食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

信頼関係とロメインレタスの不思議

先日のブログで、トロントのヴィーガンレストランで乳製品アレルギーの方が料理の中に混入した乳製品に反応して病院行きになった話を書きました。

 

casse-pied.hatenablog.com

 

 

特定のアレルゲンを摂取してしまったら気道が腫れ上がって呼吸困難になり死に至るような、そんな重度のアレルギーの方の場合は、口に入れるものをいちいち吟味しなければならず、大変なストレスだと思います。

お店の人に事情を説明し、理解していただき、その上で出されたものを食べるのは、賭けみたいなものかも。

賭け、までは行かずとも、信頼関係がなければできないことですよね。

 

 

特定の食品を避ける必要のない人たちだって、お店に入るときには、そのお店の食べ物を楽しみ、店での体験を楽しむことを期待しているわけで、食中毒に合うとか、ウェイターの態度が悪くて嫌な思いをするとか、そう言う目には会いたくないわけですから、「この店は大丈夫だろう」「食中毒に合うような不衛生なことはしていないだろう」という信頼感を前もって抱いてその店に立ち入るわけです。

 

考えてみると不思議です。衛生観念って人それぞれ。

職場の厨房では、床に落ちたり調理中に鍋から飛び出てレンジの上に落ちたものは「捨てる」を指導しているのですが、習慣的な動作で、鍋から飛び出した野菜のスライスをフライパンに戻そうとする人がいかに多いか。

 

 

レストランの厨房など、店によってはレンジ台の掃除なんかしやしないところもありますから、そんなところにボトッと落ちた野菜を鍋に戻して調理続行、、って私の注文したものにはやらないでいただきたいですが、わかりませんよね。

手を洗う、顔や髪を触れない、ズボンのポケットなどに手を入れたりしない、鼻をかんだ後は手を洗う、など、細かい指導をするのですが、現場を押さえて「ちゃんと手を洗ってくださいよ」と指摘されると面倒臭そうに嫌そうにシブシブと手を洗う(そしてその直後携帯を触ったりする)人のいかに多いことか。

 

 

 

食中毒関連の警告が出てる場合 

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写真はNew Brunswick joins provinces affected by E. coli linked to romaine lettuce | CBC Newsより拝借しました

 

11月某日から、カリフォルニアの一部地域から出荷されたロメインレタスから発見されたO157による食中毒被害を受けて、カナダのオンタリオ州とケベック州ではロメインレタスの販売、飲食店や個人家庭での使用に対して警告が出ています。

 

montrealgazette.com

 

www.canada.ca

 

報告されている被害件数は12月6日のアップデートの時点で27件だったのが13日のアップデート時点では28件に増えていて、政府のウェブサイトの文面を見る限りでは、「ロメインレタスに手を出すな」という印象を受けます。

 

私の職場ではこう言った食品関係のリコールや警告の知らせはクライアントにも伝えます。

 

警告が出た当初はテレビやラジオのニュースなどでも取りざたされていたので「そうそう、それ聞いた聞いた」「知らずに買ってたレタス、返品できるかな」「近所のチェーン店ではレシートがなくても返品できるという張り紙があった」などと言っていた皆さん。

 

正直なところ、私はこの時期、レタスは買いません。

だってサラダ食べたい気分じゃないですもん。

夏野菜、特に生野菜は暑い夏にこそ食べたくなりますし、体を冷やす作用があるとか言うじゃないですか。

そこらへんに科学的根拠があるのかどうかは存じませんが、雪の降るなかを家に帰ってきて、レタスやトマトにドレッシングかけて食べたいとはまるで思えなくて、温かいスープや鍋物などがむしろ自然な発想ではないかと。

 

しかも、夏野菜、ケベック州では取れませんからね。

グリーンハウスで栽培されたものや、南国メキシコやカリフォルニアから輸送されてきたもの、はたまた季節が逆な南半球から輸送されてきたもの。

地産地消のみに絞り込むことはできませんが、冬のこの時期に無理やりレタスを食べる意味は感じられません。

 

