食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

遅い春と、らーめん

今年は春が遅いです。

17度くらいまで上がる暖かい日が来ると、そのあと五日くらいは最高気温が10度行くかどうか、な日々が続きます。

ジラせます、春。

 

夕食のアイデアに困った時、最近は結構ラーメンにします。

美味しいし。

翌日弁当持っていかなくてもいい日とか、パンも焼いたのでサンドイッチでも作っていけばいいや、というような状況の時。

パスタの残り物を弁当にすることは結構あるんですが、さすがにラーメンはね。

 

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この日の具は、白菜の残り、青ネギの青いところ、わかめ、そしてニンニクの粗みじん切り(左側の白いところです)そして炒りごまたっぷり。

絵的には素敵じゃないですが、めっちゃ美味しうございましたよ。ニンニクの微塵がちょっと粗めだったのがちょっとアレでしたが、夫が刻める微塵の限界でした。笑

 

普段うちで使ってるラーメンの麺は、生麺じゃなくて、乾麺なんですが、これが案外いけます。

マルタイラーメンとか、使った記憶はないんですが、乾麺でまっすぐなので、なんか違うんじゃないかと疑ってかかってた覚えはあるんです。

私が今使ってるラーメンの麺はまさに、このマルタイラーメンと同様にまっすぐの乾麺で、そうめんやひやむぎ、蕎麦と同じ感じで三束一パックで販売されております。

一応パッケージにはオーガニックと印刷されてますが、まあそこらへんは信じるのも信じないのもあなた次第。

この麺が、案外もっちり歯ごたえがあって、下手な生麺より上手いんです。

だいぶ前に日本に帰ったときにどこかで適当に入ったラーメン屋で出された麺よりもよっぽど旨いんです。

 

ラーメンにするとどうしても野菜が足らない感じになりますので、旬のアスパラガスをオーブンでグリルして添えました。

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アスパラガスは根元の太いところを折って処理。後は一切包丁を入れないで、長いまんま食べるのが好みです。

ほら、根元ばっかりじゃなくて穂先も食べたいけど、穂先ばっかり食べてたら根元が残っちゃいますからね、穂先も根元も責任持って食べきります。笑

 

それにしてもやっぱり、ホワイトアスパラガスだけがなぜあんなに希少な品扱いで春先だけしかお目にかかれない野菜扱いなのかわかりません。

いや、野菜はもともとどれもそういうものですけれど、グリーンのアスパラガスに至っては、年がら年中ありますからね。

今の時期は旬ということでグリーンアスパラガスは市場にもスーパーにも並んでます。

が、ホワイトアスパラガスが見つけられません!

同じ植物なのに。

なぜか。

 

今年はもう逃してしまったのか。

 

 

次はfiddle headsという、ゼンマイみたいな野菜が旬ですので、それが楽しみ。

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写真はwikipediaより拝借

 

春野菜も今年はちょっと、遅めかもしれませんね。

例年ならもう一回くらいは食べてたような気がしますから。 

合理的?手抜き?一日にかける調理時間

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日本の旅館なんかだったら朝ごはんみたいな絵柄ですが、これ、我が家の立派なディナーですの。しいたけはカノウユミコ氏のレシピで、切り干し大根は韓国の切り干し大根で太くて歯ごたえありのうまいやつです。汁物は白味噌入り粕汁。ごぼう、人参、大根、こんにゃく、揚げ、そして韓国の餅入り。白いご飯は久々です。

 

日本にお住いの方にとっては珍しいことでもなんでもないと思いますが、子供の頃は毎朝、母が作った朝ごはんを食べていました。

休みの日には、朝、昼、晩と母が作ったご飯を食べていました。

 

私が子供の頃は、土曜日は「半ドン」でしたので、学校給食はなく、お腹をすかせて家に帰ってきてお昼ご飯でした。(最近の子供たちは週休二日なんでしょうか?)

