食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

映画、パラサイト観てきました

世間での評判も上々ですが、友人数人からも、これ良いよー、と推薦されて、ではでは、、、と出掛けてきました。

 

 

評判が良いだけに、上映スケジュールに載っている時間より15分後、トレイラーや広告の上映が終わる頃に入場したら、なんと九割がた席が埋まってました。

 

先日観に行ったDark Watersは割引きになる火曜の夕方でも客席半分くらいしか埋まっていなかったことを考えると、この作品、やっぱり評判が良いんですね。

 

 

この監督の作品を観たのも初めて、映画の予備知識も無しで、タイトルと、韓国の現代社会の経済格差の問題をテーマにしたコメディーだ、という触れ込みだけで見始めました。

 

やー、面白かった。

 

邦題は「パラサイト  半地下の家族」

ですが英語圏でのタイトルは PARASITE のみ。

 

社会の底辺にいる人たちが生存のために逞しく工夫している様子を想像させますが、パラサイトと言うだけに、「逞しく」と言うよりは「図々しく」ネガティブな見え方に焦点が当てられているんだろうな、と思わせるタイトル。

以前かなり話題になった英国のTVシリーズ、Shamelessシェイムレス(恥知らずな)を思い起こすようなタイトルです。

 

途中までは単なるコメディ映画として面白かったです。

それこそShamelessシェイムレスの韓国版というノリで。

でもそこで終わらなかった。

そこで終わってたらここまで評判にはならないでしょうし。

 

途中で思いもかけない展開があり、ただ笑ってるだけの話じゃなくなり、冒頭で単純に、白か黒かという感じに提示された貧富の差が、もうちょっとねじれてくるのです。

 

観に行って良かった、お勧めです。

 

 

 

この続きはネタバレになるかどうかは不明ですが、これからご覧になる予定の方はこのポスターの先に書いてあることは読まない方が良いかもしれませんのでご注意ください。

 

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物語が進むにつれ、それまで一部の登場人物たちに隠されていた部分が徐々に現れてきて、最終的には全部が明らかになるカオスが巻き起こりますが、ここで私はちょっとプロットの展開と登場人物の心理や行動の描写の展開とのギャップに引っかかってしまいました。

匂いや階段といったメタファーが存分にちりばめられていますし、言いたいことはわかるけど、やっぱりあそこは無理があるなー。

 

あと個人的にはモールス信号のディテールには無理があるように感じます。

 

 

その辺りの細かいことは気になりましたが、この映画が見せている(韓国だけに限らない)現代社会の、固定化した貧富の差のありさまとか、いかに下層で虐げられている人々がそこから抜け出すために協力できないでいるのか、戦う相手を間違えているのか、など、興味深く思います。

 

正直なところ、字幕ものは字幕を読んでる間に画面の細部を見逃している気持ちがするのと、馴染みのない文化圏の作品の場合は特に人物の名前が途中で混乱してしまいます。

なのでこの作品ももう一度観直したいと思っています。

 

 

映画の中で登場人物が食べるものにも気持ちが行きますが、今回はキム一家がどこかの社食みたいなところで食べてる食べ物と、家の持ち主のパク一家が戻ってくると言うので大急ぎで作ったインスタント麺(でも肉の塊入り)がとても気になりました。

 

 

 

いくらなんでもあんな肉の塊を入れたインスタント麺を韓国のみなさんがいつも食べてるとは思いませんけれど。


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