食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

化学薬品と便利用品と水質汚染

 

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今日は4月1日、雪。写真は3月29日、春でした。

 

こんな記事を見かけました

朝日新聞のオンライン有料記事なので、無料で読めるさわりの部分しか読んでいませんが。

有料会員の方はぜひ。

会員でない方はさわりの部分だけでもぜひ。

www.asahi.com

 

ノンスティックのフライパンなどに使われている、テフロンなどの薬品の健康への害悪は知られていることですが、どこまでの被害があって、どんな製品に使われているのか、というのは消費者にはあまり知られていないし、知られても「でもねえ、避けるの難しいしねえ」と、どちらかというと「こんな有害物質が生活用品に潜んでいた!」的な報道に慣れてしまって感覚が麻痺しているような感じもします。

 

 

以前Dark Watersという映画を観ました。

 

アメリカに本社がある巨大企業 デュポン社によるテフロン開発・製品化・製造に伴う周辺の環境汚染と、そのために流産したり奇形児が生まれたり家畜が多数死んでしまったり、といった被害の実情やそれを隠蔽して金儲けを続けてきた企業の犯罪を告発する、現実を元にしたフィクションです。

casse-pied.hatenablog.com

 

テフロンから体が受ける被害

我が家にはテフロン加工のものといえば、サンドイッチ用のパンをこねるときに使っているブレッドマシンの内釜。

炊飯器は壊れてしまったので現在は使っておらず、他には表面にコーティングがついたものはありません。

昔は使っていましたが、いくら気をつけていてもすぐに傷がつきコーティングが禿げてきてくっつくようになり、ちょっと高価なのを選んで買ってきても数年すれば同じ結果になるので、鉄とステンレスのフライパンだけが生き残りました。

  

テフロンと聞くと台所の鍋釜が最初に想像されますが、それだけではなくて、撥水性のレインコートとか化学繊維の冬のジャケット(ダウンジャケットとかスキー用のものとか)ノルディックスキーのワックス、テイクアウトの食品が入っている使い捨ての容器、あと電子レンジで作るポップコーンの袋の内部のコーティングとか、ありとあらゆるところに使われています。

 

今羅列したのはどれも個人の家の中を見回した範囲内ですが、車の部品とか機械の部品とか、とにかくありとあらゆるところに使われていて、今更「もう使うのやめましょう」っていうわけにはいかない、というのはプラスティック製品と似たような状況ですね。

 

映画ダークウォーターズで描かれていた過酷な健康への被害は、どれもデュポンの工場で仕事をしていた女性達や近隣で汚染水が不法廃棄された地域に住む人々や家畜なので、製品化されたものを使っているだけの人々にはあそこまでの被害はないと思います。

 

靴やズボンに撥水スプレーをふりかけたりするのはやっぱり吸引する危険がより高そうですけども。

 

 

上の朝日新聞の記事、有料会員でなくても読める部分には、

 環境省が、川や地下水にPFOSPFOAがどれくらい残っているかを調べたところ、排出源となりえる施設に近い全国171地点のうち、13都府県の37地点で環境省の指針値を上回り、なかでも摂津市の井戸が全国で最も濃度が高かった、という。

指針値は、水1リットル中にPFOSPFOAの合計で50ナノグラム。摂津市の井戸ではPFOAだけで1812ナノグラムが検出され、指針値の36倍を超えていた。

 

とあります。

記事が扱うのは大阪の摂津市の水道水と、そこに暮らす方のこと。

これだけ汚染された水を常に飲んで暮らしていることで、血液中にどれだけ残留しているのか、詳しく書いてあるのでしょう。

 

 

2019年5月放送のNHKの番組では他の市町村の話や、実際に水質調査が行われている数自体が限られているという点なども触れられています。

この番組は2019年放送なので、朝日新聞の記事の方が最近の事情を反映しているかとは思いますが、汚染の範囲の広さや問題についてわかりやすく解説されている上、誰でも読める記事なのでリンクを貼りますね。

www.nhk.or.jp

 

地球上の自然を破壊したりグリーンハウスガスを排出したり、野生動物を絶滅に追いやったり、色々と迷惑な人間の経済活動ですけれども、自分たちが住んで生きている環境も汚染し続けてしまうんですから厄介です。

 

 

くっつかないフライパンとか、水を弾くスプレーとか、発明されて製品化された当初は誰しも「わー、すごい!これは素晴らしい!」と驚き喜んで奇跡の発明を受け入れたでしょうし、それで生活が楽になったり可能性が広がったことも多いでしょうけれども、問題が伴うとわかった以上はこういったミラクル製品の製造や使用、ちょっと考え直す必要があるのではないでしょうか。

 

禁止された物質の代わりに規制されていない別の化学薬品に移行するのも、問題の解決には繋がりません。

でも、自治体や国が規制を設けたり使用禁止にすれば、企業側は同じような効果をもたらす別の薬品を使う方に流れます。

その製品の需要があれば、それは自然な流れです。

でもそういった対策は基本的には人間を含む地球環境を汚染するという行為そのものをやめることには繋がりませんから、グダグダそういった行為を続けるうちに、本当に地球は生き物が住めないところに成り果ててしまいそうです。

 

 

個人の努力も続けますけど、やっぱり国家や自治体が動いてくれないと。


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