あるものを作るための下準備に、キノワのスプラウトを仕込みました。これ、見にくいんですけど半分くらいはすでに発芽しています。昨日の昼水につけて、夕食後水を捨てて、帰宅後ですので、水を捨てて20時間ちょっとくらいです。発芽のスピードが速いのも、荒涼な土地でしっかり育つキノワならではということでしょうか。
今夜はこれに水を張ってとあるものを作り始めます。
オーガニック農法が大事にすることと、そうでない農業
オーガニック、有機農業とは、単に農薬を使わないだけではなく、農業生産に関わる全ての人や環境に敬意を払い、関係するすべての者にポジティブな結果をもたらすシステムでなければいけません。
地球環境を健康な状態で子供達、孫たちの世代に継いで行ってもらうためにも、土壌を不健康にするような農薬の濫用はやめるべき、、。
とはいえ、地球上のすべての人々が植えることなくご飯を食べていけるようにするには、農業生産が安定していなければいけない。
農薬が開発され使用されるようになった背景には、時に冷酷な自然に翻弄されながら農業に携わる人々の絶え間ない努力と工夫があります。
規模も責任も全くレベルが違いますが、それでも家庭農園で雑草や害虫に泣かされるたびに強力な農薬の開発が求められ使用されるその気持ちが理解できます。
農業って、やはり過酷な仕事です。
そんな大変な仕事に携わって日々食糧生産をし続けてくださる世界中の農家の方々には頭が上がりません。
一方で、農家を食い物にして拡大し続けている大企業があります。
そのうちの一つがモンサント。
アメリカの大企業は金にものを言わせて政治的に影響力も大変強く、政府よりも強いと言っても言い過ぎではないほど。
FDAなどのお役所も彼らの圧力の前には手も足も出ない。
環境に悪影響のある農薬やGMOなどについて、問題に言及した科学者たちがことごとく職を失ったり、モンサントの贈賄疑惑に警鐘を鳴らした役人が職を失ったり、政府内部にもかなり影響力を持っているようです。
モンサントのやり方はとても巧妙で、農家の弱みに付け込んで自社製品を使うように仕向けたら、今度は自社製品なしではやっていけない状況に追い込む、、、。
モンサントの種を使って育てた作物からは次の年に回すタネは取れず、次の年のぶんの種もモンサントから買わなければ行けなくなり、永遠にモンサントの支配のもとでモンサント製品を使い続けることになる。
よく知られているのがGMOコーンや大豆ですけれど 北米大陸のみならず、インドなど、もともと貧しいながらも先祖代々彼らの食生活を支えてきたレンティル等を作る農家が、彼らの伝統的な種なはずだったものがモンサントの特許をとったものにすり替えられ、借金を重ねないと次の年の作物を植え付けることができなくなる、、などなど。
モンサントのやり口を詳細に伝えてくれるドキュメンタリーフィルムといえば、The World According to Monsanto (2008, Marie-Monique Robin) が一番わかりやすくてオススメです。
youtubeで全部見られるみたいです
The World According to Monsanto (Full Length) HD - YouTube
日本語字幕入りがあるかな、と探したら、ウィキで日本語で解説してあるページがありましたのでリンクを貼ります。
たまに北米にお住いの日本人の方のブログなどで見かける「北米にいるから、日本にいた時みたいに安心して食べ物を買えないから、オーガニックを買う」という言葉、逆に言えば、日本にいたら安心してなんでも買える、ということかなと思うのですが、日本にいても安心はできませんよ。
日本はその食料の9割を輸入に頼っている国ですからね、国産だけを選ぶと言ったって、国内に入り込んでいるモンサント製品は多分農薬だけじゃないと思います。
だって、ラウンドアップだけ販売したってしょうがないわけですからね、ラウンドアップがあるところには、ラウンドアップに対応するタネありですよ。
プラスティック汚染に侵された魚介類を食べるしかない現在、マイクロプラスティックが混入した水しか飲めない現在、人類が作り出したオカシナ毒物が全く混入していないものをお金を出して入手できる時代は終わったんじゃないかと思います。
だからって諦めて毒を食らえというのではなくて、毒を作り出すのをやめる方向を模索しなければ。
空気も水も、食べ物の種も、オーガニックかそうでないかで仕切りをつけてもつけきれないものだと思われます。