食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

味の記憶とSpinning Plates

Spinning Plates観て見ました

 

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こんなドキュメンタリー見ました。

斬新で挑戦的、ハイエンドな食のアート、というような形容で語られるシカゴの高級レストランAlineaのシェフと、家族やコミュニティに根付いた150年の歴史を持つアイオワのレストランBreitbach's Country Dining、メキシコから来て新天地ツーソンで開店したレストランの生き残りをかけて頑張るこちらも家族や伝統に支えられたメキシコ料理、La COccia De Gabby. この三つのお店とそこで働く人々のお話。

 

 

SPINNING PLATES - THEATRICAL TRAILER from Spinning Plates on Vimeo.

いやあ、見ていて私、本当に庶民なんだわ、と実感しましたよ。

Alineaの料理、面白そうだなとは感じますけれど、行って見たいとは全く感じず。

大勢の料理人が朝早くから働いて仕込みをして、いろんな化学や物理の法則を利用して作り上げた一皿、そういうのがずらずらと出てくるんですから、すごいとは思うんですけど、すごいことを成し遂げて自分のクリエイティヴィティをとことん追求したいんだ、という情熱はわかりましたが、私は情熱はほどほどで良いから旨いもん食べさせてくれればそれで良いよ、と感じてしまう。

 

庶民派のお店の方は、ヴィーガン対応、してくれるかなあここ、説教されそうだなあ常連のおじさんたちに、、、とか、メキシカンの方は、むむ、ビーン・ブリートーなぞ頼んで、サワークリームやチーズは入れないで〜、などと説明したらこの奥さんならやってくれそうかなあ、なんて想像して見たり。

 

映画そのものとしては、なんだかちょっと取り止めがないかなと感じましたが、それぞれのお店の人々のお話そのものはなかなか興味深かったです。

この映画の後、きっとどの店も問い合わせや予約が殺到して行列ができてることでしょう。

 

内容ではないんですが、The French LaundryのシェフThomas Keller氏のインタビューで、マイクに洋服の擦れる雑音が ガンガン入ってるのにそれを処理しなかったのはなぜだろう、と映画としての完成度をそこで疑ってしまいましたけど。

 

 

味の記憶

初めて食べて「うわあ、美味しい、なにこれ、また食べたい、美味しい!」と感動した食べ物ってありますか?

もしくは、「ああ、子供の頃に食べた、あれが懐かしいなあ」とか?

記憶の中の味って、本当の味なのかなんなのか、とても強烈です。

いや、実際に味わってる時の味とは違って、記憶だから、印象というか、思い入れなのかもしれません。 

 

 

夜中に食べた焼きたてのベーグル

初めてベーグルを食べたのはモントリオールで、メトロも終電が終わってしまって道ゆく人も途絶えたような夜半過ぎ。

24時間延々と焼き続けているベーグル屋に入って、セサミのベーグルを一つ買って、焼きたてを口に入れた時のあの香ばしい香りと味わい!

 

当時はベーグル屋まで歩いていける界隈に住んでいたので、帰宅途中にふらっと立ち寄って一つ買って口に入れながら再び帰途につく、と言うようなことをしていましたが、ん〜、幸せだったなあ。

 

現在は街中からちょっと外れた地域に引っ越しましたので、ベーグル活動からも遠のきましたけど、たまにあの地区を通りかかると「ベーグル買って帰る?」と言う会話になります。

 

なんとなくいつも夫が買って来る担当だったのですが、ちょっと前に久々に自分で店に入ってみたらば、なんと、値上がりしてる!

 

しかも、私の中のベーグルの普通の値段(12個買うと一個25セントくらい)からものすごく値上がりしてて、12個買うと7ドルちょっと、いや、8ドルだったっけ?

どんぶり勘定な性格なので、驚いたとか言いつつ値段はすでに忘れましたが、びっくりしましたよ。

 

まあね、家賃の相場も最低賃金も上がってますし、私の記憶の中の適正価格自体が随分前過ぎて、それはあり得ないと納得もします。

 

最近は郊外のスーパーやベーグル屋系列のカフェで出すぶんなどの需要に追いつくべく、生産量がうんと増えたそうで、近隣住民への煙の害が深刻になっています。

 詳しくはこちらで↓どうぞ。

 

そうやって焼かれたベーグルはうちの近所のスーパーにも6個入りの小袋で並んでいて。

買ってみたことがありますが、やっぱり焼きたてじゃないから美味しさはガクンと落ちます。

 

