食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

ヴェジタリアン・シェパーズ・パイ

職場のランチメニューで、チャレンジしてみました。

何がチャレンジかというと、肉、揚げ物、チーズ、濃い味付けに慣れているクライアントの皆さんに、「肉入ってないよ」と明記して、シェパーズパイを提供したのです。

ランチメニューはEメールで登録している人たちに前の週に知らせるので、自分の好みのメニューの時には電話で注文してわざわざ来る人もいますが、Eメールアドレスを持ってない人などで「今日のランチは何?」と電話してきて、好みじゃないものだと「あら、じゃあ行かない」という人もいます。

食べ物って重要ですからね。

うちでは夫がいつも作る、ヴィーガン・シェパーズ・パイ。職場では豆乳とかアーモンドミルクとか、ココナッツオイルとかは置いていないので、ヴィーガンではありません。

でも、肉が入ってないシェパーズ・パイってどんなの?と想像できないような人たちに、公言しましたからね、お昼を食べに来る人がいなかったりして〜、などと思いながら、蓋を開けてみたら、8人前作って完売でした。(本来はもっと作りますが、ホリデーシーズン、冬眠シーズンなので、ちょっと少なめです。)

私の職場はスープキッチンではないので、食事を提供すること自体がメインではなく、むしろ、食事を作る共同作業、栄養を考えること、予算を組んでメニューを考えること、台所での作業に参加しない人たちは、ランチの注文の電話の対応や金銭のやりとり、その記録の管理、などなどをみんなでやってもらいます。

そうやって皆で協力しあって運営するのです。

とはいえ、ランチが好みのものだったら誰だって嬉しいし、食べて美味しければ幸せになります。

だから、栄養のことばっかり、予算のことばっかりで、食べても味気ないようなものは作りたくないですよね。

 

食べた人々の反応

肉入ってないのぉ〜?という苦情は一切なし。

何人もの人たちが、とっても美味しかったよ〜という感想をこちらが聞く前に教えてくれました。そして何より、食べ終わった人たちが使用済みの皿を返す容器があるのですが、そこに皿を入れる前に、食べ残したものはゴミ箱にフォークで落としてから入れてもらうのですが、誰も捨ててる人がいなかった!

貧しくてろくなもの食べてないような人たちでも、自分が好きじゃないものは食べませんからね。お腹減ってても嫌いなものは捨てる人が多いですから、誰も捨ててない、というのは本当に嬉しいですよ。

 

予想外のチャレンジ

 

今朝、職場のキッチンの冷蔵庫を開けたら、使うつもりだった玉ねぎが一つも残っていませんでした。先週末使い切っちゃってたんですね。

金曜日にランチの担当をした同僚、月曜のことうっかり忘れてたんだと思います。

まあそういうこともままある職場ですので、ないものは諦める!笑

でも、玉ねぎの旨味を当てにしてたので、ちょっと焦りました。

よっぽど誰かに近所のスーパーで玉ねぎ買ってきて!とお願いしようかと思いましたが、外は強風の上マイナス10度、ちょっと玉ねぎを買いにおつかいに、は嫌ですよね。

予算の都合で、本来なら揃えておきたい調味料や食材が揃わない、というのは、うちの職場の現実でもあり、ここに通ってくるクライアントの人々の現実でもあります。

そこで、何かない時にそこで工夫してなんとかするというのもいい経験になるかなと、そのまま決行。

 

予想外の玉ねぎ抜き、ヴェジタリアン・シェパーズパイのレシピ

材料には冷凍のミックスベジタブルが入りますが、これは冬の北国で新鮮な野菜の値段が高騰する冬場ゆえの苦肉の対応策であって、フレッシュな野菜が手に入る場合はもちろんそちらを使用します。

材料

  • セロリ 4本 みじん切り
  • ジャガイモ 中くらいのサイズを7個(うち一つは半分ちょっと傷み始めていたのを切り落として状態の良い部分だけ使用。これも現実)
  • 人参 細めのを3本、皮をむいてすりおろし。
  • バター
  • 牛乳
  • 米ナス 皮をむき、2センチ角くらいに切って塩水でアク抜き
  • マッシュルーム 1パック(228グラム)土をタオルで拭って掃除し、スライス
  • ニンニク、大きめ3粒くらいをみじん切りに。
  • 冷凍のミックスベジタブル、2カップくらい
  • 冷凍のスイートコーン、4カップくらい
  • ブルガー・ウィート 1カップと大さじ2杯くらい
  • 缶詰のホールトマト 776ml(28liquid oz)
  • 塩、胡椒、クミンパウダー、パプリカパウダー、ガーリックパウダー小さじ2杯くらい(胡椒は小さじ1杯くらい)

手順

  1. ジャガイモは皮をむいて適当に均一の大きさに切って塩を入れた水で茹でる。マッシュして芯が残らないようによく茹でる。茹で上がったジャガイモはマッシュして、バターと牛乳を混ぜて好みの硬さ(柔らかさ)にピュレする。
  2. みじん切りしたセロリを油をしいた鍋でよく炒め、そこへニンニク、すりおろした人参、マッシュルーム、ナスを加えて弱中火でよく炒める。炒める時に塩を少々ふりかけて浸透圧を利用して野菜がしんなりと火が通りやすくなるようにする。
  3. 全体がしんなりしたら、冷凍のミックスベジタブルを加える。
  4. ブルガー・ウィートは計量してから大きなゴミや石などを取り除き、軽く水ですすいで水切りをしてボウルに移し、缶詰のトマトの液体の部分をかけておいておく。
  5. 冷凍のコーンは使用する分だけ冷凍庫から出しておいておく。
  6. 缶詰のトマトの実は、オリーブオイルをしいたフライパンに入れて一通り油で炒める。炒めながら大きな実をヘラで一口大くらいに切り分けるようにする。
  7. 加熱したトマトを野菜を炒めている鍋へ加え混ぜ合わせ、ブルガー・ウィートも加えざっくり混ぜ合わせる。スパイスや塩も合わせ入れ、味を見て調節する。
  8. 野菜をグラタン皿の底に敷き詰め、その上にコーンを均等に敷き詰め、最後にジャガイモのピュレを均等に敷き詰めたら予熱していたオーブンに入れて表面に焼き色がつくまで加熱して出来上がり。

 

9x13インチの長方形の型一つ分くらいになります。これを8人分に分けると、少食の人にはちょっと多すぎ、たくさん食べる男子なら満足いく分量になります。(北米平均)

ジャガイモのピュレ、今日は女性が担当したのですが、途中で腕が疲れてしまったために、スティックブレンダーでピュレにしたいとの希望だったので、そうしましたら、ジャガイモが餅みたいに弾力のあるピュレになってしまいました。

ジャガイモってそういえば調理法次第でそういう食感にもなるんですよね。うっかりしていました。

餅状態のジャガイモはコーンの上に敷き詰めるのがなかなか難しく、調理作業に参加していた皆で工夫して乗り切りましたが、今度からはやはりマッシャーと筋肉で作業してもらおうかなと思います。

 


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