食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

すぐに食べられる食品の在庫と、非常用の水

すぐに食べられる食品の在庫

お菓子を食べる習慣がありません。

いや、食べることはたまにはありますが、習慣ではないのです。

なぜか、、、、なぜなんだろう、、、、。

子供の頃は学校から帰ってきて、おやつを食べるのが習慣でしたけれども、いつの頃からか、食事時以外に食べ物を口に入れる習慣がなくなりました。

 

その上味の点でも栄養価の点でも、市販のお菓子類って本当に買い置きしておきたい、と思えるものがありません。

いやむしろ、添加物とかパッケージとか、ゴミを買うようなもんじゃ、、、と感じるものが多いので、ケチな私はそんなもの買う気にならない。

 

そんな次第で、我が家にはお菓子やスナックなどの在庫が常にありません。

食べたいものは作ればいいと思っているので。

 

それに、空腹の楽しみというのもあるんですよね。

今ちょっと小腹が空いているけれど、これをもうちょっと我慢したら、夕飯で美味しいご飯を食べられるよ、と思うと、この小腹のためにチョコレートとか、クッキーとか、口に入れたいと思えないのです。

お腹が減ってる時にそういう甘いお菓子を口に入れたくないんですよね。

お腹減ってる時は食事が欲しい。

 

で、お腹が減ってない時は、もう余計なものはお腹に入れたくないので、甘いものを口に入れたいと思えるチャンスがあんまりないのです。

 

普段はこれで不便なくずーっと生活していますけれど、先週と今週、夫婦で風邪でふらつきまして、、お腹が減ったからといって野菜を取り出して包丁を取り出して鍋を引っ張り出して、、、っていう行動に移せないような力のない場面がありました。

 

こういう時、私はオートミールを調理してパパッと口に何かを入れて落ち着けばいいのですけれど、結構長引いたので、連日オートミール。

回復したと思ったら今度は夫が寝込んで、じゃあまたオートミール?

さすがにちょっと飽きますね。

 

何か、すぐに口に入れられるような食べ物を常備しておくのも必要かなあ、と感じました。

 

どんな食品が長期保存に耐え、常備食に適しているもんだか、ちょっと考えて見なければ、と思います。

 

 

非常用の水

ゼロ・ウェイストの活動を記録していらっしゃるぽこ33さんのブログでは先日「非常用の水の蓄え」について考察されていました。

gominaikurashi.blog.fc2.com

 

日本は近年大きな地震があちこちで起こり、今でもやっぱりゾッとするような大きな揺れを感じることがたまにあると聞きます。

そんな状況にあると、非常時に飲料水やエネルギーの供給が途絶えてしまう状況も想定して、避難用品や非常用の食品や飲料水を家に置いておくなど、安全対策もなおざりにはできないことなんでしょう。

 

長くて寒い冬と詰めの甘い地方自治体以外には天災らしいこともあまりないところに住んでいるので、こういった非常時に関する心の準備は全くといっていいほどできていない私と夫ですが、ちょっと考えさせられました。

 

プラスティックのゴミを減らすために一番簡単に誰もが実行できるのが、プラスティックボトル入りの水を買わないことです。

 

ミネラルウォーターとか天然水とか、水道水よりも良い、そういう触れ込みで水を売るという行為も買うという行為も、税金を出して浄水システムを確立している市民の公共の財産と安全対策に対して失礼なこっちゃ、と私は思っています。

公共の浄水システムに信用ならないならそれを改善するべきであって、「利益を上げることを目的としている企業」が公共の財産をボトルに入れてレーベルを貼って売り出したものをお金を出して買うことで安心を買う、なんておかしい。

そのボトルに入ってる水は、元はと言えばみんなの水ですよ。

 

とはいえ、非常用の水の蓄えは、バケツに水を張っておいたようなものでは衛生的ではないだろうし、それを持って避難することはできませんから、ボトル入りの水を買い置きするというのは自然なことだと思います。

