食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

テクノパーク・バードサンクチュアリへ行ってきた

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のっけからアグリーな看板の絵柄ですが、ここはテクノパークなんですよの看板。

 

テクノパークってなに?

モントリオールのトゥルドー・エアポートの北に広がる割と広大な空き地というか、使用されていない森林と池と空港施設のために開拓されてる部分と意味不明の道路や建築予定地らしき、でもしばらく放置されてて野生の植物が生い茂っている部分と、色々混ざっているエリアが「テクノパーク」ということになっています。

 

空港のすぐ北だし、名前もテクノ公園だし、どんなんだろうと思いますけど基本的には空き地と半分残ってる森と、、という感じで、、、でも、野鳥がたくさん棲んでいるので、巨大なテレフォトレンズをつけたカメラを抱えたバードウォッチャーの皆さんがよく出入りしているパークでもあります。

 

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柵の向こうは空港、パンデミックで便数が減っているため、とても静か。

パンデミックの前はここにくると飛行機の離着陸が目の前で見えるので、飛行機スポッティングをする人々が、これまたテレフォトレンズ搭載のカメラと脚立(自分が登るため)を搭載してこの付近に車を停めてずらっと並んでいたものです。

 

モントリオールに着陸した人々が出入りする空港の玄関は南側で、そちらはもっとちゃんと空港チックにできていて、タクシー乗り場やリムジンバス発着所などもありますので、この先モントリオールにお越しの皆様はご心配なさらずに。

 

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上の写真の撮影位置に立って、くるりと振り向いたらこちらの景色が目に入ります。

どこがテクノだ、と仰る気持ち、わかりますよ。

 

 

ここはモントリオール空港の所有する土地なのですが、何しろ鳥がたくさん棲んでいて、天然自然の植物も豊かに残っているということで、現在はこの中を進むと、バード・サンクチュアリがあります。

 

友人の鳥博士さんたちやご近所さんや、緑の党の候補者の方などから、ここのバード・サンクチュアリ、たくさん珍しい鳥が見られるし良いよ、と何度も聞いて、何度も訪問していましたが、今回初めて、バード・サンクチュアリ指定されている部分を見つけました。

(指定されてないところでも鳥がたくさんいますけども)

 

小さな看板しかないですし、何しろ鳥たちが過ごしやすい環境を守るためには大々的に地図作って「こっちですよ」とかやらない方が良いんでしょうね。

 

何しろ隠れ家的な。

 

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正式名称はDes Sources Ecological Parkと。静かにしてくださいの看板。

 

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どってことない空き地じゃん、的な茂みが続きます。

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どってことないように見えつつも、個体数が激減している動植物や昆虫など、保護しないと取り返しがつかないのでしょう。立ち入り禁止です。

 

北米でも年々ティックというダニが増えています。

 

casse-pied.hatenablog.com

 

こういう茂みを通ることで植物にくっついてる奴が人間の足などに飛び移って血を吸ったりするとライム病になってしまいますから、言われなくてもこういうところに分け入りたくはありません。

 

バードウォッチャーの人々とすれ違うたびに「ああ、うちにも双眼鏡があるのに持ってこなかった!次は持ってこよう」と毎回思います。

 

次回は忘れないようにしたいもの、、、毎回言ってますが。

 

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朝夕にはきっと鳥たちがたくさん集うであろう池。

歩いてる間中ずっとあちこちで鳥の鳴き声や飛んでいく姿を目にしましたが、お会いしたかった種類の鳥たちとは会うことならず。

ワイルド・ターキーの鳴き声を茂みの向こうで聞いたのでちょっと期待しましたが、真昼間は遭遇する確率は低いようです。

 

 

で、このテクノパーク、茂みや森っぽい部分の合間には中途半端に開発してある区画もあります。

ここが将来テクノロジー関係の企業などのビルが建つことになるであろう区画。

作業が中断している間にも逞しく花を咲かせて茂みを再開しているワイルドな植物たちの姿が見えます。

 

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土地開発、ガンガン進めないで欲しいんですけども。

 

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自然保護区ですよというその口で「開発用地です」というのですね。

 

テクノパーク事業のスポンサーにはモントリオール市の名前も加わっていて(というか、主なスポンサー?)開発するぞするぞ、という意欲が伝わってくるのですが、選挙前には候補者(現St-Laurent市長)の公約にも「サンクチュアリの保護活動を継続」のようなことが言われています。

この二枚舌に環境保護団体や緑の党などは「市のいうことは信頼ならない」と目を光らせていますが、今後どうなるのやら。

 

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サンクチュアリから戻る道すがら、野うさぎさんと遭遇。

 

冒頭のテクノパークの看板に載ってるウェブサイトに行ってみますと、このあたりをどういう場所にしようと思っているのか、その計画が見られます。

 

自然環境の保護なんかどうでも良いと思ってるのが伝わってきます。

 

 

年々増え続ける世界の人口ですが、先進国は人口が減少傾向になりつつあり、元々人口の少ないカナダでは、移民が入ってくることで出生率の低さを補って人口維持を図っていますが、都市部に人口が増えれば住宅開発も必要になり、あちこちの自然がブルドーザーで切り開かれてコンドミニアム建設が繰り広げられています。

 

そんなに人口増やさなくってもよかろうに、と思ってしまうんですが。

古い映画など見ていると、背景に出てくる広大な自然、ああいう景色の多くは現在では開発されて住宅やショッピングモールに変わり果てているんだろうか、と思うとやるせない。

 

野生動物や植物を保護しても儲かりませんけれども、資本主義的な拡大方針はもう続けられないときに来ていますしね、このパーク、テクノじゃなくてネイチャーに変更していただきたいものです。

 

 
成長・競争・成功、というキーワードで人は幸せにならない

パンデミックが始まった当初、働き方や生き方を見直すきっかけになるのでは、とあちこちで言われましたけど、各地で感染者数が落ち着いて社会が再開しそうな予感の昨今、今後の社会をどうしていくのか、舵を取る時が来てると感じますがどうでしょう。

 

 

毎年こういうの見かけますが、世界で一番精神衛生的に住みやすい都市ランキング。

 

アイスランドのレイキャビクが一位だそう。

 

モントリオールは十三位ですって。

のんびりしてるところあるし、いい加減なところもあるし、悪い面はありますけれども、生きやすい場所だと私も思います。

www.positive.news

 

 

 

サンクチュアリ、人間のためにも必要ですよね。


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