スターター作りとテンペ情報
前回作った手作りテンペ、端っこを1センチくらい切り取って天日干し(および室内干し)で乾燥させてテンペスターターにしました。
秋が深まりつつあって、野外が必ずしも何かを乾燥させるのに適しているわけでもないのですが、勢いで乾かし始めたら結構すぐに手でカリッと割れるようになり、友人にデハイドレーターを借りる約束なんですがなかなか持ってきてくれないので、待ってる間の1週間くらいでかなりカリカリになりました。
カリッとしたとはいえ大豆一個単位はふわっとした感じで柔らかめで、ここもカリッとするまで乾くかな?と思ってましたがどうもスカスカなのか、指で押すとふわっと潰せる感覚が残った状態が続きました。
あんまり空気中に何日も放置しておくのもアレかな、とコーヒーグラインダーで粉砕。
コーヒーグラインダーはオンオフの押しボタンの部分のプラスティックが割れてしまったので、コーヒー用に新しいのを買って、割れた方をスパイスやチアシード、フラックスシードなどを粉砕するの専門に使っています。
テンペスターターの直前に使ったのはクミンシードなどの香り高いスパイス類だったため、フラックスシードを粉砕して少々香りを分散させ(たつもり)てからテンペスターターを粉砕しました。
均等に粉々にしたらガラス容器に移し、米粉を同じ量加えてよく撹拌。
瓶を閉じる前に鼻を近づけてみたらテンペの匂いがしっかりしたので、何日もかけて乾かしたとはいえテンペ菌がそこに生きているのは確かなよう。
後日友人がディハイドレーターを持ってきてくれるので、そしたら冷凍庫に入れてあるものをスライスして、こっちは高速(とはいえ多分八時間くらいかかるかと)乾燥させて保存する予定です。
納豆は自分家で作ったものをタネにして次を作るというのを二度くらい続けると菌が弱ってあんまり糸を引かなくなるのですが、テンペはどうなんだろう。
ユーチューブで説明していた方は、これで永遠にテンペを作り続けられる〜と言ってましたけどね。
なお、テンペ菌は市販されているパッケージなどには1年間有効みたいなことが書いてあるようで、だからユーチューブを上げてる人たちも一年って言ってますけど、別の情報源によると、保存が良ければもっと長持ちするみたいです。
菌ですからね、弱くなったり死滅したりするのはやはり時間もですけど環境も大きいでしょうから、販売する業者はとりあえず一年過ぎた後のものまでは責任取れませんからね、っていう、そういうことだと理解しています。
家の中の菌マップ
納豆やサワドーブレッドなどを仕込んでいる時、いつも思うんです。
我が家の空気中にはどんな細菌が漂ってるんだろう、、って。
納豆菌は庭のハーブにもついてるっていうくらいですし、納豆菌の強さは熱湯をかけて他の菌を殺して、それでも生き残ってる納豆菌だけが大豆を発酵させてくれるということからも推しはかることができますが、サワドーのイーストやバクテリアなんかは納豆菌と出逢っちゃっても大丈夫なのか、とか。
現在我が家の冷蔵庫の上(台所で一番温い)には、ちょっと前に仕込んだアップルサイダービネガー(リンゴ酢)がぶくぶくと発酵中で、そして単発的にサワドーマザーやサワドーの生地が発酵しています。
そして先日のテンペ制作の折は、大量に浸水した大豆のうち300グラム分は納豆に、と同じ日に納豆も仕込んでいたため「あ、しまった、納豆の発酵とテンペの発酵、同時進行で大丈夫かな?」と。
同じ容器ではまずい、と以前納豆菌を分けてくれた方がおっしゃっていたので、納豆作りに使うヨーグルトメーカーはテンペには使わずにいますが、同じ部屋でそういう相入れない菌同士が共存できるのか。
ほんの気持ちですけれど、納豆の発酵は私の部屋に持って行って、テンペだけ台所で進行しました。
でもね、コロナのパンデミックの時に見ましたよ。
誰かがくしゃみした時に飛び散る飛沫のシュミレーションアニメーション。
同じ空間だから納豆菌とテンペ菌、出会わないという保証はない。
無事にテンペが出来上がった後は(その頃まだ納豆は進行中)テンペスターター用に切り取ったテンペを家の外、夕方から翌朝まで家の中、とやはりウロウロさせてましたけども、一体どうなんだろう。
なんて色々想像する次第ですが、アップルサイダービネガーも日に日に酸っぱそうにぶくぶく続いております。
テンペをどう使っているのか
特に素晴らしいレシピがあるわけではなくて、水切りしなくて良い豆腐、匂いが強烈じゃないから夫が嫌がらない納豆、というような立場で便利なテンペ。
でも個人的にはテンペは汁物や煮込みにはあんまり合わないと思っています。
煮込んだらテンペの苦味のようなものが前に出てきてちょっとダメだった。
単に自分の調理法がダメだっただけな可能性はありますけどね。
基本的にはフライパンまたはオーブンで焼いてます。
こんがりしたいときは薄くスライス、ふんわりもっちりを楽しみたいときは角切りにします。
味付けは、色々と漬け込んで味を染み込ませるのが面倒なのと、豆腐と違って大豆一粒一粒がくっついたケーキ状態なものなので、汁に漬け込むとそれがばらけてしまう気がするので、基本的にあんまり長時間漬け込みません。
塩水につけといてチャチャっと焼く、が手間の割に美味しくできるので気に入ってます。
随分前にノンベジの友人とモントリオールのヴィーガンチェーン店にランチに行ったおり、彼女が食べてたのがテンペを使ったカレーソースだったのですが、「チキンみたい、美味しい」と言っていて、一口食べたんですが、チキンってこういう味だったっけ?と、もうチキンを覚えていなくて失礼な感想しか言えなかったんです。
自分で調理するときに「チキンみたいにしてみせましょう」とかいう気負いもなくて、カリッともちっとしてて美味しかろう、っていうレベルです。
何かおすすめの調理法がおありの方はコメント欄でぜひ教えてください。