 

いつ何時、非常事態が起こるのかわからないし、その事態が数時間なのか数日なのか数週間なのかわからないから、どれくらい蓄えておけばいいのかわかりません。

 

 

水に関していえば、私個人が考えられる対策は、自分で浄水する装置を用意しておこうかな、ということです。

 

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バックカントリーでクロスカントリースキーをしながらキャンプしたり、夏でも文明の及ばない田舎の果てにキャンプに行ったりする場合に使われる、キャンプ用浄水器。

 

水を運ぶのは重いですからね、ハイキングで一日歩き回るとき用にボトルを何本か持っていく程度ならできますけれど、やっぱり日数が複数になると、水の状態で携帯できる限界を超えます。

 

そこで、山や川や湖で綺麗な水源を見つけた時に、それを汲んで、浄水して飲料水にしようという発想です。

 

www.mec.ca

 

カヌーで川を進んで行っては日が暮れる前にそこらへんの岸辺にテントを張ってキャンプして、というのをやったことがありまして、水はそこらへんの水を汲み、浄水タブレットを溶かして飲んだりしましたが、化学処理した水は大変まずいのです。

 

まずいだけでなく、「これはどんな化学薬品が入ってるのか」も気になるところ。

 

体への害は未処理の水を飲んで健康を害する危険に比べれば大したことはないそうですが、妊婦さんとか、健康状態の条件次第ではやはり避けるべきらしいです。

フィルターでろ過する、できればそれを沸かして使う、というのが一番安全みたいですが、沸かすのはエネルギーと時間を要するので、非常時には考えられないかもしれません。

そういう次第で、フィルターです。キャンプ以外で使わなければいけない状況など訪れないことを祈りますけれど。。。

 

 

飲料水を持っている人と持っていない人、フィルターを持っていて水を浄水できる人と何もない人、といろんな状況の人たちが入り混じるであろう非常時に、周りにいる人々と助け合えるような心持ちでいたいものだ、とも思います。


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ジャガイモのピクルス Pickled Potatoes 

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じゃがいももピクルスになります。

 

風邪とスープの日々

先週から、風邪でぐったりしていたため、ろくな夕飯を作っておりません。

 

風邪でぐったりしてる私に「腹が減った、飯作れ!」って言う人でなしが夫じゃなくて何よりでしたが、映画、たんぽぽの中で、病に伏して今にも命が途切れそうな女性の周りを囲む子供達と夫、その夫が「母ちゃん、腹減ったよ、飯作ってくれ!」と言うと、死にそうな母ちゃんがむっくり起き出して、チャーハンを作って家族に食べさせ、「う、うまいよ!母ちゃん!」と言いつつガツガツ食べている家族の目の前で亡くなってしまう、、と言うシーンを覚えておいででしょうか。

 

たんぽぽは食べ物大好きな私にとっては大好きな映画なんですが、あの一場面だけはどうも腑に落ちないんですよね。

前にも書いたかな、この話。

 

 

そんなわけで、仕事に復帰しても帰宅後はぐったりしてあんまり夕食の支度をする気分になれなかった日々、夕飯は手抜きスープの日々でした。

いや、手抜きスープって書くと聞こえが悪いですけれど、ヴェジブロスさえ作ってあれば、野菜たっぷりで栄養たっぷりで消化にも良い素晴らしいスープが手軽にできるんです!

 

万が一、ヴェジブロスがない場合は、

  • ピースープにする (乾燥スプリット・ピーズを一袋ストックしておく)
  • ココナッツミルクを入れる(ココナッツミルク万歳)
  • トマトベースにする(トマト万歳)
  • インド風味にする(クミン、コリアンダーシード、ターメリックなど)

でもしのげます。

 

で、金曜、夕飯はどうしようかなー、なんて思いながら帰宅しましたら、夫が風邪でぐったりしておりまして。

これも前にも書いたかもしれませんが、北米では大人の健康体の平熱というのが、37度なんですよね。

私は低体温なので普段は36度ありませんが、日本では36度くらいが平熱なはず。

こちらで看護婦や医者に確認しても、「平熱は37度よ、何を言ってるの」と相手にしてもらえないんですが、日本では今でも36度ですよね?

