蜂蜜を作るためにミツバチを殺すわけじゃないんだから、いいじゃないか
ミツバチが蜂蜜を作るために花から花へと飛び回って花粉を受精させてくれることで植物の世界が成り立っているんだから、その産物の蜂蜜を食べることは理にかなってるし、大事なことなんだ
それなのに、なぜヴィーガンは蜂蜜を食べることを悪いことみたいにいうんだ?
と言われたことが何度となくあります。
蜂が一生懸命働いて生産する蜂蜜は、多分、蜂たちのコロニーにとって必要なものなんだと思うんだけど、それを横取りしちゃうってことは、やっぱりまずいんじゃないのかな?というと、「何を言ってるの、おかしなこと言い出す人だね」というような反応をされることもよくあります。
そうなのかな?蜂は他の動物に奪われることを考慮して、蜂蜜を多めに作って自分たちの必要な分と、他の動物に分け与える分と、作ってるとでも?
そんなこと有り得ないでしょう?
蜂蜜は、多分、蜂が摂取して生存するための栄養分だと思うのですが、それをごっそり根こそぎ持って行かれてしまったら、どうするんでしょうね?
ほら、江戸時代やそれ以前にお百姓が毎日コツコツ働いてやっと収穫したコメや野菜が、悪代官にごっそり持って行かれてしまったら、お百姓一家は食べるものにも困って大変で、天災などで収穫量の少ない年なんかには百姓一揆なんかも有りましたね。
蜂は一揆も出来なければストライキもしませんけれども、彼らの活動は、人間に蜂蜜を献上するため、、、とは到底思えず。
そんなことをなんとなく考えているだけでは、「蜂蜜もダメだなんていうヴィーガンの人たちはなんだかおかしい」という人たちに説明することもままなりませんので、ググってみましたよ。また。
いくつか詳しく説明してあるサイトがありましたが、ヴィーガン・ソサエティのサイトが簡潔で分かりやすかったので、簡単に引用してみます。
以下はこのサイトに書いてあった蜂蜜生産事情を素人なりに訳したものです。(やー、訳すのって大変。)
蜂蜜とは何か
冬の間や天候が悪い時期のミツバチにとっての唯一の栄養源
ミツバチは蜂蜜専用の胃袋を満たすために1500もの花の蜜を集める。ミツバチは蜂蜜を製造するための第二の胃袋を持っていて、そこで花の蜜を分解し蜂蜜へと変化させる。
蜂の巣に戻って蜂蜜製造プロセスを終了させる。
巣に住んでいる蜂はそれぞれが一生の間に小さじ12分の1の蜂蜜を製造するのみ:人間が想像するよりもはるかに少ない量を生産するのみ。
蜂蜜を作るミツバチには現在7種類確認されているのみなのに対し、植物の花粉を受粉させる活動をする蜂の種類全体は何千種類もの蜂が存在している。
非倫理的な蜂蜜をめぐる経済活動
蜂蜜を巣から収穫したら、ビーキーパーは砂糖による代用品を替わりに供給するが、この代用品は蜂蜜に比べ栄養価が大変劣る、そのため、蜂の健康にとっては望ましいものではない。
ミツバチは生産性を上げるために特別に品種改良されている。こう言った種の交配や遠隔地から異なる種の蜂を持ち込むことなどによって元々の蜂の種の多様性や存在する環境とのバランスは崩れ、病気や種の保存の危機に結びついている。
蜂蜜の生産は環境に良いという考え方は誤解に基づいている。
蜂蜜を収穫した後の巣は、ビーキーパーのコストを下げるために規模を縮小(=処理される、殺される)され、女王蜂は巣を離れてよそで新しいコロニーを作らないようにと羽を切りこまれることが多い。
蜂蜜産業は他の産業と同様に収益を上げることが目的であって、蜂のウェルフェアは収益の二の次になるのは当然。
他にもこんなサイトがありました。(長いですけど)
http://www.vegetus.org/honey/honey.htm
地球上の動物たちは、人間に肉や乳を献上するために存在するのではない、というのがやっぱりヴィーガンの基本路線でしょうね。