それでも「ロメインレタスがダメだったら何を買えばいいの?」と途方にくれた顔をしている人たち相手に「ロメインレタス以外に美味しいレタスは何があるか」を話し合い、栄養価はゼロだけどアイスバーグレタス、値段は割高で巻きが甘いけれど味は美味しいボストン等など、他にもいろんなレタスの種類をあげてみたり。

 

 

 

ところが、翌週には根拠なく「もう、大丈夫よね?」と言いだす人が続出。

政府のサイトを確認してみましたら、「警告はまだ続いている」というアップデートでしたので、その旨アナウンスしました。

 

すると、「でもうちの近所の店にロメインレタス並んでたよ」「あそこの店にもあったよ」と。

 

O157が検出されたのはどれも、カリフォルニアの一部地域からのもの、店に並んでいるのはきっと別の産地から仕入れたものなんだろうと思われます。

 

政府のサイトにも「別の地域産だと確認できるものに限り」大丈夫とありましたが、並べてる店の店員さんに聞いたって多分きちんと把握している人はいなさそう。

 

下記のサイトに詳細がありますので、ここで確認して、店に並んでるロメインレタスの産地と照らし合わせて安全をご確認ください。

www.fda.gov

 

一旦は全て撤去したものの、基本的に売れ行きが良いロメインレタスを全く棚に置かないなんてことは商売上許されないのか、別の産地の仕入れ先を見つけて「うちにはありますよ!」ってなもんなんでしょうか。

 

上司曰く「でも高いのよ、一つ4ドルとか」って。

それでも買う人がいるんだから、店にしてみればそれより安い値段で売り出す必要はありません。

 

クライアントの人々の多くは、糖尿病もしくは予備軍だったり、コレステロールなど成人病の心配がある人が多く、病院で栄養士に食事指導を受けている人や、栄養指導つきの料理ワークショップなどに参加している人なども多いのです。

 

彼らは一様に「栄養士にサラダを食べるように言われてる」と言います。

 

冬もですか?

市販の高カロリーだったり糖分や添加物がたっぷり入っているようなドレッシングをガンガンかけた冬のレタスを食べるのが健康に良いんですか?

 

と質問したいものですが、揚げ物や炭水化物を際限なく食べ続けていたような人たちに、野菜を食べるように指導して、簡単に作れる野菜メニューとしてサラダを提唱しているのでしょうから、横から余計な口出しをすべきではないかな、と思って黙っていますけれども。

 

それにしても不思議です。

ロメインレタスにそこまでこだわる人たちの気持ち。

私なら命に関わるかもしれないものを、店が置いてるから、て言うだけで手を出したいとは思わないんですけれど。

 

人間は他者を信頼する動物なのですね。


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一番好きな和食と、不運な話

一番好きな和食

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写真はhttps://www.onigiri-japan.com/archives/2974より拝借。おにぎりのサイトです


 

美味しい和食って色々ありますが、一番懐かしくて一番好きで、自分ではどうしても作れないものがあります。

 

それは、母や祖母が作ってくれる(た)おにぎりです。

 

子供の頃は祖父母が一緒に住んでいたのですが、一年の半分くらいは旅行で留守がちな祖父母。

祖母が家にいる時期は私にとっては大変エキサイティングな時期で、それはなぜかと言うと、おやつにおにぎりを握ってくれたから。

子供の頃から食いしん坊でしたね。笑 

 

祖母のおにぎり、具が入ってないことが多かったんですが、なぜだか美味しかったんですよね。

 

 

母のおにぎりは何かしら具を入れてくれて、普通に美味しいのですが、やっぱり久しぶりに握ってもらったのを食べると、懐かしくて、ものすごく美味しいんですよね。

 

私もおにぎりくらい握れますし、手が大きくて力が強いので、しっかり握れてて美味しいと褒めていただくことも結構多いんですが、自分で作ったおにぎりって、何かが足らないんですよね。

 

と言う次第で、帰省したら母におにぎり握ってもらおう。

ひょっとしたら母も誰かに握ってもらったおにぎりが食べたいかもしれないから、握ってあげようかな、、、、。

 

 

 

食品アレルギーと外食・不運な話

www.vice.com

 