そういう次第で、もともと私が微熱気味だと感じる37度が平熱の夫なので、39度なんていう体温になるのもあっという間で、暑そうにしています。

 

今夜もあんまり食欲がなさそうなので、私も料理欲がイマイチ盛り上がらないため、またスープです!

 

ついでにPickled Potatoes

スープの準備で延々とじゃがいもを剥いていたんですが、ちょっと剥きすぎたので、多い分をピクルスにしましたよ。

軽く下ゆでをして、ブライン液に漬けて、二週間もすれば食べごろ。

ブライン液は使いまわしますので、前につけてた人参とケイパーが混ざってます。笑

液の内容は、塩、酢、ハーブ類、これらの組み合わせ色々です。

 

 

おとなしく過ごしておりました

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スキーに出かけられない時間を、編み物に費やしてみました。

頭痛真っ盛りの時はそんな余裕はありませんでしたが、峠を越えた頃あたりから、頭痛しない程度に目と頭を使いました。 

アラン風縄編み模様の帽子は、以前編み図をネットで見つけてダウンロードしておいたのです。

無料でご自分のデザインを公開していらっしゃる方とか、ユーチューブで編み方の解説をしてくださってる方とか、ただただお礼を申し上げたい。

彼女たちは、有名なユーチューバーになってスポンサーがつくのを狙っているのか、単に無料で教えたりデザインを公開するのがおすきなのか、、、、多分編み物をする人たちの間では有名な方達なんでしょうね、、、。

 

 

この分だと冬が終わる前に帽子が出来上がるのも夢ではなさそうです。。。


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カフェで長時間働きすぎにご注意

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風邪から復帰後第一弾の夕ご飯は、バーリー&ビートルート入り野菜スープ。ビーツが入ると真っ赤になりますので、中に何が入ってるやら写真ではわかりにくいのですが。

 

冷蔵庫にあるもので作ったお手軽スープですが、冬はスープは温まるし、作るのも簡単だし、いいことだらけです。

スープは出汁と具の組み合わせを色々と変えれば変化が楽しめるし、基本の作り方はだいたい決まってるので、手抜きモジュールができたら本当に使えるメニューですよね。

 

今日の中身はこんな感じ:

  • 玉ねぎ
  • にんにく
  • セロリ
  • じゃがいも
  • ビートルート
  • マッシュルーム
  • 残り物のスナップ・ピーズ
  • トマトの水煮
  • バーリー(大麦、でしたっけ)
  • ブラックビーン(色的には白い系の豆の方がいいかもしれませんが)
  • ヴェジ・ブロス
  • 塩、ハーブ、スパイス類
  • レモン汁を最後にちょっと

 

私はスープの具をとろりとピュレにしちゃったスムーズなポタージュスープが好みですが、夫は具沢山でゴロゴロと具がそのまんま入ってるチャンキー・スープが好み。

この日はあんまり労働したくない弱々しい気分でしたので、一手間抜いて、ちゃんキー・スープに決定。

そういう場合はバーリーを入れて、トロッとした感じとプチプチっとした食感の両方を盛り込むのが美味しいのです。

 

 

 

 

 カフェで遠隔労働

こんな記事を読みました。

「ラップトップと静寂があなたのカフェを占拠してしまったら?」

www.nytimes.com

 

私は大体週に一度程度でカフェを利用します。

コーヒーは飲まないので、お茶が飲めて割と静かで、でも静かすぎないカフェを常に探しています。

 

よく一緒にカフェに行くお友達が、優しい声の持ち主なのでエスプレッソとか作ってて器具をバンバンやるうるさいカフェだと彼女の声が聞こえない。

一方私のフランス語の怪しい発音が響き渡るような静寂の中ではしゃべりたくなりませんから、ある程度他にもおしゃべりしてる人があちこちにいるような活気のあるところじゃないと、、。

 

でも最近本当に多いんですよね、ラップトップとにらめっこしてる人が占拠してるカフェ。

 

それも、私と友人が3時間くらい居座ってるのに、私たちが到着する前からいて、私たちが帰るときにもまだいる、という長居組が結構多い。

 

カフェ、儲かるのかな?