不味くはないですよ。

でも、焼きたてを食べて感じるあの感動はない。

正直焼きたてじゃないベーグルって食べるのに値しない気がする、と思えるほどその感動の差は大きいのです。

 

ちなみにベーグルはニューヨークのを最初に食べて美味しいと感じている人がモントリオールのを食べると「なんだ小さいな、もちもちしてないじゃないか」と思うようですし、モントリオールの美味しいベーグルでデビューした私たちがニューヨークの馬鹿でかい塊を食べると「一体なんなんだこれ、質より量ってこと?」と思うんですよ。

 

日本でいうと、なんでしょう、白味噌と赤味噌?

関西の澄んだうどんつゆと関東の黒い汁の違い? 

身びいきとか慣れの問題でしょうけれども。 

元々は同じユダヤのパンですけれど、北米の二都市でこうも別々の発展を遂げたんですね。

 

まあ地域差の話はさて置き、、、

 

 

ベーグルは去年の今頃日本に帰った時、母に土産指定されました。

 

モントリオールのベーグルを知らない方からは絶対依頼されないお土産アイテムなんですが、モントリオールのベーグルが懐かしいと感じる人には喜ばれます。

 

 

 

でもね、たとえ焼きたてを買ったって、飛行機で乗り継いで20時間くらい経って、それからやっと口に入るんです。

 

美味しい感動は厳密に言えばかなりの部分が記憶貯金から出てきているのではないかと。

 

いつも母は「香ばしいわ〜、懐かしいわ〜」と言います。

 

焼きたてのホカホカじゃないのに、あの感動を自己追体験している母を見つめながら、きっと母の脳内では、母が初めて焼きたてのベーグルを食べた時の香りや味わいが走馬灯のように駆け巡っているんだろうなあ、とその走馬灯のイメージを想像してみたり。笑

 

 

母は私の土産を家族や知人友人に配るんですけれど、メープルシロップはまだしも、ベーグルはやめておいたほうがいいよ、と言いましたら、母もそこらへんは承知しているのか、「大丈夫、ベーグルは全部お母さんの。」と笑っていましたが。

 

だってね、このベーグルを食べて、あの焼きたてを思い出す記憶再生装置がない人には、多分やっぱり「ええ?ベーグルなんて日本でも買えるよ?」と思われておしまいですよね。

 

日本のベーグル、食べたことありませんけど、見た限りではとてもきちんとしていて日本らしい。笑

多分ニューヨークのベーグルがモデルなんでしょうね、形から見る限り。

 

モントリオールのベーグルは、つなぎ目とかひねり目とかがぐわん、としていてもそのまんま。まん丸じゃないのやちょっと他のよりこれ大きめじゃない?と言うものも。

何しろ手作業で延々と熱い釜の前で作業し続けて作ってるんですからね、細かい気配りじゃなくて、荒っぽい職人気質を感じます。

この記事にも、以前の記事にも、モントリオールベーグルの写真がありませんけれど、きっと、写真撮りたいと思うような美しい代物じゃないんでしょう。

 

ネット検索して見ましたのでここに拝借しておきます。

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ね、フォトジェニックじゃないでしょう。でも食べ物は見た目は二の次ですから。綺麗な方がもちろんいいけど、そうじゃなくてもいいこともあるのさ。笑


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大豆でマヨと、職場でちょっと驚いた

いつも楽しみに拝見している、ゼロ・ウェイスター、のあさん のブログの記事にインスパイアされましたので、私も「張り切って始めて見たけど続いてること、やめちゃったこと・ヴィーガン調味料づくり編」書いて見たいと思います。

 

noa-s.hatenablog.jp

 

手作りしてる調味料に関しては、2年ほど前に書いていました。

 

casse-pied.hatenablog.com

 今見て見たら、2年前にコピペしておいたリンクはもう切れちゃっていますので、今日の記事に貼ってあるリンクをご利用あれ。

 

ヴィーガン・マヨ

マヨネーズは今も自分で作っています。

生卵と油で作るマヨネーズは、保存期間が短そうだし、ハードルが高そうですけれど、ヴィーガンマヨは、豆乳で作るレシピをずーっと愛用していまして、簡単だし、安いし、3〜4ヶ月くらい平気で持ちますし、便利ですよ。

 

