オンタリオ州にあるアルゴンクィン・パークは、都市に比較的近い立地ながら野生の生態を保護しつつ、訪問者が自然に親しむことのできる大きな公園です。
この夏、夫は友人と5泊のカヌートリップに行きましたし、私も夫と友人カップルと合計四人でカヌー・キャンピングしました。
キャンプ地の施設は、、、、湖とビーチと森林、それだけ。笑
もちろんビーチがないキャンプサイトもあります。
飲み水などは湖の水や湧き水を汲んだのを自分たちで濾過したり加熱消毒したり浄水タブレットを使って飲める状態にしたり、全て自己責任です。
電気などないので、夜は星空が綺麗です、、、雲で隠れてなければ。
電気も水道もないし、シャワー施設トイレもありませんが、利用者があっちこっちに勝手に下のものを落としていったら大変なので、キャンプサイトとして指定されている場所からほんの少し森の中を歩いて一人になれるような距離の所に、地面にあいた穴の上に木の箱が乗っかっていて、そこに座って用を足せるようになっています。
これを人は、宝箱と呼ぶのです。笑
レイバーデイの三連休だったので、公園への訪問者自体は普段よりもかなり多かったとは思うのですが、別のカヌーと遭遇したのはほんの2回ほど、こちらの湖から陸地を超えてあちらの湖へ、と陸地を徒歩移動している際に、ポータージュサイト(陸地にカヌーを引き上げる地点が指定されています)のすぐ横にあるキャンプサイトに滞在している人たちと遭遇したり、カヌーで湖を移動しているときにキャンプサイト付近で泳いでる人たちと遭遇したのが一度ずつ、と、ほとんど他人と顔をあわせることもなく、かなり静かで良い意味で孤独な時間を過ごせました。
夜はルーンと言う水鳥の孤独でもの寂しい独特の鳴き声が湖上に響いてきたり、ものすごい数の星で埋め尽くされた夜空を眺めたり、大自然のなかに身を置いて楽しませていただいたと言う感じです。
ルーンと言う鳥はカナダの1ドルコインのデザインにも登場していて、そのため1ドルコインはルーニーとも呼ばれます。
オンタリオやケベックの湖に行くとよく見かける鳥ですが、この鳴き声に特徴があって、一度聞いたら忘れられないと思います。
私が書いて説明するよりもこのビデオが丁度いい感じにまとめてくれてますので、興味のある方は聞いてみてください。
説明している男性はアメリカの方のようで、アメリカの地名があちこちあがってますが、アメリカだけじゃないですよ〜、カナダにもいますよ〜。笑
最小限持ち込んで、ゴミは持ち帰る
自然を保護して大切に守り続けることで、こうやって私達が足を踏み込んで楽しい時を過ごすことができます。
とはいえ、慈しみ楽しみたくて訪問する私達人間の存在は、やっぱり自然にとっては迷惑というか、重たいんだろうなあと感じないではいられない。
人間が存在して食べ物を食べて活動していれば避けられないのがゴミですけれども、本当に、ゴミ、なんとかならないものか。
下の写真の黄色い袋は、夫と友人が二人で訪問した際に公園事務所でもらったゴミ袋。
この袋がまた分厚いプラスティックなのが泣けますけれど。
中身のゴミも、夫と友人が食事やスナックとして持ち込んだ食料品のパッケージが主です。
見事にプラスティックのパッケージゴミばかりです。
中に入ってるゴミは全てプラスティックのパッケージばかり。
紙パッケージもありましたが、裏にはきっちりアルミの層が付いてました。
写真のオレンジのものは多分マッシュルームが入っていたものだと思われますが、リサイクリングの三角の中に印字してある番号は1、リサイクリング可能ですのでうちのリサイクリング・ビンに入れて起きました。
そのほかは全てゴミになります。
くーっ、悔しい。
滞在中の移動はカヌーですので、運べる荷物には限界があり、水に濡れないように樽に全てを入れて密封して乗っけます。
湖を移動した後岸について、カヌーを水から上げたら次の湖まではカヌーと、荷物の入った樽と、濡れても良いようなものが入っているバックパックと、全てを担いで運びます。
そんな状況ですので、パッケージのない野菜類を運ぶとか、家から調理済みのものをタッパに入れて持って行くとか、そう言うのはちょっと無理。
なるべく乾物を、なるべく軽いものを、なるべく簡単に調理できるものを、となります。
また、アルゴンクィン・パークでは缶と瓶は持ち込みが禁止されています。
瓶は割れたものが地面やビーチなどに落ちていると危険だからだと思いますが、缶が禁止なのはなぜでしょう。
多分一時期缶入りの食品を持ち込んで捨てていく不埒者が多かった、とかそういう理由ではないかと思うのですが、プラスティック汚染が広く知られるようになった昨今ですが、プラスティックを禁止することは多分無理なのではないかと思います。
プラスティックはキャンプ用具にもカヌーや水上スポーツ用具にもかなり幅広く使われていますからね。
それ以外にも、サンダルやウォーターシューズ、速乾タイプのシャツ、ジャケット、パンツ、などなど。
これらを全部プラスティック抜きで、要するに100年くらい前の人たちが使っていたものに取り替えてみたら、と想像すると、その重さや不便さ、寒さなど、かなり過酷なことになりそうです。
自作グラノラ・バーと味噌ボールと自分で個別包装にしたオートミール、これだけで私ひとり分のパッケージゴミは同行者に比べてかなり少なかったんですけどね。
友人カップルは使用したプラスティック・バッグは全部綺麗に洗って何度も再利用するそうです。
私も、今回利用したのは何度も洗って再利用しているプラスティックバッグばかりですが、少しづつ、もっと脱プラスティックの工夫をしなければ、と強く感じます。
How trees talk to each other | Suzanne Simard
下のリンクは18分ほどのTEDトークです。
森林のなかの木々がいかに繋がっていて、お互いに助け合っているのかというお話。カナダの森林伐採の現状にも少し触れています。
貴重な森林資源、大事に大事に。