 

仕事や勉強でカフェのWi-Fiを使用しつつ長居して、途中でお腹が減るから何か注文して、途中でまた飲み物を注文して、、と色々と買うからカフェにとっては長居する客はいい商売になるんだ、という人もいますが、それはそのお客次第ですよね。

 

私はヴィーガンなので、カフェで気軽にケーキなんか食べません、、いや、ヴィーガンカフェの場合はなんでも食べられるわけですが、本当の理由は、甘いものがそんなに好きでもないので、カフェでは食べたいものがあんまりない、、、、。

 

私のようなお客はカフェにとっては邪魔もいいところだと思いますよ。

 

なので、ヴィーガンなものがあれば試してみたり、なければ夫が好きそうなペイストリーを土産に買ったり、お茶(4ドルくらい)だけじゃなくて、もう一息お金を落とすようにしています。(お茶を二回注文してもいいんですけど、そこまで美味いお茶じゃなかったりするので、、、笑)

でもそれでも決して儲かる客じゃないですよね。だって3時間くらい長居しますから。

 

なのに、嫌な顔されたことは一切ありません。

 

ラップトップ広げて長居する人たちがたくさんいるから、私や友人くらい、ついで、って感じでしょうかね。

 

 

この記事の中で事情を語っているカフェ経営者の方々も、やっぱり儲からない、または、自分のカフェが人々の語らいの場じゃなくて、ラップトップ事務所に成り果ててしまうのは嫌だ、と。

 

記事のコメントにあったのは、ラップトップもそうだけれど、自分の行きつけのカフェが、ラップトップと携帯電話でお喋りする人たちに占領されて、雰囲気が悪いから行くのをやめた、という人。

 

携帯電話でのお喋りっていうのは、話し相手がその場にいないだけだから、別に気にしなくても良さそうなものですけれど、大声でまくし立てる人だったりすると、やっぱり五月蝿いし、なんだかやっぱり嫌だなと感じがちですよね。

でも大声でまくし立てる人がその相手と一緒にそのカフェにいたとしたら、どうなんでしょうねえ?

相手も大声でまくし立てる人だとしたら五月蝿さは二倍ですよ。

 

でもなんとなく、それとこれとは話が別でしょうか。

それとも相手がすぐそこにいると、声も自然と落ち着くものでしょうか。

 

日本に帰国した時には、WiFiが普通に使えるカフェというのがあんまり普及してないような雰囲気だったんですけれど、こういう状況って変わるのが早いですから、今はもうどこもかしこもWiFiありますよ、っていう社会になってるんでしょうか。

 

日本では、喫茶店には1時間以上もいれば、早くお引き取りくださいというように、お水やお茶が出てくるんだ、という暗黙のしきたりのようなものがありましたが、今はどうなんでしょうね。

フリーランスで自宅(かカフェ)で仕事している人の数は、北米ほどは多くないかもしれませんけれども、でもやっぱりカフェでラップトップ、日本でも見かけるでしょうか。

 

カフェの経営はしたこともなければする予定もありませんけれど、自分が運営するコミュニティが、無言でヘッドフォンつけてラップトップの画面をずっと見つめている人たちで埋められるよりは、やっぱり人々が会話して交流する場所であってほしい、という気持ち、わかります。

 

ところでなぜ日本では「喫茶店」じゃなくて「カフェ」が増えてるんでしょうか。日本語を使うと格好悪いんでしょうか、、、なぜ、なぜ?


