コンフォート・フード
と英語でいうのは、ほっと落ち着く食べ物、というカテゴリーのメニュー。
あったかい食べ物とか
懐かしい味とか
ちょっと油っぽいかもしれないけど辞められないよね、とか
高級レストランとか何か特別な食事会などで出てくるような特別なメニューではなくて、家にいてほっとして寛ぐ時に食べたくなるようなもの。
子供の頃から何かとお母さんが食べさせてくれてたもの、、とか、そういう記憶からくるコンフォートも大きな要素かも。
でも人によっては、お母さんの味とは全く関係ないものをコンフォート・フードだと思っていることもあります。
健康的なものとは限らないし、不健康とも限らない。
でもどちらかというと、あんまり健康的!なものではないかもしれません。
でもいいんです、ほっとするんだから、、、というような。笑
北米の人々があげるコンフォートフードには、
ピザとか
ラザーニャとか
ミートボール入りのトマトソースのスパゲティとか
イタリア系が続きましたが、、、
オランダ系の夫の場合はピースープとかマッシュトポテトとか
ケベック系の知り合いの特に若い男性は「プティン」でしょうやっぱり、とか。
プティン豆知識
プティンというのは、ケベックのB級グルメとでもいうか、ファーストフードというか、健康のことを考えたら食べられない食べ物ですが、
フレンチフライ(ケベックの場合二度揚げして焦げ茶色のクタっとしたムッシーなものに仕上げる)の上にチーズカードという、牛乳などを使ってチーズを加工する時にでる副産物(カッテージチーズはチーズカードの一例です)を振りかけ、その上に「グレーヴィー」と呼ばれはするが実際にはMSGと食紅と塩などの混ざった加工食品の「グレーヴィーの素」を鍋で湯でといて作ったソースをかけて食べる、酔っ払った時などに特に好まれる食べ物のこと。
これがここ10年くらいの間にかなりカナダ全土に広まり、アメリカも北部各州に広まって、高級プティン(高級焼きそば、とか高級ホルモン、みたいな感じでちょっと変です)のメニューがあるお洒落なお店もあるくらい。
プティンについての私の結論は、ケベックにおいでの際、複数の人たちと分け合って食べるチャンスがある場合は是非お試しあれ。
一人で食べる場合は、そのお店の一番小さなサイズを注文して、食べ残すことを覚悟してかかってくださいませ。
自分にとっては好みじゃない、と思っても「どうよ、どうよ、美味しいでしょ?」と好意を押し付けてくるケベッカーを前にして戸惑うでしょうが「ハハハ、まあね」と言ってあとは他の人に押し付けても大丈夫です。
お腹いっぱいだからもう食べられません、と言って危機を乗り越えることは可能です。
自分のコンフォートフードは何か
たまに職場などで知り合いと「あなたのコンフォートフードは何?」なんて話になると、その人のエスニックバックグラウンドとか、どんな地域で育ったのか、などに話が広がったりして楽しい。
で、「きゃすぴえのコンフォートフードは何?」と聞かれたときの答えは
「寿司?」
まさか、そんなことはありません。
「ラーメン?」
美味しく食べたラーメンの味やシチュエーション、思い出して懐かしいですけれど、ラーメンでもありません。
何か、と言われると、自分にとっては
- 粕汁(酒粕たっぷり、野菜たっぷりで)
- 味噌汁(白味噌とわかめと玉ねぎもしくはじゃがいもの薄切りが好みの具)
- 生卵かけご飯(ヴィーガンになってかなわないものになりましたが)
- ざる蕎麦 (青ねぎ、山葵、美味しい海苔の細切りをかけたそば、、最後に蕎麦湯)
- 海苔を巻いたおにぎり(誰かが握ってくれたのが一番美味しい)
- たこ焼き(ヴィーガン バージョンで今も健在)
- 腰の強い素麺(先日最後の一把を茹でて食べてしました。)
- 糠漬け
- 焼きなす(すり下ろした生姜とお醤油をかけて)
- 蓮根の天ぷら 蓮根の金平
でしょうかね。
生卵かけご飯以外はヴィーガン版で今もなお健在。
あっさりしたものばっかりで、コンフォートフードの会話でこれを列挙するとみんな「え?それが?」と面白くなさそうです。
でもちょっと旅行に行って帰ってきたら、そういうのが食べたくなる、そういうのがコンフォートフードの真髄と思いますからね。しょうがないですよ。
食いしん坊、今年も食べたいものを中心に生きていきます。笑
天ぷらは蓮根と、ナスと、インゲン+ねぎスライス+人参のかき揚げ、これがあったら私は幸せなのですが、薩摩芋があると万人が喜びますね。
薩摩芋は実は日本人以外の人たちにとっては多くの日本人が嫌がる「スウィート・ポテト」「ヤム」などと言われるあのオレンジ色の水分の多めで(ホクッとしていない)あの芋の方がいい、なんていう人もいるくらいですが、天ぷらにすると受け入れ幅が広がるような。
日本に住んでいて、日本の美味しいものがいつでも食べられる環境にいて、尚且つ日本のもの以外でも好きなものを食べたい時に食べられる人たちにとっては、コンフォート・フードってなんでしょうかね。
ほっとする、っていうのがやっぱりキーワードなコンフォート・フード、好奇心をくすぐります。
秋から冬にかけて、やっぱりコンフォート・フードの重要性が高まりますね。