食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

伴侶と自分の食への姿勢の違い

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写真は、実るほど頭を垂れるライ麦でございます。義母がまだ元気な頃、彼女の自宅の裏のライ麦畑にて撮影

 

先日、ヴィーガンになって3周年ということで、自分の生活を振り返って思ったことを書きました。

 


 

 

で、夫婦の間で食の好みが違うことがどこまで重大か、という点について、「そんなに大したことじゃないと思う」と書きました。

 

が、その後で、いつも楽しく拝見させていただいているブログ、「梨の木日記」を読んでいましたら、梨の木さんが「旅先でバターやクリームをたくさん使った伝統的なフランス料理を続けて食べることになり、体が辛かった」というご経験から、「一緒に暮らすパートナーがもしもこういう食事をいつも食べていたい人だったら一緒にいるのが耐えられなくなったかもしれない」とおっしゃっていたのですよ。

 

はた、そうか、そういう考え方には及ばなかったけれど、、、確かにそうかも。

 

うちの夫は私に合わせつつも自分用にチーズを買ってきたり、外食では肉を食べたりして適当に自分の肉や乳製品への欲求を満足させていて、不満を言うこともないですから、そのおかげですっかり「全然問題じゃないわー」と甘く見てましたね。

 

もしも夫が、「朝も昼も晩もチーズやクリーム、バター、肉、たっぷりでどっしり食べたい」

という欲求が強い人だったら、私がヴィーガンの食事を作る横でバターを溶かして肉をムンムン匂わせて調理していたり、冷蔵庫の中には豆乳の隣に牛乳、豆腐の隣に卵が並び、庫内がぎゅうぎゅう詰めになっていたのかも。(家族の食事を一気にお世話するお母さん的存在だとしたら、パートナーの分と自分の分両方作ることになるから、それまた大変そうです。)

 

そう考えると、好みの違いは、違いそのものが問題ではなくて、どこらへんまで相手との違いを妥協できるのか、ということなのかもしれません。

 

私も別に、いつもいつも自分のやりたいことを夫に押し付けてるみたいですけど、そうじゃないんですよ!(と書いておかなきゃ。笑)

 

彼の誕生日のバーベキューにはオーガニック肉屋でステーキを買ってきましたし。(せめてファクトリー・ファーミングじゃない肉で、という意図です。)

でもそれほど「わーい肉だ!」という反応もなかったなあ。(食にこだわりがないせいか)

 

そして夫は外食が好きな人なのです。

外食で育ったから外食が好き、という人もいますけど、彼の場合はそうではなくて、子供の頃は外食が一切なくて、家族でレストランで何かを食べたという思い出なんかは一切ない人です。

子供の頃に「たべるということ」に想いを馳せること自体を罪だと考えていた両親の「質素に、食べ物はなんでもありがたく食べて文句を言わない」という考え方のおかげで、「おいしいもの」を食べることなく育った(って言っても想像がつかない人の方が多いと思いますが)反動で、大学以降、外食やら出来合いやら出前やらという「世間で普通に人々が楽しんでいる」食べものにトライすることを楽しめるようになって以降、こういう「ジャンク」系や外食系が、なんというか、自由の味になったようです。

 

あんまり子供に厳しくすると、反動でこういうことになるんだぞー、とも言えますが、ジャンクフードや外食に接することなく子供を育てることで、子供が安物の出来合いの味を受け付けないように育つ例もありますから、なんとも言い切れませんけれどね。

 

まあわが夫はそういうわけで、体に悪いと言われていても、ピザやチキンウィング、ホットドッグやハンバーガーは大好きです。

所詮は北米人ですしね。

 

でも、そういう食事を毎食しているわけでは決してなく、いつもはうちで作った食事を食べているので、最近は外食や出前でジャンクなものを食べると「塩辛い」「油っぽい」「値段は高いのになんだか味もしょぼいし、なんなんだ、昔はもっと満足のいくものがあったのに」と愚痴っています。

 

単に舌がジャンクフードよりも家で作るちゃんとした食べ物の味に慣れただけだろうと思うのですが。(昔は自由の喜びのあまり、不味さを感じる余裕がなかっただけなのではないかと。。)

 

いずれにせよ、食文化が豊かな地域や料理上手なお母さんの元で育ったわけではない、というか、そういう文化不在のところで育った夫は、基本的には食へのこだわりがありません。

食べるときにはちゃんと食べますけれど、朝や昼(はお互いに好き勝手に食べています)を食べるのをうっかり忘れている日も結構あります。(どうやったら忘れていられるのかと私は理解に苦しみます。)

 

だから、食いしん坊で食べることばっかり考えてる私に付き合ってあげても大丈夫なんでしょう。

 

そういう次第で、こんな伴侶を得て、ヴィーガンしたい放題でいられる私は幸せですかね。 

 

 あ、でもね、旅先で「この店に行きたい!」と調査してそこへ赴く私に付き合いつつ「食べ物のためだけにこんな努力してこんな街のこんな店に連れてこられるなんて」と美味しいものを口にする直前まで文句たらたら言われたりはしてるんですよ。

 

 

考えてみたら、濃い食事を付き合わされるのも辛いが、納豆やオクラ、ヌルヌルの海藻サラダなどを付き合わされれば夫もさぞ辛かろう。そういう難易度の高い食は私一人で楽しんでいる理由は何しろ夫婦安泰というわけで、決して独り占めしているわけにあらず。。。笑


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