食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

バックカントリーで使ったフィルターボトル

安全な飲み水

バックカントリーのカヌートリップでは、水道水のアクセスは当然ありません。

湖が水源。

飲むのも、料理するのも、洗うのも。

 

20年以上前にカヌー・キャンピングのクラスを受講した折には、湖の水を汲んで、飲めるように浄化するタブレットを入れて溶かして、飲む、それしか手段がなかったように記憶しておりますが、テクノロジーの進化のおかげで、最近ではフィルターボトルの性能も向上、ウルトラバイオレット光線で水質浄化するボトルも各種販売されていますので、バックカントリーでの水分補給も楽になったもんです。

 

 

バックカントリーでカヌーを漕ぎ漕ぎ湖から湖、川からポータージュから次の湖へ、六泊七日の旅をして気がついた点について書こうと思います。

 

あくまでも個人的な体験と感想ですのでご承知おきください。

 

左がLifestraw、右がGraylのボトル

 

Life Straw

スリランカとネパールへの旅のお供に選んだのがLifestrawとGraylのフィルターボトル。

 

フィルターストロー形式の製品は他にも数社から出てます。

Lifestraw製品にも、ストロー単体で携帯、利用するものもありますが、私が使ったのはフィルターが装着されたボトルです。

 

Lifestraw製品はバクテリア(大腸菌やサルモネラ菌も)、寄生虫(ジアルジア、クリプトスポリジウムを含む)、マイクロプラスティック、砂や土その他の濁りなどを99.999999%除去するという触れ込み。

重金属とウィルスは濾過できないそうです。(北米のバックカントリーで水を媒介とするウィルスはごく稀だそう。)

 

それだけ優れたフィルターだと、濾過スピードが遅い(ストローを口に含んで水を吸い込むのが重たい)のではないか、フィルターの交換時期が早いのではないか、など色々と検証してどの会社のどの製品が良いのかを比較検討するサイトやYouTubeなどもあります。

 

購入前に色々とネットで見ていた当時ちょうどボトルのデザインが一新された頃だったようで、新しいデザインと旧デザインの使い心地の差などもレビューされていて、新デザインのボトルは水漏れする説と、新デザインは取っ手が蓋の一部で、飲むために蓋を外すと本体のストロー部分にはカバーが付いてない(蓋を無くしたらどうなるの?という一抹の不安)という点を考慮して、まだ出回っていた旧デザインのボトルを購入しました。

旧デザインのボトルはボトル上部に付いている飲み口を倒すことで水が漏れないような構造です(が、ストローで吸い出す時の水圧の調整のための小さなベントが開いているので、ボトルを横に倒すと若干水漏れあり)

同行の友人は新デザインのボトルを持っていましたが、やはり蓋についてる取っ手の形とか個人的には持ち運びしにくそうでした。

旧デザインの私のボトルには短いベルトがついており、そこにカラビナーをつけてバックパックに装着してハンズフリーで持ち運んでおりました。

 

 

使用感:

カヌーから手を伸ばして湖の水をすくえば直ぐに水を飲めるのは大変便利。

 

ただ、ストローの吸い口に口をつけてチューチューと吸い出す必要があるので、例えばお茶が飲みたい時に沸かすための浄水を作りたい、他人に水を分けてあげたい、水分吸収のために電解質を溶かして飲みたいなど、そういう場合はこのボトルは使えません。

 

ポータージュの際は重いものは運びたくないからボトルの中の水(濾過前)を気楽に捨てられるのは利点の一つ。

 

lifestraw.com

 

Grayl

Graylのフィルターボトルは二重構造になっており、外側のレイヤーに汲んだ水を、内側レイヤーのボトルを挿入することで、内側レイヤー底部に付いているフィルターを通して濾過された水が内側に入り、ボトルの飲み口(注ぎ口)から濾過水を飲むことができるという仕組み。

Grayl(右側)は水を入れた外容器の中にフィルター付きの内容器をフレンチプレスの容量で押し込んで濾過します

 

