食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

ジュンクフードはジャンクフード、加工食品は加工食品

一月も終わりですね。

Veganuary、今年も盛り上がりを見せたのでしょうか。

ヴィーガン関連のニュースは主にネットで見かけた記事を読んで収集するのですが、ヴィーガン関連のお話とプラスティック汚染関連のお話がどんどん流れてくるその源はUK方面であることがかなり多いです。

 

ヴィーガン挑戦中の読者向けに、楽しく美味しそうな記事満載のThe Guardianとか。

www.theguardian.com

 

ここ一二ヶ月、ヴィーガン記事を目にする頻度が急上昇。

本当が嘘か知りませんが、UKでのヴィーガン率が急上昇したと言うのもどこかで目にしました。

ただそう言う報告はどんな統計を基にしているのか不明ですけれど。

 

 

 

そんなことは置いといて、世間でヴィーガンと言う生き方への認知度と受け入れ度と参加者が増えているらしいことは、多分確かですよね。

 

と言うことは、そろそろ反動記事も増えるかな、、と思ったらやっぱり出てきました。笑

 

まあ前からありますけれど、「ヴィーガンダイエットは体にいいって言うのは大嘘だ」とかね。

 

だいたいこう言う記事は、ヴィーガンの利点を否定するのではなくて、ヴィーガンダイエットを単純化して宣伝が行きすぎて誤解を招いて発生したであろう勘違いを指摘して、メディアの質によっては「だからヴィーガンは危険!」に落ち着いたり「ヴィーガンだからってヘルシーとは言い切れないから要注意!」に落ち着いたり。

 

今回の記事はBBCですので、ある程度落ち着いた感じで、注意を喚起する感じです。

 

www.bbc.com

 

 

ジャンクフードはジャンクフード

動物性食品が入ってないからって体に良いわけじゃないですよ、って当たり前。

 

 

植物性の揚げ油で揚げたポテトフライを食べ続けててもそれは「プラントベース」の「ヴィーガン」ダイエットですから、ヴィーガン=健康的、と言う単純な考え方が成立しないと言うのは明らか。

 

個人的にはインポッシブル及びビヨンドミートの「肉そっくり」プラントベースのバーガーは、健康にも環境にも良いとは思っていません。

 

健康に良いかどうか、と言う言い方は定義が曖昧ですけれど、肉であれ加工食品であれ、それをたまにちょっと食べたからと言って寿命が縮まるとか心臓が止まるとか、そう言う極端な結末に直結するとは個人的には思わないのですが、習慣的に食べるとやっぱり良く無いでしょ、と思います。

 

牛肉が環境に悪い、と言うのは、畜産業の世界的な大量生産システムの与える土壌や水資源汚染と、牛の出すメタンガスによるグリーンハウスガス排出量の問題、それに、畜産製造プラントを建築するべく森林伐採が横行してレインフォレストが失われてしまうと言う問題、これらの理由があげられます。

 

牛の飼育を止めることでこう言った環境破壊行為が抑えられるのは素晴らしいですが、偽肉を加工するために必要な素材だって空から降ってくるわけではないですから、現在消費されている牛肉の量と同じだけのインポッシブル・バーガーを生産することになったら、別の経路でやはり似たような環境負荷が生じると思うのです。

 

 

 

記事の話に戻りましょう。

 

 

記事中ではプラントベースの栄養素が動物性のものよりも劣る、というようなことも書かれていました。

 

私は栄養学を学んだわけではないので、栄養士と名乗る方にそう指摘されると「え?そうなの?」と思いがちですが、「栄養士」や「医師」が書いた記事でヴィーガンダイエットで十分摂取できる、と書かれたものも、ヴィーガンではだめだ、と書かれたものも両方いくつも読んできましたので、この際この記事を読んで再び慌てる気持ちにはなりません。

ダイエットピルの販売促進に名前を連ねる「医師」だって「医師」ですし、ね。

 

記事中には、ヴィーガン・ダイエットによって不足する栄養素のせいで何年も先に骨が脆くなってもそれがヴィーガン・ダイエットのせいだとは気がつかないかもしれない、頭がボーッとしてはっきり思考ができないなあと感じていてもそれがビタミンB12不足のせいだとは気がつかないかもしれない、などと恐ろしくなるような書き方がされてました。

 

肉や魚を食べていようとヴィーガンだろうと、加工食品ばかり食べていたり不規則な食事をしていたり、運動不足だったり日照時間の短い地域でその対策を怠っていたり、いろいろな理由から骨や筋肉が弱ったりすることは大いにあり得ます。

 

ビタミンB12だって、必要量はほんの少しですから、肉をばくばく食べないと足りないわけではありません。

私は錠剤を飲んでますけれど、ヴィーガンやヴェジタリアンが使いがちなプラントベースのミルクやヴェジ・ミート系の食品にはだいたいB12が添加されています。(カナダではそうですけれど、国や地域で違う可能性もありますので必ず成分表を確認してください。)

動物性食品を食べていようがいまいが、50歳を過ぎる頃から体がB12を吸収する能力が衰え始めるので、ヴェジであろうとなかろうと食事以外からB12を摂取するようにした方が良いという話もあります。

 

そんな細かいことは気にしなくていい、と判断する人もいるでしょうし、じゃあそうしておこうか、と思う人もいるでしょうし、そこらへんの判断はヴィーガンダイエットだから、とか肉も食べるから、とか、あんまり関係ないように思います。

 

いずれにせよ、現在健康に問題があったり病気などの深刻な理由でヴィーガン・ダイエットへの移行を考えている方は、ネット上の記事などを根拠に自己判断せず、信頼のおける栄養士さんに相談するべきだと思います。

 

 

食糧生産構造の罪 

ヴィーガン・ダイエットに切り替えたから、食糧生産のために行われる森林伐採や人権問題などと言った悪行にカタンしていないわけだから、気持ちがスッキリだわ、、と思って生きていけたら簡単で素晴らしいでしょうけれど、そういう単純なものでないのが悲しい現実です。

 

アーモンドミルクの生産に使われるアーモンド栽培や、ヴィーガンでなくても近年かなりヒップなカフェ系で幅広く人気なアヴォカド栽培、プラントベースのクリームを作ったりするのに頻繁に利用されるカシュウナッツの加工の際に行われる労働者への扱いなど、プラント・ベースでも問題のある食品はいくらでもあります。

 

casse-pied.hatenablog.com

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加工食品と外食の塩分

先日ニューヨークで食べたヴィーガンの一品の中にも、塩分がきついなー、とちょっとビックリしたものもありました。

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美味しかったけど味が濃かった丼

外食で塩分が多いことって結構ありますよね。

加工食品と外食はやっぱりどんなものであれ、中に何がどのくらい入っているのか把握しきれない食べ物。

記事に指摘されている加工食品に加えてヴィーガンの外食メニューも塩分が濃いな、と感じることって結構あります。

ヴィーガンじゃない外食でもそう感じた覚えはありますが、ヴィーガンの場合、作ってる方がヴィーガンじゃない方の場合、味が薄いと感じて塩を一振り余計に入れてるのではないか、と感じることがあります。

 

普通に毎日の暮らしを営んでいる庶民にとって、加工食品も外食も一切頼らないで全て手作りで、というのは現実的ではありませんけれど、やっぱり頻度を抑えめにしたり量を控えめにしたり、意識して口に入れる量をコントロールするべきですよね。

 

 

 

UKあたりでは二月はチーズの売れ行きが上がるのかしら


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