先日書いた白崎裕子さんのマフィンの記事に、カリフォルニアを拠点に世界の美味しいものについて書いていらっしゃるMarichanさんからコメントをいただきました。
Marichanさんは白崎さんのレシピに登場する「てんさい糖」の代わりにココナッツシュガーを使われたそうです。
なるほど、ココナッツシュガーですね。忘れてましたが、うちにも使い残しがちょっぴりありました。
今回は白崎さんのバナナマフィンを作って見ましたので、使いましたよ。
クランベリーも入れてるので、バナナの香りがするクランベリーマフィンになってしまった。。。視覚的には「クランベリーの目玉ぎょろぎょろマフィン」ですね。笑
そしてついでに思い出しました、前からちょっと引っかかってた疑問があったのを、、、
ココナッツ・シュガー(またはオイル)とパーム・シュガー(またはオイル)って同一のもの?それとも別物?
そもそも、ココナッツって、パームってなに?
いや、もちろんココナッツの実は見たことありますよ。スーパーに行けば置いてありますから。
パーム・ツリーだって、カリフォルニアでたくさん見かけましたし、日本でも子供の頃にたまに見かけましたし、オンタリオでも、湖のビーチで有名なPort Doverのビーチに行けば、夏場はパームツリーが並んでいるのです(夏が終わると掘り出されて室内に保存されるらしい、、、、。)
そこでちょっと調べて見ました。
まず、パーム(Palm)とはなんぞや。
いわゆるパーム・ツリー(Palm tree, Palmae)は Arecaceaeというファミリーの総称だということです。
日本語には日本語の専門用語があるでしょうから、wikiの言語のコラムのところで日本語を選択しましたら、ほら、ちゃーんと日本語でも説明ページがありましたよ。
日本語の専門用語、よくわからないのですっ飛ばしまして、利用という見出しの部分を見ましたら、ありましたよ!
利用[編集]
熱帯地域では資源植物として重要であり、古来より多くの種がさまざまな方法で利用されている[1]。最も有名なのはココヤシで、ヤシ油をとって食用や石鹸に利用したり、果実の中心にある透明な液を飲料としたりする[1]。また、アブラヤシの実からはパーム油の採取したり、そのほかの種でも食用、デンプンや砂糖の採取、タバコ代わりの嗜好品、条虫駆除薬、繊維利用、屋根葺きの材料など利用法は多岐にわたる[2]。また、ヤシ科植物は鑑賞用の植物としてなくてはならないものとなっていて、庭園樹や室内観葉植物として利用されているものもたくさんある[4]。
ここでいう「ココヤシ」というのは、ココナッツのことでしょうね。
で、「アブラヤシ」の実からは「パーム油」を採取したり、、、、ということか!