そんな土曜日の昼ごはんや、母が仕事の都合で夕食までに帰ってこられないような時は、祖母が作っていました。

 

家族の健康を考え、みんなが好きなものを作って食卓に並べてくれる人がいるのが、どんなにありがたいことか、日常的に揃っている幸福には気がつかないものですから、子供の頃の私はよく「ねえ、たまには気分を変えて、今日はレストランに食べに行こうよ!」などと罰当たりなことを。。。

 

そんな時はすかさず祖父が「おじいちゃんのお勧めのレストランはねえ、、、」と言い始め、「どこ?どこ?」と聞いていると、我が家のご飯が一番だよ、というオチになる、というパターンでしたが。笑

 

子供がいて、仕事しながら毎晩の食事を整える、それだけでもものすごく大変だったろうなあ、と現在子供がいないまでも、ほぼ毎晩ご飯の支度を担当する私は思います。しかも私は夫にかなり手伝ってもらってますし。

 

子供がいないし、夫も気にしないので、手抜きしたけりゃ出前も気軽に取れる私はラッキーです。夫もたまにご飯作りますし。(夫が作る時は私に口出しされたくないので一人でやってくれますので、私ばっかり手伝わせて申し訳ない、、、。)

私の父は、昼ごはんは作ることがあっても、家族のために夕飯を作ったことはないと思います。いつも母と祖母、もしくは母に言付かって私がちょっと下ごしらえ、、、でしたね。

 

でも、一番やっぱりすごいなあと感じるのは、朝からご飯を調理するお母さんたち。そして、同時にお弁当も調理して詰めて子供や夫に持たせるお母さんたち。

 

今でも家で調理をなさるお母さん方は、朝ごはん、夕ご飯、弁当、と結構手の込んだものを何種類も作っていらっしゃる様子、、。

毎日どれくらいの時間を台所で過ごしているのでしょうか。

 

昔からよくあるのが、30分で出来る、、とか、時間をかけずに美味しい夕食を作れるのが売りな料理本です。

合理的なシステムで仕事のある日の晩御飯の支度を楽にする、と言うのもありますよね。作り置き、とか常備菜っていうのはそう言うことですもんね。

こう言う工夫系アイデア系が流行ると言うことは、それだけみんな日常的に料理しているって言うことですもんね。頭が下がります。

 

では自分は日頃、どれくらい時間をかけてるかなあと考えてみました。

 

仕事から帰ってくるのが夕方の5時半くらい(残業はほぼありません)なのですが、帰宅するとまずはビールを一本(小瓶です)開けて、リラックスしながらネットサーフィンします。

6時くらいになったら「やれやれ、じゃあご飯の支度をしようかな」と立ち上がり、夫と一緒に野菜を洗ったり切ったりし始め、調理が終わって食べ始めるのは大体7時半から8時くらいです。

大体1時間半から2時間くらいやってますね。

夫が手伝ってくれなかったらもっと時間かかってますから、効率悪いと言うか、のんびりやってますね。

でも、これだけ時間をかけても大したものは作ってませんからね。夕食で使う野菜の種類は結構多くて、それを刻んだりするだけで結構時間がかかります。カノウユミコさんのレシピへの批判で「野菜を刻んだりする下ごしらえが大変」と言うのがあるようなのですが、ヴィーガンだと自然に野菜が増えますし、刻んだりフードプロセッサーで処理することは多いですからね。そこに時間がかかるってことかもしれません。

 

和食は滅多にやらないんですが、品数も少ないです。(↑写真参照)

おかず二種類に味噌汁を作ったらいい方。(味噌汁は朝食じゃなくてディナーなんです私が作ると。)

 

日本の料理ブログの「今日の夕ご飯」みたいなのをみるたびに、すごい品数に驚きます。

どれだけ時間かけてるんだろう、こんなにいっつも作ってるのだろうか、これを食べさせてもらってる家族はさぞかし感謝の気持ちを伝えてくれてるんだろうなあ(私ならそうじゃなきゃやってられない、、、)と想像します。

 

粗食な割に時間がかかってる夕食に対して、朝の支度は3分くらいです。

 

夫は自分で小鍋でオートミールを作って食べますし、私も冷凍しておいたご飯をチンして豆腐とか納豆とかで食べてみたり、冷凍ご飯がないときはオートミールを和風に作って食べてみたりします。

 

朝からご飯を炊いたり、味噌汁作ったり、そういう手間はかけません。

味噌汁が朝の食事アイテムだということもすっかり忘れていましたよ。

 

昼は残り物弁当ですから、これも調理時間はかかりません。

休みの日には、蕎麦を茹でたり残り物を温めたりはしますが、昼のためにきちんと料理することはやっぱりありませんね。

 

そう考えると、自分の一日の調理時間って、せいぜい2時間くらいなんですね。

そのうちの1時間近くはオーブンが加熱しててくれる時間だったりもしますしね。

 

