食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

次はヴィーガン・フィッシュなるか

f:id:casse-pied:20190820211108j:plain

https://www.thecakestore.co.uk/vegan-chocolate-drip-cake/ ロンドンのケーキ屋さんのサイトより拝借。このケーキ、£58です

今月末、夫と夫の親友の誕生日を共同で祝うことになりました。

もうそういう年齢じゃないだろう、なんてことは誰も思いもよりませんよ。

誕生日は老人になろうとも祝うのです。

私はひっそり夫と二人だけで祝いますけれど。

 

何が食べたい?と聞くと夫の親友、「インポッシブル・バーガーでバーベキューしたいなあ」と。

 

彼は肉も魚もチーズも食べますが、私がヴィーガンになって以来、私たちを招待してくれるときはいつもヴィーガンで工夫した食事をこしらえてくれますし、私たちを楽しませようと普段もヴィーガンの食材を研究し始めて、楽しく新たな発見が続いているんだよと言ってくれる、大事な友人です。

 

で、その彼、最近スーパーマーケットの冷凍食品棚にまで出回っているインポッシブル・バーガーだかビヨンド・ミートだかの「本当に肉みたい」なベジタリアン肉が気に入ったようです。

 

彼があんまりにも気に入って勧めてくれたので、私も一度食べたことがあります。

食べた感想は、「そう言えば冷凍の牛のバーガーってこういう味と食感だったっけ」

加工品につきものの添加物のながーいリストも気になるし、肉そのものを食べたいとも思わないので、ビヨンド、インポッシブル系の偽肉は私はやっぱり食べないと思います。

 

本物そっくりの偽肉をあんまり手放しで喜べない理由は、やはり添加物というか、製造過程でどれほどの科学技術が駆使されているんだか、というか、これを大量生産することで環境への負荷も見過ごせないものがあるんじゃないのかな?という点です。

 

健康を理由にヴィーガンになった人たちの中にもどちらかというと「赤身の肉を食べることで体に与える悪影響と、添加物てんこ盛りの製品による悪影響と、比べたら赤身の方がマシ」という判断をしている方々も。

 

動物愛護の観点からヴェジやヴィーガンになった人たちで、「それでもたまに肉の味が恋しくなる」場合には受け入れやすいのかもしれません。

 

と言う次第で、夫と友人の誕生日ですので、本人たちが食べたいと言う物を提供して差し上げましょう、とは思いますが、私はテンペでも焼いて食べようと思っています。

 

 

肉の次は魚?

二つ記事を見つけました。(二番目の記事のリンク、subscribe to read..とありますがちゃんとした記事です。)

 

www.cnbc.com

 

www.ft.com

 

ビヨンドとインポッシブルの偽肉成功によって、プラントベース食品市場の可能性がグッと注目されはじめました。

肉はもういいから、次は魚だ、と。

 

アメリカにおける魚介類の消費は他の先進諸国に比べるとかなり少ないようですが、それでもシーフード人気は年々上昇している模様。

 

シーフードを使うメニューはあらゆる食文化圏に存在しますし、海に生息する魚介類は乱獲や海洋汚染などにより激減し、減少傾向が加速すると予想されている現在、プラントベースの魚介類の開発が急がれています。

 

そうそう、それに忘れていけないのは海洋汚染。

 

養殖ではなくて、海に泳いでいた魚、新鮮なうちに美味しく食べられたとしてもそこには水銀や、マイクロプラスティックに吸着する多様な有毒物質が潜んでいる恐れがあるのでしたっけ。

シーフードは牛肉よりヘルシーだ、という構図はすでに壊れているんですよね。

 

ということで、拡大し続けるプラントベース食品市場に介入したい大企業、海洋生物を保全したい研究者、ヴィーガン食品の開発に意義を見出した食品エンジニアやシェフたちが、こぞってプラント・ベースのシーフードの開発に取り組んでいると。

 

美味しいプラントベースの魚?

日本出身者としましては、アメリカやカナダの内陸で寿司レストランを見かけてもまず「まずいでしょ、鮮度やばいでしょ」と思って入店しない、、、

気にはなれない、、、

ヴィーガンになる前の話ですけれどね。

 

来年あたり、プラントベースのマグロが出てきたとしても、かなり疑いの目で見るような気がします。

シーフード好きな方々は本物の魚介であっても鮮度が、とか仕込みの仕方が、とか、色々とうるさいですからね、満足させるのはかなり難しい気がします。

 

 
なぜプラントベース?

アメリカでの食糧産業はTysonとCargillという大企業の独占状態です。

 

畜産業が抱える問題には動物愛護、環境への負荷、労働問題(不法就労者や低所得者層を雇用することで人権問題や移民問題にも影を落としています)などなどが含まれますが、プラントベースの肉開発も、スタートアップで成功した企業の多くはこれら大企業に吸収されています。

 

たとえヴィーガンの定義に叶っている食品でも、こういう大企業が利益を独占するべく製造過程を取り込んでしまい、大量生産を始めたら、環境への負荷、労働問題、の二点はそのままです。

 

また大量生産の加工食品というのは実際にそれを口にする消費者の健康を無視したものだとしか言いようがないので、ソシオパス的な大企業が所有する工場から出てくる食品、食べたいと思えないんですよね。

 

「オーガニック」と政府が認定する基準をクリアしている素材を使った加工食品などには箱に堂々と「オーガニック」「USDA認定」などと印刷してありますけれど、ここに「ヴィーガン」も追加できますけれども、それってオーガニックやヴィーガンの目指すものとは全く違っています。

 

企業は利益を求めるものだから、しょうがないんですけれど。

 

 

 

今年はケーキはどうしようかな


ヴィーガン ブログランキングへ