ヴィーガンレストランでこれは酷いと思うか

トロントのヴィーガンレストランでの話。

乳製品にアレルギーのあるお客さんが、ヴィーガンですから乳製品が入っていないはずのメニューを、それでも「アレルギーがあるので」確認してから注文したところ、食材の加工段階で乳製品と接触した機械か何かでプロセスされたものが入っていたようで、アレルゲンが食品に混入しており、体がアレルギー反応。

本人はすぐに気が付いてトイレに行ってエピペンを打ち、911をダイヤル、程なく救急車がきて病院へ搬送されました。

幸いにも命は取り留めましたが、怖い思いをなさったことでしょう。

 

どこまで、誰に責任があるのか

注文した際のウェイターは「ここはヴィーガンレストラン、乳製品が紛れ込むことはありえないから、安心して」と言うようなことを言ったとか。

 

まあそうですよね、我が家もヴィーガンですから、私は乳製品を口にすることは基本的にはないはず。

でも、夫はチーズ食べてますし、知らずにホエイなどが混入している調味料を使ったものを食べている可能性はないとは言い切れません。

 

私はアレルギーではないので、ホエイが入っている調味料が一滴二滴使われた料理を友達が知らずに持ってきて、それを食べたって、体は反応しません。

肉やさかなそのものが入っていた料理から、肉や魚を拾い出して、さあ残りのスープを、って言われたら、多分お腹を下しますけれど、その程度です。

 

だから、我が家にこの記事の方が来て、乳製品がほんの1モレキュールでも混入してたら反応するかもしれない、と仰ったら、一緒に料理して原材料に目を光らせていただいて、出来合いのボトル入り調味料とか前に作り置いておいたものとかは一切使わず、野菜と塩とスパイスとハーブくらいでとどめておくかも。

自分のうっかりで誰かが病院送りになったり、命に関わるようなことになって欲しくありません。

 

レストランともなると、仕入先が多岐に渡り、中にはヴィーガンレストランではないところへ納品している工場で、非ヴィーガンな材料をプロセスする機械でプロセスされたヴィーガン材料なんかも仕入れることは大いにありうると思います。

 

だから、ものすごく敏感なアレルギーの方には、「ヴィーガンだから大丈夫なはず」では通用しないと思います。

 

ではウェイターの発言に問題があるかと言えば、きっと彼は「うちはヴィーガンなんだから、ありえない」と本気で信じて発言したんだと思います。

とは言え、食材全てを畑から仕入れているわけでもない以上、見えない部分で何が何と接触したのかは確信しかねるのが現実ということを、今回の件で肝に銘じる必要があるかもしれません。

 

こういう事件が起こってしまって、ヴィーガンレストランも信頼回復するためにも、同じことを繰り返さないためにも、食材の仕入れ元を吟味し直したり、色々と大変だと思います。

 

旅先で「ヴィーガンなんだけど、食べられるものありますか?」と聞いたときに「ターキーサンドイッチならあるけど」とか「小魚なら大丈夫ですか?」とかいう、ヴィーガンということ自体にあまり理解のない人たちがやってるお店なんかだったら「動物性食品?ナイナイ、野菜ばっかりよ」と本気で思い込んでヴィーガンじゃないマヨネーズ であえたものとか、隠し味にチキンスープを入れて炊いたものとかが「ヴィーガンよ」で出てくる可能性だってあるんですからね、お客のこちらが気をつけておく責任も当然あります。

 

こういう事件の話を聞くと、日本のヴィーガン宿坊探しの時に見かけた「 アレルギーなどで動物性食品を食べられない方への対応は、ご迷惑をおかけするといけませんので受け付けません」という対応も、現実的に有効な対策なのかもしれないなあと思いました。

 

最近よくある、オレンジジュースのパッケージにまで「グルテンフリー」の表示など、便乗商売か!と笑ってしまうものがありますが、実際には「当たり前でしょ、オレンジジュースにグルテンが入ってるわけないじゃない」とも言い切れないんですよね。

以前も書きましたが、ポテトチップスの、チーズ味でもなんでもないものにまで乳製品の副産物を添加してあったりしますから。

市販品を買う時には、「これはもともと乳製品や動物性食品を使うようなものじゃないから大丈夫なはず」は大間違いなんですよね。

でもついそういう思い込みをしてしまいがちです。

アレルギーのある方は本当に気の毒ですけれど、自分の命を守るのはやはり自分、と注意をする必要がありますよね。

 

 

そう考えると、「梅干し」のおにぎりや「昆布」のおにぎりにまで魚介エキスや鶏肉エキスを使うコンビニおにぎりって殺人的かも。


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ヴィーガン料理は迷惑?

