食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

カナダの永住者カード更新状況と、代替案

 

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早朝散歩第一回目で見かけた放置された廃車と、電子レンジ?ひゃぱさんの真似して撮って見た。

 

国境を超える

自主隔離機関最終日になりました。
長かったー。


孤独感よりも腰痛に苦しんだというか、腰痛になりそうな気配を感じては必死でマットエクササイズした二週間でした。

 

でもね、14日間の自主隔離があると知ったうえでの帰国ですから、文句を言ってるわけではありません。

感染者数のコントロールが出来ないうちに海外から訪問者がどんどん入国するのを制限しない政府なんてありませんし。

 

もう21年前のことになりますが、911のテロの後、カナダーアメリカ間の陸上の出入国「にも」アメリカ人カナダ人ともにパスポートの提示が「新たに」義務付けられましたが、国境付近に住む人々(でパスポートを持ってなかった人たちでしょうね)がやいやい文句を言うのをきいて、大変不思議に思った覚えがあります。


「国境超えてよその国に行く際にパスポートを持っていくのは、文句を言うようなことか?」と。

 

それ以前は米加間を車で出入国する場合はパスポートではなくて出生証明書って言うんでしょうか、Birth Certificateと車の登録証などを見せればそれで済んでいたんですよね。


それだけ住民が頻繁に行き来するし、問題ないよ、というおおらかな扱いで済んでいたわけです。

 

その後もテロリストの攻撃が発生するたびに国境を超える移動や飛行機での移動に際して超えなきゃいけないハードルや禁止事項が増えていきましたが、そういう項目が増える度に、それまでの自由さとの違いに戸惑って「ええ?水のボトルを持ち込むのもダメなの?うそでしょ?」とセキュリティでごねる人とか、普通サイズの歯磨き粉チューブを機内持ち込み荷物にいれていて没収される話などが後を絶たなかったわけです。

 

でも20年もたてば、今更驚いたりごねたりする人もそうそういません。そんなもんだもの。

 

グレアム・グリーンの1969年のTravels with My Auntという小説で、70代の叔母が、彼女が若い頃には存在しなかった越境時の貴金属や現金持ち出し制限について愚痴を言う場面があるのですが、国境の出入りをする民間人の行動を国家が規制するというのも、現在のあり方のようになるまでには色々な変遷があったんでしょうね。

 

 

コロナで国境を閉鎖する国が登場したり、多くの国が国境を越えた行き来を部分的に認めつつ規制を設けるようになったのもそういう流れの一つでしょうね。
ずっとこのままなのか、規制が緩んでいくのか、そこらへんもコロナの感染状況次第でしょうけれども、気になります。

 


越境の際に必要なもの(カナダ永住者の場合)

カナダの永住権は無期限ですが、永住者が飛行機などで国外へ出た場合、再入国の際には自国のパスポートと共に、カナダでの永住権を証明する永住者カード(PRカード)の携帯が必要です。

これ持ってないとカナダ行きの便に搭乗させてもらえません。

何しろ入国できるという保証が無いのですから。

 

このPRカード、5年の有効期限がついてます。

切れる時期に合わせて更新の申請を要します。

 

国外へ出る予定がなければ、持ってなくても問題はありませんから、パンデミックであちこちの国境が閉鎖されてる昨今、更新手続きもまあのんびりで良いかな、と油断していたきゃすぴえです。

 

油断してちゃいけませんね、更新の手続きは早めにするべきです、、5年後の自分へのメッセージです。

 

 
パンデミックにつき申請処理に大幅の遅れ

 

家族から連絡があり、できるだけ早く帰国したほうがよいと言われたのは7月。
申請書類を送付してから3か月近くたっていましたが、更新されたカードは届いていませんでした。

 

届いたらすぐに帰国便を手配して帰ろう、、と思いつつも、プランBはないかしらと政府のサイトをじっくり読んで目をつけたプランB,C,Dは、、、

 

(実際に移民局が提起している代替案です)

