俳優Frances McDormand
Fargoが一番気に入っている作品です。
今見ると、皆若かったんだ〜!
コーエンブラザーズの演出とかフランセス・マクドーマンドの演技とか、色々と好きな部分はありますが、この映画の何が好きって、雪に覆われたランドスケープが、大自然の雪山とは別の次元で美しく描かれている、、、いや、美しく描かれているわけではありませんが、格好良く描かれている、、、(私の目には)、、、という部分。
雪国の街中の日常の雪って美しくないんですよね。
スーザン・ソンタグがいうように、「醜いものも、その存在に魅力を感じ(結果として写真を撮りたくなる)ものは(私にとって)美しい」
それが、コーエンブラザーズによって体現化したようにファーゴを初めて観た私は受け止めました。
その美しさ(醜さ)、わかっていたんだけど、コーエンブラザーズに先を越されちゃった!と言うとおこがましいですけど。
この駐車場みたいな景色が北米の雪国の現実です。
なんというか、灰色で、フラットで、醜い、疲れるよね、毎回車を出すたびに雪かきして。
太陽光線が存在しない風景はやっぱり美しい!とは思われませんからね、こういうフラットな雪景色はあえて他人様に見せる場所に出すべきじゃないもの、という感じですけれども、この映画でこのシーンを見て「うおおおお、なんかすごい!」と。
そうそう、日本語では「フラット」って意味が若干違ってるみたいな感じですね。
北米の英語では、誰かがフラットだった、とかいうのは良い意味ではなくて、抑揚がなくてむわー、ドヨーン、という感じ、というニュアンスの時に言われることが多いと思います。
日本語で「フラットに表現された」と言うのを読んでいると、文脈からは「公正に、差別なく」と言う感じで使われているようです。
でもね、これを英語で話すときに同じように使うと多分通じないと思いますよ。
映画 Fargoは映像の仕事をやってる人たちの間にもファンはたくさんいて、数年前にはテレビシリーズで Fargo のシークエルというか、テレビ版が何シーズンか出てきました。
映画版と比較してどうこう、は野暮というもの、とテレビ版を見ましたけど、別物というか、ファーゴというジャンルの別物として見ると結構意外に楽しめると思いましたが、どれも雪のシーンが工夫されてて、「ああ、あるある、ああいう風景!」と身近に感じつつも、なんだか素敵で、すごいなあと。
今回見つけたのは、俳優フランセス・マクドーマンドとカリフォルニアのバークレイにあるシェ・パニースでシェフをしていた(る?)方が一緒に料理すると言うポッドキャスト。
アスパラガスのリゾットを作りながらおしゃべりする五十分。
楽しいですよ。
わー、若いなあ、と当時のテレビ番組のビデオを見つけて魅入ってしまいました。
私は彼らより一回りちょっと若いんですけど、常に刺激を受けてきた方々ですので、気持ち的には同世代。
アスパラのリゾット、これを聞いて作りたくなったので、買い出しで季節外れの(でも美味しそうでしかも安価な)アスパラを見るたびにカゴに入れて買ってきてましたが、買うたびに夫に先に使われてしまっていて、いまだに作れていません、リゾット。
ホワイトアスパラのリゾットも美味しいんですよね。
アスパラは茎の根元を折ったら、そこを使って出汁をとります。捨てるところなし。