久々に麻婆豆腐で夕ご飯。
肉もどきは入れず、椎茸刻んだのを入れて、四川豆板醤、花椒、豆豉も入れてきちんと作りました。
豆腐が旨い。
Forever Chemicals
ノンスティックのフライパンなどで知られる有害物質各種の総称である PFAS は、許容範囲というか安全レベルというものはないのだとか。
だからノンスティックのフライパンや鍋類を避けている人は少なからず存在しますが、PFASが使用されているものはフライパンや鍋釜に限られないので恐ろしいのです。
以前観たDark Watersという環境スリラー映画(なんてジャンルがあるのかは知りませんが)をきっかけにちょこっと調べてみた時に知ったのは、防水スプレー、電子レンジで作れるポップコーンの紙容器やピザのデリバリーボックスなどといった使い捨て及び油の多い食品包装に使われる紙製品などのコーティング、防水や防染み加工された衣類やソファ、デンタルフロス、シャンプー、などなど、生活のあらゆる場面で便利に使われているものにPFASが多用されているということです。
随分昔、革のブーツを買った時に靴屋でついでに買った防水スプレー以外は自分で防水スプレーをかけて何かを防水加工した記憶はないのですが、防水スプレーって特に危険みたいです。
なぜなら、スプレーして霧状になったPFASをその場にいて吸い込んでしまうことって簡単にあり得るから。
スプレー缶には注意事項として、必ず換気の良い屋外で使用してください、というようなことが書かれているはずですが、その理由として、「一旦肺の中に入り込んでしまったら2度と分解されて体外へ排出されることはないも同然だから」とは想像もしていませんでした。
アメリカに住む人々の98%は体内からPFASが検出されるのだとか。
アメリカには住んでませんが、北米に住んでますからきっと私の体内にも。
多少の差はあれど、多分世界中の人々の体内に入り込んでいるでしょう。
先進国でバーガー食べたり防水加工のジャケットを所有している人たちのみならず、発展途上国に住んでいる人たちだって多分かなりなもんでしょう。
むしろ途上国にいる方が環境保全的な基準が低そうだからやばいかも。
いやいや、先進諸国だってPFASの危険についてしっかり認識され対策が始まったのは昨今のことだから、やはり似たようなものか。
マイクロプラスティック問題でも似たような話は聞きますが、最近の恐ろしい展開の一つは、環境中に有害物質が広く行き渡って、汚染していない場所がどれほど残っているのかわからないほどだということ。
PFASが環境中に広まる大きな原因は、加工段階での汚染水の廃棄による環境汚染と、人間が使用する加工品が廃棄されてゴミから広がる汚染とがあると思いますが、何しろ人間生活の隅々まで普及している加工品の数々ですから、どちらにせよ広範囲に及び、大量に、しかも何十年も環境中に排出され続けてきたということです。
ということは、土、水、植物などが汚染され、そこに住む野生動物たちの体内にもPFASが入り込んでいるということ。
ということは、野生動物を獲って食べると、水や植物から動物の体内に濃縮されたPFASを食べる人間の体内にはもっと濃縮された状態で入ってくるわけですね。
野生動物を捕獲して食べる、ということは日本に住んでいる大半の人々にとってはあり得ないですけれど、北米だと大勢ではないかもしれませんが、知り合いの中に何人かはハンティングが趣味です、なんていう人がいます。
私も随分前ですが、夫の友達のお父さんが捕獲してお母さんが調理したというカリブーのシチューというのをご相伴に預かったことがあります。
日本だと陸上の野生動物は身近な食べ物じゃないかもしれませんが、川や海で釣ってきた魚をもらって食べた、とか、そういうことはそう珍しくもないかもしれません。
そういう動物が汚染されているわけです。
EWGが作ったPFAS地図
自分が住んでいる地域はどれほど汚染されているのか。
北米では、デュポン社がある街は製造工場で働いていた人たちの健康被害がものすごかったり、工場からの汚染廃棄による環境汚染で周辺住民への健康被害があったことが知られています。
デュポン社は一番有名な例と言えますが、他にもそういった化学薬品を使用した製品を製造する工場はあちこちにありますし、もうどこに何があるんだかわかりゃしない。
ということで、アメリカのEnvironmental Working Groupという環境団体が、世界中の野生動物の汚染度を示す地図を作成した、というのがニューヨークタイムズの記事にありました。
アメリカの団体ですので調査はアメリカ中心でしょうし、調査のしやすい国や地域についての結果が一番はっきりわかっているわけですので、地図を見て「日本は全く問題ない」と感じますが、調査しにくかったから不明なだけな気がします。
同様にアフリカ、南米、その他の地域も多分データ不足なんでしょう。
EWGの調査はいつもアメリカを対象としますので、すぐ北に存在するカナダはどうなんだ、と毎回思うのですが、カナダに同じようなことをやってくれる団体がないからしようがありません。
NYTの有料記事、月に10記事だけ誰かにリンクをプレゼントできる仕組みなんですが、ブログとかSNSとかで不特定多数の人々に公開っていうのはダメなのかと思い込んでいましたが、どうやら全然構わない(むしろ無料記事から購買者が増えるのを見込んでいるかも)ようだと知りました。
ただこのリンクを貼ってから2週間くらいで切れちゃうようなことが書いてありました。お早めにどうぞ。
こういう話題に触れるたび、汚れちまった大人の自分はもうしょうがないよね、と思いますが、幼い子供がいたり妊婦だったりする人々は大変。
グレタさんじゃありませんけど今の若者たちにとって、将来はどうなってしまうのか、こんな環境を受け継いで生きていくの若者たちが気の毒な気がします。