このシステムの利点はなんと言ってもボトルの中に溜めた水全てが濾過されていて、直接ボトルから飲むことも別の容器に注いで使うことも可能なこと。

 

ウルトラバイオレット浄水やLifestrawで濾過された水にまだ若干味が残っていたのに、同じ湖からとった水が、Graylでフィルター後の水は無味だったことから、フィルターの質の違いを感じました。

 

サイトの触れ込みでは、フィルターは99.9%のウイルス、バクテリア、原虫 を除去、他にも微粒子、化学物質、重金属なども除去するそうです。

 

水質は一番安心とはいえ、カヌーに乗っている間に水が欲しい場合にはこのボトルは正直使い物になりません。

 

なぜなら、汲んだ水を入れたボトル(外側のレイヤー)にフィルターのついた内レイヤーをはめる作業に要する力というか重量は結構なもので、陸上でする場合も岩など表面の硬いところにおいて、両手をおいて体重をかけてグーっと抑え続けないと内レイヤーがはまっていかないのです。↓ (写真はGraylサイトより拝借)

こんな作業はカヌーに乗った状態ではできませんので、カヌー上での水分補給には使用できません。

 

でもね、朝目が覚めて湖の水を汲みに行くと、結構な確率で穏やかで波のない湖の水面には虫(dead or alive)とか藻とか、きっちり除去しないと気持ち悪くて飲めないよ〜、という異物がたくさん浮いているんですよ。

 

Graylをグイグイ押す腕にも力が入るってもんです。

www.grayl.caカヌートリップなど荷物の重量が気になる場合は、このボトルは結構重めなのでそこは難点かも。

 

 

ウルトラバイオレット

水を汲んだ後ウルトラバイオレットの光を当てて、水の中に浮遊するバクテリアを殺して無害な水にするというシステムですが、バクテリアよりも高度な生物(人間、虫、その他動物)はウルトラバイオレットでは殺せません。

 

なので、ウルトラバイオレット処理をした水を入れてもらった夫のウォーターボトルの中を見てみたら、なんだか小さな虫の幼虫?たちが元気に踊っているんです。

 

そういう小さな生物を濾過した後でウルトラバイオレット処理をするというシステムも存在するようなんですが、そうではなくボトルにウルトラバイオレット光線を発する電球?が装備されてるだけのものもあって、それだとちょっと安心して飲めないような気がしました。

 

光線を当てて殺菌するという仕組みですので、何かの障害物のせいで光線が当たらない部分があった場合はそこに浮遊するバクテリアも死滅しないままですので、ウルトラバイオレット照射は念入りに時間をかける必要があると言う人もいます。

 

多くの市町村で汚水処理に利用されている技術ですので有効ではあるはずですが、これ一本だけだとやはり若干不安かなと感じました。

検索すると各種製品が出てきます

光線を発する道具ですので、電池が必要です。

 

調理用の水

夕飯と朝食、朝のコーヒーやお茶に使う水は湖から汲んできたのをそのまま加熱して沸かして使っていました。

 

ご飯用の煮炊きはしばらく加熱するので、バクテリアも昆虫の卵や幼虫も死滅してしまうだろうと思うので、あえて濾過する必要がないというのはある意味納得。

 

ただ、朝のコーヒーやお茶用の水の沸かし方は沸かす人の気分というか、その時々で若干沸かす時間に差があった感じ。

沸かす時間はどれくらいなのか、と友人に聞いたところ、「人によって言うことが違うからね〜」と。

要するに沸いてることに気がついて、ああコーヒーが飲めるぞ〜、とそっちに気持ちがいっちゃったらそこで沸騰消毒処理は終了するわけです。

基本的に水質汚染のない綺麗な湖の水であることが大前提ですね。

 

 

フィルターの寿命とプラごみ

フィルターは洗浄して使い続けることができれば良いんですけれども、現在Lifestrawも Graylもそういった使用法は推奨していないようです。

 

