食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

デビーの後片付けと地下室の洪水・家を買う前に

出かける数日前の夕飯は、残り物のサラダと残り物をくるくるっとライスペーパーで巻いて揚げ焼きした春巻き

 

暑い時の対策

大した対策じゃありませんが、暑い時はオーブンもストーブも使いたくない。

ので庭に面したデッキ(日本ではベランダっていう方が普通でしょうか、違いがよくわかってないけど)でカセットコンロを出して調理しておしまい。

 

パンは焼かない。

 

焼きたいけどその熱を考えるとやっぱり焼けない。

パン屋さんはすごいなあと思います。

そんな感じで庭キッチン大活躍のこの夏。

キャンプまがいです。

 

オンタリオへ行く前は直前まで暑い日々で、もうたまらん、と思っていたのですが、帰ってきてみるとデビーの嵐が去った翌日は青空の元、かなり涼しい。

ちょっとちょっと、夏は終わったんですか?

 

午後になってちょっとだけあったまりましたけど、夕方にはやはり涼しくて、Tシャツ一枚では私は寒いくらい(夫は平気。)

 

そういうわけでこれならパン焼けるわ、と冷蔵庫に入れてあったサワドースターターを出して、生地を仕込む準備。

 

デビーの爪痕というか、裏庭はまだまだ池なので、天気は良いけど洗濯物を干したいとは思えず、荷解きしつつ、ご近所さんと洪水状況や地下浸水状況をアップデート。

 

帰宅した日は夜も遅くてご飯を食べたい気分ではなかったので、枝豆とクラッカーとフムスでワインを飲んで寝たのですが、翌日は流石にちゃんと夕飯を食べねば、と冷凍庫に入れてあったパスタソースを温め直して簡単な夕飯。

 

洪水の被害、地下浸水

我が家の地下室の被害は酷い目にあった人々の状況に比べるとクシャミ程度ですけれど、逆流してきた下水を受け止めてくれたシンクを洗い、お隣さんがポンプとホースを設置するときに汚水が触れたであろうスポットを掃除。

それくらいで済んで本当によかったと胸を撫で下ろします。

 

うちの地下はコンクリートの壁と床剥き出しのままなので、こういうときの被害は最小限で済みますが、地下にレクリエーションルームとか子供部屋とかオフィスとかを作っているお家は、床板から壁、家具、カーペット、何から何まで汚水で汚れるので被害が膨大になります。

 

地下室にトイレやシャワーを設置しているお家は今回よりも規模の小さめな嵐でも下水逆流の被害に遭いやすいです。

 

なぜなら、トイレやシャワーの排水口はシンクの排水口よりも下にあるので、ここまで大規模な洪水じゃない場合でも下水の逆流が家の中に入り込むポイントがより下にあるわけで、ちょっとした大雨に停電が加わるだけで被害が出やすい。

 

図解してみました。

灰色が雨水(地下の部分は下水)

地下の水色は普段の水の流れ。

窓も水色を塗っちゃいましたけど、左右の水色は地下室についてる窓です。

左手のシンク、右手のシャワーとトイレと、それぞれが排水口から水を下水に流しますが、大雨の時は下水管が一杯になって耐えきれなくなって逆流してきた汚水が灰色の矢印のように逆流してきます。

逆流してくる勢いや水量は大雨の規模や時間次第。

排水口が下の方にあればあるほど、ちょっとした大雨での逆流でも家の中に入りやすくなります。

シンクの場合は排水口から戻ってきた水をしばらく溜めて置けるので、大きなシンクの場合は普段の大雨くらいなら家を守ってくれています。

 

 

モントリオールは中心部にあるモンロワイヤルという山(丘ですが)が一番標高が高く(低いですが)そこから川に向かって低くなっていく地形なので、川に面した大きなお屋敷は素敵ですが、川に近い地域に家がある場合は雪解け水や大雨の時の洪水に弱く、ここ数年は特に温暖化の影響もあり、雪解けが一気にきて雪解け水による洪水、夏は熱帯低気圧による大雨による洪水、と被害を受ける頻度も上がっています。

 

水辺に近い住宅地にある家々では地下にサンプパンプと呼ばれるポンプを設置して浸水を予防する仕組みが一般的です。

K2 Pumps ASP00001K Water Powered Backup Sump Pump 画像はアマゾンから拝借

うちにもサンプパンプがありますが、停電してしまうとこれが機能しなくなるので、嵐の時の停電は本当に怖い。

 

嵐の時こそ停電しやすいですから、バックアップ用に巨大なバッテリーを設置していますが、ご近所さんは電気なしでも機能するサンプパンプというのを買ったとか言っていたので、そっちも興味があります。

 

今回はそのご近所さんのお宅はサンプパンプ3台稼働して、それでも追っつかないほどの洪水だったそうです。

サンプパンプは下水ではなく雨水などが家の周囲の土壌にどんどん染み込んでくる、その水を汲み出すもの。

 

下水道にも雨水がガンガン入っていくので、ここに入った雨水が住宅からの下水パイプに向かって逆流していくわけですが、そっちはパイプに逆流を止めるためのバルブを設置して普段はそれで防ぐのですが、こういう大洪水の場合はバルブが機能しないようです。

 

お隣さんによると、我が家の地下は逆流した下水がシンクの排水口から延々と吹き出し、シンクが溢れ続けていたそうですが(今まではこのシンクが溢れる前に事態が治っていた)溢れた水は床の傾斜に沿ってサンプパンプの中に流れていき、床の上に水が溜まることはなかったそう。

 

実はよくみると我が家は両隣よりも6インチくらい高めなのですが、そんな些細な高低差でも水は低い方へ流れていくので洪水や下水の逆流などの場合の明暗を分けるんですね。

 

地下室を家の一部にしているお宅は多いですけれど、モントリオールの場合、川に近い地域、土地が低い地域、どの家にもサンプパンプが備え付けてある地域の場合は大概こういう水害が発生しがちな地域ですので、住宅購入を考えている方は、その家の過去の洪水の歴史について売主にきちんと質問して被害の度合いを確認することも重要。

 

 

こういうことは実際に何年も住んで目で見て知ったことで、家を買う前にネットで読んだり人に聞いたりして「家を決めるにはこういう点をよく見て判断」なんて話題では一切耳にしなかったこと。

 

壁の色とか台所のキャビネットのスタイルとか、そういう目先のことは後でいくらでも変えられます。

なんなら窓のサイズや位置、壁や床だって、後から変更できます。

 

でも建っている家の土壌とか下水のシステムとかは自分でどうにかできることではないですからよっぽどそっちの方が大事なポイント。

話が横道へ逸れましたけど。

 

 

こういう大雨は今後もやってくるのでしょうね。


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