食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

象牙のために象を殺す文化、種の絶滅

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ヴァンクーヴァー島のレインフォレスト。太古からのレインフォレストも急速に減少しています。

 

 

日本での象牙取引

 

ずいぶん以前のことですが、こんな記事を書きました。

 

 

casse-pied.hatenablog.com

 

日本ではいまだに象牙の取引が合法であるということを知って大変驚いたのでした。

それをやめようという動きもあると知り、オンラインで署名をしました。

目標は3万人の署名で、集まったら総理大臣に提出する予定ということで、そのリンクも貼って、少しでも多くの方が署名してくれるといいな、と。

上の記事の中に貼ったリンクを見たら、現在もちゃんと存在し、署名の数も私が署名した当時の倍程に増えていましたが、目標の3万人には程遠い、1万と数百人。

 

知られていないからでしょうか?

 

それとも日本には本気で象牙のハンコを好む方が実は大勢存在するのか?

noivory.jp

 

そしてつい先月見つけた記事では、日本の「合法」の取引が、違法の輸出を煽っていることが問題視されていると。

国内で売買するのは合法でも国外へ持ち出すのは違法なんですね。

 

www.jtef.jp

 

上の記事によると、東京都の「象牙取引規制に関する有識者会議」が違法な象牙取引及び輸出を防止するための会議をしているそう。

今年の三月二十九日にも4回目の会議が行われたようです。

 

有識者ってどんな人たちなんだろうと思ってググったら、会議に参加(予定)した方々の名前や役職などのPDFが公開されていました。

 

その会議では何を話し合うのか、会議の目的はなんなのか、ググってみたら、東京都のサイト4回の会議の様子を収録したビデオなどが公開されていました。

www.seisakukikaku.metro.tokyo.lg.jp

 

どんなことを討論しているのか興味があったので第一回目のビデオを再生してみ始めたんですが、5分目あたりで耐えられなくなりましたよ。

 

お役所の会議だから、形式張ってるのはしょうがないと思いつつみてたんですが、知事が延々お話なさってるその言葉がよく聞き取れず。

あ〜、え〜、ばっかりが耳に残ります。

 

 

ビデオはBGMにして、サイトにあった、有識者会議設置要綱というのをみてみました。

 

(目的) 第1条 象牙取引に関する国際的な関心の高まりを受け、国際都市である東京がなすべき対策を検討することを目的に、象牙取引規制に関する有識者会議(以下「会議」という。) を設置する。 (所掌事項) 第2条 会議は、次に掲げる事項について検討を行う。 (1)都内の象牙取引の実態把握及び国内の象牙取引規制の検証に関すること (2)象牙取引の適正化等に向けた都の対策に関すること (3)その他必要な事項に関すること

 

 

ふむふむ。

 

 

 

参列者の紹介の際に経済学者の中泉拓也さんが、需要がある状態で市場を閉鎖してしまうと売買はブラックマーケットで継続されてしまい、却って規制をしにくくなってしまうから、合法の状態を保ちつつ需要をコントロールする方向で検討するべきだとおっしゃり、他には生態学者の松田裕之さんが、日本における象牙文化に携わる専門家も同席して話し合うべきなのではないか、とおっしゃり、ちょっと本題に入ってきた感じ。

 

それにしても、日本には象牙文化なんてのがあるのか、、。

 

確かに日本以外の国々が環境問題として捉えている事柄も、「我々の伝統文化」と思う人々にしてみれば、「密猟は悪、だから悪につながることはやめよう」といっても通じませんもんね。

 

でもそこで、「文化」と呼ぶことで、神聖なものみたいに祭りあげて守ろうとするのは無理があると感じますけれども。

 

衰退した産業の例は色々ありますけれども、それを文化と呼んで持ち上げたとて、継続不可能なものは継続不可能です。

でも現在そういった産業に携わっている人たちが急に仕事を失うのではなくて、うまい具合にその技術や経験を生かしてこの先世の中に必要とされる仕事に移行していける可能性を模索しないと、やはりだめですよね。

 

 象牙産業の当事者を話し合いの場に招き入れないよりは、招き入れて一緒に検討する方が長期的には良いというのはそういう意味で理にかなっていると思います。

 

 

馬車の車両を製造していた会社が自動車の会社になったり、ボードゲームを作っていた会社がコンピューター・ゲームの会社になったように、時代の流れに乗ってうまく変化していけると良いと思います。

 

 

種の絶滅

「伝統的な」行為が生態系を壊したり種の絶滅を促したりしているとすれば、それは人類全体、生態系全体にとっては迷惑ですから、その行為は過去のこと、今後も同様に継続することは不可能です。

自然界のバランスや仕組みは人間の想像を超えたものですから、テクノロジーの発展に期待して即効薬が出てくるだろうという楽観的な姿勢ではなく、経済活動や「文化」活動のあり方を変えていく必要があります。

 

forbesjapan.com

 

 

人類の繁栄と発展は、自然界や他の生物を人間の生活環境の向上のためにうまく利用し始めたことが大きな土台になっています。

科学技術が向上して、人間の経済活動が加速して、現在のようなグロテスクな自然破壊の状態になってしまいましたけれども、これをどう是正していけるのか、どうにかできるのか、できないのか。

 

近年ますます問題の認識が広まっている野生生物の絶滅や個体数の減少の問題は、動物が好きな人の問題ではなくて人類全体にとって大変重要な問題。

一番わかりやすいのはやはり昆虫、中でもミツバチの話ですが、7年前のTEDでのMarla Spivakさんのお話がとてもわかりやすいのでリンクを貼ります。

 

 

 

4/22(木曜日)は Earth Day。


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