食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

日本の人以外に、受ける和食、受けない和食

もちろん個人差はありますが、一般的な傾向として。

 

受けない和食(日本食)いろいろ
匂いがキツイもの

納豆などは日本人でも苦手な人がいるくらいですから、やはり日本人でない人の間でこれを初めて目にして、食べてみようと思う人は少数派です。

でも、日本人には匂いがきついとは感じられないようなもの、例えば大根を煮る匂いなど、これは似たような匂いの食品が子供の頃から慣れ親しんだものの中に存在しないゆえ、異様な匂いと受け取られることは大いにあります。

椎茸の匂いもちょっとキツめなようです。乾燥椎茸の戻し汁や乾燥椎茸を戻して調理したものは私も匂いがきついなと感じるのですが、生椎茸でも「これはちょっと」と言われることがたまにあります。

匂いがきついというカテゴリーに入れていいのかどうか、と思うものでは、ほうれん草を茹でて絞ったものの匂いとか(ほうれん草の匂い以外に何が臭うのかわかりませんが)ジャガイモを茹でてるだけなのに、変な匂いがすると言われたこともありますので、素材の匂いを知らない(濃い味付けや油、チーズなどで素材の本来の匂いやがわからなくなったものしか食べたことがない)せいで、素材の味わいを引き出す和食を前にして戸惑うというパターンなのかなと思われるケースもありました。

 

味わいがハッキリしない(ほんのりと、しみじみと、優しい味わい)もの

薄味は苦手というより、味がしないと思われて、醤油をドバドバとか、塩をガバガバとか、そういう結果になることがままあります。薄味と言ったって、それほど薄味じゃあないんですけどね。

お豆腐を「無味のもの」として嫌がる人が結構います。また、ベジタリアン、ヴィーガンの人々の間では豆腐は肉の代わり、クリームの代わり、卵の代わり、としてフードプロセッサーなどでプロセスして別物に仕立て上げるのに便利な上、たんぱく質が豊富だからという理由で好まれますが、実際の豆腐の味そのものを楽しめて好きだという人はどれほどいるんでしょうか。手作りのおいしいお豆腐がほぼ入手不可能だというのもその理由の一つでしょうけどね。 

舌触り歯触りが独特のもの

コリコリ、つぶつぶ、コリコリっとしつつヌルヌルッとする、、、そういうのは考えてみると北米でよく食べられているメニューにはあんまりないですからね。

数の子、それ以外にも魚の卵全般は苦手というか、気持ち悪いと言われることもあります。

あと意外なところでは、お餅を嫌がる人は結構多いです。「味がしないのにいつまでも口の中でグニャグニャしていて、いつ噛み終わればいいのかわからない」味覚的にはそれこそはっきりしない味カテゴリーに入るのですが、嫌がられる一番の理由は食感の方にあるようなので、栄えある歯触りが独特のカテゴリーに入れてみました。 

ぬるぬるしたもの

とろろ芋をすりおろしてとろろ汁にしたものとか、オクラとか、もずくとか、こういうのは和食に慣れている人でも実はちょっと気持ち悪いと感じているのか、ぬるぬるモノを並べるときついみたいです。

ちなみに、オクラ入りのメニュー、みんなでシェアするときに「これを一皿頼んでみようよ」となんども提案してみるのですが、友人たちに毎回「あ、それならこっちにしようよ」と避けられてしまいます。皆そこまでオクラを避けたいのか。

 内臓系

これは味そのものとか舌触りそのものもそうですが、「これは臓物である」という概念が「こんなものを食べるなんて!」という反応につながるせいでもあるんじゃないかと思います。まあ内臓の場合、独特の匂いがあるから、やっぱり気持ち悪い、と感じるのでしょうね。

内蔵ではありませんが、小魚がそのまんま入っているようなものも気持ち悪いと感じる人が多いようです。しらす入りの和え物とか、大根おろしにしらすをちょこんと乗っけたのとか。

 

これに対して、大衆に受け入れられやすい和食 

日本でも子供たちが大好きなメニュー一般。

カレーライスとか、唐揚げとか、天ぷらとか、トンカツとか。焼きそばやお好み焼きなども受けがいいですよね。

寿司という言葉にも弱い人が多いので、ちらし寿司、巻き寿司、いなり寿司なども喜ばれます。

おにぎりを見て「寿司食べてる!」と言われることも結構ありますが、おにぎりは具を混ぜ込んだようなものなら受けると思いますが、白いご飯の真ん中に具が入っているものに海苔を巻いたようなものだと、具にたどり着く前に「味がない」という反応をされることもあります。

 

肉が入っているものだったら大体受けがいいというのもあると思います。

何しろ肉の味や匂いが共通項ですからね。

豆腐でも、表面をカリッと焼いてから料理に入れると食べやすく感じるようです。焼いたり揚げたりすることで、素材そのものの味よりも揚げ物の風味が加わるからでしょうか。

 

和食をレストランなどで何度も食べたことがある人たちの場合は、もう少しいろいろなものを受け入れる準備ができていると思うので、各地のジャパレスでよく出るメニュー(ジャパレスによく置いてあるメニュー)なら大丈夫な人が多いんだと思います。

味噌汁などは、偽和食屋で出てくるような、へんてこなものに慣れてる人もいるでしょうから、逆に許容範囲が広いかもしれないですね。

 

ベジやヴィーガンのレシピブログなどで、欧米人の方がたまに、日本のお蕎麦を使ったヌードルサラダみたいなものを公開してるのを見かけます。

私は蕎麦は蕎麦の味だけで十分なので、それらを作ってみたいとは思わないのですが、逆に彼らはひょっとしたら、蕎麦だけの味では味がないと感じるから何かを足したくなるのかなと思います。ドレッシングのようなものをかけたり、ナッツ類とかゴマとかオレンジやほうれん草なんかを混ぜているのを何度も見かけます。日本でよく見かける春雨サラダみたいな感覚だと思ったらそれほど異様ではないんでしょうね。

でもなんとなく私はたまにしか食べられない貴重なお蕎麦をそういうレシピに使う余裕がないですね。笑

 

日本の味覚に慣れて育った口には濃すぎる、脂っこすぎる、という料理がいろいろあるのと同じですから、どこらへんが自分の基準なのか、限界なのか、そこらへんも個人差、文化の差がいろいろあるんでしょう。

 

 


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