今日のタイトルはなんだか大袈裟ですが、いのちのおにぎりの話。
味噌のおにぎり
先日、コンフォート・フードの話を書きましたが、コメントでぽこ33さんが味噌おにぎりのことを書いてくださいまして。
私、おにぎりは塩だけの白いおにぎりか、梅干しなど具を入れて、塩で握って海苔を巻いたやつ、もしくは、俵型で一口か二口で食べられる子供用のおにぎりくらいしかバリエーションはないんですが、「おにぎりに味噌ちょっちょっと」は噂に聞いたことはあったんです。
コメントでぽこさんにさらに質問してみたら、お答えいただきまして、手塩の代わりに味噌を掌に塗って、それでおにぎりを握ってみても良い、と。
おおおおお、一気にハードルが下がりまして、作って見ました。
海苔で巻いたのでぱっと見よくわからないんですけどね。
手のひらに小さじ一杯ほどの味噌を塗りつけてオニギリを握りました。もうちょっとつけても良いかな、という感じでしたが美味しうございました。
おにぎりの美味しさ
子供の頃からおにぎりが大好きでした。
なんででしょうね、白米、塩、海苔、梅干し、これを並べてもらっても多分「うわー、美味しそう〜、やった〜」って喜ぶ子供はいないような気がします。
梅干しの部分がおかかとかシャケとか、ちょっと贅沢度が上がったとしても、多分やっぱりそこまで喜ばないような。
あと、自分じゃなくて誰か別の人が握ってくれたおにぎりは美味しさが格別なんですよね。なぜだろう。
いのちのおにぎり
子供の頃、テレビで「日本昔ばなし」というアニメーションの番組がありました。
あるとき、祖母と二人で観ていたのです。
その時のお話が、山に登ってきこりだか狩猟だかするおじさんのお話で、仕事に行くときには必ず白いご飯のおにぎりを昼飯用に持参すると。
で、その白い飯のおにぎりには海苔は巻いてなかったんです。
そこで子供のきゃすぴえは海苔の巻いていないおにぎりを食べたことがなかったので、「おにぎりに海苔がないのはあり?」と祖母に聞き、当時残り物のご飯を白いご飯だけでおにぎりにして翌日の昼などに食べていたらしき祖母は「ありあり、美味しいのよ」と。
お話は続きまして、山の中で狼だかお化けだか、何かに食べられそうになった主人公のおじさんが「俺の命が欲しいのか」と聞き、「そうだ、お前の命を食ってやる〜」と言った狼だかお化けだかに「それじゃあくれてやる!ほら、俺の命だ!」と言って持っていた昼飯用のおにぎりを投げてやるのです。
おにぎりを投げつけられた狼だかお化けだかは「おお、これがお前の命か!お前の命はもらった!もぐもぐ」と食べ始め、そのすきに機転のきくおじさんはスタコラサッサと山を駆け下りて命は助かりましたとさ、、、。
この話を一緒に見ていたきゃすぴえと祖母、「白いおにぎり」がみょうに美味しいものに見えたんですよね。
「おばあちゃん、明日のおやつに私もいのちが食べたいよ」とリクエスト。
祖母も、それくらいお安い御用だよ、と言ってくれまして、翌日学校だか幼稚園から戻った幼児のきゃすぴえはおばあちゃんが握っておいてくれた白いご飯の塩おにぎりを頬張って、かなり幸せな気分になりましたとさ、、、というお話です。
海苔が巻いてないですから地味ですけど、塩がきいた「いのち」のおにぎりは結構美味しくて、しばらくの間祖母ときゃすぴえの間で「明日のおやつもいのちでお願い」が続いた記憶があります。
私の好みの具は梅干し、またはゆかりご飯、皆様のお好みは?