昨夜の夕飯は夫作

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夫作・シェパーズパイは、私がヴィーガンになる以前からヴェジタリアン(単に肉抜き)だったので、ヴィーガナイズは単に牛乳を豆乳に、バターをやめてオリーブオイルなど植物性オイルにしたのみ。簡単。

上にかかってるのはケチャップではなくてスリラチャソース。かけすぎました。ホットソースって酢や砂糖が入っているので、かけ過ぎると甘酸っぱくなります。反省。

 

シェパーズパイ、伝統的なのは肉、コーン、マッシュポテト、という三層のみ。

コーンというのは北米スタイルなようで、イギリスではグリーンピーズだという説あり、コーンでも昔の(北米の)人たちはクリームコーンを使っていたとか。

 

昔の本物のシェパードの方に見せたら「これ僕らに関係ない」と言われるでしょう。笑

 

 

 

温泉宿と食事

 

帰省した折に、家族で温泉に行きたいねえ〜、という話になりました。

 

諸々の事情から、行きたい日程が融通きかず、行き先も限定されてしまうので、その上「一人ヴィーガンですからヨロシク」がどこまで通じるものなのか、ストレスフルなリサーチでした。

 

しかも大勢なので、一部屋だけ探すのよりも若干制限ありますし。

 

とりあえずお得意のグーグル先生に「ヴィーガン、温泉、**(地名)」と入れてみましたら、ヴィーガン対応の宿を紹介したサイトとか、まとめサイトとか、ちょこちょこっと出てきましたので、以前より増えてるのかも!と期待が高まったのですが、実際にみてみると、一つの温泉地に一軒くらい宿があればいいとこ、ない温泉地も。(ヴィーガンウェルカムですよ、って表明してないところは隠れてると思いますが。)

 

しかも、値段に糸目はつけないよ、っていうつもりもありませんので、人数分で部屋数とったら金額が二十万以上とか、無理、、、いや、五十万以上になる宿もあったんですよね、、、。

 

ヴィーガンというフィルター無しでもそろそろ無理、、という頃だったので、同行予定の親などから「もし万が一ダメだったら(宿で食事せずに)美味しいもの食べに行けばいいよね」「どこかで美味しいもの買って(宿に)持ち込み、って言ってみてもいいかな」とか、妥協案が出されたり。(結局検索サイトにヴィーガン対応という触れ込みはないけれど融通を利かせてくださるお宿を見つけました。)

 

一つ、宿の予約サイトでは引っかからなかったのですが、宿のブログがヒットしたのがありまして、完全動物性排除のメニュー作りました、ていうエントリーで、「おおおお、これは嬉しいじゃないですか!」と思ったんですが、(その宿がどこの温泉地なのか未確認です)そのエントリーを読んでいたら、

 

「完全菜食メニューはアレルギーなどで動物性食品が食べられないお客様限定です、好奇心などでのご注文はご遠慮ください。」

とのメッセージが。

 

え?

アレルギーじゃない人は、だめ? (私はヴィーガンで、動物性食品を食べるとお腹が降るんですが、アレルギーじゃないんですが、ダメですかね?)

好奇心だって、いいじゃないですか??

一人がヴィーガンで、連れ合いが「自分も同じので」とか、あるでしょ?

 

 

なんだかこのお宿は、「ヴィーガンメニュー、美味しくできるようになったけど経費とか手間とか考えると、注文されると迷惑なので、どうしてもそうじゃなきゃダメな人のみしぶしぶ受け付けよう」って言ってるみたいに聞こえます。

 

その姿勢がどうも腑に落ちないというか、嫌なの?というか。

儲からないんだったら、儲かるような組み合わせを考慮するなり、儲かる値段にするなり、プロなんだからそうすれば良い話。

ヴィーガンのレストランなんて世界中にいっぱいある現在、「メニュー開発はしたし、味に自信はあるし、こうやって宣伝かねたエントリーを書いてるけど、注文されると迷惑だから、好奇心から注文するのは遠慮してもらいたいんだよね」って、プロがいうことかな?

