食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

アボカドはヴィーガンじゃない?という話

 

 

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ご近所散歩で見かけたりんごの木。ここんちのリンゴはリスに取られてないですね。いいなあ。
 
ヒップなヴィーガンはアボカド・トーストとアーモンドミルク

ヴィーガン・カフェとかヴィーガン・ベーカリーみたいなところでは最近ありがちなヒップスターな男性がカウンターで接客してくださることが結構多いです。

最近のヒップスターは、顎髭をたっぷりとワサワサと伸ばしているんですよ。

ヒゲだけ見るとZZトップみたいな、でも頭髪はこ綺麗に短めで、髭さえなければ爽やかさ満点。

 

ああでも、私がそんなこと書いてる時点ですでにこのファッションはもう広まりすぎて、本当に先鋭をいくヒップスターたちは髭を剃っているのかもしれませんけれど。

 

 

話がそれました。

 

 

ヒップスターが働いてるようなカフェで人気なメニューには、アボカド・トーストとか、アーモンドミルク・ラテとか、そんなのがありますね。

 

 

 

美味しいから私も好きですが、残念ながら、アボカドとアーモンドは食べるのを極力控えております。

 

栄養たっぷりだし、ヴィーガンなら本当に野菜や果物は幅広く取らないと、体のことも考えないと、という気はしますが、動物のみならず、労働者を搾取するシステムのなかで生産されるものや、大量に生産するために構築された地球環境にダメージを与える農法が使われているものなどは、そうと知ったらできるならば避けたいと思っています。

 

アボカドとアーモンド、何が問題なのかというと、この二つは共に栽培のためには大量に水を必要とする植物だということ。

casse-pied.hatenablog.com

 

そして、メキシコ産のアボカドの場合は労働者搾取、犯罪組織などの問題もあるということ。

カリフォルニア産のアボカドの場合は、カリフォルニア、砂漠なのに水をたっぷり必要とする作物を作ってる場合ではなかろう、と思いますし。

砂漠じゃない地域ももちろんありますけれど、森林は今火災で大変ですしね。

 

そんな理由で、私個人の食生活には無くても問題のない食品、美味しいけれど、しょっちゅう食べるべきではないし、いやむしろ食べないように気をつけるようになって2年くらい経つでしょうか。

 

 

 

そしたら最近こんな記事を見つけました。

 「ヴィーガンはアボカドやアーモンドを避けるべきか?」というタイトル。

blog.practicalethics.ox.ac.uk

 

ものすごく要約すると、カリフォルニアで生産されるアボカド、アーモンド、バターナットスクワッシュなどは、自然界に存在するミツバチなど昆虫の活動によって受粉して実を結ぶのに任せているのでは必要な収穫の量にとても及ばないので、商業的養蜂業者が農地にミツバチを大量に持ち込んで受粉させることではじめて現在の生産量を確保できているということなのです。

 

自然界の植物が自然の摂理、花が咲いて昆虫たちによる受粉によって実がなって脈々と同じ種類の植物が続いていく様子、、、は昨今かなり変化しているようで、ミツバチの数が劇的に減っているとか、自然に任せていたのでは受粉がされなくて実がつかないとか、あちこちで聞かれるようになりました。

 

だから、環境保護に熱心な人の中には「ミツバチをもっと増やさなければいけないんだから、養蜂活動は促進されるべき、だから蜂蜜を拒絶するヴィーガンは本末転倒」という人もいます。

 

今日は蜂蜜の話ではないのでこれ以上は触れませんが、とにかく、農産物の収穫量を一定基準確保するためにあちこちの農園に蜂を持ち運びして受粉させる行為の何がいけないのか、といえば、やはりその過程で蜂のコロニーにストレスを与えたり死なせたりするというのが一番最初に思い浮かぶ理由でしょうか。

 

蜂が一匹痛い思いをするのを想像して可哀想だから、という事よりもむしろ「地球上に自然に存在して植物の受粉をやってくれてる蜂をはじめとする昆虫が年々減っている」という事実への危機感と、その原因解明や人類の商業活動のもたらす害悪を減らすための努力がもっと必要なのではないか、という思いがまずわき起こります。

 

そして、そういう状況にありつつも「売れる商品」としての農産物を確保するために、不自然で無理やりな方法を大々的に進めて生産活動を続けるということがこの先どんな未知の害悪をもたらすことになるだろう、という気持ちがしてしょうがないのです。

 

ヴィーガンならミツバチを犠牲にするこういった農産物を食べるべきじゃないはずだ、それなのにそういうのを食べてるヴィーガンは偽善者だ、と指摘する人もいるとこの記事にはありますが、私は偽善者呼ばわりされたくないからアボカドやアーモンドを避けるのでは無くて、実際にそういった商業活動に疑問を感じるから避けたいと思います。

 

むしろヴィーガン、ペスカトリアン(魚も食べる人たち)、ベジタリアン等そういう名称は関係なく、こういった農法があることがもっと知られて、賛同するかどうかを個々人が自分で判断できるようにするべきだろうと思います。

 

 

 

ものすごくシンプルに蜜蜂減少の状況を説明している日本語の記事を見つけました。

www.businessinsider.jp

 

養蜂のことは詳しく知らないのですが、蜂のコロニー主体の養蜂のあり方を模索している人たちも存在するようです。

www.swissinfo.ch

 

 

蜜蜂に限らず、昆虫も雑草も、人間が美しいとか邪魔だとか勝手な判断して除去したり保護したりし続けてきましたけれども、そういう手先の操作の悪影響だって過去にたくさん例があります。

 

生産も消費も破格に大規模でグローバルな現在の農業だからこそ、失敗の引き起こす害悪が恐ろしいと思います。

 

 


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