Lifestraw は4000リットル濾過することができるとあります。フィルターの寿命がきたらストローを口にしても水が通ってこないからすぐわかる、と言うようなことが書いてありますが、どうなんでしょうね。

 

Graylのフィルターは基本的に250リットル(350回)ごとに取り替える必要があるそうですが、濾過する水の汚れ具合によっては250リットル濾過する前に寿命がくる可能性もあり。

濾過作業にかかる時間が24ozで8秒なのが、25秒くらいかかるようになったら替え時、みたいなことが説明書にありますが、購入当初から25秒以上かかってる私のようなユーザーはどう見極めたら良いのでしょうか。

 

交換フィルターの価格はGrayl(24oz)はカナダのAmazonで税抜47ドル少々。

 

現時点で私が所有するLifestraw とGrayl ともに、スリランカとネパールで一日1〜2回使用した後今回のカヌートリップですので、まだまだ寿命は残っております。

使わない間はボトルを洗浄し、フィルターをしっかり乾かしてから仕舞っておくこと。

飛行機に乗る場合は完全に乾かすか満タンに水を入れた状態かいずれにするべき、とあり、室温が零下になる場合などは使えないらしいなど、結構面倒なので本当に必要でないなら買わないでおいた方が良さそう。

必要な場合は必要ですけどね。

 

 

カヌートリップにはLifestrawと Graylの二本立てが良いかと


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カヌートリップ・ポータージュって何?

Portage, ポータージュ

先日行ってきたカヌートリップでは、予定を遥かに超える頻度と過酷さとでポータージュもやってきました。

 

夫が大嫌いなポータージュ。

スープじゃないですよ、ポータージュ。

 

Portageとはフランス語で運ぶことを意味するPoterの名詞形、運ぶこと、転じて、カヌーやカヤックなどで移動している時にビーバーダムなどの障害物を迂回したり、2つの水域の間にある島や半島などの陸上を、カヌーや貨物を運ぶことを意味します。

水域と水域の間を定期的に運搬する道もポータージュと呼ばれます。 

 

アメリカなど英語圏ではポーテージって発音するという噂ですけれど、聞いたことがないので私はポータージュと表記します。

元がフランス語ですからね、ポータージュと書く方が語源に近い仮名表記ですし。

 

友人たちとカヌートリップする時は、誘ってくれる友人(ガタイがでかい)と夫(まあまあでかい)が二人で、今回はいつもの友人と彼のお兄さんが二人とも筋金入りのカヌーイストで、カヌーを運ぶのは二人が担当してくれましたが、私もそういう人たちがいない時にはカヌー担いでポータージュします。

好んでやりたいことじゃないですから、やってくれる人がいる場合はありがたくお願いしますよ。

夫はポータージュ嫌いなんですけどたまに逃げきれずに担いでます。

 

 

なぜそんなことをするのかって?

 

ホワイト・ウォーター・カヌーイングという、白く泡立つ流れの急なところを下っていくのもありますが、カヌートリップで何泊分もの食料やテントなどを積み込んだカヌーでは、転覆する可能性の大きな水流の激しい箇所は避けてポータージュする方が安全です。

 

そもそもバックカントリーでほぼ手付かずな自然に近い湖と湖の間なのになぜそんな小道が存在するのかといえば、ヨーロッパからの入植者たちが入植当時盛んに行っていた毛皮交易の名残なのです。

 

カナダはその頃ニューフランスと呼ばれ、フランス系の入植者が多く住んでいた地域です。

アメリカにも結構名残が残っていますが、カナダはオンタリオのこの辺界隈には結構フランス語の地名も残っているんですよね。

 

 

入植者たちが定住し「文明化」した都市部からうんと離れた山奥で、先住民たちから毛皮を買い取り、それを都市部まで運ぶ経路の、山奥側の移動手段がカヌーだったんですね。

カヌーに積み込んだ毛皮の束はカヌーを漕ぐ労働者たちがそれぞれ担いでポータージュをしたのですが、ものすごい重さの束だったとか。

それをろくな整備もない山道(木の根っこ、岩、ぬかるみ、虫、熊、狼、、)をわっせわっせと運んだんでしょうね。

 