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喉が痛い時&ループを閉じる 

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日曜に焼いたパン。新しいカミソリを入手したので、切り込みがシャープです。え?シャープに見えません?自分の中では比較的シャープなんです。笑 写真は本文には全く関係ございません。笑

 

 

先週初めからまた喉が痛くなりまして。

 

「風邪か?」と思いましたので、風邪のひき始めにとるべき常識的行動をとり、おとなしく過ごして参りましたが、喉の症状は一向におさまらず、その上、通常は喉から鼻にきて頭痛、だるさ、などと進行していくはずが、喉だけで一週間ほど。

 

何だろう、風邪じゃなくて、、、、、喋りすぎ?

 

でも何となく、金曜の夕方あたりからググッとだるくなってきて、、、喉の症状の段階で風邪の進行を止めることはなりませんでした。

 

喉の痛みの原因と対策は、とググってみましたら、やっぱり風邪の記事が大半で、対策もやはり、、、

  • ハチミツと大根(生姜、レモン、などなど他にも色々)
  • 暖かいお茶を飲め (紅茶、緑茶、などなど)
  • うがいをしなさい(緑茶でうがい、紅茶でうがい、塩湯でうがい、薬でうがい、、、)
  • 首を温めときなさい(マフラーして寝るなど)
  • マスクを使用しなさい(寝るとき、外出時、などなど)

全部どこかで聞いたことがあることばっかりです。

 

ハチミツとマスク以外はそれなりに実行してますが、魔法の治療法はやはり存在せず、体を休ませるしかないようです。

 

 

ところで、マスク、、、これは実際所有していないのですけれど、寝るときにスカーフを口と鼻の上にかぶせるようにして見ましたが、息苦しいので取ってしまいました。

 

 

ループを閉じる

横になって休んでいる時、暇だったのでポッドキャストで色々と聴いていたんですけれど(そのうち寝てしまったりして、、)そこでこんなプロジェクトについて知りました。 

Plastic Bankという団体とその代表のDavid Katz氏です。

www.ted.com

 

世界中で人類が生産→消費→廃棄という活動を繰り広げ続けてきて、ゴミ問題は大変なものですが、中でもプラスティックゴミによる環境汚染というか自然界に与えるダメージは酷いものがあります。

 

私も去年の7月に「プラスティック・フリー」なる挑戦を試みて、現代の生活の中でプラスティックゴミを出さないように暮らすことがいかに困難か思い知りました。

 

なるべくプラスティックは避ける、と心に思いながら、使い捨てを避け、過剰包装を避け、、、ていても、個人の努力で続けられることには限度があります。

 

「個人の努力の限界」というコンセプト自体を覆すような、個人で排出するゴミが年間を通じて500mlに満たないというような「ゼロ・ウェイスター」の方々も存在するのですが、やっぱり、凡人の私は、もっと社会全体で、もっと製造業とか小売業とか自治体とかが一緒になってシステムを変えていかなければ、個人では太刀打ちできないと思います。

 

思います、って私がここに書いたって何も変わりゃしないんですが、このDavid Katzさんのトークは、

「海を掃除しよう、という発想は間違っている」から始まります。

 

台所の流しが溢れ出して、床が水浸しになった時、まず誰もが取り掛かるのは、モップやバケツを持ってきて床の水を拭き取ることではなくて、流しの蛇口をひねって水を止めること、だから、海に流れ込む膨大な量のプラスティックゴミを止めることから始めよう、と。

 

そこまでは、ゼロ・ウェイスターの人たちと同じ発想です。

 

Katz氏のアプローチは、個人で排出するゴミを減らそうというものではなくて、ゴミを海に捨てがちな貧しい国の人たちが、ゴミを捨てないことで収益を得られるようにしよう、というもの。

 

ゴミ処理とかリサイクリング・ビジネスというものは古今東西存在していますけれど、企業がリサイクルされたくず鉄などを売買して利益を得るのとは違って、Katz氏は、貧しい人たちが集めたプラスティックゴミの貨幣価値を還元し、彼らの自立を促すシステム、Plastic Bankを設立しました。

