食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

An Inconvenient Truth続編を観ました

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アル・ゴアが大統領になり得ずとも世界中の多くの人々に地球温暖化の問題や危機感を知らしめた2006年のドキュメンタリー、An Inconvenient Truth、覚えておいでの方も多いと思います。

An Inconvenient Truth - Wikipedia

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もう12年経ってるんですね。

なのに何も改善されていない、、、。

 

今年のEarth Day(我が職場ではEarth Week)のイベントの手配をしていた時、うちの職場にいたインターンの学生くんが「すごくいいドキュメンタリーフィルムがあるんだよ、君たち知ってる?An Inconvenient Truthって言うんだ。昔の政治家が作ったフィルムなんだよ」と言うのを聞いて、何言ってるの、そんなの皆知ってるに決まってるじゃない、当たり前でしょ、、、と言いかけてはたと言葉を失ったのです。

 

昔の政治家が作った映画だよ、と言ってるこのインターン君、アル・ゴアがこの作品を発表した当時は9歳か10歳だったのですよ。

わー、そうか、そんな世代の子からすれば、昔の政治家、そうだよね。

アル・ゴア、覚えてない?と聞いたら「え?」と。笑

 

そんな子に対して「あったりまえじゃん、皆観たわよ、観て衝撃受けたけど、その後なにも変わってないのよ」と大きな顔して言えないなあと。

 

アル・ゴアよりはだいぶ若いですけれど、私だって「昔の政治家」がそう言う映画を作ってた時にそれを観た「昔の」民衆の一人で、こう言う問題があると認識し続けつつも、何一つ改善されない現状を維持し続けている無力でダメな大人たちの一人なんですよね。

 

An Inconvenient Sequel: Truth To PowerはYoutubeにも出てますね。無料で観られるようなリンクもあるようですが、こういうのってすぐ消されたり別のサイトに行ってダウンロードするとか、怪しげ。

怪しげじゃないリンク、やはりYouTubeでカナダドル4ドルで鑑賞できます。

youtu.be

 

こちらは無料で観られる2分半のトレイラーです。

youtu.be

 

Inconvenient Truthの時も思ったのですが、温暖化を否定する人たちや決めかねている人たちがこの映画を観て「なるほど、これが真実か」と思ったら万々歳でしょうけれど、否定派の人たちはきっとこれを観ても考えは変わらないだろうと思うのです。

この映画を見て「すごいよ、こんなことになっているんだよ、今後どうなっちゃうんだろう、温室ガスを減らさなきゃ」と思う人たちの多くは、もともと温暖化を事実と見ていて危機感を感じている人たちだと思うのです。

続編も同様に、「あれから10年経ったけど、あの時こうなるかもよ、と言われてたことが実際にあちこちで起きてるけれど、未だに否定派がいるよ、難しいけれど交渉して各国代表を説得してみんなで問題解決に取り組まなければ、10年後の現時点での状況はこうだよ」という作品です。

 

プラスティック汚染でもそうですけれど、現状を認識してもらう、認識して問題意識を持っている人たちを増やす、そのための広報活動のようなものって大事ですけれど、ゴア氏のようにカリスマのある政治家のパワーってすごいな、と思います。

カリスマだけでなく、実行力もすごいですよね。

プラスティック・ポルーションに関しても、Youtubeビデオを見せたり新聞記事を見せたりして一生懸命説明していた時には鼻先で笑ってた知人が、テレビで特集番組を観た後で「知ってる?プラスティックの害ってすごいんだよ、恐ろしいことになってるんだよ、オーマイゴーッド」なんて言い出したりして、こういう問題への認知度を広めるにはやっぱりテレビの力ってすごいし、有名人の影響って大きいんだなあと思ったのですよ。

アル・ゴア氏はそういう部分もきっちり分かっていて2000年の大統領選落選の時の映像もきっちり挿入して、政治に疎い人でもこの人が誰なのかわかるようにしています。

あれから10年以上も経てば、うちのインターン君のように、2000年の大統領選のことなんか記憶にない世代もどんどん大人になっていますから、ゴア氏は次世代を担うリーダーを育成するプログラムも開催しているようで、実際に2年前のパリの環境サミットの時にはそのプログラムの卒業生だった人が運営コミッティで活躍なさっていたりと。

すごいですね、抜かりがないですね。

www.climaterealityproject.org

 

でも、すごいなあと思う一方で、やっぱり続編も preaching to the choirという感想がぬぐえないのは事実。

preaching to the choir、日本語にぴったりした表現があるかどうか知りませんが、要するに、説得しようとあらゆる議論を駆使しているんだけれど、それを聞いている人たちはすでに自分と同意見な人たち、という感じの意味合いです。

 

でも、それが歯がゆいと感じる人たちは、New Climate Reality Leadership のトレーニングに参加してアクティヴィストへの道を歩むという手もあるんですね。

参加は無料みたいです(申し込んで選抜された人だけが参加できるようです)

www.climaterealityproject.org

 

怪しいネズミ講とかセルフヘルプ系セミナーみたいですけど、そうやって運動を広げていくパワーがすごい。

 

映画そのものは前作同様よくできてると思います。ご覧あれ。

 


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