食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

冷蔵庫と冷凍庫に依存しない長期食品保存は?

こんにゃくじゃありません、葛粉で作ったわらび餅です。

知人に葛粉をいただいて使わないまましまってあったのを見つけたので、季節外れのわらび餅。

餅が茶色っぽいのは、考え事をしてて黒糖を葛粉の鍋に入れてしまったため。

ガーン。

色がついてしまって透明度がわかりにくいので仕上がりの見極めがしずらかった。

きな粉は夫に不評。

気持ちはわからないこともない。

 

葛粉50グラム、水250c cで、出来上がりの半分を二人分に分けて写真の分量なので、もう一回分は冷蔵庫に。

黒蜜は黒糖100グラムを水100c cにとかして煮詰めるだけ。

 

 

停電とCanning

去年の話ですが、我が家は丸3日間停電になったことがあります。

知り合いの住む地区は6日くらい停電したし、その後も大嵐の折にやっぱり停電は頻発します。

 

日本に住んでいた頃は大型台風が来るぞ、停電に備えて蝋燭を!と父が言うのでワクワク(子供だったので)していたのに停電しなくてがっかり、とかそう言う記憶しかないんですけどね、ケベック州では日常茶飯事です。

 

 

長期間の停電があると、冷蔵庫や冷凍庫の中身がダメになり、「うちは地下室の大型冷凍庫に入れてた食品が全部ダメになった、ウン100ドルの被害だ」と言う話も聞きます。

 

冷凍庫にウン100ドル分の食品ってどれだけ溜め込んでるんだろうと思いますけれども、私は冷凍庫に日本から持って帰ってきた食品を溜め込んでますので、ダメになったらお金より心に傷を受けそうです。

 

それ以外に冷凍庫に溜まっているものは、りんご、ルバーブ、クインスなど家で採れたものから作ったジャムやソース類、秋にドカンと安くて鮮度の良いのが出てくるリークをスープや鍋に使えるように処理して小分けしてあるタッパー、その処理の際にリーク出汁用にとこれまた小分けしたリークの根っこや硬い部分、他にもブロッコリの茎の皮など野菜出汁に使うつもりのものなども入っています。

 

日本から持ち帰ったものや野菜クズは別として、冷凍庫の中身、Canningすれば常温で置いておけるし、停電を恐れなくても良くないかい?

電力消費も抑えられるし。

 

現在我が家にあるガラスの瓶の数をあらためて数えてみたりして、Canning欲がむくむくと湧いてきました。

 

canning101(入門編)

案外簡単なんですよ。

大きなお鍋とちょっとした道具があればできます。

もちろん圧力鍋でやる方法を選ぶ場合は、それだけの器具が必要になりますけれども。

 

やってる人たちのYouTubeチャンネルを見てみたら、生のジャガイモとか、え?そんなものまで?っていう幅広さですけれども、調理後のトマトソースやパスタソース、チリ、スープ、などなど、色々です。

 

北米にはアーミッシュの人々など、昔ながらの生活スタイルで今も暮らしている人々が結構存在していて、その中には自分たちの生活の工夫の様子などをYouTubeで披露している人たちもいます。

 

アーミッシュだったか、どの宗派の人たちだったのかは確かではありませんが、彼らは電気を一切使わない暮らしだったんでは、、、?と思いますよね?

 

グループによっては、家にテレビは置かないけどオフィスでパソコンは(今や)仕方ないので許容範囲、とかあって、アーミッシュのコミュニティストアがオンラインショップをやってたりすることもあります。

なのでそういったグループの人がYouTubeやってても不思議じゃない。

 

話を戻すと、ジャムや果物ソースやピクルスだけじゃなくて、ありとあらゆるものをキャニングして室温(とはいえ暑い地域だったら話は別かも)で保存するというの、もっと幅広くやってみたくなりました。

 

Water Bath canning VS Pressure Canning

大きな鍋にお湯を張って、そこで瓶詰めをグラグラと加熱処理するのがウォーター・バス・キャニング、一定の圧力をかけて高温な状態を維持しながら処理できる器具(プレッシャー・キャナー)に瓶詰めを入れて処理するのがプレッシャー・キャニング。

 

私が以前挑戦したのはウォーターバス・キャニングです。

お湯の中でしばらく加熱し続けることで瓶の中の食品に含まれているであろう細かな雑菌やイーストたちがほぼ死滅し、取り出した後に温度が下がって中が真空状態になるので、外から雑菌やイーストが入り込まない、という仕組みです。

 

これでありとあらゆる食品を保存できるのかな?