材料は、豆乳、オイル、マスタード、酢、あと何だったっけな、作る頻度が数ヶ月おきなので、毎回メモを見て作っています。

レシピは、Ryoya Takashimaさんのもの。他にも試しましたけど、このレシピが一番簡単で味もしっくり来ます。

http://peacefulcuisine.com/2014/03/vegan-mayonnaise/

これ、今見て見たら、以前同じサイトに出ていたレシピよりちょっと分量が減って、作りやすくなってるような気がします。

 

作るときは700ml入りくらいの寸胴なジャーに油以外の材料を入れておき、イマーションブレンダーでかき混ぜつつ油をタラーっと加えていくというやり方で作っています。

そうすると洗い物も少なくて、出来上がりはジャーに蓋をして冷蔵庫に入れるだけ。

ブレンドしていくうちに、油を全部入れないうちからマヨっぽくなっちゃう場合もあり、そういう時そこで油を止めます。

全量入れて作っても、しばらく置いておくと分離することがあり、その場合はイマーションブレンダーを突っ込んでがガーッとかき混ぜて落ち着かせるのですが、場合によってはちょっと材料を足して(かき混ぜるに足る分量にするためでもある)見たり。

例えばサンドイッチに使うとか、そういう場合はやっぱり分離してるのは嫌ですが、ポテサラに使うとかだったら分離したままスパチュラでががっとこそぎ落として使い切っちゃう時もあります。

 

使うたびに手作りするとなると面倒臭いですが、時間のある時に作っておけばいつでも使えるので、作るのが習慣になりました。

 

追記:ロンドンでゼロ・ウェイストとパン作りなどなどについて書いていらっしゃるマモさんもヴィーガンマヨのレシピをリンクしてくださったので、忘れないようにこちらに貼っておきます。

pan-pan-pan.net

 

ヴィーガン・バター

過去の記事では結構長持ちと書きましたが、夏場はやっぱり傷みやすいのか、、2度ほどカビを発見して以来、作ったら小分けして冷凍することにしたのですが、二週間程度で使い切れるような少量で冷凍するのにちょうどいい容器がなかなかなく、なんとなく市販品でしのいだりバター自体を避けたりすることが増えました。

私自身はバターなくてもいいんですけどね、夫が何か塗りたいようなのです。

自分が欲しいと思ってないから情熱も沸き上がらないのか。

 

 

調味料ではありませんけれど、大豆から手作りできる豆乳、当初は市販品なんか使わないで済むかと期待していましたが、やっぱり1リットル作ってそれを一週間というのはちょっと不安なので、夫がシリアルに使う(オートミールを作って、上に大さじ3杯分ほどたらっと垂らす)ために常備する分は、ついつい市販のものになりがちです。

 

アーモンドミルク

に至っては、加熱しないからそれこそ二日くらいで使い切らないとちょっと不安になりますので、作る頻度は落ちましたね。

アーモンドミルクを飲みたいんだ!

アーモンドミルクでチャイを作りたいんだ!

、、、という目的がある時以外はとんと作らなくなりました。

 

豆乳もですけれど、アーモンドミルクも、作った後のパルプが使えるので、両方とも作るときは2度美味しいので、ぜひまた作る頻度を上げていきたいものだと思っていますけれど。

 

納豆

は今でも自作してます。

やっぱり簡単だし、放置しておけばいいだけ(機械さまさまです)という部分が大きいでしょうか。

市販の納豆って、1パック40グラムくらい入りのが多いと思うのですけれど、自作の納豆は大粒の普通サイズの大豆で作るため、40グラム相当だと物足りないというか、40グラムのパックで物足りないと思わなかった自分の過去が不思議なくらい。

ひょっとして日本で普通に出回ってる3つ入りのパックなどはもっと容量が多いのでしょうか。

 

 

 

職場でちょっと驚いた話

 

以前、ちょっとこちらにも書きましたが、20年前、1998年の1月にはモントリオールのみならずケベック南部一帯とオタワやマリタイムス州の方まで大変な目にあった、アイスストームというのがありました。

毎年冬になると誰かが思い出してその時の話をしたり、「あの時君はどこで何してた?」なんて話たり。

今年は20周年目なせいもあり、職場でも何度か話題にのぼりました。

 

で、先日職場に見学にやってきた方の書類を見ていたら、なんと1997年生まれ!

