食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

Salt Fat Acid Heat とヴィーガンは贅沢?

Salt Fat Acid Heat 

この本をぼちぼち拾い読みしてます。

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Salt Fat Acid Heat, Samin Nosrat, 2017

著者はバークレイ、カリフォルニアにあるあのシェ・パニーズ(Chez Panisse) で、あのアリス・ウォーターズの元で働いていた経験があり、その上さらに、あのマイケル・ポランに料理を教えた人でもある、、、、という、ちょっと笑ってしまうほど著名人を引き合いに出した触れ込みで去年出版された本です。

いや、私が知らなかっただけで、カリフォルニアに住んでる方とか、料理や食べ物が好きな方の間では有名な方なのかもしれません。

 

そういう次第で、出版と同時に私は図書館に「この本買って」とお願いしようと思ったら、すでに在庫されており(笑)ちょっと順番を待ってから借りることができたのです。

 

すごいですよ、イラストもとても素敵な本です。

調理のやり方を「切るのはこうやる、煮るのはこうやる、炒めるのは、、」というふうに解説するのではなくて、料理に関係する要素(塩、油脂、酢、熱)を一つ一つわかりやすく解説し、著者の失敗談なんかも織り交ぜながら料理の上達の手ほどきがされている、という感じの本です。

表紙の印象通り、フレンドリーで楽しい読み物というか、文章もカリフォルニアらしくリラックスした感じを受けます(というのがカリフォルニアの印象なんですけど、お住いの皆さんはどうお感じでしょうか。)

 

しかしこの本、重いんです。

北米やヨーロッパで出版される料理本って、だいたいが大判でハードカバーで重たいので、電車の中でパラパラと、、ベッドの中でパラパラ、、風呂に浸かりながらパラパラ、、というわけには行かず、「この本を読む時間」を取らないと読みにくい。

 

そういうわけで、あんまり読み進まないうちに返却期限になり、延長しようとしたら「この本は別の人がホールドしてるから延長できません」と。

返却してからしばらくは忘れていたんですけれど、また思い出して、図書館のサイトで検索をかけたら、どうやら市内の図書館ネットワークには在庫が6冊もあるらしいのに、全部借りられていて、しかも何人もの人がホールドして順番待ち中なんですよ!

びっくりしましたが、私もホールドして順番が巡ってくるのを待ちました。

 

三週間前に図書館から電話があり、再びこの本を手に取ることができたわけですが、やっぱりレシピの部分まで行く前に期限が迫ってきて、図書館の司書の方に「この本、すでにホールドされてるからね、延長できないよ」と。

 

すごい人気です。(やっぱりみんな有名人やカリフォルニアの有名レストランに弱いのか。それともやっぱり重くて読み進むのに時間がかかって何度も借りようとする人が多いのか、、、って全部自分のことですね。)

買ってる人も多いんでしょうけど、買わずに済ましてる人がこんなにいるのも悪くないですね。 

 

内容としては、面白い部分があちこちにあるんですけれど、技術的には基礎的なことが多くて、「ああ、それは知ってる、次は何書いてるかな?」と飛ばす箇所が結構あるので、飛ばしたついでに読み逃した部分もあるかもしれません。

 

またしばらくして人気が落ち着いた頃にでも借りて見たいと思います。 

https://www.saltfatacidheat.com/#thebook

 

 

ヴィーガンは贅沢?

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野菜を炒め、ベシャメルソースで絡めてパイクラストを上に乗っけてオーブンで焼いただけのヴィーガン・野菜ポット・パイ。この日はテンペ入りですが、豆腐でもチックピーでも。ヴィーガン・安上がり料理の一つ。

 

 

「ヴィーガンってお金かかるんじゃない?」などと聞かれることがたまにあります。

「そういうのは金持ちだからできることで、庶民の自分にはできない」というような意見も。

 

ヴィーガンはお金がかかる、というのは、ヴィーガンだからというよりも「ヴィーガンアイスクリーム」とか「ヴィーガン**」というレーベルがついた加工食品を頻繁に食べるからではないのかなあ、、、、、と思います。

 

私は加工食品はほとんど買うことがないので、逆に肉とか魚とか卵とかを買わないぶん、食費は浮いてると感じています。

 

いや、もともとヴィーガンになろうと決心するに至った経緯には、ファクトリーファーミングの肉やバッテリーケイジの鶏卵を避けるには、政府の機関がたまに調査に入ることにより認定されているオーガニックの食品を選ぶしかないという現状で、そういったオーガニックの動物性食品はそうでないものの3倍くらいの値段がついていたりする、、、うわー庶民にはキッツイわー、、、という、そういう思考の流れがあるんですよね。

 

倫理的な食糧生産にこだわらなければ安い肉や卵はありますけれども、そんな安い値段で出回ってるってことはどんなところでコストを削減してるんだろう、どこで誰が給料を支払われてないんだろう、と考えると、安さを追求するのは怖いなあと。

 

オーガニックの公式認定マークがついてないのにオーガニックと謳っていて、値段だけ若干割高な怪しい商品もあります。

 

オーガニックだけど、透明なプラスティックの箱に入ってわざわざカリフォルニアから輸送されてきたほうれん草やレタスは、農薬を摂取したくないだけのためにオーガニックを選ぶならいいですけれど、環境やゴミ問題を考えると疑問を感じずにいられません。

 

値段がちょっと高いからって本当の意味でオーガニックだとか倫理的にキチンとしたものだとは限らないのですよね。

 

だから、買い物をするときにもいちいちじっくりレーベルや原材料リストやなんやかんや熟読して、不審なものがあったら家でググって調べて、、、、

大変疲れますね、毎日食べる食品のことなのに。

 

野菜でも植物性食品でも、それは同じなんですけれど、動物性食品を一切買わないで済むとなると、買い物の時のこういうストレスががくんと減りますし、出費も減りますし、本当にこれは良かったと思っています。

 

 でも今野菜が高いのよ、野菜しか食べないなんてお金がかかるわ、と誰かに言われましたが、ステーキでお腹膨らして野菜を食べない方が安いとは思えないんですが、どうでしょう。


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