食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

梟頭山ハイキングと、卵を無駄にせずにパンに艶を出す

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頂上からの眺め
Owl's Head

思い立って夫と二人でイースタン・タウンシップスの国境近くにあるOwl's Headという山にハイキングに行ってきました。

 

この山自体はハイキング向けの山というよりは、スキー場です。

 

スキーヒルだけに傾斜がキツく、森の中のハイキングトレイルは割と大きな岩がゴロゴロ、森を抜けてスキーヒルを歩くと緩んだ大きな石ころがゴロゴロ、どちらにしても歩きにくいルートばかりでした。

降りる時は特に、足を乗せた石が緩んでいると捻挫したり転んだりしかねないので要注意ですし、何しろ傾斜がきついので、膝への負担も気になります。

 

Owl's Headという名前は、山頂の輪郭がフクロウの頭に似ているためだ、という人も多いのですが実際には、この地域に住んでいた先住民族のアベナキ族が別の理由で名付けたそう。

彼らの酋長であるOWLが亡くなったとき、山の輪郭が亡くなって横たわる酋長の横顔に似ていたことから、その魂が永遠に生き続けるようにとこの山を「フクロウの頭」と名づけたのだそうです。 

 

北米はどこもかしこも、ヨーロッパからの入植者がやってくる前は原住民たちが暮らしていて、美しい山や湖などの多くは彼らの聖地だったりしますから、こんな話を聞くと、スキーリゾートにしてしまって申し訳ありません、という気持ちで一杯に。

 

ハイキングのルートはいくつかあって、他の山々に比べるといまいち整備が整っていないという印象を受ける(元々ハイキングの山ではなくスキーヒルだから)のですが、5年くらい前から地元のボランティアの人々がハイキングトレイルを整備し始めたとかで、私たちが訪問した時も一部ルートが閉鎖されていて、整備の作業が入っていたそうです。

 

ハイキングのトレイルも、そのまま人が好き放題歩くままにしておくと、希少な高山植物が踏まれて枯れてしまったり、ゴミを落としていく人が出てきたりと森林保護の観点からは良くありませんから、人が歩きやすいように、植物や昆虫などの生態系をなるべく乱さないようにとボードウォークを配備してあったり、「ここからここまでの間を歩いて(脇に踏み出すと生態系を乱すから)ください」と歩行ルートを明示したり、危険な場所には掴まって登れるようにロープを取り付けてあったり、ある程度の人工的な設備が必要になります。

 

先日どなたかがTwitterで書いていらっしゃったんですが、本当に環境のためを思えば、極端な話人間が存在しないことが一番なんですよね。

自然の営みの素晴らしさを身近に感じ、親と畏敬の念を感じるには森の中を歩くことも頂上からの眺めを見ることも良いことだとは思いますが、大勢がどっと押し寄せて好き勝手に歩き回れば森や山の土壌などの自然治癒力を超えたダメージを与えてしまいます。

 

スキーヒルの部分を歩いている時には本当に、ブルドーザーが抉り取った山肌の痛々しさみたいなものを感じました。

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トレイル 苔むした岩を見て綺麗だなーと思うのって日本的な美意識でしょうか



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モントリオールからは車で2時間弱、地図の下の方のグレイの線はアメリカとの国境

頂上からはバーモント州の山やまも見えます。

イースタンタウンシップにある山は小さな町が麓にあって、頂上からの眺めにはショッピングモールだとか大きな通りだとか、美しくないものが目に入ることが多いのですが、この山頂からはアメリカの山々(アメリカにはカナダ国境近くにはとりたてて町らしいものがない)や隣接する湖(Lake Memphremagog)くらいなので、景色が素晴らしいのです。

 

帰りには Owl's Headのちょっと北にあるAbbaye de Saint-Benoit-du Lac(修道院)にも寄りました。

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廊下のタイル使いが、、メキシカンぽい?

 

時間が合えばガイド付きのツアーに参加することもできますし、ミサにも参加できます。修道僧が作ったチーズ、サイダー、ジャム、などなどはギフトショップで販売されています。

観光用ではなくて実際に修道僧が毎日修行している信仰の場なので、訪問するには半ズボンじゃダメだよと夫に言われて、長ズボンで参上したのですが、お土産屋さんから出てきた人たちの中には半ズボンやジーンズ姿の人たちもちらほらいたので「最近は緩くなったのかな?」と。

 

www.abbaye.ca

現在は休止中のようですが、短期間世間から離れて静寂に身を置きたい方が宿泊できるゲストハウスも併設されています。

 

 

ヴィーガンでもパンに艶だし

ヴィーガンになる前から、パンに卵で艶だしするのって抵抗がありました。

だってハケでちゃちゃっと塗った後の卵、無駄になるじゃないですか。

取っておいて夕方にかき玉汁にするとか、卵焼を作るとか、無駄にしない方法がないわけではありませんけど、一度はけなどをつけた卵液、同じ日のうちに使ってしまわないとやっぱりちょっと抵抗ありますし。

 

とはいえ、焼き上がったパンとかパイとか、艶出ししてあって綺麗に黄金色に輝いてるのはやっぱり綺麗だなあと。

 

でもヴィーガンだから私は無理ね、と思っていたんですが、植物系のミルクを塗ってやると艶が出ます、というのを見つけました。

ずっと艶なしで焼いてきた習慣のせいか、焼く前に思い出さず、後から「あ、また忘れてた!」を繰り返すこと何週間か。

ついに忘れずに試しましたよ〜。

 

ジャジャーン。

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艶々です 

 

冷蔵庫にあった豆乳を湯飲みに入れてハケでパン生地に塗ったら、残ったのはその場で飲んじゃいました。

 

艶だしの元なんか卵だろうが植物性ミルクだろうがどっちでも良いですから、これはヴィーガンに限らず、卵一個を無駄にしたくない人たちみんなが使える技ですよね。

 

 

動物性ミルク(牛乳とか)でもできるのかどうかは知りません(多分できますよね。)


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