いかにも若者だなあ、っていう容貌の方でしたけど、そうか〜、97年、そうか〜、なんて思ってる私の横で、上司がインターンの学生に「だから君みたいに若い人がスタッフにいると、彼らのような若い人もここに来やすくなると思う、、。」とかなんとか。

ついでにインターン氏に「もし嫌でなかったら、生まれた年を教えて?」と言って見たら、「1998年」と。

うわー、うわー、うわー。笑

アイスストームの頃はお母ちゃんのお腹の中でしたか!

 

自分が若い頃は、親や祖父母世代がよく「最近の若い子は戦後の貧困を経験してないから」とか「戦争を知らないから」とか、昭和の歴史大事件年表を広げては「知らないだろう、わかんないだろう」と言われたものです。

経験してないから当然とはいえ、戦争とか戦後とか浅間山荘事件とか、私にとっては歴史上の話という感覚で、「ずいぶん前にこんなことがあったっけな」ではありません。

 

歴史は巡るというか、若い人も中年になり歳とっていくってことですけど。

自分が子供の頃の両親や祖父母にとっての戦後って、私にとってのアイスストームや神戸の大地震みたいな感じだったのかしら。

 

そう思うと不思議です。


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Salt Fat Acid Heat とヴィーガンは贅沢?

Salt Fat Acid Heat 

この本をぼちぼち拾い読みしてます。

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Salt Fat Acid Heat, Samin Nosrat, 2017

著者はバークレイ、カリフォルニアにあるあのシェ・パニーズ(Chez Panisse) で、あのアリス・ウォーターズの元で働いていた経験があり、その上さらに、あのマイケル・ポランに料理を教えた人でもある、、、、という、ちょっと笑ってしまうほど著名人を引き合いに出した触れ込みで去年出版された本です。

いや、私が知らなかっただけで、カリフォルニアに住んでる方とか、料理や食べ物が好きな方の間では有名な方なのかもしれません。

 

そういう次第で、出版と同時に私は図書館に「この本買って」とお願いしようと思ったら、すでに在庫されており(笑)ちょっと順番を待ってから借りることができたのです。

 

すごいですよ、イラストもとても素敵な本です。

調理のやり方を「切るのはこうやる、煮るのはこうやる、炒めるのは、、」というふうに解説するのではなくて、料理に関係する要素(塩、油脂、酢、熱)を一つ一つわかりやすく解説し、著者の失敗談なんかも織り交ぜながら料理の上達の手ほどきがされている、という感じの本です。

表紙の印象通り、フレンドリーで楽しい読み物というか、文章もカリフォルニアらしくリラックスした感じを受けます(というのがカリフォルニアの印象なんですけど、お住いの皆さんはどうお感じでしょうか。)

 

しかしこの本、重いんです。

北米やヨーロッパで出版される料理本って、だいたいが大判でハードカバーで重たいので、電車の中でパラパラと、、ベッドの中でパラパラ、、風呂に浸かりながらパラパラ、、というわけには行かず、「この本を読む時間」を取らないと読みにくい。

 

そういうわけで、あんまり読み進まないうちに返却期限になり、延長しようとしたら「この本は別の人がホールドしてるから延長できません」と。

返却してからしばらくは忘れていたんですけれど、また思い出して、図書館のサイトで検索をかけたら、どうやら市内の図書館ネットワークには在庫が6冊もあるらしいのに、全部借りられていて、しかも何人もの人がホールドして順番待ち中なんですよ!

びっくりしましたが、私もホールドして順番が巡ってくるのを待ちました。

 

三週間前に図書館から電話があり、再びこの本を手に取ることができたわけですが、やっぱりレシピの部分まで行く前に期限が迫ってきて、図書館の司書の方に「この本、すでにホールドされてるからね、延長できないよ」と。

 

すごい人気です。(やっぱりみんな有名人やカリフォルニアの有名レストランに弱いのか。それともやっぱり重くて読み進むのに時間がかかって何度も借りようとする人が多いのか、、、って全部自分のことですね。)

買ってる人も多いんでしょうけど、買わずに済ましてる人がこんなにいるのも悪くないですね。 

 

内容としては、面白い部分があちこちにあるんですけれど、技術的には基礎的なことが多くて、「ああ、それは知ってる、次は何書いてるかな?」と飛ばす箇所が結構あるので、飛ばしたついでに読み逃した部分もあるかもしれません。

 

またしばらくして人気が落ち着いた頃にでも借りて見たいと思います。 

https://www.saltfatacidheat.com/#thebook

 

 

ヴィーガンは贅沢?