結構手抜きでしょうか。

でもこれをこちらの友人に言うと、毎日2時間も!と言われます。

週末に友達を招いて食事をするときなんか、朝仕込みをして昼くらいから準備を始めてると「きゃすぴえは一日中食事のために労働してた!」などと驚かれたり。

 

料理は好きだし食べることも好きだから、食べることにはかなり愛情とエネルギーを割いているつもりですが、それ以外にもやりたいことがいっぱいありますので、調理にかけられる時間はやっぱり2時間程度が関の山。

 

仕事場で調理するときには時間との戦い的要素もあって、結構アドレナリンが出てると思うのですが、家で作るときは純粋に自分のため(夫もいますが)に美味しいもの食べたさに駆られて、時間をかけてじっくりやらなきゃいけないものは、じっくりやりますし、楽しみながら、酒飲みながらやってます。

 

楽しんでなんぼですからね。 

指差し注文会話で美味しい中近東サンドイッチ

週末、うちの近所にあるリトル・レバノンの、ちょっと先にある「中近東フード・コート及びグローサリー」に行ってきました。

ショッピング・モール内にあるフード・コートみたいな、大型チェーン店や不味そうな偽和食風テリヤキ屋(一体メニューには何があるのやら)などがずらずら並んでいるのではなくて、ケバブ屋やら中近東系のベーカリーやらサンドイッチ屋が入っているのです。

移民が多い街に住んでてよかった。彼らがいなかったら外食のバリエーションはものすごく味気なくてつまらないことになりますからね。

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茄子のベースにトッピングを乗せてもらい、ホットソースをかけてもらってくるくるっと巻いてもらったサンドイッチです。

トッピングには、中近東のサンドイッチ系によくあるカブの漬物みたいなやつ(名前を聞いても、カブ、としか言ってもらえないので、名前は存じません。)とオリーブを選びました。他にはトマト、玉ねぎ、ミント、などなど選べます。

 

これ、中近東のどこの食べ方なのか、はたまたあの辺ではどこでもよくある食べ方なのか、よく知りません。

 

よくスーパーや中近東系の食品店には、ザタールを上に伸ばした丸いピザのようなものがありますね。

ああ言うのが並んでるショウケースの前で「これ」と指差して、それをオーブンで温めてもらってから、トッピングを乗せるか乗せないかもこちらの好み次第で、それをお会計してお終い。

 

ケベック州ではこう言う場所でのやりとりは基本フレンチです。

が、単語には中近東の食品名やなんかも混ざるし、なまってるし、早口だし、最初の頃は何を聞かれてるのかよくわからず「え?なんと?」と聞き返してばかりだったのです。

人気があっていつも混んでるので、カウンターのお姉さん達も忙しそうで「チッ、わかってないのかこの人」ってな感じで指差しと英語入りのやりとりに変わります。

 

最近は慣れたので次に何を聞かれるのかもわかってますし、自分の好みもわかってますので素早く反応できるようになりました。

慣れてみると、周りにもよくわかってないお客さんがいたり、お客さんの質問にカウンターの中のお姉さんが的を得ない答えをしていてお客さんが呆れたり。

人が一杯いてガヤガヤとうるさいから、お互いに聞き取りにくいってことでしょうかね。

しかしそう考えてみると、アラビア語なんか一切わからないけど、中近東の街でもこれならオーダーして美味しいヴィーガン・ランチにありつけそうです。指差し旅行会話ってやつですね。会話?

 

ちなみに、サンドイッチを作ってもらったら、レシート(これに土台が何かプリントしてある)とサンドイッチ(トッピングの数によって包み紙が色分けされている)を持ってレジへ行くのですが、レジにいる若い子達はこちら産まれなのか、英語もフランス語も中近東訛りなしで普通に会話できます。

あ、ケベック州のフレンチは訛りがひどい、って言うのはありますけど。

 

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こうやってずらずら並んでる中から好みの土台を選びます。

 

野菜のコンビネーションも色々、ザタールだけ、ザタールとトマト、ザタール・スペシャル(って一体なんだ)と野菜のハーフ&ハーフ、などもあり。肉入りもあり。チーズが乗ってるのと、乗ってないのと、と言うのもあります。

 

こう言う時、つい目がこってりてんこ盛りのものに惹かれてしまいがちですが、そうすると却って美味しくなかったりします。

トッピングの数もしかり。全部乗っけりゃ美味しいってわけじゃないんです。

 

面倒臭いので「全部」って注文してる人もいないわけじゃないみたいですけども。

 