 

湖と湖の間の陸地は、平らで平坦なことはあまりなくて、結構急な斜面も結構あって、なんでこんなところを選んだんだろう昔の人たちは!と迷惑な気分もしましたが、誰も歩いたことのない未開の茂みを歩いてポータージュを開拓してくれた彼らがいなかったら、いくらバックカントリーとか言いつつもこんなことはできなかったんだよなあと、感謝(しなきゃねえ。)

 

キャンプ・トリップをしている私たちは運ぶ毛皮のノルマはありませんが、自分たちのギア(テント、寝袋、スリーピング・パッド、着替え、食料、などなど)を運ばなければならず、一人一つだけ運ぶのなら出発地点から到着地点まで一回歩けば済むのですが、カヌーも運ぶことを考慮すると人数分以上の数のサックを運ぶのは是非とも避けたい。

という次第で、持ち物は最小限・最軽量に、食料も乾燥させるなどの工夫が必要なのです。

 

いくら急流を避けるとはいえ、転覆する危険は常にあるので、濡らしたくないものを入れる樽とか、個々人の持ち物も中身が濡れずに済むドライ・バッグに入れたりするので、やはり持ち物は重くなりがち。

 

毎年七月もこの時期は虫はあんまり出てこないはずなんですが、今年は雨の量が多いようで、しかも温暖化も進んでいることだし、私たちが滞在している間中、蚊、ブラックフライ、ホースフライ、などなど嫌な虫たちがブンブン飛び交っていました。

 

岸にカヌーを乗り付け、荷物を運び出し、あれやこれややり始める間中周りをワンワン飛び交う虫たち。

 

私はなぜか周りの人たちよりも軽く十倍くらいは蚊に狙われます。

もう一人ブラックフライに狙われる体質の友人がいるせいか、ブラックフライは私は平気。

 

湖の上では上半身を主に使うパドリングをせっせとやりますが、ポータージュでは足腰もしっかり使い、蚊に食われながらエッサホイさと重いものを運び、汗だくになるのでした。

 

何が嬉しくてそんなスポーツをするのか、、、?

六泊七日の間、誰とも遭遇しない日々もあり、合計で行き交ったのは10人程度。

 

帰宅後の夕飯

帰宅後最初に調理した夕飯。めちゃ手抜き。めちゃやる気ない。ヴィーガンパエヤ。

写真の真ん中辺が茶色っぽいのは携帯を掲げる私の手元の影です。

めちゃめちゃ疲れた2週間ほどのカヌートリップから戻ってきて、最初の晩は冷凍庫に入っていた出発前に作ってあったご飯をいただきましたが、二日目は何か作らないと何もない。

 

冷蔵庫の中身はかなり一掃してあるので材料らしいものもない。

 

帰りの二泊三日は外食続きだったので、作りたくないとはいえ外食も出前も食べたくない。

 

そんなわがままな自分(大変疲れておりましたので。)

 

 

どうしようかなー、と冷蔵庫をのぞいたら玉ねぎと、長細い豆とニンニクがありました。

サンドライトマトも入れ、TVPも入れ、瓶に入れていたので冷凍庫に入れられなかったチックピーの茹で汁も匂いを嗅いだら大丈夫そうだったので使い、急場凌ぎのヴィーガン・パエヤになりました。

 

ちゃんと美味しく食べられました。

 

材料メモ:

  • 長粒米2カップ
  • 玉ねぎ一個
  • ニンニク5かけほど
  • 長い豆(中国のアレです)束の半分ほど
  • エリンギ1本角切り
  • サンドライドトマト、一つかみほど
  • チックピー茹で汁、2カップくらい
  • TVP1カップくらい
  • 塩、胡椒、スパイス各種

 