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野菜を炒め、ベシャメルソースで絡めてパイクラストを上に乗っけてオーブンで焼いただけのヴィーガン・野菜ポット・パイ。この日はテンペ入りですが、豆腐でもチックピーでも。ヴィーガン・安上がり料理の一つ。

 

 

「ヴィーガンってお金かかるんじゃない?」などと聞かれることがたまにあります。

「そういうのは金持ちだからできることで、庶民の自分にはできない」というような意見も。

 

ヴィーガンはお金がかかる、というのは、ヴィーガンだからというよりも「ヴィーガンアイスクリーム」とか「ヴィーガン**」というレーベルがついた加工食品を頻繁に食べるからではないのかなあ、、、、、と思います。

 

私は加工食品はほとんど買うことがないので、逆に肉とか魚とか卵とかを買わないぶん、食費は浮いてると感じています。

 

いや、もともとヴィーガンになろうと決心するに至った経緯には、ファクトリーファーミングの肉やバッテリーケイジの鶏卵を避けるには、政府の機関がたまに調査に入ることにより認定されているオーガニックの食品を選ぶしかないという現状で、そういったオーガニックの動物性食品はそうでないものの3倍くらいの値段がついていたりする、、、うわー庶民にはキッツイわー、、、という、そういう思考の流れがあるんですよね。

 

倫理的な食糧生産にこだわらなければ安い肉や卵はありますけれども、そんな安い値段で出回ってるってことはどんなところでコストを削減してるんだろう、どこで誰が給料を支払われてないんだろう、と考えると、安さを追求するのは怖いなあと。

 

オーガニックの公式認定マークがついてないのにオーガニックと謳っていて、値段だけ若干割高な怪しい商品もあります。

 

オーガニックだけど、透明なプラスティックの箱に入ってわざわざカリフォルニアから輸送されてきたほうれん草やレタスは、農薬を摂取したくないだけのためにオーガニックを選ぶならいいですけれど、環境やゴミ問題を考えると疑問を感じずにいられません。

 

値段がちょっと高いからって本当の意味でオーガニックだとか倫理的にキチンとしたものだとは限らないのですよね。

 

だから、買い物をするときにもいちいちじっくりレーベルや原材料リストやなんやかんや熟読して、不審なものがあったら家でググって調べて、、、、

大変疲れますね、毎日食べる食品のことなのに。

 

野菜でも植物性食品でも、それは同じなんですけれど、動物性食品を一切買わないで済むとなると、買い物の時のこういうストレスががくんと減りますし、出費も減りますし、本当にこれは良かったと思っています。

 

 でも今野菜が高いのよ、野菜しか食べないなんてお金がかかるわ、と誰かに言われましたが、ステーキでお腹膨らして野菜を食べない方が安いとは思えないんですが、どうでしょう。


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残り物ポットパイ・夫婦の分担

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冷蔵庫の中にある野菜を使い切りたい&中途半端に残ったトマトソースも使い切りたい、ちょっとしなっとしてきたビートルートも使いたい、、、ということで、残り物てんこ盛りなんでもこいポットパイの出来上がり。

 

パイクラストは先日書いた、Veganomiconのレシピから。

 

casse-pied.hatenablog.com

 

とはいえ実際はレシピ通りの配合ではなくて、若干変えてしまっています。油脂の量をだいたい25%増ししてます、、、ていうか、レシピ通りでは油脂が足らないんではないかと思うんですけれど、どうなんでしょうね、レシピに従って作った方のご意見を聞いて見たいものです。

 

中身は、

  • こぶし大より小さめな玉ねぎ二つの賽の目
  • にんにく3〜4かけを粗みじんにしたもの
  • ブロッコリー(茎も使いますよ)
  • ビートルート大きめひとつ、皮をむいて賽の目に
  • じゃがいも、こぶし大くらいのを二つ皮をむいて賽の目
  • 人参賽の目にしたのを小二本ぶん程度(北米の小さい人参は細いので本当に小さい)
  • 豆腐extra firmの残り物(多分100グラムくらい)賽の目
  • 中華系の乾燥湯葉を戻したもの 2本分、1センチ幅に切って
  • 前日の残りのパスタのトマトソース(トマト、玉ねぎ、にんにく、マッシュルーム、ズッキーニ、などなど)多分カップ2杯ぶんちょっとくらい
  • 小麦粉とヴェジ・ブロス(でベシャメル状にするため。Veganomiconのレシピではチックピー・フラワーを使用してましたが、いつもの癖で小麦粉でやってましたね。)
  • スパイスお好み(私はクミン、ローステッド・パプリカ、ターメリック、塩胡椒)