 

作り置きというほどでもない、昨日の晩御飯

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先日大量に作って冷凍しておいたチリで金曜日の夕ご飯にしました。

 

うちは「作り置き」とか「常備菜」がなかなかできません。なぜなら、たっぷり作ってもすぐ食べちゃうから。夕飯を翌日のランチに持って行ったりもすると、本当にすぐ食べ終わってしまうのです。

 

それで先日、オンタリオ行きの前日の夕飯用にチリを大量に作り、翌日の弁当はまた別にレンティル・ローフを焼き、残り物のチリが翌日消えてしまわないようにして、冷凍しておいたのです。

 

オンタリオから長時間ドライブして帰宅したらこれを温めて食べようと。

 

でもね、たーっぷり作ってみたら、3回分くらいできました。

 

弁当に持っていかないというのはすごいことですね。

 

まあ弁当で2食分とるわけだから、一度の夕飯に四食分必要になるわけです。これを、夕食分(2食)のみを三回分にしたことで、3度も夕食の手間が省けることになりました。

 

まあ当然なんですが。

 

で、翌日の弁当を生まない夕食は、翌日が休みという時に使えばいいわけなんですよね。

 

なるほど、我が家流の作り置き(とはちょっと違いますか)メソッド開発ですよ。

 

常備菜、というのはどのみち我が家ではうまく行きません。

和食をしょっちゅう作らないので、常備菜を常備しておける期間中に、それらとうまく合うような和食、日本食系を作ることにならないと、使うあてがなくなるというか。

弁当も、日本の弁当のように、ご飯とおかずよりどりみどり、という風に作ったりしないので。

 

常備菜、って手抜きとか時間短縮策のように見えて実はすごく手の込んだことだと私は思います。慣れの問題でもあるんでしょうけど。

 

菜っ葉類をたくさん買って来て、湯がいて絞って切りそろえてタッパに入れて、使う時にさっと取り出すだけ、みたいなのも、以前やってみたことがありますが、忘れてしまうので、タッパの中で緑の菜っ葉がしろーいカビのようなものに覆われてしまった状態のを見つけてガックリしたり。

 

冷蔵庫の中は、パッとひと目で何が入っているのかわかる状態でないと、奥に隠れた謎の物体は確実に腐ってしまう我が家なのです。 

 

話が晩御飯から外れましたね。チリは冷凍したのを解凍(食べる日の朝にでも冷蔵庫に入れておき、夕方帰宅後、鍋に入れ替える。)し、極弱火で温め、その間にご飯を炊いて、ご飯ができたら食べどきになるので簡単です。

 

チリにはコーンブレッドなんかも合いますが、ご飯でも美味しい。

 

ヴィーガン暮らしの疑問に答えましょう

大げさなタイトルにして見ました。笑

ヴィーガンになってから、***なんじゃないの?

などとたまに聞かれます。

聞かれたことのない質問も含め、思いつく限りの疑問に自分なりの現状を踏まえてお答えして見ましょう、、、と。

 

ヴィーガンになって健康面で変化はあるか

変化の中には、「痩せたか」「エネルギー溢れる健康体になったか」「肉や魚がないから弱々しくなったんじゃないのか」などが含まれます。

私の場合は、本当に申し訳ないのですが、「変化は感じない」というのが正直なところ。

痩せもしませんし、エネルギーのレベルは昔から同じ(職場でも友人にも、君はfull of energyだねと言われることが多いです。声が大きいせいかな?)

また、肉や魚を食べないせいで弱々しくなった、ということは全くありません。

 

自分がなんとなく感じてるだけでは人様に「大丈夫よ〜」と言い切れないかもしれませんが、血液検査で血中の鉄分その他、ヴィーガンダイエットで不足しがちなものも調べてもらいましたが、問題なしでした。

 

ただ、知人の知り合いの職場の人がヴィーガンダイエットを始めたら急に体調が悪化したのでやめた、とか、そういう話を聞いたりもしますので、(でも直接体験した人に聞いたことはないんですが)これってやっぱり人それぞれなんでしょうね。

 

健康に関しては、私は「食」のみで変えられるのはある程度までであって、日常生活のあらゆることが関連してくると思うので、昨今よく聞く、『**ダイエットで癌を治す』『デトックスして心も体も爽快に』みたいなのって過信してしまうのは怖いなと感じます。

 

 

ヴィーガンの食事は家計に響く?