 

ヴィーガンメニュー置いてる店や宿に入ったら、どんなものだか試してみたい、って思って試す雑食の人だっているでしょうし、そういう人にも美味しく菜食メニューを味わってもらって、自分の開発したメニューを楽しんでもらいたい、、、と、お店の人は思ってるもんだとお客は思いますけれどね、そうじゃないメニューを展開されてるんですかね。

 

不思議。

 

まあそのお宿については、迷惑のないよう、足を踏み入れないように、と思ってページを閉じました。笑

 

 

宿探し中には日本にいる家族が電話で問い合わせしてくれたりもしたのですが、最初のうちは「動物性食品を食べない客?、、、肉を取り出して残りを食べていただくしかないですね」なんていうところも結構あったようです。

 

温泉宿、っていう商売柄、ヴィーガン、とかそういう日本古来の考え方ではないものって異物なんでしょうね。

 

精進料理ってもの、どちらかというと日本古来のもの、と思いますけどね。

 

こちらがどう思うかは置いといて、日本の旅館業とか飲食業の伝統っていうか習慣て言うか、そう言うものは存在するわけですから、しょうがない、

 

ヴィーガンに対応する料理って、そんなに大変じゃないんですけれど。

 

普段肉も魚もたくさん食べている料理人さんは、動物性を入れない料理だと味が足らないとか、コクが足らないとか感じるんでしょうね。

だから、たまにヴィーガンメニューで塩辛いものがあったりするんでしょうね。

「塩でも振りかけておかないと味がない!」と感じる料理人さん。笑

 

 

ヴィーガンになって数年して、鰹出汁のお味噌汁をいただいて感じたのは

鰹出汁の「うまみ」と言われる味わいよりも、エグミというか、酸味というか、なんとも言えない、変な味が気になって、美味しいともなんとも思えなかったということ。

 

だから、ヴィーガンなんです、動物性食品は食べないんです、と言っているお客には、動物性を食べる人の基準で「うまみ」を無理やり与えようとする必要はないのではないかと。

 

 

以前山の中の温泉宿に泊まった時には、山の中なのにマグロだのエビだの刺身の盛り合わせが出てきて、それがちょっと異様に感じた覚えがあります。

 

刺身や個別の鍋がないと豪華じゃないとお客さんが文句を言うのでしょうか? 

レビューに文句書かれたくないでしょうから、しょうがないのかな、、、。

 

 

 温泉宿にはメニューを選べるレストランが併設されてることってまずありませんけど、「豪華ディナーA」「軽めディナーB」のような選択肢があったらいいですよね。


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晩秋の週末散歩・大きな政府

日曜日は近所に散歩に行くことが多いです。

冬ならばスキー履いて散歩、いわゆるクロスカントリー・スキーしにいきますが、まだそんないい雪がないメトロポリタン・モントリオール地区に住んでますので、今日も散歩。

スキー好きな友人達はこぞってここから車で小一時間北へ行ったあたりで滑ってますが、私も夫も、車に長時間乗っているのが嫌なのです。

せっかく運動するのに、その前に1時間、その後でさらにもう1時間、しかも日曜の夕方なんかだと、北のスキーできるエリアから市内近郊へ帰宅する人たちで渋滞するので、もうちょっと長くなりかねません。

運動した後に運転して渋滞に引っかかる、、、って想像しただけで疲れ果てます。笑

 

というわけで、いつもの、川沿いの森&公園へ。

川はまだ凍り付いてはおらず、流れのある部分はちゃんと流れておりましたが、浅い部分や流れの淀んでる入江みたいな部分はしっかり凍っていました。

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しっかり凍ってますが、この上を歩けるほどには分厚くない氷。

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週末ここに来るたびに見かける「鴨に餌をやる人々」のせいで、餌をやらない人間が近寄っていってもこうやってわんさか近づいてくる鴨達。餌をやる真似をするとさらにググッと寄ってきます。