 

中身をいい塩梅に調理したら前もって作っておいたクラストの生地をかけ、切り込みをちょっと入れてオーブンに入れて焼き上げるだけ。

超簡単な上、こういうパイクラストのものって万人受けするんですよね。

残り物だらけで楽勝なのに、喜ばれます。

 
家事の分担は作業の分担だけじゃないという話 

こんな記事を読みました。

タイトルを訳すと、「家事の『精神的な重荷』をパートナーとどう分担するべきか」というような感じでしょうか。

lifehacker.com

 

家事の分担って、そのカップル次第でいろんな形があると思うのですが、やっぱり大雑把に言って、多少の差はあれ女性の方がたくさん抱え込んでいるパターンが比較的多いような印象です。

 

もちろん「うちは彼の方が料理も掃除も洗濯も上手で、私は何もしてないわ」なんていう人は存在するでしょうけれど、そういう幸運な人は家事の分担で喧嘩したり揉めたりしがちな下々のものを笑って見ててください。笑

 

うちは夫の方が大雑把で、私の方が比較的(←ここ重要)綺麗好き、という構図ですけれど、これは男女差なのか育った文化の差なのか、両方なのか、、、。

 

でも私、家を出るまでずーっと親兄弟に「お前はズボラ」「もうちょっと片付けろ」「きちんと掃除しなさい」「掃除するときは隅々までしなさい」と言われ続けて来た大雑把人間です。

 

その大雑把な私を上回る夫は大雑把王ですけれども、その上屁理屈こき王でもあって、「この状態で自分は満足だから、その自分がここを掃除しなきゃいけないと言われても納得しない。これが不満だという人間が掃除することになるのは当然である」とかそういうことを言い出すタイプです。

 

最初のうちはね、「はあ、そうですか、まあそうですかね」ってこちらも言いくるめられてましたけど、だんだんと「そうじゃないでしょ、二人で暮らしてるんだから、二人の間で妥協したりお互いを尊重するべきでしょ、単なるルームメートじゃないでしょ」と、年とともに夫を言いくるめる術も身について来た模様で。

 

でもね、言いくるめられてる、っていう状態では不満は解消されませんから、たまに揉めたりするわけですよね。

それで徐々にお互いの希望や言い分を出し合って交渉してなんとなく妥協点に行き着いて、、、という感じだと思います。

 

お互いの癖とか得意技とか弱点とかも長く一緒にいるとわかって来ますからね、これを相手に要求しても無理だ、とか、そういうのもわかって来ます。

 

夫は、散らかし屋で整理整頓下手。最低やん、と思いますけれどしょうがない。

知ってて一緒になったんだから今更文句言われても困る、と何度言われたことか。笑

 

漫画とかで、何か探すときに手当たり次第に目の前のものを掴んでは後ろに投げ、物の山を切り崩して探し物を手にとって、部屋中に飛び散らかしたものは片付けずに去っていく、ああいうの、あれうちの夫です。笑

 

わかってましたよ、そりゃあもう。

 

何をいつすべきかを判断するマネジメント作業

我が家は築80年くらいの中途半端に古い家(市内には築100年200年の素敵な家もたくさん残ってます)ですので、あちこちガタが来てまして、過去の住人が中途半端に修理したりリノベーションした部分も使いづらかったりするのですけれど、例えばバスタブの角の部分にシャワーの水が飛んで来て、それが伝ってきて壁と床の接点の部分がちょっと腐りかけていたんです。

 

傷んだ部分は取り去って修繕しましたけれど、シャワーの水が飛んでくる構造そのものが変わらないので、そこの部分はいつも気をつけてないと、また傷みます。

 

シャワーの後は、そこが濡れてたら拭いて、、拭いたタオルは広げてバスタブのヘリに置いて乾かすようにしているんですが、夫はそれを一切しません。

気がつかないからしょうがないんですよね。

 

私は自分と夫と二人のシャワーの前後にそのタオルの位置を変え、タオルが吸水してたらきちんと絞って干して(そうしないとタオルがカビますから)、毎日毎日一人で二人ぶんだとイライラすることもあります。

 

そういう、家の癖みたいな事柄への対応や、「そろそろ洗濯物がたまって来たから」「そろそろ床の隅に埃が溜まって来たから」「そろそろコンポストに入れる野菜が溜まって来たから」と頃合いを見て対応策を取らなきゃと気がつくのは私。

