食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

プラスティック汚染・世界の動き

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豆サラダ

スリー・ビーン・サラダってよくありますが、三つ目の豆がなかったのでこれはツー・ビーン・サラダ。

インゲンとチックピーです。

あとはトマト、赤いオニオン。

 

 
「プラスティック廃棄物の発展途上国への送付を制限することを目的とする取り決めにほぼ全ての国が合意した」国連

 

プラスティックゴミも有害廃棄物と実質同じ扱いになったということでしょう。

各国政府が合意したということはやはり大きな前進。

 

www.theguardian.com

 

中国が西欧各国(+日本も)によるプラスティックゴミの「輸入」を拒否して大騒ぎになりましたが、あれから一年経って、先進諸国は自分たちでゴミを処理する方法を工夫するのではなく、別の貧しい国を見つけてそちらへ送りつけると言う策に出ていた模様。

 

ゴミの送り先になったのは、インドネシア、タイ、マレーシアなど。

一年ほどの間に、以前はのどかな農村だったところが巨大なゴミ溜めと化して、地元住人の健康を害し、大変な迷惑になっているそうです。

 

どうしてそうなるのか。

 

先進国で「リサイクル」の容器に放り込んだプラスティックの空容器、リサイクル処理のしにくいものは弾かれて、ランドフィルに捨てられるんだと思っていましたがそうではなくて、そんなプラスティックゴミやその他諸々の危険なゴミは、発展途上国の「リサイクル処理場」へ売られていくのです。

 

ゴミの売買は昔からお金になるビジネスですからね、トニー・ソプラノの事業も「ウェイスト・マネジメント・ビジネス」だったような。

 

処理するのも困難なプラスティックその他のごみが送りつけられてくれば、処理する施設を備えていない貧しい国のりサイクリング・プラントでは手に負えず、結局そこで不法に捨てられると言うことになります。

 

プラスティックゴミの話になると、「プラスティックのゴミを出してるのは主に発展途上国てあって、先進諸国の住民の我々はリサイクリングをしている、だから我々が不便になるような新しい条例だの規制だのを受けるのはおかしい」

と言うような意見を聞くこともあります。

貧しい暮らしのなかで自分のことで手いっぱいの人たちが「不便だけど地球環境のためにプラスティックをやめて工夫しようよ」と言う余裕がないと言うのはありますし、プラスティック依存の現状で安く済ませられるのに敢えて単価の高いものへ移行するって言うのは、それはお金の余裕がなければできない話とも言えます。

 

でも、先進国の「リサイクル」で処理しきれないプラスティックゴミを売りつけておきながら、「発展途上国の連中がゴミを捨ててる」はないですよ。

お金持ちの国の方が消費物資の量は圧倒的に多いですし。

要らなくなったら捨てて、また物を買って、捨てて、買って、を繰り返して環境への負荷を考えないという暮らし方、あかんでしょう、とみんなが変わっていかなければ。 

 

フィリピン大統領がカナダに宣戦布告しそうになった件

ちょっと前には、カナダのゴミがフィリピンに送りつけられていたとかで、フィリピンの人々が「我々の国をゴミ捨て場にしないで!」と輸送用コンテナ69個分をカナダに送り返すことを要求、と言うニュースがありました。

これらのコンテナも「リサイクル」と表示があったものの、中身はリサイクルできないごみ。

ゴミをフィリピンに送りつけたのは民間のゴミ処理企業だったようですが、カナダ政府曰く、法的にはこの企業に責任を持って引き取らせると言うことはできないとか。

 

なんで出来ないんでしょうね。

 

渋った挙句、結局カナダ政府が輸送費用とゴミの受け入れ費用(とゴミ処理費用もでしょう)を出すことを受け入れたそうです。

て、当たり前です。

www.treehugger.com

 

先週の金曜に合意に至った冒頭の「取り決め」、実際は現存するバゼル条約の改正案に過ぎないようで、有害廃棄物を発展途上国へ送りつける行為を規制する約束事そのものはすでに存在しているのです。

 

ゴミを送りつけるためには、受け取り側の書面による同意が必要だとか、ゴミの不法取引は犯罪性のあることとして、ゴミの輸出国は取り締まるべしとか、 ゴミ輸出入の流れがうまくいかなかった場合は輸出国側が責任持って引き取るとか、、、。

 

この条約以前は世界は無法地帯だったんでしょうね。

 

今回のカナダとフィリピンの揉め事、この条約見たらカナダには揉める権利一切ありません。

 

バーゼル条約 - Wikipedia

 

こんな条約があっても、リサイクリング用のプラスティックは「危険な廃棄物」ではないということで、じゃんじゃん送りつけることができていたんでしょうね。

だからカナダとフィリピンのゴミ事件のようなことも起こり得たと。

 

 
プラスティック汚染の被害者=加害者

 

貧しい国々の人たちだけでなく、世界中の人間の体にマイクロプラスティックが入り込んでいることはだんだんと明らかになってきています。

 

水道水にも、魚介類にも、マイクロプラスティックが入り込んでいます。

 

水も空気も食べ物も、地球環境と関係ないところで汚染と無縁に入手することは誰にもできないことですから、使い捨てプラスティックが氾濫しているこのシステムを変えていくしか方法はないですよね。

 

 

不要なプラスティック、使用するのを辞めていきませんか

プラスティック汚染の害は、ちょっとググればいろんな記事やドキュメンタリーなどが出てくると思いますのでこちらでは繰り返しませんが、とにかく、この問題を解決するのに必要なのは、大勢の人たちが問題に気がついて、無駄なプラスティックの使用を辞めること。

プラスティックでなければいけないとか、プラスティックの物しか手に入らないとか、そういう難題はさておいても、いらないプラスティックを使うのを辞めることから始めませんか。

 

無用なレジ袋とか

無用な中袋とか

食べなくても済むならその過剰包装された個別包装のお菓子とか

家にあるフォークを使えば済むのならその使い捨てフォークを受け取らないとか

 

 

繰り返しませんと言いつつやっぱりご紹介したいので貼り付けてしまいます。笑

Chris Jordan, Albatross トレイラーです。映画全編もVimeoにご本人がアップロードし

ていらっしゃいます。

 

食べ物に見えるプラスティックゴミの破片を母鳥が雛鳥に食べさせてやり、栄養価のないプラスティックでお腹がいっぱいになりつつも栄養失調で死んでいく鳥たちの姿が描かれています。

Chris Jordan's ALBATROSS film trailer from chris jordan photographic arts on Vimeo.

 


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