仕事の後にコントラクターM氏と打ち合わせをしたので8時すぎてしまったので、急遽店やもんの夕食。
夫曰く、天やもんや加工品の夕食はリノベーション期間中の不可避な状況下での対応策なので、食費じゃなくてリノ経費として扱うべきだと。
経費がどこかから出るわけじゃないのでなんでも良いですが、まあ確かにリノベーションを予定する場合はこれも経費のうちに想定しておいた方が良いと言うことは確か。
なぜリノか
リノベーションしたいんです、とヒトに言うと、皆いろんなアイデアを提案してくれます。
経験者、随分前にやって後悔していて「次にやるなら今度はこうする」というアイデアがある人、古い家を買ってリノして売って儲けてる人、常に家の中のあれこれをアップデートしている人、などなど、皆さん快く気前の良い構想をシェアしてくれます。
「いっそのこと裏庭のデッキ部分も台所にして家を拡張しちゃおうよ」
とか。
色々と素敵な構想は聞きましたが、お金が尽きることなくあるなら可能だけど、家を豪邸にする資金はないので却下。
なぜ台所を作り替えたいと思ったかといえば、ただ単に使いにくい古い台所だったから。
換気扇なし(調理で発生する蒸気や気化した油脂が壁や棚の上にへばりついて埃と一緒になって物凄いことになります。)
カウンター下のキャビネットが大変効率悪くて使いずらく収納力も低いこと。
他にも盛りだくさんですが省略。
という次第で、
ちゃんとした台所が欲しい!
というレベルの低い欲求から始まった台所構想。
構想も何も、あんまりファッションとか流行りとか物欲とかないので、アイデアが浮かばないままずっときちゃったんです。
PinterestとかインスタグラムとかYouTubeとかでいろんなアイデアを見て回ってイメージボード作ったりすると良い、とか言われたこともありましたが、ぶっちゃけ棚の色とかどうでも良い。
機能性重視です。(とはいえ飯屋の厨房みたいなのは殺伐としてて嫌ですけど)
希望は単純で簡単なものでしたよ。
- キャビネットは収納力最大限に(あくまでも予算内で)
- カウンタートップはパン生地をこねたりパイ生地を伸ばしたりできる素材が良い(そして洗いやすいこと)
- シンクは北米標準サイズは洗い物がしにくいので日本のみたいに広いのが良い
- 換気扇が欲しい
- シンクの上にあった蛍光灯は点灯してちょっとするとジー、、っと音がし始めるので別のライトにしたい
とても簡単な希望です。
希望は叶うのか
換気扇は色々と調査して探しまくった結果、良さそうなのを見つけて発注しました。
バックオーダーで4月になる、という話ですが、こちらのリノの進行も遅いので問題なし。
蛍光灯をやめて他のライトにするのも、簡単だからこれは予定内(でも実際どんなライトにしたいのか選ばねばなりませぬ。)
シンクはダブルシンクの幅を想定してキャビネットを選んでいるので、シンクそのものをどうするのか決めれば希望通りになる予定(IKEAのものを選ぶか、よその会社のを探してきて入れるか)
カウンタートップはIKEAにある選択肢の中のもので人工石のカウンターでいいかな、と思っていますが、まだ詰めていません(まだそこまで頭が回ってない)
キャビネットの収納力は、この狭い台所で実現できるレイアウトで、予算内で、まあこれくらいだったら良さそう、とほぼ決まっております。
まだ扉の色とかデザインとか取手とかそういう詳細には至っておりません(無茶苦茶でなければ何でも良いと思っている。)
まあ、いいんじゃないでしょうか、インテリアデザインのことにあまり興味のない人間ですから、こんなんで上等。
なのに問題が次々と、、、
ここでは書きませんし、書くも何もクリアするたびに次の問題が出てくるのでいちいち詳細を覚えていられないのか、ストレスなのか、書きたくても覚えちゃいません、ことの詳細(読む方もつまらないと思うのでそれで良いのです。)
全体に漠然と「こんなにも全てのことに細かく問題が発生するもんなんだ〜」と感心するくらいです。
現在つまづいているのは、台所の入り口だったところをどう塞ぐか問題と、その塞いだ壁のところに置くべきキャビネット(に電子レンジを設置する予定です。)
元々はその壁のところに冷蔵庫を持ってくる予定で、冷蔵庫はオーナーズマニュアルを見るとどれも「壁から最低5センチ離して設置するのを強くおすすめ」すると書いてあります。
でも狭い台所だから、5センチも壁から離したら、カウンターの奥行きに合わせた浅めな冷蔵庫(一般のものより種類も少ないし容量も少ないが値段は上がる傾向にある)を買う意味がないじゃないですか。
