気候変動で一番迷惑を被る世代は次の世代
最近ユーチューブや一般のメディアなどでちょくちょくお目にかかることが増えたスウェーデンの高校生のグレタさん。
初めてみたビデオは寒い冬の屋外で毛糸の帽子をかぶって淡々と大人たちに向けて抗議のメッセージを語っていたもの。
赤いほっぺのせいか、実際の年齢より幼く見えて「わー、こんな小さな子がこんなに真剣に」と驚いたのを覚えています。
2018ポーランドでの国連環境会議でのスピーチの様子↓
ストックホルムでのTEDxでもお話しされたんですね。
彼女は毎週金曜日は学校へ行かず、国会前に座り込んで、気候変動問題に関して確実な対策を講じない政府やそれを支持している大人たちへの抗議運動を続けています。
そしてそのメッセージが同世代の若者に広まり、金曜日に学校をボイコットする運動がじわじわ広まっているとかいないとか。
グレタさんのビデオや彼女がノーベル平和賞にノミネートされたという話は知っていましたが、金曜日に学校をボイコットする動きが広まってた、、、というのは初耳でした。
木曜の朝のラジオのニュースで聞くまでは。
そのニュースでは「明日、金曜日はモントリオールでも大規模な学生によるデモ行進が行われ、高校生たちは学校をボイコットしてデモ行進に参加することを表明している」こと、そしてイングリッシュ・スクールボード(教育委員会みたいなもの)は、金曜日に予定されているテストを受けない生徒に特別措置をしてやる予定はなく、テストを受けないことで落第したり成績が悪くなるのはボイコットに参加する生徒の自己責任だとする」と言っているというお話でした。
朝のラジオは目覚ましをかけてから実際に起き上がるまでの30分間のんびりと寝ぼけ眼で聞いているので、話のはじめあたりはいつもろくに聞いていないのですが、今回もこの「大人代表」が実際はどこかの学校の校長だったのかスクールボードのスポークスパーソンだったのかちょっと曖昧です。
何れにせよ、その朝のラジオでは、高校生たちはやる気満々ですよ、という話でした。
金曜は仕事なので私自身はデモ行進を見に行ったりはしませんでしたが、ネットで後からモントリオールのデモ行進の様子を見たら、思った通り、大々的に盛り上がった模様です。
この記事の下にあるコメント欄には意地悪な大人のコメントが連なっていますが、こう言ったメディアのコメント欄にネガティブな人間性が引き寄せられる現象というのはありがちですから、気にしない、気にしない。
ただ、やっぱり「大人たちは何もしてない」という表現を聞くと、反発を感じてしまうのは人情かも。
自身もこういうデモ行進に参加したり選挙で投票したり、個人でできることを一生懸命やり続けている大人たちにしてみれば、「大人を十把一絡げにしないで〜」という気持ちになりますし、気候変動問題をハナから否定している陣営にしてみれば「学校へ行け」みたいな話になりますし。笑
ただ、気候変動問題はそれこそこのデモに参加していた子供達が生まれる前から問題視され続けているのに、効果的な対策がなされていない「やる気ないんでしょ?お金儲けの方が大事だと思ってるんでしょ?」というのは事実です。
そして、それはそういう政府を選んでいる市民たちの責任でもあります。
私は若い世代が環境問題に無関心・無知のまま成長してしまわず、こうやって問題意識を自分たちの世代の死活問題として受け止めることは大事だと思います。
デモ行進に参加してお祭り騒ぎするだけではなくて、実際にどんな問題があって、何が必要とされているのか、きちんと認識し、自分たち=市民レベルで実際にはデモ行進の後どんな行動を取ることが有効なのかを考えて実行していってほしいと思います。
私はヴィーガンという生活を選択して畜産業や酪農業への需要をほんの少し減らしながら周囲の人たちに個人レベルでグリーンハウスガス削減その他の環境保全に貢献できる方法を知ってもらう努力をしています。
実際に来月から企業によるグリーンハウスガス排出を違法とする、などと言った直接的な変化を引き起こす力は個人にはありませんけれど、そう言った動きを引き起こすことを目指した市民の会話に参加したりより大勢の人に問題意識を広めたりすることも大事だと思っています。
市民の大多数が問題を認識して解決を求めること、そこから始めるしかないですから。
Greta Thunberg, Anna Taylor and othersによる記事↓
香港の若者向けメディアとグレタさんのインタビュー記事↓
日本では
この日、どうだったんでしょうか?
日本のメディアの報道は「外国で」という感じですが、記事では「日本を含む」とありますよね。でもこの記事の中には日本での話は一切なし。
あー、やっぱり無理だったか、、と諦めつつ日本語でググり続けたら、ありましたよ、日本でも京都と東京でデモ行進があったようです。
記事を読むと、京都ではお昼休みを利用して小学生や高校生らが、、と
このページに載っているビデオのなかでインタビューに答えている大学生の人たちが「日本ではいつもこういうことには大々的に参加しないと思われがちだけど、小規模かもしれないけれど考えている人は存在すると知ってもらいたい」というようなことを言っています。
この記事を見つけるまでは、私も「日本だし、無理かな」と思ってましたからね、メディアも外国での様子の報道のすぐ後に「日本でも」とつけないのは何故なのか。
それともネットではなかなかヒットしなかったけれど、金曜の夕方のテレビのニュースでは日本各地のデモ行進が話題になっていたのでしょうか。
そうだといいと思います。
デモに参加した学生たち皆が動物性食品や使い捨てプラスティックを拒否すればモントリオールも本当に素晴らしい、、とは欲張りな幻想でしょうか。