食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

お行儀東西・なぜマナーは存在するのか

f:id:casse-pied:20220220045620j:plain

運動不足解消にスキーしに行こうと思ったら。視界が悪いので嵐が過ぎるのを待ちましょう。

 

お行儀東西

口を開けてクチャクチャと咀嚼するのはみっともない、というのは多分多くの文化圏に共通するテーブルマナーというか、お行儀かと思います。

 

とある国では美味しく楽しんで食べてる様子として、クチャクチャ咀嚼は認められているのだという話を聞いたことはありますが、その国出身の知人複数の食事の様子を思い出しても、そんな人いたっけ?いや、いなかったような、、、。

 

夫の姪が小さい頃、毎年夏休みの1週間を親戚集合して過ごすときに「この子はクッチャクッチャ食べてる、なのに誰も注意をしないなあ」と気になった覚えがあります。

大人も、その子以外の子供たちも、誰一人としてクチャクチャしないから、夫側の親戚一同にその行為が受け入れられているとも思えないし。

 

夫に聞いたら「ああ、あの音は聞きたくないね〜」と。

じゃあなんで誰も注意しないのか、と尋ねたら「躾の優先順位が低いんじゃないの?」と。

 

現在彼女は大学生ですが、パンデミック前に一緒にお茶をした際には口を開けて咀嚼する子供時代があったことすら忘れて時間を過ごしましたから、成長途中で変化したのでしょうね。

 

 

箸タブーに肘タブー

中国系のカナダ人の友人が、彼女のパートナー(アジア系ではない)が食事中、箸を振り回しながら喋るのがどうしても嫌なんだよね〜、と言っていました。

 

おおお、そういえばそれもお行儀悪いと言われる行為だったっけ。

ひょっとして自分はやってたりしないよねえ、どうだろう?と不安になりましたが、何度も食事を一緒にしたことのある彼女、「きゃすぴえはやらないよ」と。

ほっ、一安心。

 

あとは、自分の箸で共同の大皿やお鉢の中身を触っておいて、触ったアイテムは取らずに別のを取ったりとか、そういうのもダメですよね。

これはやっぱり公共衛生の観念からも、自分の唾液がついた棒で他の人の口に入るものを触るな、ってことですもんね。

 

実はね、我が夫はたまに自分のお箸で大皿に乗ってるアイテムを全部ひっくり返して「これなあに?」って聞いたりします。

 

躾の行き届かない小さな子供かっ。

 

日本に帰省した時に訪問先でやられては困りますが、夫は科学者なので、興味を持ったもの(おかず)を探求したい時に探求(ひっくり返して裏側を観察したり)して、答えを見つけたい人なので、質問(これ何?)してるのに返事せずにお行儀の話しても、全然効果なし。 

 

結婚して20年近くなりますけど、いまだにこの癖は継続中。

子供なら成人間近になるほどの年数を一緒にご飯食べてるんですけどね、年取った犬に芸を仕込むのは難しい(不可能?)といいますしね。

 

 

食卓に肘をついて食べるのも、嫌いなんですけども、たまにやってくれます。

日本に帰省して実家や親類の家でご飯食べる時にはやらないので、リラックスしてる時だけの現象なようですが。

 

 

お行儀の話で夫と意見が一致するのは、最初に挙げた「口を開けて咀嚼はだめよね」だけなんですよ。

 

 

他の行為に関しては夫は「論理的になぜそれがいけないのか説明してくれないと納得しない」と。

そういう習慣だから周りが嫌な気持ちになるのだ、という説明をすると、そういう習慣のある日本という国にいる間は郷にいれば郷に従う努力はするけど、自宅に戻ってきたら好きにしたいらしいです。

 

 

テーブルマナーが存在する理由とは

唾液のついたものであれこれ触るべからずというのは、パンデミックで社会全体が若干の雑菌フォビア的感覚を共有するようになった現在は理解されやすい理由です。

 

フランス出身の友人は、ガールフレンドと朝食を食べてる時にジャムやバターをパンに塗ったあとで、使ったナイフを舐めて、またそれをジャムの瓶に突っ込むのだそうです。

それがちょっと気になるのよね〜、と言っていた彼女は、「パンデミックになってから彼の家族と話してたら『そうそう、彼はそれをやるよね、あれはだめだよね』って気持ちを共有できた」と。

 

唾液に含まれる雑菌くらい、伝染病が流行っていない時ならば即病気になるわけでもなし、家族や近い間柄の人々なら気にしないで済むし、ここら辺は文化の鷹揚さー繊細さのスペクトラムの中で、人それぞれ、文化それぞれなのかも、とも思います。

 

 

口を開けたまま咀嚼するのが嫌われる現象には、納得のいく論理的な理由は思い当たりませんが、音を聞いていて不快感を感じるという文化圏が多いということは、文明化した人々の目や耳にはこれが不快に感じる何か共通の周波数とか色合いなどがあるのかもしれません。

 

テーブルに肘を置くなんてお行儀悪いわね、お育ちが悪いわね、と感じる私ですが、一方で夫が絶対にやらないのに私はやっちゃうことがあります。

 

それは、お箸で摘んでかぶりついたおかずの、口に入らなかった方の塊を皿に戻すこと。

 

 

夫はお箸(や指やナイフ)で塊を一口サイズに切り分けて、それを口に入れます。

 

基本的に西洋人は、日本人(や多分日本以外のアジア全般の人も?)がやる、大きな塊を齧って食べるというのをやリませんが、これが「マナー違反」とはっきり言われることなのかどうかは、一緒に行動する夫が大雑把でそういうことを指摘しないタイプなため、実感がありません。

でもね、私以外の人でこれをやってる人を見かけません。

私もいわゆる西洋料理をフォークとナイフで食べる時にはナイフで切っちゃうから、やるのは和食の時くらいですし。

 

そうそう、洋物でもブリトーとかホットドッグとかハンバーガーとかは別物です。

そういうのは「フィンガーフード」というカテゴリーですから、ちょっと格が低いのかもしれません。

 

 

テーブルマナーの存在理由っていうのは、所詮は社会階層や出自など、共通するコミュニティーに属している者とそうでない者を見分けるため、ということなのでしょうね。

だから移民社会・多文化社会のカナダではあんまり細かいことを指摘しないという習慣が定着しているのかも。

 

 

 

日本では大っぴらにありうるけど欧米ではあり得ないマナー違反といえばこれ↓ですが。

casse-pied.hatenablog.com

 

マナーといえば、こんなことも書いてました。今でもこの件に関しては、食べ残す理由が納得いかない。見慣れてるし、文句も言わないけど。

casse-pied.hatenablog.com

 

 

 

太宰治の斜陽の冒頭で、『お母さま』がマナー違反をすることがあるが魅力的な方なのでその所作すら美しい、というくだりがありますが、どうも私には魅力的に感じられず。


ヴィーガン ブログランキングへ