写真は
charity Archives - This Week In Worcester より。
12月になると、北米の皆様はチャリティー熱が上がり、街のあちこちで寄付を求める活動やイベントが繰り広げられます。
この時期、交差点で車を止めた時に寄ってくるのはホームレスのスクイージー・キッズではなく、バケツを抱えた消防士のおじさんたちだったりします。
スクイージー・キッズは車のフロントグラスを掃除してあげるからお金をくれよ、という話ですけど、消防士はバケツに小銭を入れてもらって集めたお金、何に使うんでしょう。
他にも、メトロの改札前や市場やモールなどの周辺には様々なチャリティ団体が出没してあなたの善意の寄付を求めます。
北米だけでなく、多分ヨーロッパの街でもこういう光景はクリスマスの時期につきものなのではないかと思います。
クリスマス=一年で一番暗く、寒さが深まっていく大変な時期=みんなで助け合おうじゃないか、、
ということですよね。
手持ちの小銭がない、時間がない、あげる気持ちがない、と言う場合は笑顔で「ごめんね〜」と言って通り過ぎればいいのです。
チャリティ団体は色々とありすぎて、全てに寄付していたらキリがありません。
時間があるときなら、悪いけど自分は決めているチャリティが別にあるからと自分のチャリティの話をするなり、寄付を求めている人たちの説明だけでも聞いてあげるなり、、、もしくはそのチャリティ団体が関わっている社会問題に興味がある場合は色々と質問することもできるから、いろんなチャリティの人たちがその辺にうろうろしているのはいい機会でもあります。
お金ではなくて、不用品を寄付する
要らないというのに渡されてしまった義理クリスマスギフトのぬいぐるみとか(そんなものをなぜ大人の私にくれるのだ、職場の知人よ)他にも家にある不用品で他人様に差し上げてもいいようなものは、私は近所にあるサルベーション・アーミーやバリュービレッジなど、いわゆるチャリティー・ショップに寄付しています。
チャリティー・ショップの主な目的は何と言ってもお金のない人たちが安く必要なものを買い揃えることができたり、社会の周辺部にいる人たちに仕事の場を提供すること。なおかつ、新品を買わずに中古品を再利用できますから私はチャリティー・ショップは大好きです。
ただ、とあるチャリティ団体の経営するショップに勤める知人が言うには、寄付と言う形で「捨ててしまうのは罪悪感を感じるから」と半分ごみみたいなものを押し付けてくる人も結構多く、寄付されたものをまずは捨てるものと受け取るものとに仕分けしなければいけないそうです。
だから、自分が寄付しようと思う時には、これを顔も知らない他人が見ても欲しいと思ってもらえるかどうか、吟味するようにしています。
こんな記事を見つけました
https://www.mindbodygreen.com/articles/where-to-donate-your-home-good
あらゆる家庭にありそうな色々な不用品を、チャリティ・ショップ以外にも便利に使ってもらえるかもしれない寄付先のアイデアがリストしてあります。
この記事を書いた方のお住いの地域と事情が同じとは限りませんので、自分の不用品を寄付する場合は必ず寄付したい先の団体に連絡して受け入れてもらえるかどうか確認する必要がありますが、自分には不要なものが誰かの為になるならとても嬉しいですよね。
寄付する先として記事にあった中には、、、
動物保護団体
古いタオルや毛布など、破れていたりシミがついていたりして、チャリティーショップにはあげられそうにないものでも、動物の檻の中に敷くものだったら、きちんと洗ってから寄付すれば使ってもらえそうです。
わが町の場合は、SPCA Montrealなど。サイトで見た限りでは寄付を受け付けますとは書いていなかったので、電話かメールで問い合わせて見ましょう。
女性のためのシェルター
生理用品、化粧品、洋服、下着、など
https://www.chezdoris.org/en/get-involved/donate-items/
ホームレス・シェルター
この記事には、ホテルに泊まった時にもらってきたりするシャンプー、石鹸、などが喜ばれるとありましたが、それ以外にも、洋服や靴、冬のブーツなど。
https://welcomehallmission.com/ways-to-give/in-kind-donations/
http://www.oldbrewerymission.ca/en/donate/gifts-in-kind/
学校
いらなくなった雑誌などは、学校で子供達が工作に使うことができるので喜ばれるようです。
受け取った人が悲しくなるようなものはあげない
何をどこに寄付するかはその時々の状況次第ですが、石鹸とかシャンプーなら未開封のもの、洋服なら状態が良いものを綺麗に洗濯して、受け取る団体がゴミとそうでないものを仕分けしなければいけない状態では迷惑ですからね。
私の職場にも、たまにクライアントの家族などから寄付をいただきます。
よくあるのが本なのですが、「本を寄付してもいい?」と聞かれ、「はい」と言ってしまうと、人によっては2000年版のコンピュータの本とかものすごくカビ臭くて手に取る人の健康を考えると困ってしまうような本をダンボール箱にいくつも持ってきたりして、結局捨てることになります。
変なものを受け取ってしまった人がよく「Beggars can't be choosersだから仕方がないってことか」と言ったりします。
物乞いする人たちは受け取ったものを選ぶことができない人たちなんだ、と言うような意味何ですけれど、言われて嬉しい言葉ではありませんよね。
何がその人に必要なのかは、本人が決めること
職場に来るクライアントは基本的に市内の総合病院かクリニックCLSCの患者です。
この時期、ありとあらゆる病院やドロップ・イン・センターなどでクリスマス・パーティーが開かれるのですが、所によっては参加者に生活必需品などをギフトとして進呈しているようです。
うちに毎日のようにやって来るクライアント氏が、そう言ったパーティーで受け取った手袋を見せてくれました。
そうだよね、ちゃんと暖かく守ってくれる手袋はこの土地では必需品だけど、うちに来る人たちの中にはそれを買えない人たちもいるから、こう言うギフトはとてもいいよね、と私は思いました。
そしたらクライアント氏、「これさ、ちょっと小さいんだよね。しかも、黒いんだよ。僕は、青いのが一番あってるんだけど、黒はちょっと違うんだ、、、だから、これはもらったけども、あまり好きじゃない」と。
せっかくいただいたものに文句つけるのか、なんて言うのはお門違いですよ。
欲しいと言ってもらったものではないし、個人的に好みを知っている相手がくれたものでもないから、個人の細かい好みに合わないのは当然です。
でも、病院側が善意でくれたんだから、文句言わずに好みじゃなくっても使え、、って言うのは、やっぱりちょっと違うと思うんですよね。
彼は手袋は片手ずつしょっちゅうなくす人で、手が紫色になっていてもそのまま外を歩いているような人なので、それこそ「色なんかどうでもいいじゃん、暖かくしておいでよ」と言いたくはなります。
でも、彼が何を身に付けたいのか、それは彼が決めること。
ホームレスの物乞いにお金をあげたらドラッグや酒に消えてしまって食べ物を買わないだろう、と言うのも、言ってしまえば余計なお世話だと思います。
彼らの生活や病の全てを知らない私たちが、彼らにとって一番良いことはこうすること、ああすること、とコントロールすることはできません。
誰かのためになるのかならないのか、知る由もありませんけれど、誰か必要とする人の手に渡って、有効に活用してもらえたら何よりだ、と不用品を寄付させていただくのです。
あげる人の自己満足っていう部分、、ありますけど、欲しい方がいたら本当に幸いです。