隈で見かけるオクラはどれもしょぼんとしてて、先っぽの方が灰色になってたり、カビ?てるみたいなものばっかりなのか!

 

オクラを好むのは、エスニック系の人が多く、北米ジェネリックの人たちは全般的にオクラを知らない、もしくは嫌ってる人が多い傾向にあります。 

  

だからオクラは冷凍のを買います。冷凍野菜って案外いいことがあるんですよ。収穫後すぐ冷凍するから、栄養価も割と高いとかなんとか。。。