 

先進国でも、ホームレスやウェルフェア受給者などが街中に捨てられたビール瓶とか空きカンなど、デポジットを得られるリサイクルゴミを集めて回っては換金している様子を目にすることがあります。

 

ケベック州ではアルミの缶は350mlの缶が一つ5セント、500mlのビール等の缶は20セントのデポジットですので、ゴミ袋いっぱいに集めて換金すれば、ちょっとしたお金になります。

というわけで、アルミ缶やビール瓶などのリサイクル率はとても高いのです。

 

同じように、回収されたプラスティックをリサイクルするシステムを確立して、プラスティックがゴミではなくお金になるならば、ゴミとして海に流れ込むことを止めることができるという仕組みです。

 

生産→消費→廃棄という直線だった流れを、廃棄されたものをリサイクルして新たな生産物の原料としてやることで、ループを閉じてやることになります。

もちろん、リサイクルされたマテリアルとしてはバージン・マテリアルには劣るでしょうし、永遠にリサイクルし続けることはできないでしょうから、ループを閉じるとは言っても、完全に閉じることはできません。

 

やっぱり、プラスティックという永遠に生分解されない物質を新たに生産して消費するという行為自体を辞めないと、作り出されたプラスティックはどこにもいかず、地球はゴミで埋まってしまうと思います。

 

それでも、こうしてゴミ処理が社会の底辺にいる人々の生産活動につながり、海へ流れ込むゴミを減らすことになるのだから、これはやはりすごい。

 

今朝のラジオのニュースで、英国のQE IIが、バッキンガム宮殿内でのプラスティックのストローとボトルの使用を禁止したと聞きました。

 

無用なプラスティックの使用をやめる、というのは一番簡単に始められるプラスティック・フリー活動ですし、影響力のある人や著名人がこういうことを始めてくれると問題の認知度が上がるので、これは歓迎すべきニュースですね。

 

私はゼロ・ウェイスターと名乗れるような者ではありませんけれど、ほんのちょっとでもプラスティックゴミを減らしたいという気持ちを持っていると、そのゴミの量にクラクラしつつ、使い捨てのプラスティックをひょいひょい捨ててる人たちを見ながら孤独感すら感じるのですが、こういう活動家の話やニュースなどを耳にすると、ちょっと嬉しくなるのです。

 

 

こちらは別のビデオ。

www.youtube.com

 

Plastic Bankの活動について詳しくはこちらで。

www.plasticbank.org

 

デポジット・システムがこんなに有効なんだから、やっぱり使い捨てパッケージじゃなくて、デポジット制の容器回収システムをどんどん導入していけばいいのに、、、と思います。


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学校給食が完全にヴェジになったら

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写真は https://www.organicfacts.net/health-benefits/vegetable より拝借



 

こんな記事を見かけましたよ。

Saveurという雑誌のウェブ版、去年の10月の記事です。

 

www.saveur.com

ニューヨーク市ブルックリンの公立の学校が、給食を完全にヴェジタリアンに切り替えました。

これは市内の公立の学校で三校目になるんだそうです。

生徒側(親でしょうけれど)からの要望がきっかけだったとか。

 

アメリカの公立の学校給食は酷い、っていうのは結構知られてますけれど。

最近は、問題意識がちょっと広まって来て、あちこちで改善しつつあるようですけれど、でも全般的に北米の、学校とか病院とか老人ホームとか、、、、そういうところの食事は酷いことが多いと思います。

 

この記事の写真に出てるリンゴの山、その隣のブロッコリ、人参、プチトマトの小皿、その手前のトマトのスライスにほうれん草の葉っぱの小皿、、、、これを見ていても、やっぱり正直言って、新鮮じゃない、と思ってしまうのは私だけでしょうか。

まあ、これよりはるかにひどい例もたくさんあることを思えば、こんなもんよ、てなもんですけれど。

 