橋を渡ってモントリオール市を出てお隣のラヴァル(Laval)市へ。

モントリオールもラヴァルも、セントローレンス川の中洲というか、島というか、なので橋を渡ります。

車で通勤したりスキーしに田舎方面へ出かけると、必ずどこかの橋を渡らなければならないので、渋滞が大変。

 

ラヴァルはモントリオールへの通勤圏にあるちょうどいい郊外という感じで、同僚や知り合いがたくさんお住まいです。

モントリオールに住んでいる我が家からも近いのです。

でもあえてここに遊びにきたいと思うような文化がある町ではなくて、所詮はサバービア。

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鴨が住んでいるあたりからちょっと入った公園には、散歩道沿いにこういった謎の物体が。

公園内の散歩道を歩いていると、ラヴァル市の健康志向?が垣間見得ます。

車通勤してて運動不足な市民に、「週末だけでも、こんなの如何?」と提案しているのか。

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市民が青空のもと、ジョギングや散歩に来るこの公園。ついでに筋トレもやって行って市民のウェルネス度アップ、健康的な町を目指しているのかも。

 

この看板には公園内の一部分の散歩道に点在している器具を使って、(持参の)ラバーバンドを利用してアッパーボディの筋肉も鍛えちゃえるよ、という、ワークアウトの説明が書いてあります。あ、下の図はスクワットだから、ロウワーボディですけれど。

 

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二種類のエクササイズのイラストレーションの間にあるのが、この器具が設置してあるポイントが表示された、散歩道の地図。

看板見てて「あ、push-up だって、なにこの看板だけバイリンガルなの?」と英語文を探しましたが見つからず。

多分push-upはフランス語話者も普通に使う用語になっているということなのでしょう。

現在うちの近所からほど近いあたりのラヴァル市民には英語話者(アングロフォン)や非英語圏・非フランス語圏からの移民(アロフォン)が比較的多く住んでいるのですが、やはり公式言語はフランス語で、20〜25年前あたりはラヴァルで英語喋ってると「何者?」という感じで振り向かれたり。

公的機関で働いてる友人曰く、彼女のクライアントはみんなアングロフォンで、クライアントのケアに必要なサービスを英語で提供する機関が圧倒的に不足しているラヴァル地区、しょうがなしにモントリオールまで通ってる人も多いそうです。

そういえばうちの職場にくる人たちにもラヴァルに住んでる人が結構います。

 

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でもやっぱりアッパーボディのトレイニングが多いような。

この看板設置後、これを参考に家からラバーバンド持参でこれらのエクササイズをやっている方が果たして存在するのかどうか、、、、多分存在するんだとは思いますが、なん人くらいいるんだろう、、、。

 

この看板を初めて目にした時の私の反応は

「え?なんて余計なお世話な!」

カナダという「大きな政府」を掲げる国に住んでいて、医療費も基本は無料、税金がっぽり払ってますが、まあそれでもね、住人同士が助け合ってるのよね、と病気して医者にかかったせいでホームレスになる人たちが後を絶たない国境の南の国よりも良いと思っている私ですが。

この看板が提案しているメッセージそのものには共感というか、あちこちでこうやって運動する機会を増やして手軽に筋トレ、いいよね、と思いますが。

 

なんというか、市の税収をこういう看板作成と器具の設置に使ってること自体にも、そういうことをやろうという提案と計画遂行に関わった政治家やアドバイザーやデザイナーやなんやかやという人々がこの「プロジェクト」につぎ込んだ時間と労力が、無駄だなー、と感じてしまうのですよ。

そんなもの税金使ってやらないでくれよ、って思うのですよ。

 

Nanny Stateという表現がありますが、これは「政府が国民生活に過保護に介入してくる」ことを「子守(nanny)が赤ん坊を扱う」構図に例えて指摘しているのですが、この言葉を使う人々の政治的立場は比較的保守派、資本主義、自由主義傾向の強い傾向にあります。

まあ要するに政府の規制が商売の邪魔になる人たちですからね。

 

でもね、こういう看板を見てると、あああ、Nanny Stateだなあ、と、基本的には社会主義な私も思うのですよ。

税金は払いますけれど、無駄遣いしてもらいたくないですもん。

 

あんな器具は雪深いこの土地では一年の半分は使い物になりませんし、誰が家からラバーバンド持って公園にやってくるんでしょう。

 

 

自然が提供してくれるお楽しみはやっぱりこれ、そり滑り。

写真右手のピンクと赤の上着の姉妹が見えますか?赤い上着ちゃんがピンクの上着ちゃんを押してあげて、、、

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子供の遊び、こういう単純なのこそ、腹の底から笑い声が出てきて、みんな楽しめます。

 ピンクちゃんがヒューっと滑り降ります。爽快〜。

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ヒャッホー!

