先週の日曜の午後、友人から電話が入りました。
喉がガラガラで鼻詰まり、ひどい風邪でもひいているような声で「コロナ陽性になっちゃったよ。検査をしたのは昨日だけど、その前日に濃厚接触している人たちに電話をしているんだ。念のために薬局で検査キットをもらって検査して。」
夫は検査の前日にその友人とバーでビールを一杯飲んできていたのでした。
症状が出る前の段階ではいつごろ感染したのかとか、感染して症状を確認するまでの間に他の人にうつした可能性はどれくらいなのかとか、憶測だけで実際のところは誰もわかりません。
オミクロン株の感染者数が激増した当時から、ケベック州では症状のある人たちは薬局で簡易検査キットをもらってきて自分で検査できるようにと、州内の薬局に検査キットを在庫させて対応するという対策に切り替えていました。
が、いざ薬局に行ってみたら在庫切れだったとか、補充在庫が入ったと聞いてから薬局に行ったら既に大勢押しかけてもらって行った後でやっぱり手に入らなかった、とか、そういう混乱のニュースばかり聞いていました。
うちの最寄りの薬局の入口には「検査キットの在庫はありません」という張り紙がもう三ヶ月くらい張り出されたまんま。
なので夫が「でも検査キットがどこにも置いてないんじゃあ検査できないよ」と言ったらば「ああ、あそこの薬局はそうらしいけど、隣のブロックにある別の薬局にはちゃんと在庫があるよ。自分もそこでもらってきたよ。」
ということで友人に聞いた薬局へ出向いたら、ちゃんとありましたよ検査キット。
薬剤師さんの後ろの棚を見たら私たちにくれた後もちゃんと10箱くらいありました。
近所の薬局の「在庫ありません」というのはどういうことなんだろう?
張り紙を取り下げるのを忘れているだけなのか?
ケベック住民は健康保険カード(medical insurance card/carte soleil)を持参して薬局内の処方箋カウンターに出向けば無料で一箱もらえます。
薬局以外では学校やデイケア、仕事先などでも検査キットをもらえるようになっているようなことが書いてあります。
州民でない人たちの多くは留学生や就労ビザ保有者でしょうから、職場や学校で検査キットをもらえるなら大丈夫ですね。
夫も私も早速検査キットをもらってきました。
一箱に検査5回分入っています。
中身はこんな感じ。
右手後方にあるのは細長ーい綿棒みたいなやつで、これを鼻の穴にぐいぐいっと突っ込みます。
左手の小さなジップロックバッグみたいな袋にはそれぞれ検査用の液体が5回分入っているもの(手前)と、その液体を入れて、鼻の穴をぐりぐりした綿棒を突っ込むための試験管5本が入っている袋と。
医療用品ですから仕方ありませんが、個別包装のプラスティックにちょっと抵抗感じました。仕方ないのは承知してますけどやっぱり。
細かい字で細かく手順を説明してある説明書の上には、試験管を安定させるための台(穴が八つ開いてますけど、そんなにたくさん一気に調べる人っているのか?8人家族?)
左側にあるカードは、この説明書の内容が要約してある「手順カード」ですが「このカードの内容を読むことで説明書を読まなくても良いということではないのでちゃんと説明書を読みましょう」とな。
真ん中奥にあるのは鼻の穴をぐりぐりした綿棒を突っ込んだ試験管の液体を数滴垂らしてから十五分待って、陽性か陰性かの判定をするもの。
正確さと性格と
2020年に州の医療機関にPCR検査を受けに行った時はかなり奥まで突っ込まれ、くしゃみしそうになりながらちょっと涙目になりながら、そんなものかなと思ったのでしたが、去年日本への帰省のために陰性証明書をもらうべくプライベートのクリニックで受けたPCR検査は、看護師が鼻の入口をちょいちょいっと触った程度で「え?それだけ?」と思ったのでした。
この検査もそれほど神経質にならなくても良いのだろうなと思いつつも、でも検査漏れしてはいけないしと頑張ってぐりぐりしましたよ。
検査液に綿棒を浸したら二分タイマーで測って、綿棒を取り出すときも試験管(柔らかいプラスティック製)をぐいっと綿棒に押し付けてぐいぐいと、綿棒についてる菌を全て液の中に入れるべく、気合を入れてしごきます。
その後試験管から検査パッド(名前不明、妊娠検査のアレと同じようなもの)の指定されている部分に検査液を3滴垂らし、タイマーで十五分で陽性か陰性か見極めます。
説明をしっかり読んで間違えないように、しっかりタイマーで時間を測って、、とちょっと緊張しましたが、この説明をきっちり読む集中力のない人や読めない人たちはどうなるんでしょうね。
結果は夫も私も陰性。
症状も一切なかったので、症状がない間は仮に感染していても検査で判定がつけられないという話を聞きましたので、結果が陰性でも油断せず、後日風邪っぽい症状が出てきたら速攻再検査すべし、ということでしたが、1週間たっても症状らしいものはありませんでした。
実は日曜に陽性だったと電話してくれた友人以外にも、別の友人から「ちょっと風邪っぽいと思って念のために検査したら陽性だったよ」という連絡がありました。
彼が感染に気がついてから1週間後くらいに裏庭で友人が集まる予定があったのですが、陽性になった友人には「症状が消えてから5日後の再検査で仮に陰性だったとしても今回は参加を見送ってもらいたい」と伝えてありました。
この集まりの主賓の友人がその集まりの後ヨーロッパに帰省する予定があったので。
飛行機に乗る前に感染したら面倒目白押しですし、久しぶりに帰省しようとしたらできなくなってしまった、なんて気の毒すぎますからね。
症状が消えてから5日後に検査した友人、なんと再検査でも陽性という結果が出たそうで、納得がいかない様子。
症状が治らないよりはマシですけれど。
モントリオールでは4月11日から4回目のワクチン接種対象者が60歳以上になります。
ワクチンを接種しても感染はするけれど、重症化する率がかなり低くなることは広く認識されています。
知り合いや友人で感染したよ、したことあるよ、という経験者がじわじわ増えているのはそういうことなんでしょうね。
皆様もお大事に