食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

明石焼きと映画・The Clean Bin Project

先日のヴィーガンたこ焼き、久々だったのと、気が散っていたのとで、やっぱり今写真を見ても、生地が正しくなかったようです。

具が余っていたので、復習を兼ねてもう一度やって見ましたよ。

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いちいち写真を撮ってお見せするほどのことじゃないんですが、なんとなく。

 

今回はたまたま余っていたリークのブロスと昆布出汁で粉をとき、焼く前にさらにもう一息薄めてやりましたよ。

硬いよりはやらかい方が扱いやすいし。

 

結果、ヴィーガン・明石焼きになりました。

だしの香りが良くって。

昆布とリークの組み合わせがなかなかいけました。

 

しかも中身トロトロとろ。(水っぽいタネのため)

 

夫は「こんなグーイーなたこ焼き初めて」と。

夫は明石焼きは食べたことがあるはずですけど。

 

「このグーイーは良いグーイーなんだよ」というと、なぜグーイーが良いのだ、と。

説明に困るというか、そういうのは理屈じゃないので、

じゃあなぜ人はクッキードーを生で食べるのか、と言ったら納得してました。

 

日本の方でクッキードーを焼く前に食べる人って見たことないんですけど、北米には結構な割合でクッキードーのつまみ食いが好きな人がいますよね。

 

とりあえず、前回の中がウェルダンになっちゃうたこ焼きからは前進しましたが、ここまでトロトロだと火傷する人が出現する可能性が大きいので、もう一息水分を抑えめにして、あくまでもたこ焼きのレベルで中身トロトロを目指したいと思います。

 

 

ゼロ・ウェイストへの取り組み 

 

ドキュメンタリー、The Clean Bin Project (2011 Grant Baldwin, Peg Leg FIlms)を観ました。(DVDで。)

 

the clean bin project: documentary film about zero waste - home

 

こういうドキュメンタリーは、夫はプロパガンダだと言って観たがらないので、一人で観ましたが、無理矢理にでも見せればよかった。

ググると、comedyって出てくるんですけど、ユーモアはありますけどコメディって?まあ私の職場もググるとクリニックって出てきますので(全くクリニックではない)グーグルの限界ってやつか。

 

ドキュメンタリーと同じく、ブログもあります。

 

カナダのバンクーバーに住むJennyと Grantというカップルが、ゴミを減らすため、むこう一年間モノを一切買わずに過ごしてみよう(できるかな?)そしてお互いの出すゴミの量を記録して、どちらが勝つか(少ないか)試してみよう、という経緯を記録したドキュメンタリーです。

Grant BaldwinはそのGrantで、撮影は二人で行ったもの。

毎日の暮らしをカメラで追っていますので、疲れてる時の様子とか、困っている時の様子などが伝わってきます。

 

ゴミを出さない暮らしを実験的に始めたばかりの二人の生活ですから、戸惑うことや、経験者へのインタビューなどで「そうか、そうすればいいのか、そういうやり方があるのか」と発見して行く過程などは、ゼロ・ウェイストに挑戦したことがない一般人の我々にもわかりやすくて親近感が持てます。

 

全くものを買わない、といっても、もちろん食品とか生活必需品は買います。

 

それでもパッケージを避けてファーマーズマーケットを利用したり、庭で野菜を作ったり、そういう工夫はして、ゴミ減らしに努めるJenny。

以前プラスティック・フリーの7月に、いかにパッケージがゴミになるのか痛感しましたが、彼らもパッケージを避ける努力を一生懸命やってます。

そして以前ゼロ・ウェイスターののあさんのブログでも指摘されてましたけど、スポーツの最中に怪我をしたGrantが治療される際に出てくるゴミにうんざりする様子なども映し出され、医療用品で出てくるゴミについても考えさせられます。

 

ゼロ・ウェイスターの方や、そうでなくても地球環境のことにちょっとでも興味がある方なら楽しめるのではないかなと思います。

なんというか、「私たち、ゼロ・ウェイスターよ、ゴミを出さないから私たちすごいのよ、普通の人たちとは違うのよ」という優等生風を吹かせて説教される映画ではなくて、普通の感覚の人たちが、でもゴミ問題にちょっとでも関心があって、自分たちには何ができるのかなと考えた時に、試行錯誤しつつこんなこともできる、こんなことも考えさせられる、と色々発見して行く過程を共有できるので、コメディーではないですけれど、どんより落ち込まされるお説教フィルムではないのです。

 

Chris JordanとAlbatross(アルバトロスという鳥)

この映画の中で紹介されるChris Jordanという写真家の作品がまたすごいんです。

Ed Burtynskyのような壮大なスケールで、でもBurtynskyは工業地帯や建設現場などの風景を捉えているのに対して、Jordanは「ゴミ」を個々のレベルから集合体のレベル(風景のレベル)まで引いて、俯瞰で見せるんです。

太平洋の真ん中にあるミッドウェイという小さな島に生息するAlbatrossという鳥が、人間が捨て続けてきたプラスティックのゴミのために大量に死んでいるのですが、その鳥たちの様子の記録もまた強烈です。

 

太平洋の真ん中にある小さな島に住む鳥たちが、北米やヨーロッパやアジアや、、とにかく遠く離れた文明圏から流されてくるプラスティックゴミのせいで死ぬんです。

プラスティックは細かく崩れて行くことはあっても、生分解はされず、その上小さく小さくミクロの単位まで細かくなったプラスティックは、食べ物に似ているんだそうです。

だから、魚たちもプラスティックを食べるし、小魚を食べる大きな魚もプラスティックを食べるし、鳥たちもプラスティックを直接&間接的に食べ、Albatrossの親鳥は、プラスティックを雛鳥たちに食べさせてやることになるのです。

雛鳥は親鳥が口に入れてくれるものだけを食べて生きていますが、プラスティックには栄養価はないので、そのうちにお腹はプラスティックで満たされていても栄養不足で餓死してしまいます。

その鳥の死骸が微生物や昆虫たちによって食べられ分解されて行くのに対し、胃の中に入ったプラスティックだけが分解されずにそのまま残っている、その様子を写し取ったJordanの作品は、グロテスクな人間の消費活動を見せつけるかのようです。

 

 

7月にはプラスティック・フリーの一環で、なるべくプラスティックを減らそうね、と職場で地味な運動をしましたが、コーヒーに砂糖やミルクを入れてからかき混ぜるためのプラスティックの小さなスティア・スティックも「洗えるスプーンでやろうよ」と私がキッチン担当の日にはやっていましたが、同僚にもクライアントにも「そんな小さいものくらい、、、」程度にしか理解されませんでした。

でも、あの鳥の死骸を見たら、小さくても立派に動物を殺せてしまうんだ、と心に刻まれた思いです。

 

人間の活動って本当に他の動物たちに迷惑かけまくりですなあ。


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