食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

大豆のスープ・呉汁と食の変遷

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この日の呉汁は椎茸、生湯葉、わかめ、白味噌、昆布出汁です。

 

 呉汁作りました 

五目豆を煮ようと思ったついでに多めに茹でてあった大豆を使って呉汁を作りました。

 

 

呉汁って我が母がたまーに作ったのを食べたことしかなく、しかも母も「子供の頃食べたけど、作り方の自信がないんよね。」と遠慮がち。

 

母が10歳の頃に祖母はなくなったので、お母さんの作ってくれた美味しい呉汁の思い出話をしてくれるんですが、成人してからは「そんな田舎料理誰も作ってなかったし、話題にもならなかった」とか。

 

懐かしいけど自信がないのよね〜、と。

 

という次第で、私の中でも呉汁は幻の伝説的な田舎料理で、普段は存在も忘れていました。

 

 

が、インターネットはすごいですね。

呉汁、ってググればすぐに色々出てきます。

 

「鹿児島の郷土料理」「埼玉の」などと割と広範囲に存在している料理なようですね。

それこそ味噌汁と同じような感じで、普通の汁物、全然幻じゃない様子。

 

www.ntv.co.jp

 

 

母は「田舎料理だし」とかなり謙ってましたけど、呉汁が好きだった人は母だけじゃなし、大事にレシピを伝えることができた人もいて、それをネットで公開してくれる方もいて、私のところにもなんとなく「呉汁ってこんな感じらしい」と言うアイデアが届くのは嬉しいことです。

 

 

母にとっての思い出の味も、私の代にくると味の記憶がはっきりしているわけじゃなし、どうしたものか、とネットでレシピをいくつか見てみて、要するにすりおろした大豆と味噌が入った汁だな、と判断して結局我流で作ったのが冒頭の写真です。

 

具には椎茸、残り物の生湯葉があったので入れてみて、とろっとした感じが良さそうかなとわかめも入れました。

 

 

レシピサイトでは大豆をまずフードプロセッサーなどでペーストっぽくすりおろして、それから作り始めているようですが、今回の大豆はちょっと硬めに茹で上がっていたので、茹で汁の中にだし汁を足して弱火加熱して柔らかめにした後エマージョンブレンダーでポタージュ状にしたところに残りの具を入れ、食べる直前に味噌を入れました。

 洗い物減らし作戦で。

 

夫がものすごく気に入っておかわりしてましたし、簡単だからまた作ろう。

 

 

母はこんなに呉汁のレシピが簡単に見つかることを知らないでしょうね。

今度教えてあげなきゃ。

 

 

 

Epicuriousが牛肉レシピの公開を辞めた理由

オンラインでさまざまなレシピを公開してくれているサイトは洋の東西を問わず色々とありますが、中でもEpicuriousは結構しっかりしたレシピを多様に取り揃えてあるサイトだと思います。

 

ヴィーガンになってからはこのサイトのレシピをみることもかなり減ったんですけれどね。

伝統的洋ものレシピサイトってやっぱり肉と乳製品が多く使われてますので、いちいちそれをヴィーガナイズしなくても良い、ヴィーガンのサイトに行ってしまうんですよね。

 

ところがこのサイトが、牛肉を使うレシピから手を引くと発表しました。

このリンクの記事ではその理由について説明してあります。

www.epicurious.com

 

その理由はやはり、フードプリント(食料によるカーボンフットプリントのこと)の多くを占めるのは畜産業の中でも牛肉生産であること。

牛肉の調理と消費を控えることがフードプリントを抑える一番効率的な策であること。

 

 

取り扱いを止めるのは牛肉のみですので、豚肉、鶏肉など別の肉料理やチーズ、クリームなどはやはりふんだんに取り扱い続けるのでしょう。

とはいえ、この記事でも言及されているように牛肉を止めるのは、より継続可能な食のあり方を達成したいと考える人にとって「意義のある最初のステップ。」

For any person—or publication—wanting to envision a more sustainable way to cook, cutting out beef is a worthwhile first step. Almost 15 percent of greenhouse gas emissions globally come from livestock (and everything involved in raising it); 61 percent of those emissions can be traced back to beef. Cows are 20 times less efficient to raise than beans and roughly three times less efficient than poultry and pork. It might not feel like much, but cutting out just a single ingredient—beef—can have an outsize impact on making a person’s cooking more environmentally friendly.

  

 

ヴィーガンとか、プラントベースとか、そういうのが段々といろんなところで語られるようになってきている昨今。

 

植物性食品の広まりとともに、「肉食の伝統が消えてしまうのでは」とかいう危惧を感じる人もいる、、というようなことを最近チラリと目にしました。

 

あんまり心配いらないとは思うんですけどね。

肉食が環境に良くない、という説明が普及すれば、やっぱり控えようという動きが広まります。

毎日肉を食べるのはやめて、週に一度にしよう、とか、夕飯だけにしよう、とか、ヴィーガンやヴェジに転向しなくても減らしている人は増えていますが、ご馳走はやっぱり肉が欲しいという気持ちの人たちが存在する限り、肉の需要はあると思います。

ただ。毎朝、毎昼、毎晩、いつもいつも安価にマインドレスに肉を口にするのは難しくなるでしょうね。

 

 

人々が食べ物を選ぶときに、栄養満点、美味しい、お洒落、経済的、とかそういう要素の中に、環境破壊をしないで生産流通が持続できるのか、という項目がしっかりと追加され始めているのは確実です。

 

 

末長く美味しいものを食べ続けたいですからね。


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