Spring Forward, Fall Back
夏時間が終了しました。
日曜の朝はおかげで1時間のんびり寝坊して、余裕な気分でスタート。
春は逆に1時間損した気分になりますし、この1時間の時差のせいで調子が狂うんだと言う人たちがかなり大勢出没します。
不思議なことに、秋にこれを言う人にあったことはありません。
携帯もiPadもコンピューターも、勝手に時計を調整してくれるので良いのですが、旧式の時計や電子レンジの時計などは自分できちんと変えてあげなきゃ行けないのです。
私の腕時計は勝手に時差の調整をしてくれるタイプなはずなのですがなぜかこの機能が作動しないので、毎回手動で。
タイムキーピング・モードにして、左上のポッチを長押しするのですよ、、、と半年後の自分へのメモです。
Air bnbをめぐる考察
旅先での宿泊先に、Air bnbを利用したことのある人は結構多いと思います。
わたしもご多分に漏れず。
でもここ数年ちょっと変化を感じ始めていたのです。
詐欺にあった経験はありませんし、今まで利用した所は全て、宿泊後にサイトから「評価をしてください」というメッセージがきたらすぐに「はいはい、最高最高、文句なし、清潔、また泊まりたい」という評価をしてきました、、一箇所以外は。
その一箇所とは、何と東京で泊まったアパートでした。
部屋が汚かったとか貸主が失礼だったとか、そういうことではありません。
それは、サイトの登録には個人名(男女カップルの名前風)だったのに、泊まってみたら有限会社**という会社経営のビジネスで、しかもアパートを出入りするときに別の部屋にチェックインする観光客グループを見かけたり。
このアパート(全部で3ユニットくらいの小さなアパート)はひょっとしたら全部 Air bnb ?その経営者はこの有限会社**?
Air bnbは元々は自分が住んでいる家やアパートを、自分が留守にする間、自分が住む街を訪問する予定の人に貸しますよ、ホテルでも何でもないから、宿泊費はとても安いですよ、という発想でスタートしたもの。
わたしが初めて利用したのは2010年でしたが、始めて利用したパリのアパートは狭いけれどちゃんとキッチン、リビングエリア、ベッドルーム、バスルームのあるアパートで、カナダドルにして一泊60ドル、メトロからは歩いて三分少々でした。
チェックインの時にはその部屋に住んでいる青年が迎えてくれて、自分はこれからガールフレンドのところに身を寄せるから、と。
貸す方はアパートの家賃やら家のローンの返済やらの足しになるし、借りる方は旅先でその土地に住む人の暮らしの中へ飛び込んでいける楽しみがある。
楽しくて経済的にも多いに助かるAir bnbですから、どんどん利用者が増えて、日本にも広がって、これはいいこっちゃ、と思っていたら、ちらほらとAir bnbがらみの問題も耳に入るようになりました。
自分が住んでいるアパートの隣のユニットは常に知らない人たちが入れ替わり立ち替わり出入りしていて、何だろうとけげんに思っていたら、部屋の持ち主(借主)がAir bnbで短期滞在者に部屋を貸していたと言う話はよく聞きます。
住民にしてみたら「自分たちはご近所同士迷惑のないように、暮らしやすいようにしているのに、まるで知らない人間が旅行気分で大騒ぎしたり夜遅く帰ってきたりするのは心外だ」という話になるのは当然といえば当然です。
街の素敵で歴史的な一角がAir bnbになってるアパートに占領されて、その街の住民が住みにくくなってしまって、街の人々がが観光客なんか来ないでくれ、と思うようになってしまったという話もあります。
私たちが泊まったことのあるAir bnbの貸主さんたちはだいたいが、「当然のことですが、ご近所さんたちとは良い関係を続けていきたいので、夜遅く帰宅する時などは常識的な行動を心がけてくださいね」などとチェックインの際に遠慮がちに一言添えていました。
こちらも「もちろんです、ご心配なく」
そして、遅くに帰宅した際には自宅よりもさらに気を遣って静かにドアを開け閉めしてみたり。
そういう気遣いも、チェックインの時に出会ってお話ししながら「この人のお宅を借りるんだ」という思いがあるからこそだと思っています。
一方、アイルランドでアラン諸島に一泊した時には、Air bnbのサイトで見つけた普通のB&Bに泊まりました。
その宿は当然商売でやっていて、それまでの個人宅に泊まる感覚はありませんでした。
その時に初めて「Air bnbはもはや個人宅を安く提供して助け合うシャア・エコノミーのサイトではなくて、個人宅が混ざっている宿泊リスティング・サイトなのだ」と感じました。
別に個人宅に泊まらなくても比較的安価に自分の旅の目的にそうような宿泊先が確保できればそれはそれで嬉しいのです。
なぜ東京で泊まった宿泊先が個人宅ではなくて有限会社だったことに戸惑いを感じたのか