 

そして、その対応策を実施するのは、夫にお願いしない限りは全部私です。(たまにほっといてどうするか見てやろう、と待っていると、たまーに自発的に気がついて対応してくれることもありますが、それは希)

 

夫にお願いするときには「こういう状況だから、これお願い」というのですが、毎回「きゃすぴえにこき使われてる、今すぐそれやらなきゃダメなの?後じゃダメなの?」という不満顔が。

 

今すぐじゃなくてもいいけど、今やっとかないと後になると疲れてたり暗くなって表に出たくなくなったり他のことをやるタイミングとぶつかったりするから今の方が良いはず、という状況判断も、私は瞬時にできるのですが、夫はいつも先延ばしにした挙句、「さっきは後で、って思ったけどやっぱりさっきやっておけばよかった」などと。笑

 

必要なことをいちいちかいつまんで説明するのも面倒だし、だいたい自分でもそこまではっきりと「精神的な重荷」に気がついていなかったんですが、上の記事を読んで、あああ、そうだよそうだよ、それそれ、と。笑

 

夫に記事のリンクをメールして「読んでね」と。笑

 

同居し始めた当初はね、夫が洗濯担当(ランドリーに大きな袋を抱えていくわけなので、いつも夫だった)で、洗濯かごがいっぱいになって来たらいい頃合いに洗濯しに出かけてくれてましたし、風呂洗いも毎週夫がやってたんですよね。

 

 

家事の好き嫌いもあるから、やっぱり台所の片付け方面は夫は苦手みたいで、「コンポスト捨てにいくか、皿洗うかどっちを選ぶか」と聞けばコンポストを出しに行ってくれたりします。笑

 

 

この記事のおかげで、夫も、マネジャー(私)に指示される前に動いてくれたり、指示されても「精神的な重荷を背負ってくれてありがとう」と皮肉交じりに笑いながら動いてくれています。

 

いつまで続くかはわかりませんけれどね。笑

 

お互いに相手と一緒にいたい、相手を思いやりたい、っていう気持ちがなくなったら一緒にいる意味ありませんからね。

自分がそういう思いをキープすると同時に、相手にとって自分がそういう思いやりをかける価値のある存在である状態をキープする努力も必要ですので、家事のゴタゴタが夫婦の不仲につながるようなことはあってはなりませぬ。

 

でも、日常のことですからね、我慢してたらいけないのです。

 

お互いに最低限の我慢で最大限の助け合いが継続できるシステムを作り出すしかないのですよね。


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好みの違いと、感動的春菊

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出先で用事が済んだのでエレベーターを待ってる時に目についた目玉付き掃除機。いや、別に大したことじゃないんですけど、ププッ、と頰が緩んだのでついでに写真撮りました。

 

大好評だったスープ

先週の金曜に職場のランチで、材料になる食材がかなり限られている中苦肉の策で作ったスープが、びっくりするほどの大好評を得ました。

 

そういう時って気持ちはそりゃあ悪くはないんですけれど、なんだか不思議です。

 

だって、自分としては大したことない「ええ?これが?なぜ?本当に?」ということが多いのです。

 

職場料理は写真なんか撮ってませんし、あるもので無理やり工夫した料理ですので、わざわざご紹介するようなものでもないのですが、一応どんなスープだったかのメモがわりに書きますと、、、、

 

あり合わせ野菜スープ 

材料

  • じゃがいも こぶし大より一回り以上大きいのを7〜8個くらい 賽の目
  • 玉ねぎ こぶし大より大きめのを3つほど 粗みじん切りというか賽の目というか、、、
  • セロリ 太い外側のを3〜4本 細かく刻んで
  • 人参 小さいの2本ほど 賽の目に切って
  • マッシュルーム 8ozのパッケージ全部
  • トマトペースト小さいの一缶
  • スパイス類(パプリカ、ナツメグ、クミン、ターメリック、セージを3:1:1:0、5くらいの比率で)
  • 野菜だし (リーク、玉ねぎ、にんにく、人参、セロリ、マッシュルーム、、の皮や端っこや根っこと、ベイリーフを水で1時間半ほど煮出したもの)

普段ならじゃがいもをスープに入れるときは私は下ゆでしてアクが強くないように、、と思うのですが、ボランティアの方がなぜかじゃがいもを小さな賽の目に切ってしまったので、下ゆでする時間が短すぎて芋が水に溶けていってしまいそうな気がしたので、下ゆでなしで、玉ねぎとセロリをじっくりと炒めたところに投入し、出汁をひたひたにしてじっくり加熱し始めたので、芋の風味が強いスープになったのかな、とも思います。