 

と思ったら大間違いらしくて、雑菌全てが完全に死滅する環境というのはお湯が沸騰する温度ではダメらしい。

 

ジャムやフルーツソースなどがウォーターバス・キャニングで良い理由は、食品自体が酸性が強くて雑菌が繁殖しにくい環境だから。

 

だから中性に近い食品の場合はウォーターバス・キャニングでは不十分なんだと。

 

そこで登場するのが、圧力をかけて高温の状態を維持し続けるプレッシャー・キャニングという方法です。

 

なんだ、じゃあ私が今家にある道具でキャニングして長期保存(メイソンジャーなどの瓶は大概十八ヶ月安全に保存できると書いてあります)できる食品はかなり限られますね。

 

 

圧力鍋でプレッシャーキャニングはできるのか?

我が家にあるインスタントポットとか、昔ながらの圧力鍋とか、小さい瓶なら入りますよ。

できるんだったらいいなあ!

 

と思ったら、同じことを考える人は他にもたくさんいるみたいで、そういう疑問に答えているキャニングのベテランらしき人のブログもありました。

 

正解は、否。

 

インスタントポットにも色々なモデルがあって、キャニング機能のボタンがついてるものもあるそうなんですが、プレッシャー・キャニングを安全に行うことは不可能なんだとか。

 

その理由は、インスタントポット(や家庭用の圧力調理器具)では、雑菌を死滅させることができる温度を、死滅させるのに必要な時間継続して維持することができないから。

 

インスタントポットでは仮に短期的に240度まで温度を上げることができても、すぐに239度になったりもっと下がったりしてしまうんだそうです。

 

雑菌が完全に死滅したかどうか確信が得られない状態の瓶詰めがいくらできたって、それを三ヶ月後に食べたら食中毒で死ぬかもしれないとしたら、そんなの意味がない、いや危険です。

 

残念ですけど、インスタントポットでプレッシャー・キャニングの道は閉ざされた。

 

ではでは、プレッシャー・キャニング専用のキャナー(鍋)を買うか!?

 

これも残念ながら、現段階では選べない選択肢です。

うーん残念。

 

キャニングに必要な消耗品として、メイソンジャー類の蓋があるのですが、これが結構単価がそれほど抑えられないのですよ。

 

蓋は再利用不可、とどのメーカーも、どの専門家も言います。

勿体無いですけどね。

心の中では良いじゃ〜ん、と思いますけど、使い回した蓋のせいで傷んで危険になったものを人に食べさせる可能性を考えるとやはりこれは安易にケチに走れない。

 

蓋は近所のカナディアンタイヤで12個入りのものが、小さいので6ドル、ワイドマウスで8ドルします。

もちろんAmazonとか大量販売専門のサイトなどで100個単位などで買えば一枚あたり30〜40セントくらいに抑えられるようではありますが、それは蓋だけの話。

 

瓶は12個入りで、250mlのが15ドルくらいから(プラス税金)、サイズが大きくなるともちろん値段も上がります。1リットル以上のサイズだと結構いい値段しますし。

 

これは全て容器の話で、中身の食品のコストや調理する時間や光熱費なども考えると、缶入りの食品ひとつにいくらかかることやら。

 

光熱費と停電の被害を考慮して、冷凍庫依存を軽減したいと思うのですが、この作業のためにかかる光熱費や経費を考えると、どっちが現実的なのかー、と悩むところ。

 

家に常備しておきたい食品のうちどれだけをキャニングし続けるのが現実的か考えても、プレッシャーキャナーを購入して続けるほどガンガン生産できるのか(時間だってかかりますしね)疑問です。

 

とりあえず我が家では、ウォーターバスだけでできる酸味の強いものだけにして様子を見てみますかね。

 

 

NCHFP(家庭での食品保存に関する知識の権威です)によるキャニングの基礎についての資料(英文)のリンクです↓ 

https://nchfp.uga.edu/papers/guide/GUIDE01_HomeCan_rev0715.pdf

 

個人で色々説明してくれてる方のブログ↓

www.simplycanning.com

NCHFPのサイト↓

nchfp.uga.edu

食の安全

以前にも何度か書きましたけど、専門家たちが唱える食の安全基準は、どちらかというと頭でっかちで硬いこと言うなあ、という感じではあります。

 

菌の中には良い菌もあるんだから、全て殺さなくったって〜、みたいなことを思いがちですけれども、食べちゃったら死にいたる猛毒を持ってる菌だっているわけで、食中毒で死ぬなんてことは現代の先進国に住んでいたら予防できるはずのことなので、やっぱりきちんとした知識を身につけて、きちんと責任ある行動をしなきゃな、と思います。

 

発酵食品というものも存在するので、雑菌が繁殖する状況や繁殖している兆候と、順調に発酵している状態との見極めもできないといけないですけどね。

 

 

お腹痛いのは嫌です


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