というわけで戸口を完全に塞いで壁にするのではなくて、ルーバードアという、横板が斜めに入ってて隙間を開けている(空気が通る)を入れたらどうか、とコントラクターM氏の提案。
それなら壁(ドア)ギリギリまで冷蔵庫を押し込めても、熱がこもることはないから大丈夫そうです。
ということで一旦計画は落ち着いたんですが、カウンターの奥行き(24インチ)の冷蔵庫と言って販売されている冷蔵庫も全体を測ると大体カウターより奥行きがあります。
それは「冷蔵庫の奥行き=ドアの厚さを除いた奥行き」だからだとか。
なんともずるい計測の仕方ですよね。
とはいえそれが現実だからしょうがない。
そして、デモリション現場に顔を出したお隣さんとあれこれ構想を話していたら、裏口の前に立って「外から台所に戻ってくると想定してみましょう。ドアを開けて、一歩部屋に入ったら、目の前に冷蔵庫がバーン」
冷蔵庫の位置は目の前ではなく、台所エリアの端っこに近いんですが、確かに24インチだとしても入り口を一歩入って目の前を見ると、そこに大きな家電がドーンとあるのはなんかやっぱり落ち着かないなあと。
そういうわけで、試行錯誤はもう終わったと思っていましたが、もう一度冷蔵庫の場所を変更しました。
そこはもう冷蔵庫の場所じゃなくなるので、壁も普通ので良いですよ、とMさんに伝えたら、Mさん、「廊下側の壁が古い塗装と仕上げがしてあるので、これに合わせるのは不可能ではないけどかなり時間と素材が必要になりますから、現実的ではないですよ」と。
廊下側の壁、ボコボコと表面が凸凹になる加工がしてあるんです。
写真はhttps://www.thespruce.com/hide-flaws-with-stipple-texture-4121027
北米にはこういう壁の家はたまにありますが、いつ頃のスタイルなんでしょうかね。
個人的には掃除しにくいし全く好きじゃないんですが、台所の入り口を塞いで、そこの部分だけ周囲のデザインと違う壁になると、それはそれでおかしいというのもわかります。
とはいえ、Mさんにお金を払って長時間かけてその古臭いスタイルを再現してもらうのもなんだかねえ。
ペイントの素材も昔のオイルベースだから、それに対応する必要があるとかで、結構無駄なものにお金がかかりますよ。
ルーバードアに再び戻りましょうか、と一旦アイデアを戻して、では早速電子レンジを置くためのキャビネットの配置について打ち合わせ始めたら早速Mさんが「それは無理ですね、キャビネットを壁に取り付けるには壁の中に支えの材木を設置しないといけませんが、ルーバードアは角度によっては向こう側が見える(隙間から風が通るということは隙間から向こうが見える)から、ドアの向こうにツーバイフォーが鎮座しているのが見えるのはおかしいでしょう。」
そうしたら壁付けじゃなくて自立型の棚を探すしかないですね。
しかも電子レンジを置けるサイズで台所にフィットするようなのを。
買い物が苦手の私にそんなのを見つけることができるだろうか。
うおおおお。
途方に暮れます。
単に使いやすい台所にしたかっただけなのに。
変なところに迷い込んでしまった感じです。
Mさんも「じゃあほら、日本の建築みたいなスクリーンをはめるとか?」と。
なんの話かと思ったらどこかで見かけたのか、襖のことを言ってるみたいです。
襖なんてこのドアのサイズと違うからまず無理だし、変なことに変わりなし。
では鏡を入れてみるとか?
もしくはドアサイズの写真とか絵画を飾ってみるとか?
なんか罰ゲームみたいになってきましたよ。
でもね、こんなのは所詮はFirst world problemなのよ、と義兄に言われました。
だからそんなことでストレス抱えないように、と。
First world problem というのはまさに、飲み水も寝る場所もご飯も、生活の事は心配しなくて済む豊な国(First world)にいて些細なことを問題だー、と言っている愚かな様子を指します。
今後想定できる問題は、電気屋さんが来て配線工事をするときに何か予想外の不具合が発見されるとか、フロア工事屋さんの時期が合わないとか(すごく曖昧で、大丈夫ですよ、としか言ってくれないので不安)床が出来上がったあとのキャビネットの箱を入れておく部屋が狭すぎて入りきらないとか、、、
はたまた注文品が違う、少ない、多い、傷ついてる、ハマらない、、、、色が変、など、なんでもあり得ると思うと、やはり問題は予測するんではなくて本当に問題になったときに対処する方が良いですね。
ああだから準備をしっかりしないでことに取り掛かるとか、口から出まかせを言うとか行き当たりばったりな行動パターンな人々が存在するんですね、きっと。
長々と失礼しました