この一家、「そろそろ帰るよ〜」と言っていたお父さんが最後に一滑り、体重が子供よりも重いので滑る速度も距離も出て、最後は丘の麓の木立にぶつかっていきました(ゆっくりだったのでちゃんと避けてましたからご安心を)

 

うちも来週はダンボールでも持って近所の公園に行こうかな。

 
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カナダの携帯はどうなのかという話

去年コンクリートの床に落として画面がバリバリに割れ、機械自体も反応が鈍くなってきていた携帯電話をついに買い換えました。

 

最近こういう買い替えが続いててゲンナリですが、画面の真ん中に黒いシミが広がってて文字も番号も見辛い携帯を持ってて日本で途方にくれるのは嫌だなあと。笑

 

新しい携帯はケースと画面の保護シートをつけて、こんなことにならないように気をつけましょう。

 

携帯電話のゴミって本当に気になります。

エレクトロニクスって大事にしてても、落として半分壊れたのを何年か使っても、やっぱり回転が早い。

 

しかも今までの携帯に入っていたSIMカードを取り出そうしたら、うんともすんとも出てきません。

 

このSIMはこれの前の代の携帯に入っていた若干大きめなミニSIM を自分でナイフで切ってマイクロのサイズにしたもの。

 

なのでどうしても端がまっすぐではなくて、ちょっとギザギザっとしていたのです。

定規を当てて頑張りましたけどね。笑

 

アイルランドで3のSIMを買った時も、この自分でサイズ調整したSIMを取り出せる自信が無かったので、お店のお兄さんに「買ったら入れ替えもやってもらえるよね?」と支払う前に言質をとって押し付け、お兄さん汗かきながら「出てこない〜、どうなってるんだ〜」なんて頑張ってくれたのでした。

 

3で入れてもらった既製品の、機械でスパッと切り取られたSIMを取り出すのは一発でしたからね、やっぱり自分で切ったのは切り目が歪んでたりしたのでしょう。 

 

そんな次第で今回は仕方がないので新たにSIM買ってきました。

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Micro SIM買わなきゃと売り場に行ったら Multi SIMしか売ってなかった。笑

 

10ドル(+税15%)でございましたよ。

 

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クレジットカードサイズの昔のSIMサイズ、ミニ、マイクロ、ナノ、に対応するからMulti なんですね

お金も無駄ですが、こんなでっかいプラスティックゴミを買うのはやっぱり抵抗ありました。

 

携帯のサービス会社に電話しまして、アクティベイトの手続き開始。

 

古いほうの携帯で電話してPCモバイルのお兄さんの指示通りにあれこれ番号を読み上げたりしていたのですが、新しいSIMと携帯の情報を入力された時点で、前のSIMは使えなくなるのは知っていましたが、会話の途中でブチっと切れてしまったのでビックリでしたよ。

 

通話中に自分の頬骨で変なところを触ったのか?とも思いましたが、通話に使っていた携帯の画面を見ると、「ネットワークにつながっていません」の表示が。

 

会話の途中なのに切り替えたんですかお兄さん?

 

ブチっときれた直前の会話は

「新しいSIMは新しい電話に装着してある?それともまだ?」

「まだなんですよ、これ切り取るのにナイフが必要なのか、どうすべきなのか聞いてからにしようと、、ブチッ!

