コンフォートフードと懐かしい思い出
前にも何度か書きましたが、英語圏にはコンフォート・フードという概念がございますね。
食べるとほっとする食べ物。
落ち込んでる時とか、自分を励ましたいときに食べたくなるような、食べると元気回復するような、そんな食べ物。
感情に訴えるものなので、健康のためによくないとか、こんなの食べると太るとか、そういう理性的な批判の入り込む余地はなし。
「あなたのコンフォート・フードはなあに?」と聞いて出てくる答えの多くは、北米の場合はやはりチーズとかパスタとか肉とか、重たい感じのメニューが多いような印象です。
ケベックでは絶対に誰かが「プティン」と言い出します。
このプティン、最近では(もっと前から?)ケベックの外の州でも結構広まっているようで、たまにカナダ以外にいる人たちが「カナダの食べ物」として紹介しているのを目にすることも。
ええ?プティン、いつからカナダのものに? (ケベック州民にはカナダの中のケベックという認識は薄く、カナダとケベック、並列に認識しているフシがままあるのです。)
フレンチフライにチーズカード(チーズを製造するときの副産物で、これそのものを食べるのもジャンクでB級グルメ系)を乗っけて上からインスタントの粉末をお湯で解いたような化学調味料バッチリな「グレイヴィー」をかけて食べる、ジャンクの中のジャンクな食べ物。
他にはマック&チーズ(マカロニ&チーズの事)とか、ラザニアとか。
こう言う話題になると、あれこれ食べ物の名前が飛び出すと同時に、その食べ物を食べていた幼児期の思い出とか、その食べ物を作ってあげていた我が子が幼かった頃の思い出とか、人々の記憶が紐解かれて話が盛り上がります。
大量の生姜の処理をしながら聞いていたポッドキャストで、思い出の食事と言う話題で人々が盛り上がっていました。
結構ジーンとくるような思い出のシーンをいろんな人たちが披露していたのですけれど、はて、自分にはどんな思い出があったっけ、、。
思い出そうとすればする程、全然思い出せないことってありますよね。
、、、、全く思い出せません。
わー、私って心の冷たい人間なのかな?
全然思い出せないなあ。
私は祖父母と同居している家庭で育ったのですが、子供ながらに祖母と母の味付けが結構違うことに興味シンシンでした。
お母さんの卵焼きは甘いけど、おばあちゃんのはしょっぱい。
これが一番衝撃的で。
初めて食べた時はおばあちゃんの卵焼きはまずいと思った覚えがあります。
ひょっとして発言してしまっていたかな?その記憶はありません。
母はフルタイムで仕事に行っていたので、祖母が作ったものを食べる機会も結構あり、たまに祖母の卵焼きが続いたあとで母のを久しぶりに口にして「あれれ?お母さんの卵焼きが不味く感じる?」と驚いた覚えもあります。
慣れってすごいですね。
そのうち両方に慣れて、両方とも受け入れていたのですけれどね。
細かな食にまつわるエピソードはいくらでも覚えています。
母も祖母も味付けは違えど、二人とも料理上手だったので、まずいものとか出来合いとか、そういう経験はありませんでした。
嫌いなものはありましたけれども。(牛乳、温めて表面に膜が張った牛乳、白和え、目玉焼きの白身、ほうれん草、ご飯のお焦げ未満の茶色っぽくてぐちゃっとなった部分、などなど)
でも、「思い出に残ってる食事の場面」は出てきません。
なんだか、文句ばっかり言ってて感謝の心を忘れてる人みたい。
思い出したいけど、何も思い出せません〜。
実のところ、フルタイムで働きつつも、帰宅後チャチャチャッと夕ご飯を作ってくれてた母はすごいなあと今でも感謝と、よくそんなエネルギーがあったもんだ、と言う感嘆の気持ちでいっぱいですが、年に何度か、仕事先の親睦会だかなんだかで母が夕飯の支度をできない晩があったのですが、これが実は楽しみだったのですよ。
それは、祖母が普段母が作らないようなものを作ってくれていたから。
第二次世界大戦に日本が敗戦するまで中国東北部に住んでいた祖母は、和食よりも中華をよく作ってくれ、しかも東北部ならではな粉物が得意だったので、包子とか、祖母が呼ぶ名前は「ピン(餅)」でしたが今で言うネギ餅みたいなものとかがよく登場しました。
だからきっと、「お母さん明日は夕ご飯作れないからおばあちゃんが作ってくれるよ」なんて言われる度に「わーい!やった〜!」なんて歓声をあげて母の気分を害していたのではないかと思うんですが、それもはっきりした記憶なし。
思い出の場面がないってのは要するに歳とって忘れちゃっただけ、、、かな。
生姜の皮剥き
大量に買った生姜はオーガニックでない場合は皮剥いて、オーガニックな場合はそのままざく切りにしてフードプロセッサーで粉砕してお酢をたらして瓶詰めします。
これで無駄なく完全消費。
大量に皮剥きする時は、ティースプーンで剥きます。
包丁で剥くより薄く剥け、サクサクっと進みます。
皮がガビガビになってるところやへっこんでて剥きにくい部分はあとで包丁で取り除けばよし。
11カップのフードプロセッサーのボウル一杯ほど処理して、500mlのメイソンジャー二つ分になりました。
向こう二ヶ月は生姜の処理は無用です。