玉ねぎ、豆、エリンギ、サンドライトマト、ニンニクを順番に厚手のフライパンで炒め、米を入れ、スパイスを入れてかき混ぜたらチックピー茹で汁を入れ、水を入れ、TVPを上に振り掛け、ヒタヒタになるくらいに水を追加し、ストーブトップで中火で加熱。

 

この日はパンを焼いていたので、パンが終わった後のオーブンで食べる時間まで30分ほど追加加熱。(華氏350度)

 

 

 


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バックカントリー・カヌートリップに行ってきた

地図を見ながら、湖をカヌーで進みます。
バックカントリー・カヌートリップ

バックカントリーというのは、整備されていない野生の状態にかなり近い山や森や湖に入って行って行うスポーツ(ノルディックスキーとかキャンプとか)にくっついてくる形容詞です。

 

 

バックカントリーが趣味な友人カップルと、お初のバックカントリーでカヌートリップしてきました。

 

カヌー漕ぐのが好きなんです。

 

バックカントリーのカヌートリップは、カヌーをするだけではなくて、湖を転々と、あちこちでキャンプしながら移動して戻ってくるんですが、天気を読んだり、天気や気候に苛まれながら対策を練ったり、整備されている公園内なら黄色やオレンジの小さなマークがついていて「ここがポータージュの入り口ですよ」「ここがキャンプサイトですよ」とか案内表示がありますがバックカントリーだから自分たちで岸辺の木々や岩などの状況から判断して行動に移したりと、アクティビティの醍醐味はカヌー漕ぐことだけじゃないんだ、と実感。

 

楽しかったけどきつかった。

 

誘ってくれた友人カップルはまた行こう、行くでしょ?というのだけど、夫は「もうこれっきり!」と。

結構過酷だったので。

 

きつかった点は、

ポータージュ

大雨

 

きつかったんですけども、私はかなり楽しくて、もうこれっきり、という気持ちはそこまで強くないんです。

また来週行くかと聞かれたら嫌ですけれど、来年はどうかと聞かれたら、行ってもいいかも。

 

Queticoってどこ?

今回カヌートリップをしたのはオンタリオ州もかなり北西にある州立公園だったので、モントリオールの我が家からは車で片道十八時間くらいかかります。

渋滞を考慮すれば二十時間くらいかも。

 

一気に運転していくのは危険だし疲れるので、途中キャンプしながら三泊かけていき、帰りはモーテルに泊まりながら二泊かけて帰ってきました。

これはやはりきつかった。

 

州立公園の名前はQuetico(クウェティコ)

公園として州が管理している面積は4,760 km2

千葉県よりちょっと小さめ、東京都の二倍とちょっとくらいの面積ですね。

 

公園内には大小様々な湖や川があり、カヌーイストや釣り人が訪れますが、年間の訪問者数はだいたい18000人程度。

何しろ遠いですから。

 

ミネソタ州との境界に接していますが、ミネソタ側も州立公園のようです。

1週間のカヌートリップでは国境まではいかず、北側から半分のあたりまで南下するに止まりました。

左側の緑色の部分がQuetico、オンタリオの州立公園、公園とはいえ広大です

最寄りの町、Thunder Bay(2017年の人口11万172人)は小規模都市なのでカナダに縁のない方には知名度が低いかもしれません。

カナダの中で上の地図はどこら辺にあるのかといえば↓

スペリオル湖の北岸、紫のマークが点在しているのが Quetico

モントリオールからオタワまでは車で二時間少々。

オタワからはハイウェイ17をずっと西に向かって進みます。

North Bay, Sudbury、Sault Ste Marie(スー・セントマリー)以北は北オンタリオ州、かなーり人口密度も下がります。

 

Sudburyから先は17号線の大半が湖沿いになり、特にSault Ste Marieを通って北上するスペリオル湖ぞいは景色がものすごく綺麗で大変です。

 

カヌーとかキャンプとかに興味がない方でも、美しい自然の景観がお好きな方はナイアガラの滝など行かずにスペリオル湖の景色を見にいくべきだと個人的には強く思います。

 