という感じでした。笑

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裏側を見ると、ミニ、マイクロ、ナノ、自分の携帯に対応するサイズに合った大きさのカードを切り離せば良いのですが

 

ひょっとしたら手で押すだけで外れるかもしれない、とマイクロSIMのサイズの部分に親指当てたら、拍子抜けするほど簡単に小さなSIMがボロッと外れ、その上勢い余ってナノのサイズの部分(SIMの一番中心がナノで、その周囲にもうちょっと大きめなマイクロのサイズの黒い部分がありますが、ここが外れる設計)まで外れそうになったのでかなり焦りました。

 

 

今回の機種はSIMカードを入れるスロットが見えるような作りかと思ってましたら、やっぱりスライドして入れるタイプ。

これ、今回入れたのを取り出して外国のSIMを入れたりなんややってると、マイクロとナノの差異分がボロッと外れてしまいそうな予感です。

 

 

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電話が切れた後、自力で旧携帯から新携帯へ乗り換え作業。画面には購入時の保護シートがまだついてます。笑

 

カナダに短期滞在の方に便利なのは? 

前回 日本の携帯電話や通信サービスの悪口を書きましたが、じゃあカナダに短期で遊びに来る旅行者はどう感じるかしら、と。

 

アイルランドの3みたいなサービスは聞いたことありませんから、多分ないんじゃないでしょうかね。

 

こちらのサイトで旅行者にオススメ、とあるのがPCモバイルなんですが、これ、私が使ってるサービスです。

 

toomanyadapters.com

 

携帯電話で通話、ほとんど使わないので、本格的なサービスはお金とサービスの無駄。

 

じゃあなんで携帯持ってるの、って思いますが、「電車が止まったからちょっと遅れる」とか「今日は休む」とか、そういう連絡を上司や同僚が携帯に送ってくるんですよね。

 

たっぷり使わないけど無いと困る、程度。

 

 

故に 月極めの契約はせず、Pay as you go、 Prepaidサービス です。

 

PCモバイルの場合は15ドルで30日、25ドルで 60日クレジットが有効です。

Top Up - Prepaid | PC mobile

一回の通話料金は25セントか35セントだか。私は通話頻度が低いのでここら辺はどうでもいいのです。笑

クレジットの有効期限を過ぎてしまうと残高は0になるので、期限内にクレジットを追加しなければいけません。

旅行者で30日以内にカナダを去るような場合は放置すればいいだけですけれど、住んでてずっと使い続けてる場合は、クレジットが残ってるのに期日を過ぎて0になってしまう、というのはやっぱり嫌なもの。

なので私は100ドル払えばクレジット期限が 365日というのを使って、年に一度忘れないようにお金を追加しています。

12月初旬現在のクレジット残高は135ドルちょっとで、クレジットが切れるのは来年の2月初旬です。ね、あんまりつかってないでしょう。

 

旅行者がこのサービスを使うとしたら、SIMカードの購入に10ドルプラス購入した州で適応される消費税が加わった金額、そして滞在日数に応じた期間有効なクレジットを買えば良いので、例えば30日滞在予定の方なら25ドル+消費税ですね。

 

ただ、ネットも使いたい、電話も頻繁に使う、という場合は通話ごとの料金とデータ通信のサイズと金額を考え合わせると、結構高くなるのかもしれません。

 

PCモバイルはカナダの大手の一社であるBell Canadaのネットワークを使っているので、カナダ全土で普通に携帯が使えるところならだいたい使えるはずですし、LTEとか4gとかなんやかんや色々大丈夫です。(まあ詳しいことはご自分でお調べあれ)

 

ゴミの量としては携帯を一切所有しないで生存している夫に比べたら、現在までに何台か携帯ゴミを出している私、偉そうなことはあまり言えませんが、携帯という代物への投資の総額で言えば、実際2003年からずーっとPay as you go、最初の一年こそ30日周期でたまにトップアップし忘れてクレジットを無くしてしまったりしましたが、そのあと会社を変えて今のPCモバイルになって、仮に10年としても、年間100ドルですから、出費は1000ドルです。(でも電話代だと思うとやっぱり勿体無いなー)

 

 

上にリンクした記事にもあるのですが、巨大な土地に少人数の国民な国カナダですので、こういうサービスは生き残るのも大変で、存在する少数の会社が独占状態。値段は決して消費者にお得ではありません。

 

カナダにおいでの方々はどうなさってるんでしょうね。 

 
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