基本的には外食ではなく、自分で料理するので、どちらかというと家計は楽になりました。

家計簿つけてないのではっきりした報告はできませんが、手を抜いてデリバリーで済ますときだって、ヴェジタリアンオプションは肉入りよりも1ドルくらい安いですし。

 

肉や魚や卵、チーズ、牛乳など割と高額商品を買わないせいで、楽ですよ。

ただ、ヴィーガンアイスクリームだとか、そういった加工品、乳製品のヴィーガンバージョンなものなどを買う場合はヴィーガンでないものより高価で量が少なめだったりするようなので、お金がかかる、という印象になるかもしれません。

 

 

肉や魚が恋しくて、食べないことを我慢しててつらい?

これはその人次第ですから、私がこうだから他の人もそう、ということは全くないのは当然なのでご了承ください。

私個人は、肉も魚も恋しくてつらい、ということは一切ありません。

日本に帰省したとき、ひょっとしたら鮮度のいい魚を目の前にしてくう〜〜、食べた〜〜い、と思うかな?と思ったんですが、なんだか自分には関係ないものを見てるという感覚で、まるっきり羨ましくもなく、唾液も湧いてこなくて、平気でしたよ。

私は牡蠣が大好きだったのに、20年前くらいにいきなり食べられなくなり、それ以降は「いいなあ美味しい生牡蠣があるのに私だけ食べられない」と、コンセプトの上の牡蠣には惹かれるものの、目の前に牡蠣があるのを見ると、体がぞわっとして、食べたいと思うよりも先に体が拒絶反応するようになったんです。

ヴィーガンなのは体のせいではないので、そういう反応はないのですが、自分はこれを食べないもの、と思っているせいか、例えば、そこらへんにリスの死骸が転がってるのを見て「おいしそ〜」と思わないのと似たような感覚で、魚も肉も私の食欲をくすぐることはありませんね。

 

職場でランチを調理するときに、たまに肉入りのメニューの時があるのですが、味見をすると、肉の旨味ではなくて、肉の臭み、肉の脂っこさ、という方を先に感じてしまって、これが一般に美味しいと思われる味付けなのかどうかイマイチ判断できないと感じるので、最近は味見は他の人数人に任せてしまいます。

 

じゃあなぜ肉もどきを食べるの?

自分一人の食事だったら野菜だけ、野菜と豆類だけ、などでもいいんですが、夫や友人など、肉を食べる人との食事の時にはソイ・ミートを取り入れて、例えばパスタ・ソースをマリナラソースではなくてボロネーズ風にするとか、野菜炒めを野菜と肉の薄切りの炒めたものっぽくするとか、肉入りのメニューに寄り添うことバリエーションを増やしてみようという意図ですかね。

でも、うちはソイ・ミート、何度か試したのですが夫があまり好きじゃないみたいです。湯で戻して何度か水を換えてすすぐんですが、ちょっと臭みが残るんですよね。

その臭みが好きじゃないらしいです。

私はどっちでもいいんですが、夫が嫌だというなら別に野菜だけでもいいね、というわけで、あまり活用していません。

夫はスーパーで手軽に買えるヴェジ・パテも、最初は便利だからと毎日のようにサンドイッチの具に使っていたのですが一週間か十日した頃、やっぱり嫌いだと。

多分加工品の添加物の匂いみたいなのが鼻に付くようになったんではないかと思います。

市販の肉もどきは、うちの界隈で手に入るものに関していえば、あんまり美味しいもんでもないんですよね。だから、うちでは試してみたけど結局今現在は使っていませんね。

 

これから夏になりますが、カナダ料理(なんてジャンルはないですが)であるBBQが盛んになります。

こういう場では肉を焼いてる人と一緒に食卓を囲むので、ヴィーガンの私はヴェジ・バーガーで参加します。肉が食べたいからごまかして肉もどきバーガーを作ってるというよりは、BBQして食べるものを、肉以外で、という感じですね。

バーガーでなければ、美味しい野菜をグリルしたのを色々と揃えるだけでもBBQは美味しいですしね。

 

ヴィーガンは友達と外食したり旅行へ行く時、大変?