アメリカ側は存じませんが、オンタリオの17号線沿いは登り下りの傾斜や山沿いのカーブが多くあり、坂を上り切ってカーブを越えたら目の前にバーンと広大な湖と湖畔の森林の姿が広がる様子は本当に美しい。

スペリオル湖だけじゃなく五大湖の大きな湖は見る場所によっては海かと勘違いしそうになるほどの広大さ。

スペリオル湖は、表面積で世界最大体積で世界第3位淡水湖で、世界の地表淡水の10%を占めているそうです。

 

 

 

それにしても次はもうちょっと近場がいいですね。

でも近場にこんなワイルドなバックカントリーができるところはないかな。

 

ケベック州にも湖はたくさんありますが、市や州、連邦政府管轄の公園になっていないところだと所有者がいるので勝手にキャンプできません。

私営のキャンプ場などはバックカントリーの真逆で商業主義コテコテですしね。

公営のキャンプ場もシャワー施設や洗濯機の装備なんかもあったり、最近は電動自動車での訪問者向けに充電ステーションがあったり(ないところの方が多いのでは)とかなり快適です。

 

 

ヴィーガン・カヌートリップ 

バックカントリーであれキャンプサイトが指定されているアルゴンキンのような公園であれ、ヴィーガンという条件付きでのカヌートリップは工夫と準備が必要なので、今回の支度で良かった点や次回に生かせる反省点なども記録しておきたいと思います。

次回以降お楽しみに?

 

ヴィーガンは私のみでしたが、夕ご飯はみんなヴィーガン食を作ってくれました。

友人M氏による初日の夕飯はヴィーガン・ビーフ・ブルギニョン&ニョッキ。

肉はもちろんTVP(Textured Vegetable Protein、いわゆる大豆ミート)で、ニュートリショナルイースト(左上のジップロッグバッグ)をかけていただきました。

 

 

カヌートリップ話、まだ続きます


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冷蔵庫の在庫消費メニューと安藤広重展

 

カヌーキャンピングに出かける日が迫ってきました。

大急ぎで冷蔵庫の中身消費ディナーをば。

食べ切れない分は冷凍して、帰宅後のお疲れディナーに使いましょう。

 

それにしても毎回旅行に行く前の冷蔵庫一掃メニューには困ります。

何かしら「これはちょっと合わないよなあ」な食材があるんです。

今回はチックピーを茹でたのがまだ残ってたのでそれ中心にカリー的なものを。

 

水切りしている豆腐もあるので、これは豆腐スクランブルにでもして、食べ切れない分は車中の弁当用に持っていきましょうか。

 

玉ねぎ、にんじん、ニンニクなどは冷蔵庫に入れてあるし、これは大丈夫でしょう。

豆乳は飲んじゃわないと。

 

終点地点、京都、京師(三条大橋)
安藤広重展行ってきました

モントリオールの美術館でやってる安藤広重の東海道五十三次の版画展に行ってきました。

 

昔、お茶漬けを買うと一枚入ってたなあなんて思い出しながら。

 

版画なので伝統的な西洋絵画の大作などに比べると小ぶりで、でも間近で見ることができて楽しめました。

 

浮世絵というと美人や歌舞伎役者の美しい姿を描いたものが人気ですが、風景の中に小さく人々が暮らす様子が散りばめられているものの方が面白い。

 

日本の地理について全く知らない人も多く訪れるのを配慮してか、ちゃんと東海道五十三次の宿場の路線図?地図?のパネルもありました。

 

終点の京都の三条大橋の風景を描いた場面に、版画そのものにも解説にも京都じゃなくて京師、と書いてあったこと。

パネルにはKyotoって書いてあるんだけどなあ。

気になったので家に帰って調べてみたら、京都じゃなくて「けいし」とあります。

なんでなんで?