B)緊急で移動しなきゃいけないので、至急処理してくださいと添え書きして申請しなおす。
C) 申請していて、すでに届いているはずなのに届いていない(紛失かもしれない)ので新たに発行を依頼する。
D) 永住者カードなしで国外に出て、移動先から「永住者トラベルドキュメント(PRTD)」の発行を申請する。


Bは以前一度やったことがありましてその時は案外素早く対応していただけた記憶がありますが、保証はありません。
申請にはすでに購入したフライトの搭乗日がわかるコピーと、至急な理由を証明する書類を同封する必要がありますが、この時点では航空券はまだ手配していなかったし、発行までに最悪三か月かかる可能性もあるので、プランBに踏み切るわけにもいかず。

 

Cは、警察に郵便物の紛失を届けるなど、調査をした形跡を証明する必要があるようで、警察を巻きこむなど面倒が増えるだけな予感ですので却下。

 

Dは、PRTDが貰えずに帰国出来なくなる可能性のある状態でカナダを出るという点でちょっと不安なので、踏み切れずにいたものの、手続きの詳細を調査し始めました。


プランBからDまでをあれこれ調べながら、毎日帰宅しては郵便受けを開け、がっかりする日々でしたが、書類が配達されてから3か月経過した時点で、政府の電話窓口に問い合わせることにしました。

政府機関の電話にありがちですが、電話してもなかなかつながらないというか「現在どの係官も電話対応におわれていて、あなたの問い合わせを受けることができません。後で掛けなおしてください。チーン」と電話が切れてしまうということが繰り返されます。

 

電話してすぐにこのメッセージを聞くことができるならまだしも、ここにたどり着くまでには、よくある録音対応メッセージを聞いて、「**の用件の場合は1を、***の場合は2を、、」というのを何度もくりかえし、最終的に「係員と会話をしたい場合は、、」の番号を押した後で初めて到着できるのです。


これに要する時間はだいたい8分から10分くらい。


だから、一時間の間にこのプロセスを繰り返せるのも 4~6回程度。
しかも電話対応してもらえるのは平日の朝8時から夕方4時まで。
仕事してる時間帯です。

私は8時に職場から電話をかけ始めて、始業時間後は上司に事情を説明して朝の一時間ほどをこのために費やして、何度目かに初めて人間の係官とお話できました。

そのあとは事情を説明して、申請書類の処理状況を訪ね(まだ開始されていませんね)(えええ?まだですか?三か月経ってるのに?と驚愕)(パンデミックのため政府の書類処理センターも仕事が追い付かない様子です)それならもうプランBからDのどれが妥当かを検討するしかありません。


電話窓口の係官は申請者にアドバイスしたり判断をしたりする権限はありませんので、相談ではなく、こちらが理解しているプロセスの流れを確認したり、詳細に関して質問するのみ。

 

結局私が選んだのはプランDの、永住者カードがないままカナダを出て、日本入国直後にPRTDの申請書類を発送する、というもの。

 

カナダを出る前に必要書類をすべてそろえ、不明な部分はその都度処理する機関(カナダ大使館じゃなく、移民局の下請け作業をする民間団体のような所)にメールで問い合わせして、間違いのないように、抜けてる部分のないように、何度もなんども見直し、記入した書類はスキャンして、万が一処理が進んでいないような場合は手元の書類を確認できるようにpdfファイルをUSBキーに保存して持参しました。


カナダ国内から発送できない申請書類、日本からの申請の場合は、移民局に支払う手数料とは別に、その下請け機関に支払う手数料を現金で一緒に郵送する必要があるため、現金書留で送るようにと指示されます。

 

現金書留って、letterサイズの書類を何枚も送るのには小さくないかい?


