食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

ヴィーガンチーズじゃありません、Garyです。

Facebook上で何処かの誰かが延々と怒りをぶちまけたそうです。

何にって、「ヴィーガン・チーズ」に。

彼女は、チーズが大好きなので、チーズもどきの食品をヴィーガン・チーズという名称で呼ぶことに我慢ができないと、延々と。

「『ヴィーガン・チーズ』は乳製品から作られているわけではないんだから、チーズって呼ぶこと自体が間違っている!チーズっていう名前を使うことが許せない!ヴィーガンたちは、こういう食品のことをチーズなんて呼ばないで、Garyとでもなんとでも呼べばいいんだ!!」と。

 

私はFacebookは友達同士のみ公開しているので、自分が書いたことが世界中に広がって知らない人たちから反響が、、という展開になるのは想像もできませんが、この方の明らかに勢いでつい書いちゃった苦情、これに対する人々の反応が、

「そうですか、別にいいですよ、じゃあこれからはGaryと呼びましょう」と。

そこから、”ヴィーガン・チーズじゃないよ、Garyだよ”というのがまさに合言葉のように広まっています。

 

Garyというのは英語圏の男性の名前ですけれど、まあなんでもいいということですよね。

Facebookでは、まさに「ヴィーガンチーズじゃないよ、Garyだよ」というグループが発生したり、ヴィーガン・チーズ製造販売ブランドが商品名にヴィーガン・チーズと入れずにGaryといれたり。

はたまた、ヴィーガン・肉屋が「ヴィーガンが楽しんで食べてるのはヴィーガン・チーズ、いや、Gary だけじゃないよ。それなら、ヴィーガン・ミートはパトリックとでも呼ぼうか、ヴィーガン・ミルクは Garyのナット・ジュース、とでも呼ぼうか。」と。

 

最初にGaryという名前が出た時に脳裏をかすめたんですよね。

名前はなんでもいいけれど、チーズ=Garyは最初に出てきた名称だからインパクトがあって覚えられるかもしれないけど、次々に適当な「よくある人名」に取って代わられたら、「えーと、ヴィーガン・ソーセージはブライアンだっけ、マイクだったっけ」なんてことになります。

名前と物体がある程度関連していないと、脳内で連想できませんから。笑

 

名前が何であるか、なんていうのは本当はどうでもいいことなんですけれどね。

ヴィーガン・チーズ、と今まで呼ばれていたものたちは、要するにヴィーガンが避ける必要のない、植物性食品で、チーズのような味や食感を楽しめるもの、ということでしかないわけですからね。

ヴェジ・バーガーだってそうですよね。

日本語だと、「もどき」っていう言葉をつけてしまえば済むから便利ですよね。

肉もどき

チーズもどき

カニもどき

肉好きな人もチーズ好きな人も、「もどき」に怒る必要はあるまい。

 

でも、「がんもどき」っていうけれど、あれは一体「雁」の肉に似てるものなのか、そういう疑問もありますけれど。

 

ああ、あと、カニカマが北米の寿司屋やアジア系の安食堂でも使われるようになってきて、「クラブ・スティック」みたいな名前で呼ばれたりしているせいで、内陸部でカニなんか食べたことがないせいで、あれを「カニ」だと思い込んでしまっている人たちが存在するというのはちょっと笑ってしまいます。

本当ですよ、そういう人に会ったことありますから。

ヴィーガンになる10年くらい前に「この皿に入ってる ”クラブ(カニ)”は本物のクラブなの?”と確認したら、ウェイトレスの若い女性は自信たっぷりに「もちろんよ、本物のクラブ、美味しいよ」と。でも見事カニカマだったんですよね。

偽・クラブ・スティック、っていう名称じゃないんだから、クラブ・スティックは本物のクラブ・スティックでしょ、と思うのはまあ、道理にかなってると言えます。

 

やっぱり名前は大事なのかな。

 

ヴィーガン・チーズ、いやいや、Garyは、私は特に好きだ、というほどのこともないというか、それほどいろんな製品を試したことがないのですが、こんなに話題になってると、面白そうなGaryを見かけたら買ってみるのも悪くないかな、と思った次第です。

チーズもどき産業にとっては、棚ぼたな営業キャンペーン。

 

 

 

 

Garyについての経緯はこちらのリンクでどうぞ

mic.com

www.standard.co.uk

 

 

 


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