京師とは京都のことです、と書いてある浮世絵屋さんのページも見つけましたが、納得がいかない、もっと詳しいことが書いてあるページはないのでしょうか。

 

京師について探していて見つけたサイトには、実際の三条大橋は石造りだったことから広重は実際には京都には行ってなかった説もあると書いてありました。

面白いですね。

 

bunka.nii.ac.jp

東海道五十三次だけなので、結構すぐに見終わりますが、同時開催の特別展なども観ることができます。

九月八日までです。

www.mbam.qc.ca

結構混んでました。


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軽量・冷蔵不要・簡単美味で栄養十分なヴィーガン食

乾燥食材で作ったレンティル・カリーとライス

 

casse-pied.hatenablog.com

先日作った乾燥マッシュルームを使った一品を試してみました。

実はキャンプに行くので、調理条件もキャンプ場で使うキャンピング用ストーブ2台のみを利用し、庭で行いました。



日本のキャンプブーム?とカヌーキャンピング向け食事

オンラインで最近、あちこちで、日本のキャンプブームはもう終わった、、とか見かけますが、本当ですか?

 

いつからブームだったのかもまるで知らないんですけど、もう終わっちゃったんですか?

 

ブームは去っても好きな人は好きな時にキャンプしにいけばいいだけの話ですし、実際はそういうふうなんだと思うんですけどね。

ブームだと、要するにキャンプ場が混むとかそういうことですよね。

 

北米ではブームも何も、ヨーロッパから人々がやってきた頃から、いや実際はヨーロピアンが侵入してくる前から長いこと住んでいた先住民の先祖の時代から、山や森や湖のあるところへ分け入って行ってテントを張って火を起こしてキャンプするというのは延々と多くの人々が家族や友達同士や一人やカップルや学校行事やサマーキャンプやらで行ってきている、ある種の伝統文化です。

伝統文化って書くとやっぱり歌舞伎とかオペラとか文化系な印象だからちょっと違うかな。

 

今年も友人たちと共にキャンプに行く予定です。

カヌーで荷物を運びながら湖から湖へ、間の島はカヌーを担いで(ポータージュと言います)進み、夜はそこら辺の島にテントを張ってキャンプする、カヌーキャンピングです。

 

カヌーで荷物を運ぶので、というか湖から湖へ移動する場合のポータージュがあるから、荷物の重量は極力抑える必要があります。

 

てことはあれです、ご飯の素材も限られてくるのです。

 

ヴィーガンで、栄養足りてて、美味しくて、軽量で冷蔵不要(荷物の中にグイグイ押し込まれてて、日中カヌーの中や我々の背中の上で日光を浴びます)な材料で、一日ずっとカヌーを漕いでクタクタになった状態で調理開始しても簡単にできるようなもの。

 

さあ何を作ろうかしら。

条件を入れてググって出てくるサイトをパパッと見渡してみました。

大体こんな感じ↓

www.myfiveacres.com

でもね、一泊程度ならこれでいいかもしれないけど、フルーツとか野菜とか、水分の多くて重いものはダメですよ。

潰れちゃうしカビるか腐るかしちゃうし。

重いし。

 

このサイトの人たちは四泊のシーカヤッキングだったそうですから、食料を運びながら調理したと思うんですけど、豆腐とか野菜(じゃがいもやにんじんなんて重すぎる!)とかフルーツとか持ち運んだんですかね、すごいですね。

 

スイカなんかもお勧めアイテムに載ってるんですけど、まじか。

 

シーカヤッキングはきっとカヤックを担いで陸地を移動することはないんでしょうね。

海岸線を転々とするんですもんね。

 

 

乾物を作る

先日ディハイドレーターで乾燥させた食品。

 

乾かした後で蓋を取ると、ムワッと香る乾燥した食べ物の匂いで、カップヌードルなどに入っている乾燥ネギなどの匂いを思い出しました。

そうか、あれは添加物満載の体に悪い匂いかと思ってたけど、乾燥したネギの匂いだったのか。

 

乾かしていたのはセロリだったので、ネギであろうとセロリであろうとそういう匂いになるっていうことなのかもしれません。

 