あと、普段なら人参も一緒の鍋で一緒に炒めてスープで加熱するところですが、人参担当してくれたボランティアさんが、これまた大小様々なサイズの、でも全体的に大きすぎてこのまま炒めて他の材料と一緒の鍋で加熱してたらスープの中で生煮えの人参状態で終わってしまいそうだったので、小鍋で炒め蒸しにして、ちょっとキャラメライズしたのを投入したので、その甘さも味に加わったのかなあ、という気もします。

あと、トマトペーストはそのままだと缶の味が残るので、いつも油で炒めるのですが、人参をキャラメライズした後に出汁をちょっと落として鍋底を綺麗にし、油を入れて、そこでトマトペーストを炒めたので、そこで風味の融合マジックが起こったのかも?

 

でも、本当のところは単なる偶然で、単純に食べた人たちの好みに合う味付けだっただけなのかもしれません。

 

 

「北米の一般人」という大きな括り方が大雑把すぎる可能性はもちろんありますが、でもやっぱり全体的に、北米人は

  • 甘いものが好き
  • チーズが好き
  • トマト味が好き

という傾向にあると思うのです。

作ったスープはトマト味のポテトスープでしたし、カレー風味(ターメリックとクミン)だから、それも食欲をそそるかも、、。

 

それにしてもあんまりにも評判が良かったので、月曜のランチで同じものを再現してみましたよ。

本当にあれが好評だったのか、偶然だったのか試してみようと思って。

 

金曜に来てあれを食べたのに、月曜に来たらまた同じのが出て来て「またかい」と思う人がいたら申し訳ないけど、まあいいでしょ、と。笑

 

同じように調理して、出してみたら、やっぱり好評。

 

両方とも自分でも味見してますし、味は大体同じような出来だったと。

で、両方とも、自分だったらそれほど好みじゃないなあと。笑

 

でもみんなこういうの好きです。

 

やっぱりトマト風味でしょうか。

パスタなんかでも、トマトソースのトマト味が強いんですよね、北米の方が作るのって。

料理する時は常に自分が美味しいと思う味に近づけようとしてしまうので、いつも私が作るスープは北米人の皆さんにはトマト不足な味付けなのかなあ、と思ったひと時でした。

 

感動的春菊の味

先日の手抜き夕飯です。 

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冷蔵庫に残っていた野菜を早急に使わなきゃ、と作った野菜炒め丼と、春菊の辛子和えと味噌汁。

 

天候やなんやかんやで買い物に行くペースが乱れ、家の在庫がゼロになりそうな週があったかと思えば、久しぶりの買い出しで久々に遭遇したアジア野菜をあれこれ買い込んでしまったため、あれもこれも早く使わなきゃ、と焦った先週末。

 

特に、足の速い春菊を早く早く、、、と思っていたのに、使いそびれていたのがとても気になり、傷んでしまう前にとさっと湯がいて絞ってタッパに入れておいたのです。

 

で、絞った春菊を5センチ程度に切りながら、ちょっと端っこをつまみ食いして、その甘さ&苦さに感動しましたよ。

あんまり美味しいので、夫にもちょっとあげましたけど、夫は「何これ?ああ、春菊ね、ふ〜ん」程度。

 

茹でた日は夕方友人が来てスクアッシュ・シチュウを作ってくれる予定でしたので、翌日に和食にして和え物にしようと決心していたのです。

 

結局和食というより貧乏学生料理になりましたけど、春菊は無事に和え物として食卓へ。笑

というか、出汁とかツユとかでおひたしにしなくても、このままで美味しいからと、醤油をほんのちょっとと辛子とフラックスシードをすったのをかけて食べました。

 

旨いわ〜、調味料なんか本当はいらないほど旨いわ〜、と感動する私。

上記のトマトスープを好む人たちには理解不可能かも。

 

まだちょっと残ってるんですけど、このままつまみにもなりそうです。

春菊はいろんな使い道があって優秀ですけれど、茹でただけでもここまで旨いなんて、、、と一人で感動していたのでした。

 

菊はこの土地でも鉢植えで置いてる人がたくさんいるのですが、春菊は家庭菜園で育てられるのだろうか、、、、、、野望が、、、。笑


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