ココヤシ=ココナッツ=coconutsについて
Coconut - Wikipedia (英語のページ)
アブラヤシ=(多分パーム油をとるヤシ)=oil palm =Elaeisについて
Elaeis - Wikipedia (英語のページ)
砂糖をとるヤシはそれはそれで存在するようですね。
Borassus - Wikipedia (英語のページ)
何せ解説にはラテン語や現地語(生息する地域では**と呼ばれていて、、など)の単語が散りばめられているので、読んでるうちに訳がわからなくなりがちです。笑
要するに、ココナッツというのはヤシのファミリーの一員であって、だから「ココナッツ・パーム・シュガー」という表現もありうるよと、そういう訳ですね。
でもって、ココナッツ以外のパーム(ヤシ)から採った砂糖もありますよ、と。
ココナッツ以外のどのパームから砂糖をとるのか、そこらへんはもう頭が混乱してきてよくわからなくなりました。
日本語で見て見たら、もうちょっと明快に書いてありました。
パームシュガー(もしくは、ヤシ糖)とは、ヤシ類の花序や幹の樹液(パームシロップ、パームハニー)から採取できる砂糖である。もともとパルミラヤシ、ナツメヤシやサトウナツメヤシの樹液から作られた。現在はサトウヤシ(Arenga pinnata)とニッパヤシから作られている。東南アジアだけでなく、インド、スリランカ、パキスタン、アフリカ、南アメリカおよびカリブ海地域で生産される。
現在はサトウヤシ(Arenga pinnata)とニッパヤシから作られていると。
ニッパヤシの日本語ページには砂糖にするという話は載っていませんでしたが、英語のページを見ると、フィリピンなど東南アジアで甘い樹液を飲む習慣があるとあります。
何れにしても、ココナッツシュガーもパームシュガーも、いわゆるヤシの実からではなくて樹液から砂糖をとることは共通しているようですね。
で、ココナッツ・シュガーは体に良い、という話と、パームシュガーは体に悪い、という話、これはどこまで根拠がある話なのかな、という疑問を解明したい。
・・・・ですが、インターネット・ユニバースの中では、この混乱は割と普遍的なものらしく、palm sugarでググってもcoconut sugarについての記事が混ざっているし、palm sugarとタイトルにある記事を見つけても、内容的にはココナッツシュガーのことを書いてあったり、、、。
ただ、こうやって色々と探してるうちに、「同じヤシ科の植物なのに、一つは体にいいと言われ、一つはよくないと言われている、って変じゃない?」と。(気がつくのが遅い)
だいたい、パーム・シュガーが体に悪いっていう話、サッっと見た限りではどこにも見当たりませんよ。
でも、随分前ですけれど、確かに聞いた覚えはあります。
あれはなんだったのか。
一昔前(ふた昔かも)はココナッツ・オイルも体に悪いから口に入れちゃダメなオイルと言われていましたけど、今じゃそんなこと誰も言いません。(”健康のため”に飲んでる人までいる始末)
当時、ココナッツ・オイルをダメダメと言っていたのは別の植物オイルを売りたい企業だったと言われていますけど、今、ココナッツ・オイルがここまで流行ってる背景には、やっぱりオイルを販売する企業のマーケティングの影響力がかなり大きいはずですしね。
と、いうことは、このココナッツ・シュガーが体にいいらしい、っていう話だってやっぱり怪しいのでは。
私が怪しいと思ったくらいですから、世の中にはそう思ってる人が当然いて、書いてらっしゃいますね。↓
ココナッツ・シュガーがケーン・シュガーより体にいい、とか、ケーン・シュガーよりGIが低い、とか、そういう触れ込みに踊らされるべきではないという部分は同感ですが、だからって「ココナッツ・シュガーはunhealthyである」というのは変な話だなと思いますけどね。
精製度が高ければ高いほど害悪が大きくなるのは、原料が何であれ同じだろうし、摂取量が増えればそれだけ体に負担がかかるのも同じこと。
そこまで甘いものばっかり食べなきゃいい話だ、と甘いものがなくても平気な私は思います。
それにしても、こういった食べ物の名称って言語によっても違うし、時代によっても若干変化するのか、とにかくわかりにくいものが多いと感じるのは私だけ?
植物、そして魚介類の名前などは、学名(ラテン語だったりする)と、よく食べられている地域の言語での通称と、それが英語圏やフランス語圏などに入ってきて呼ばれるようになった名称と、、、と何通りか名前がありますし、ものによっては、同じ綴りで同じ名前なんだけどこの言語ではA,B,Cを含むんだが、別の言語ではBだけ、とか。
インターネットでちょっと調べる程度だと、きっちりとしたサイトでないところ(例えばこのブログとか。笑)では通称だけだったり日本語訳だけ書いてあったり、もしくは英語圏だと英語訳だけ書いてあったりして「それは一体学名は何?オリジナルの言語での名称は何?」なんてことになります。
今回は、Palm (椰子)と Coconut (ココナッツ)の区別がとりあえず若干整理できたので良しとしましょうか。