 

北米の高等教育レベルで、若いとはいえある程度判断力も栄養の知識もあっておかしくない学生たちが食べに来るカフェテリアで、野菜や、ちゃんとした食べ物を食べようとすると仮に10ドルかかるのに対して、ポゴとフレンチフライとペプシのコンボ、などと言ったジャンクなものだと5ドルでお腹いっぱいになれちゃうという、メニューの不思議。

 

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ポゴとフレンチフライ。こんなもの与えられて育った子供たちは気の毒です。

 

大学生くらいの年頃だと、わかっていてもそれでもジャンクに流れちゃう、というのはありがちだと思うし、栄養の授業を受けたことがあったとて、すっかり忘れてる人たちだっていると思うし、そう考えると、教育機関のカフェテリアなのに、ジャンクフードがあんなに幅を利かせているっておぞましい。

 

人参、セロリ、ブロッコリなどのスティックがプラスティックのカップに入って、マヨネーズベースのディップが入ったのが7ドルくらいして。

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こんなのにあなたならいくら支払いますか。 

 

 

それなら家で野菜を切ってそれを持って来ればいいじゃないか、と思いますが、そういう準備に気持ちが回らないのが若い頃。

 

小さな頃から野菜を食べて、おいしさを知っていれば、その子達は自然に野菜もバランスよく取り入れるようになると思いますので、学校給食がジャンクじゃ無くなることはいいことですよね。(もちろん母親の美味しい手料理で育ったのに野菜嫌いな子も存在しますけど。)

 

ただ、ちょっと疑問なのは、ヴェジタリアン給食だけです、というの、そのせいで「ヴェジタリアンのものばっかり食べさせられて嫌だった」という反動を呼ぶことはないかなあと。

 

ヴィーガンの私が「学校では肉食のチョイスも与えるべきだ」というのは変な話ですけれど、でも肉が好きで、たまには肉を食べたいな〜、って感じる人は結構いるじゃないですか。 人口の9割くらい?

 

そういう人に、肉を選ぶ選択肢を与えないのは、ストレスを与えるんではないのかなと思うのですけど。(肉が食べたい人は家から弁当を持参すればいいだけなんですけど。)

 

ただ、良い肉を与えてやってほしいと思います。

私がここでいう良い肉というのは、ファクトリー・ファーミングで劣悪な生育環境で、成長ホルモンや抗生物質を与えられて育った病気な肉ではなくて、本来のその動物の食べ物を食べて、健康に育てられた家畜を、非人道的なスローターハウスではなくて、比較的マシな殺し方をされて処理された肉という意味です。

実際そんな肉を見つけることはかなり難しいのが現代の食肉の現実ですけれども。

 

casse-pied.hatenablog.com

 

給食でそういう肉を提供するとなると、経費が嵩みすぎますから、公立の学校ではちょっと無理、ということかもしれませんけれど。

 

この学校始め、ブルックリンのベジタリアン給食の学校に通う子供達がその後食べ物についてどう思うように育っていくのか、興味深いです。

 

ちなみにかのマイケル・ムーア氏もドキュメンタリー ”Where to Invade Next?” の中で北米の学校給食と外国の学校給食の比較をしていらっしゃいます。

彼のドキュメンタリーはアメリカの現実の酷さを強調したいあまりに比較対象を完善として大げさかつ単純に描きがちで、そこが弱点だと思うのですが、この映画で描かれるフランスの小学校の給食の様子も、フランス出身の知人たちによって「そういう学校もあるかもしれないけど、私が行った学校はこんなじゃなかったよ、もちろん、北米の学校よかマシだったけどさ」と証言されております。笑

でも面白いのでこちらにご紹介。笑

youtu.be

 

 

だいたい食事時にぺ*シやらコ*クを一緒に飲むなどという習慣は、あれは誰がどこで始めたのか、清涼飲料会社の陰謀としか思えません。


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