これは、友達次第、旅行先次第ですね。

私の友人たちはみんな、ありがたいことに、ヴィーガンの私を受け入れてくれています。新しくヴィーガンのお店を見つけるのも友人たちと外食する時がほとんどです。

また、友人の中には私よりも前からずっとヴィーガンだったりヴェジタリアンだったりしてる人も結構いますので、地元で友達と食べに行く、遊びに行く、という時には問題はありません。

 

旅先で言えば、こないだの日本はきつかったですね〜。笑

でも、これも日本国内の行き先、旅の準備の仕方次第では不可能ではないんだろうと思います。

 

外食や旅だと、自分がコントロールできない要素が増えるし、同行する友人とか家族にも気を使うだろうし、自分にとって無理のない対処法を見つけるまではちょっと大変かな、と思うこともあります。

 

でも別にルールなんかないですから、妥協できるならすればいいし、自分で妥協点を見つけてそれでストレスを軽減するのも手だと思います。

私はそこらへんが一週間の日本滞在ではうまく見つけ切れませんでしたが、この先も日本に行くことはありますので、またお腹を壊すこともあるだろうけど、体当たりして来たいと思っています。笑

 

ヴィーガン・ダイエットをする人はヴィーガン・ライフスタイルを通すべし?

これも人によりますよね。

食だけではなく、衣服とか家具とか持ち物に動物性のものを使わない、歯磨き粉や化粧品などで動物実験されたものは使わない、と徹底するのがヴィーガン・ライフスタイルですが、私はできる限りはそうしていますが、ヴィーガンに転向する前に入手した革の靴は、履きつぶすまでは捨てる気持ちはありません。

なるべく調べるようにはしますが、調べきれなくて買って使っていた何かに動物性を起源とする薬品が仕上げ処理に使われてた、とか、後から知ることはたまにありますが、あんまり細かく神経質になることはないと思います。

わかる範囲で、できる範囲でいいと。

 

私は下手の横好きですが、編み物もするのですが、編み物に関しては、羊毛の生産プロセスでかなりひどいことを羊にしてるらしいことを知ってしまったので、ウールの糸は買いません。そうすると化繊の糸になるので、色とか強度とかいろんな意味でちょっと質が落ちるかなとも感じますが、まあプロでもないし、自己満足の趣味なので、やっぱりウールじゃなくていいやと思います。

 

ヴィーガンになったら我慢することがありすぎてつらそう?

私個人の姿勢としては、自分が無理して我慢してつらいのに行うことって続きませんから、無理は敵です。

 

前にも書いたことがあると思うのですが、ヴォルテールが書いた「知恵者のイタリア人が言った言葉:Perfect is the enemy of good」です。完璧を求めすぎて、完璧に至らないレベルの「良」を退けていては、「良」自体を認めないことになるので本末転倒である、というほどの意味です。

 

完璧じゃなきゃ何もできないなら、人生何もできないですからね。

 

動物の命を考えてのヴィーガンであれ、環境のためであれ、健康のためであれ、ヴィーガンという食べ方、生き方があると知って興味を持った人、やってみてもいいかなあ、でもハードルが高そうだなあと感じている人は、雑食(肉も野菜も食べる)をやめなければヴィーガンになれないというふうに考えず、例えば友達とランチを食べに行く時に、街で評判のヴィーガン・レストランに行ってみる、とか、週末など時間がある時に試してみる新しいレシピを、ヴィーガンのレシピにしてみる、とか、ちょっとずつ取り入れて行く感じでもいいと思います。

NY Timesでフード・コラムをよく書いているMark Bitmanは夕方6時までのヴィーガン(だから、夕食は好きなものを食べればいい)というのを提案していましたね。

彼がいうように、朝と昼をヴィーガンにするのもよし、朝と昼は面倒だから今まで通りにして、夕食だけヴィーガンにするのものよし、月曜だけヴィーガンにするのもありですし、家で食べる時だけヴィーガンにして、外食は一緒に行く人たちと合わせて美味しい店に行けばいい、というのもアリだと思います。

 

ヴィーガンが健康、動物保護、環境保護、などにいいことは明白ですけれど、完璧にヴィーガンになる人がこの街に10人だけいるよりは、パートタイムでヴィーガンをする人が100人いる方が絶対にいいです。

ハードルが低い方が、いろんな人に受け入れてもらいやすいし、実行し続けやすい。

つらいことを我慢して続けるのって嫌ですからね。

 

 

さて、そんなわけで、たまに耳にするヴィーガンへの疑問を思い起こして勝手に回答してみましたが、もしも上記以外でヴィーガンにぶつけたい疑問がございましたらコメント欄でどんどん聞いてやってくださいまし。

ヴィーガン代表の答えではありませんが、わかる限りお答えしますよ。