茄子が旨い
実家のある住宅街を出ると、昔からの農家の集落があります。
丘の上のほうへ行くと畑が、下のほうへ行くと田んぼが。
畑方面には無人販売をする掘っ立て小屋があり、冬に帰省した時にはあまりの大根やネギの美しさに実家の在庫を確認せずに買ってしまったり。
その記憶があったので、隔離期間終了後、さっそくでかけたのです。
わくわくして。
夏の間は土日だけの営業になさってるとか。
残念。
日本のスーパーの野菜は、それ自体は美しく鮮度も良いのですけれど、なにしろこじんまりしたパッケージ、しかもどんな野菜もほとんどすべてが透明のプラ袋に入っていて、食べ物というよりミニチュアの置物のよう。
農家の無人販売もすべて袋に入ってるのは同じですが、農家のはまだ少し土を感じるというか、田舎の特典ですよね。
日曜日に出直したら、販売所へ到着する道すがら、茄子がたわわになっている畑があちこちにありました。
案の定販売所も茄子がたくさん。
というか、茄子ときゅうりしか残っていませんでしたが。
茄子大好きですからね、いろんな食べ方で楽しみますが、中でも天ぷらは大好き。
揚げ物は躊躇してしまいがちなのですが、コウケンテツさんのユーチューブでこんなの見かけましたので、やってみました。
茄子だけではあれなので、レンコンも一緒に。
油少々で揚げ焼きというかんじですので、準備も後片付けも簡単で、でも天ぷらっぽくて、添え物として作ったのに家族も喜んで食べてくれました。
ただ、コウケンテツさんは時間がたってもサックサクとおっしゃってましたが、残ったのを冷蔵庫にいれたら、翌日はやはりシナっとなっていました。
まあそれは仕方ありませんが。
ユーチューブにはほかにもサクサク焼きでコウケンテツさんのレシピがあるようなので、同じ衣でいろいろできるってことですよね。
これは良いことを知りました。
日本語に違和感
日本の外に暮らすようになってから、久しぶりに日本のテレビとかラジオとかで、日本に住んでいる日本人が話すのを聞いて違和感を感じるという現象が起こるようになりました。
とはいえここ10年来、ユーチューブなどでも日本語を聞けるようになったので、それほど久しぶりに聞いて驚く、ということはないんですけれど、それでもやっぱり日本に帰ってくると耳に入る日本語の量はふえてますから、サンプルが多ければ驚いたり発見したりすることも増えます。
流行語とか、新たに広まった言い回しとか、そういうのが耳になじまないせいもあるのですが、最近は以前にもまして、皆さん右上がりじゃないですか?
右じゃないか、しり上がりか。
たとえばね、携帯アプリのLineってあるでしょう?
あれは、線という意味のLineなら、たとえ日本語でもラが高音でイでちょっと下がってンでもっと下がる感じの音階ですよね?
でもアプリのあれは、ラの次のイとンが上がっていきます。
まあそういうもんだから慣れるしかありませんが、初めて言われた時に聞き取れませんでした。
ほかにもしり上がりで終わる言葉が増えてるような。
私の苗字は日本の苗字に多い三音節で、Lineと同様、最初の音節から最後にかけて音階が下がっていく読み方をします。
例えば、佐藤さん、と同じです。
ずーっと生きてきて、それ以外のイントネーションで苗字を発音された経験はありませんでした。
それが、隔離中に電話で話した帰国者健康確認センターの職員の方にしり上がりで発音されたんですよ。
佐藤さん、を小川さん、のイントネーションで発音してみたら、やっぱり変ですよね。
そんな感じで、「え?私の苗字までしり上がり?」
先日はテレビでアフガニスタンの話題を話していて、その中に「タリバン」をしり上がりで発音する方がいらっしゃいましたよ。
すごい違和感を感じるんですけれども。
そういうもんなんでしょうか?
言葉は話す人たちが自然に変えていくものですからね、抵抗しても仕方ない。
フランスみたいに言語学者が集まって言語の正統性をコントロールして言葉が崩れていくのを防ごうという努力をしている国もありますが、そういう例はフランス以外には知らないですから、やっぱり言ったもん勝ちというか、次の世代が変えていくなら無駄な抵抗するより、慣れるほうが良いんでしょう。
でもこういった変化、最初に変えてるのは必ずしも若者とは限らないでしょうし、いったい誰がどこでどうやって始めているのか不思議です。
あと、もうずいぶん前から広まってて、すでに定着しているらしき表現に「気づきがありました」「学びがありました」などありますが、あれも「気づきました」「学びました」じゃダメなのかい?と未だに引っ掛かります。
いやむしろ、「気づく」=「気づきがある」のなら、「飲む」は「飲みがある」で「眠る」は「眠りがある」でもよいのか?
など、謎です。
なにかルールがあるのでしょうか。
日本語ペラペラなはずなんですけど、「へ?」「もう一度お願いします。」連発です。