食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

ヴィーガンであることが示すあなたと言う人

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vegan peopleをキーワードにイメージ検索。有名人とか、若い女性とか、細い男性とか。
 
ヴィーガンと言うライフスタイルを選択する人

日本でも最近は食事の面でのヴィーガンに関する認識が広がってきているような印象を受けます。

そして、それに伴って「何それ、カルトみたい」等ネガティブな反応も増えているような。

 

なぜ誰かがヴィーガンであることが他の誰かの反感を買うのか。

やはり「食」は社会的活動であり、政治的であるからでしょうけれど、控えめに言っても不便な規制のついた食生活を選ぶという、そういう選択をし続けている時点で、ヴィーガンである私やあなたという人間についても多くの事柄がわかるのだそうです。

 

 

ヴィーガンはお金に余裕がないとできないか

というのが良く言われる「勘違い」だと思うのですが、ヴィーガンの皆様、これ言われたことありますか?

 

私は直接は言われたことはありませんが「所詮そんなこと考えて食べ物を選択できるってこと自体があなたが経済的に余裕がある特権階級の人と言うこと。そんなライフスタイル、生きることに必死な貧困層には受け入れられるわけがない。」というもの。

 

この指摘自体は真実だと思います。

 

ただ、ヴィーガン食はお金がないとできない、ということそのものは誤解だと思いますけれど。

 

とずっと信じて生きてきました。

 

 

 

ヴィーガン食品が高価というのは出来合いや加工食品のことであって、野菜や豆腐や豆類なんか安いでしょう、だから出来合いなんかに頼らずに自分で作れば済むじゃない、と。

 

 

その見解をグラグラと揺るがしてくれる記事を見つけてしまいましたよ。 

theconversation.com

この記事自体は、英国のメディアでヴィーガンについて書かれた記事二千本の分析と、ヴィーガンやヴィーガン関係者20人のインタビューの分析から、社会全体とヴィーガンたちとの両者から認識されるヴィーガンと階級、特性、ヴィーガン・ライフスタイルにつきものの主要な負担をうまく解決していられることが社会に投げかけるシグナルなどについて特定したもの。日本語がぎこちなくてお恥ずかしい。 

 

 

この記事の中に「出来合いを買わずに自分で作れば安いという意見もあるが、それは要するに自分で作る時間を取れる立場にある、自分で作る技術や知識作る時間を確保するタイム・マネジメントのスキルがあるということ」が指摘されており、そう言った知識やスキルを取得することができるような時間やお金の余裕がそもそもあるんだということだと。

 

なるほど、そうきたか。

 

確かにヴィーガン食品を手作りするための情報収集にはインターネットや書籍などが大活躍ですし、そういうテクノロジーにアクセス出来ない立場にいたらこんなに便利にいろんなことを学ぶことはできません。

 

文盲だったらもうその時点で無理です。

 

自分が享受できている機会が、万人が享受できるものではない、ということをすっかり忘れていました。

恥ずかしい。

 

 

我々が享受出来ているあらゆる機会や知識の基盤になっているのは、生まれ育った国というか、住んでいる国の豊さが大前提です。

 

 

基本的な教育が普及している時代に生まれて、学校へ通う環境が整っていて、家庭では大人が生活に関する基本的な知識や知恵を教えて見せてくれる文化圏に育った恩恵です。

 

私が生まれ育った国はそう言う国でした。

日本ですよ。

 

 

現在の日本はどうなんでしょう、、というのはさておいて、移民の多い北米社会には、あらゆる文化圏からやってきた人たちが存在します。 

紛争地帯から安全な生活を求めてやってきた人たちもいますし、男女差別などが酷くて教育が行き届いていないところからきた人たちもいますから、文字を読めない人とか引き算するのも一苦労な人たちなどと出会うことがあります。

 

もちろん移民であれ難民であれ、高等教育を受けた人や医者やエンジニアの人もいますし、移民や難民の知性が劣っているということではありません。

でも、命の安全を心配して生きている人には地球環境のことや動物の命に思いを馳せて、目の前にある肉を食べないでヴェジやヴィーガンになるという選択肢はなさそう。

 

 

お金の余裕があっても生活スキルのない人たちもいる

割と裕福な家庭に生まれ、何不自由なく暮らしているけれども、基本的な生活スキルを教わらずに育った人たちもいます。

 

子供の将来のために習い事に通わせたりお友達を選んでプレイデートしたり、学校の勉強に精を出せるような環境を整えてあげたり、より良い学校への入学申請の際に要求される「アカデミック以外の活動」を豊かにしてあげるためにボランティア活動にも参加させるなど、凄い努力をしている親御さんは珍しくありません。

 

こういう忙しい子供時代を送った人々の中には、夕飯の支度や片付け、部屋の掃除など、生活につきものの活動は親やクリーニング・レイディやランドリー・レイディにやってもらって育ってしまった例が結構多いように感じます。

 

夫の親戚の子供たちが使った皿やカップをリビングルームのあちこちに放置しっぱなしで、それらを拾って歩いて食洗機に入れるのは大人ばっかりなのを見て「なんで自分の子供にやらせないんだろう」と言った折、「家事なんかに時間を浪費する暇があったら勉強や課外活動に精を出して、人生に成功して欲しいという親の願いだよ。成功して人を雇えば良いんだから家事能力なんかなくても平気」と言われて衝撃を受けたことがあります。

 

それでも成長するうちに自分でスキルを身につけていく人もいますし、日常的に生活スキルを身につけるように配慮された家庭で育てられている人もいますが、一切何もできないと言う例がびっくりするほど多いのは事実です。

 

家事スキルを身につけていない場合、ヴィーガンに転向すれば加工品や出来合いのヴィーガン食品は比較的高価ですから、出費は大きいですよね。

出費が気にならない程度の収入を得られる「成功者」なら平気ですけれども。

 

でも出来合いや加工品の割合の高い食生活はヴィーガンでもなんでも体に不調をきたしそう。

「成功者」は料理人を雇うのかな。

 

 

 

 取り止めがなくなってきました。後日に続きます。


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