食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

アイルランド、サブウェイのパンはパンにあらず

アイルランドと言うことで、前に訪問した際に見かけて嬉しかった緑の郵便ポストをば。

サブウェイのサンドイッチの写真などないですしね。 

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砂糖含有量に基づく定義

サブウェイのサンドイッチはカナダの友人知人の間では、ティム・ホートンに並んで「外食でファーストフードしか選択肢がないなら、まあまあ悪くないんじゃない?野菜多いし」と、比較的罪悪感少なめと認識されているファーストフードチェーン、、、と言えます。

 

私個人は、そうかしら、野菜が入ってるとか言ったって、ドバドバとドレッシングをかけるから味は濃いし、ファーストフードチェーンの食べ物が正直な食品とは思えないけどなあ、、なんて思っております。(ついでに言えば、ティム・ホートンズの食品が比較的ヘルシーだというのも、ティム・ホーをこよなく愛するカナダ人による幻想だと思います。)

 

一方、先日アイルランドの最高裁では、サブウェイのパンは「砂糖の含有量が多すぎるため、法的にはパンとは見做されない」という判決が。

 

Subway bread isn't bread, Ireland's Supreme Court says - CBS News

 

これは、アイルランドのサブウェイ・フランチャイズ加盟店であるBookfinders Ltd.が提起した税金をめぐる訴えからでた判決で、Bookfinders Ltd.側は、課税対象になっているコーヒ、お茶、サンドイッチの一部は付加価値税の対象ではないとして、すでに納税した分から返金を求めていたそうです。

 

付加価値税というのは日本でいう消費税のように、買い物をするときに課税されるものですが、生存に必要な食品類には付加価値税を課税していない(もしくは税率が低い)国が多く、アイルランドもその一つ。

 

課税される食品かどうかの区別はだいたいが、米や小麦粉、パン、野菜類などは無課税だけど、クッキーやペーストリー、ポテトチップスなどは課税対象になるという感じです。

 

だから自宅で野菜を洗って切って、ドレッシングを作って、パンもサブウェイスタイルのものをスーパーやパン屋さんで買ってきて作れば、サブウェイスタイルのサンドイッチは付加価値税がかからないような食品です。

 

 

で、納めた税金を返してくれと訴えたサブウェイ、砂糖たっぷりのサブウェイのパンはパンというよりもむしろペーストリーだと逆に「ヘルシー」な幻想で売り込みたいチェーン店にとっては嬉しくない汚名を着せられてしまった形になりました。

 

 

外食で出てくるパンの原材料

ヴィーガンになって以来、外食でベジバーガーを食べる時などには使用されるバンには何が入ってますか、と質問するようになりましたが、これは乳製品や卵を確認するためであって、「砂糖はどれくらい?」なんて発想はありませんでした。

 

お店で買うパンも、レストランでついてくるパンも、バーガーバンズやサブウェイも、そう言われてみれば、自分で焼いてないものの中身はよくわかりません。

 

スーパーに置いてあるいわゆるワンダーブレッド的なフワフワのパンは甘すぎるので嫌いですが、ワンダーブレッド系も昨今は「ホールウィート」「マルチグレイン」などなど健康志向や医師に注意された人たちが「これはヘルシー」と信じて手にとってしまうようなものが増えています。

 

義母が存命の頃は義母の家に行くたびにそう言った「ヘルシーな顔をした甘いワンダーブレッド」がカウンターに置いてありました。

だって、スーパーでパンを買う人たちは店頭に並んでいるものの中から選ぶしかないですからね。

白いパンを選ばないだけマシというレベルです。

 

ああいう甘いパン、砂糖の割合はどれくらいなのでしょうか。

 

アイルランド最高裁による定義

サブウェイのサンドイッチ(温められるタイプのサンドイッチ)には小麦粉の重量の10%の量の砂糖が入っており、食事パンの規定である2%を超えているため、非課税対象になる食事パンには分類され得ないということだそう。

"There is no dispute that the bread supplied by Subway in its heated sandwiches has a sugar content of 10% of the weight of the flour included in the dough, and thus exceeds the 2% specified," the judgment read.

これはあくまでもアイルランドの話ですが、カナダや日本で市販されている「パン」の砂糖の量はどうなんでしょう。

 

カナダの食品の課税対象になるかどうかの詳細はCanada Revenue Agency (歳入庁?要するに税務署です)のサイトにありますが、砂糖の割合などは明記してありませんでした。

規制がないってことでしょうか?

Basic Groceries

 

でも考えてみれば、小麦粉の重量に対する砂糖の分量って、北米で出回っているサンドイッチブレッドのレシピなどみてみると、結構多いことに気がつきます。

 

King Arthur Flourはアメリカの良心的な製粉会社ですけれど、ここのサイトで紹介されいてるサンドイッチブレッドのレシピは砂糖の分量は小麦粉の約7%でした。アイルランドではパンではないことになります。

Classic Sandwich Bread

 

 

入れる砂糖の質にもよりますが、市販のパン、特に工場で大量生産されている大企業のパンなんかは経費を抑えるために甘味料がコーンシロップだったりしますから、要注意ですね。  


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