それはやっぱり「太郎と花子」という架空の人物を装っていた会社、という、そこだと思います。(名前は仮名です)
個人名にした方がAir bnb的には受け入れられやすいからなのか、ひょっとしたら太郎と花子という人たちは本当に存在して、その会社の経営者なのかもしれませんが、会社の名前で広告を打つよりAir bnbに個人名で出す方が効果的、と判断したのかもしれません。
被害にあったとか詐欺にあったわけではないのですが、何しろ気持ちがスッキリしなかった。
ちなみにスッキリしなかった他の点は、チェックインもチェックアウトも全て無人で、連絡はAir bnbのサイト上のやりとりと、非常時の電話番号(留守電は個人による『太郎と花子です、発信音の後にメッセージを残してください』などというメッセージではなくジェネリックのもの)だった点と、宿泊者のパスポート情報を写真を撮って部屋に置いてあるアイパッドのアプリケーションを使って貸主に送信しろという指示があったこと。
個人的なやりとりが一切ないのにパスポートなどという個人情報を送信しろって、怪しいんじゃないの?としか思えませんでした。
ただ、東京都か区の条例なのか、宿泊業者の営業許可証みたいなものが部屋に置いてあって、そこに有限会社の名前や営業者番号のようなものが載っていたので、一応それを写真に撮って、何かあった時のひかえにしようと。
でもその紙切れが本当に行政による営業許可を証明するものなのかどうなのかは確認しないとわかりません。
結果的にはお金を騙されたとか宿泊先が写真とは全く違っていたとか、そういうことはなかったので苦情も返金要求も必要なかったのですが。
でも、チェックアウトするかどうかという時間に、「太郎と花子」アカウントからのメッセージで「ご宿泊ありがとうございます」云々のプロフェッショナルなメッセージが届き、そこには「あなたへの評価を100%ポジティブにしますので、あなたも私たちの評価を100%ポジティブにしてください」と。
何じゃそりゃー、と思いましたよ。
貸主からそんなメッセージを受け取ったのは初めてでした。
これってプロだから?日本ではそういうネット上の礼儀っていうのがあるのか?
など一瞬迷いましたが、苦情を書く理由もない代わりにポジティブな評価を敢えて残す義理もないと判断して「太郎と花子」のアパートへの評価は残しませんでした。
Air bnbは宿泊者が宿の評価を残せると同時に宿側も宿泊者の評価を残せるので、例えばトリップアドバイザーなどに比べると全体的に宿の評価は高いのだそうです。
なぜなら、客側が「この宿ひどかった!」と言う評価を残したら、宿側も仕返しに「この客こそひどかった!」と言う評価を残せるからです。
お互いに、前回の評価がネガティブなせいで次に利用する時に不利になるのを避けたいため、慎重な評価を残す傾向にあるようです。
Air bnbの顧客への本当の対応、返金されない仕組み、詐欺がのさばる構図
この記事を読んでいて、自分は今までラッキーなだけだったんだ、と気がついたので、こちらにリンクを貼りますね。
Air bnbのシステムを利用した詐欺の手口です。
東京で宿泊したアパートと似ているのは「カップルの名前で部屋を貸し出しているが実際はそんなカップルは多分存在しない」と言う点のみですが、詐欺にあった人々は、チェックインの直前になって電話でトイレが詰まってアパートが大変なことになっているので急遽別の物件に案内することになる、と口頭でキャンセルではなく別の場所に泊まると言う選択肢を押し付けられ(当日になってホテルを探すと出費が大きいですよね)他人に貸すような状態ではない小汚いアパートの住所を知らされ(無人のチェックインです)こんな所に泊まりたくはないとは思っても、荷物を持って知らない土地で、しかも夕方になって別の宿泊先を探す気力はないし「貸主が問題を解決して最初に借りた物件に移動できるまで」などと妥協したり。
楽しみにしていたバケーションが台無しになった挙句、Air bnbに返金を要求したり苦情を入れても「最初に契約した部屋と違うから泊まらない」と言って代替物件を拒絶していなければ返金はほんの一部分で、手数料などを含めた大半は戻ってこないようです。
アメリカの数都市に手を広げたその詐欺師グループ(もしくは一個人)について、記事に詳しくその手口や被害者の話が載っています。
自分が今まさに借りようとしているその物件の貸主が本当に存在する人で、本当にこの人が書いている内容通りの部屋に泊まれるのかどうか、確認する手段はないので、この記事に載っている手口のようなことがないか、リビューを書いている人たちのページも見るなど、疑ってかかる必要がありますね。
Air bnbという会社は本気で利用者を詐欺から守ろうと言う努力をしていないと言うことは明らかなようです。
記事はアメリカの話ですけれど、同じことが別の都市で起こらないと言う保証はありません。要注意