マッシュルームはものすごく美味しい出汁が出そうな匂いでした。

 

これを使って実験調理をしたのが冒頭の写真です。

 

5人用の夕ご飯になる予定で、持っていく鍋のサイズは大きめなのが3.2リットル、小さめなのが2リットルほど。

 

ご飯を2リットルの鍋で炊いて、カリーっぽいものを3.2リットルの方で調理しましょうかね。

5人用のご飯、2リットル鍋で足りるかどうか、ご飯の国出身の身としてはちょっと心配なんですが、北米人はご飯少なめおかずたっぷりめと、ご飯の基準がちょっとご飯文化圏の人たちとは違うので、私以外誰一人として心配していません。

大きな大食いな人たちが複数いるのに。

 

とりあえず炊飯は良いとして、カリーソースっぽいもののレシピの覚え書きをば。

 

キャンプストーブで作るレンティル・マッシュルーム・ココナツミルクカリーソース

材料

  • 乾燥マッシュルーム68グラム
  • 乾燥ココナツミルク50グラム
  • レンティル400グラム
  • ベジタブルオイル大さじ2ほど
  • 塩小さじ1ほど
  • スパイス(シード系)大さじ3ほど
  • スパイス(粉末系)大さじ2ほど

 

手順

  1. 鍋に油を敷き、シード系スパイスを入れてパチパチさせ、乾燥マッシュルームを投入しささっと混ぜたら粉末系スパイスも入れてさささっと混ぜ、焦げないようにマッシュルームがヒタヒタになるくらいの水を入れてさらにかき混ぜてやる。
  2. レンティル(すすいで水につけておいたもの)を投入し水をさらに追加(レンティルを入れてあった容器にくっついてるレンティルを濯ぎながらその水を入れる感じで)(でもレンティルの一部はかなりしつこく容器にくっついてるので指でグイグイと鍋に落としてやる)ヒタヒタになってさらに1センチくらい余裕がある程度に水が入ったら蓋をして火を弱めて加熱。
  3. 途中でたまに底をかき混ぜつつ、水がもっと必要になったら随時追加し、底を擦るようにかき混ぜる(くっつきがち)
  4. あと10分くらいでレンティルもいけそうかなというところでココナツミルクパウダーをそのまま入れ、水もちょっとたし、粉を溶かす感じで混ぜ続ける。
  5. レンティルが柔らかくなっていたら出来上がり

 

反省点
  1. キャンプ用の鍋は薄手なので、レンティルがくっつきがち。これは予想済みでしたが、使う油の量をもうちょっと増やし、レンティルの分量をもうちょっと減らして調整してみようかと。
  2. くっつきがちなレンティルを鍋底をかき混ぜつつ調理するので、ココナツパウダーを鍋で直接溶かす作業をしている間に焦げが進行するので、ココナツパウダーは先に少量の水で溶かしてから追加すべし。
  3. 試作だったため、十分なさそうだと判断した乾燥玉ねぎと乾燥セロリを今回は入れなかったが、これが入るとさらにボリュームが出ることが予測されるので、全体量を少々減らすべし。
  4. レンティルの量は1割くらい減らすべし。
  5. 水は貴重なのですすいだりしないで調理に挑むことになるかもしれないので、それを想定して試作すべきだった(そう思いつつ、ついすすいじゃった。)
  6. キングマッシュルームの歯応えが結構強く残っていたので、先に水で戻しておいてから調理してもう少し柔らかくしたほうが一般うけしそう。

スパイスの組み合わせはなんでも良いですが、今回は玉ねぎとかニンニクとかを入れないので、オニオンパウダー、ガーリックパウダーあたりを小さじ2杯ずつくらい入れてみました。

あとはいつも通りにクミン、コリアンダーシード、ターメリック、マスタードシードあたりを。

グループに一人辛いものが全くダメな繊細な人がいるので、辛いものは一切使用しませんが、辛くしても良さそう。

 

 

結構美味しくできましたよ〜 


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