モントリオールには毎年日本映画のフェスティバルがあるのですが、今年も行ってきました。
初日の金曜日は仕事帰りにこちら。
市原悦子さんと言えばつい最近亡くなりましたよね。
家政婦は見た!のシリーズをうちの母が好きで、私も何度か観たことがありますが、あれは私はあんまり好きじゃなかった。笑
いやー、舞台となった山あいの村や主人公が連れて行かれる山奥のシーンで出てくる山々や、何しろ景色が素晴らしかった!
お話の中のおばあさんは一人で割と山の上の方に建っている家に住んでいて、その家のすぐそばにある畑で野良仕事をしている設定なのですが、その家の前から眺める景色も素晴らしい。
でも映画ですからね、その建物を写すショットと、そこから見たショットが同じ場所であるとは限りませんし、上空から山の斜面に続く段々畑などを俯瞰したシーンがあるのですが、ロケ地が全て同じ場所とは限らない。
でも「ああ、あの村や山々に行ってみた〜い」
と思わせる素敵な景色でした。
2本目はこちら
日本の映画って他の映画とは違い、私にとっては懐かしい風景を見る、という部分が大きいような気がします。
必ずしも自分が住んでいた土地である必要はなくて、どこの街にでもある日本的な風景を久しぶりに目にすると、映画の筋的には一切感動する部分ではなくてもジーンときたりします。
「泳ぎすぎた夜」は全編会話が一切なく、会話だけじゃなくて聞こえてくる音にも識別できる人の言葉は一切なくて、淡々と主人公の男の子の行動と時間の流れを観せられます。
この男の子が歩いていく雪に埋もれた野原や町の様子も、私にとっては行ったことのない場所ですけれども、日本の建材や街づくりに使われるもの、信号機、ショッピングセンターのレイアウトなどが日本ぽくて、やっぱり懐かしい。
Canada Postの記念切手
モントリオールのヒーロー、レナード・コーエンの写真をフィーチャーしたコーエン記念切手が販売されることになり、数週間前に郵便受けに「コーエン記念切手発行販売初日の集いにきませんか」というチラシが入っていました。
記念切手は、故人の誕生日に合わせて販売開始されるので、誕生日のお祝いでもあるとか。
ベーグルとバースデー・ケーキを振る舞いますよ、というもの。
結構たくさんの人が押しかけるだろうから、多分行ってもベーグルもケーキも残ってないだろうけど、行ってみる?と、夫と二人で映画の上映時間の前にランチを食べる時間をみて、その前にちょっと寄ってみることにしました。
そしたら、このチラシは多分モントリオール中の家庭の郵便受けに入っていたことでしょうから、今でも根強い人気のレナード・コーエン関連イベントですからね、「ちょっと人が多くてベーグルは残っていまい」どころじゃなくて、郵便局の建物にたどり着くのに小一時間ほどかかりそうな長い行列ができていました。
行列の整理をしている郵便局の職員さんに聞いてみると、「一時間はかからないとは思うけど、なんとも言えません」というお返事で、その会話をしている間にもどんどん行列が伸びていく。
夫と二人で「切手は別の時に買えばいいか」と、その場を去りました。
並んでる間にあれこれ写真を撮ってる人たちに混ざって、ちょこちょこっと写真だけ撮ってきました。
デザインは3つ、若い頃、中年の頃、晩年、という具合に年代ごとに格好良く決まってるレナードの姿が。
カナダの郵便局って記念切手結構面白いのを出してます。