と大変不安に思いましたが、ググってみると大きめの現金書留というのもあるそうで(でもサイトで見た限りではかなりきつそうでしたが)先方がこれを使えっていうからには大丈夫なはず、と。

 

(追記)

PRTD 申請を日本からする場合の必要書類、2021年夏現在での詳細を書いておきます。

  1. 現在有効なパスポート(原本)
  2. 申請用紙(IMM5524)
  3. カナダで生活(収入、納税、電気代など支払いなどなど)をしている証明書類のコピー
  4. 申請書類チェックリスト(IMM5627)
  5. ファミリーインフォメーション(IMM5645)
  6. 証明写真二枚
  7. PRTD申請料金支払いのレシート(申請料金は現在までずーっと$50)
  8. 日本での処理を受け付けてくれる機関への手数料(現金支払いのみ)
  9. 日本での処理をする機関へ提出する同意書

3は、カナダに仕事があったり家があったり電気代や電話代を払っているということを証明するために、たとえば過去5年分のタックスリターン提出後に受け取るアセスメントだとか、給料明細だとか、最低二種類をコピーして提出します。

住んでいなくてもなんとかなりそうな電気代などの請求書よりはと、タックスのアセスメント5年分をコピーしたため、紙の束が分厚くなってちょっと大変でしたが、現金書留(大)に入りましたよ。

  

カナダの移民局は、毎日どれくらいのボリュームの処理作業をしているのかわかりませんが、かなりな量の申請書類に対応しきれず、かなりきつい状況なのでしょう。


では、国外から申請したPRTDの処理はどうなんだろう?


と不安でしたし、東京の感染者が一日4000人を超えた、なんていう報道を見て「ひょっとして東京がロックダウンになって、処理機関の人員も出勤できなくなってしまったら私の申請書類は、、」なんて不安も感じました。

 

入国後、夜遅く帰宅した翌日、ぎっちぎっちに現金書留封筒に入れた申請書類と手数料を家族に郵便局に出しに行ってもらいました。

その翌日東京のオフィスから受理したとの通知のメールをうけとり、翌日には香港の支社から書類が届いた旨のメールが届き、同じ週の金曜日には移民局による処理作業が開始する旨のメールが届きました。

国内での問い合わせとは違って、状況をその都度知らせてくれるなんてすごい、国外の下請け機関、すごいなあ、と思うと同時に、転送を何度もすることで一週間無駄にしてないか?という気持ちも。

この書類の発行にかかる時間を問い合わせた際、もちろん正確なことは回答できないけれども、最低でも2週間、長くかかればひと月以上かかる可能性もある、と言われていました。


書類が発行されていなければ、仮に帰りの飛行機のチケットを持っていても帰国は出来ませんので、申請する時点ではまだチケットを買わないように、という注意書きもあります。

そうそう、この書類の申請には、申請書類(カナダ移民局指定の書類)と申請事項を証明する関連書類や写真などのほかに、パスポート原本の提出が必要です。
それ以外にも移民局のサイトには載っていないのですが、下請け機関が必要とする同意書にサインしたものと、大使館が別途要求しているらしき、家族構成の報告をする書類も必要です。

 

これらは移民局のサイトに載っている必要書類のリストと、日本での処理機関への問い合わせメールへの返事に記載されている必要書類のリストを見ればすべてわかります。

 

今回のケースでは、月曜日に申請書類を郵便局に持って行って、翌週の土曜日にはトラベルドキュメントが添付されたパスポートが自宅に返送されましたので、2週間を切ったスピード処理でした。

 

ううう、嬉しい、無事に家に帰れます。

日本に帰ってきてから、PRカードの申請書類も審査開始したというメールを移民局から受け取りましたので、こちらはカナダに戻ってから再び進行状況をモニター

 


長くなりましたが、同じような状況に陥った方がひょっとして存在したら、こういう人もいましたよ、という参考になればと思います。


これは2021年7月から8月の時点での状況なので、時間がたてば状況や必要書類も変化する可能性がありますので、リンクなどはあえて載せませんので、ご自身でカナダ移民局のサイトで該当する状況に合わせて調査してください。

 

PRカード申請に際して、自分で行わずに申請代行のサービスに依頼するという手段もありますが、移民局への申請は弁護士とか代行サービスに依頼せずに個人で進めることは問題ありません。
時間がかかるという点さえ考慮して進めれば、タックスリターンよりも簡単です。 

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。


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